カテゴリー: 練習日記

  • 初見の曲を2曲

    【令和5年12月2日(土)】
     今日は「三つのわらべうた」の3曲目「ずいずいずっころばし」を歌いました。アカペラは良いトレーニングになりますからね。
     理由はそれだけではなく、「だあれも知らない曲をやろうかなぁ」と言いながら楽譜を開きました。楽譜を開いた時には「半分くらいは行けるかな」と思っていた嶋田先生でしたが、結論を記すと何と最後までハモって歌いきってしまいました。
     これは全く想定外のことでありまして、事実1曲目の「一匁一丁」は半分ずつ2週間かけていたのです。だから「ずいずいずっころばし」を1回で歌いきるなんて思いもよらないことでした。

     曲は大雑把(おおざっぱ)に言えばロンド形式で書かれています。ロンド形式とは「違う異なる旋律をはさみながら、同じ旋律(ロンド主題)を何度も繰り返す形式」ですが、分かりやすく書くと
    ☆-○-☆-△-☆-●-☆
    みたいな形式。☆のメロディーが何度も繰り返されて、☆と☆の間に違うメロディーが入ってきます。ベートーヴェンの「エリーゼのために」などが代表的なロンド形式ですね。楽譜を開いてください。
    「ズイズズ ズイズズ ズイズズ ズイズズ」の4小節が☆です。
    練習番号のA、BC、DEFG、H、Iがそれぞれ「違うメロディー」です。つまり
    ☆-A-☆-BC-☆-DEFG-☆-H-☆-I
    となっています。同じ☆のメロディーがあるから分かりやすくて早く歌えるようになったのかなぁ…と思いますが、やっぱりメンバーの実力なんでしょうね。

     後半は「六つの子守歌」から「眠っちゃいけない子守歌」です。実はこの曲も、
    「だあれも知らない曲をやりましょう」
    と言ってスタートしたのですけれども、何と最後までハモって歌いきってしまいました。本当にびっくりしました。
     この曲については少し詩の説明をしました。

     眠っちゃいけない坊や
     目をつむっちゃいけない
     おきてなきゃいけない

     これはどういうことかというと、「見て見ぬふりをしてはいけない」「知らん振りをしていてはいけない」「現実や事実を知ろうとしなくてはいけない」という意味です。
     何に対してか…って?
     みんなの周りでよくある問題ならば「いじめ」でしょうね。
     大人の世界ならば「社会の不正」とか「政治と金の問題」でしょうか。
     もっと大きな問題ならば「戦争」です。
     こういった明らかな「悪」に対して勇気を持って立ち向かうことがいかに難しいことか、それは嶋田先生も感じていますし、みんなだって思うでしょう?
     詩は続きます。

     眠る子には星も見えないし
     眠る子には月も見えない

     そうです。いじめを見ても知らん振りをしているような子は、きっと「美しいもの」に対しても気付かなくなってしまう。「悪が見えない」子は「正義も美も見えなくなってしまう」ということです。
     そして、社会の悪に立ち向かおうとしない大人は、正義にも美にもドンカンな、つまらない人間になってしまう…ということだと思います。

     おまえはそんなに立派な人間なのか? って言われそうですが、立派なのはこのようなメッセージ性を持つ詩を生み出す別役実さんであって、嶋田先生はつまらない人間です。
     でも嶋田先生は、少なくとも「立ち向かえない自分」であることを知っていますし、「立ち向かうことのできる自分」になりたいと思っています。
     「空」のみんなは、いかがでしょうか?

  • 一匁一丁と思い出の子守歌

    【令和5年11月25日(土)】
     分かっていることですが期末テスト中の中学生・高校生のみなさん、がんばってくださいね。
     
     今日は「一匁一丁」の先週に歌えなかった後半からスタートしました。先週も書きましたが、アカペラは良いトレーニングになります。
     で、後半のハーモニーを作り、先週いなかったメンバーに前半を確認してもらって、何と「一匁一丁」を通して歌ってしまいました。
     あのねえ、第3回とか第10回の定期演奏会で、「一匁一丁」にどれだけの時間を投入したと思ってんのさ。ほんとに長い時間をかけて、苦労して苦労して音取りをしていたんですよ。
     それなのに、先週と今日と2回の練習で、しかもテスト中で思うようにメンバーが集まらない中で、まがりなりにも最初から最後まで通して歌ってしまう今の「空」って何なのでしょうね。
     
     後半は「六つの子守歌」から「風の子守歌」と「空と海の子守歌」のメロディーだけを確認した後、4曲目の「思い出の子守歌」を最初から最後までハーモニーを作って歌いました。
     厳密に言うと最後の3~4小節だけハモれませんでしたが、あと5分あれば最後までハーモニーを作ることができたと思います。くっそ~!残念でした。
     しかしですねぇ、「思い出の子守歌」は正真正銘、今日集まったメンバーの全員が初見だったわけで、それを1時間弱で全部のパートを歌ってからハーモニーを作ってしまうのですから、本当にメンバーに拍手でした。

     嶋田先生としては今日、「一匁一丁」が最初から最後まで通してハモって歌えるようになるとは思いもよらないことでした。

     と、いうわけで、今日は4曲歌っただけです。
     ですが、思いもよらないことでした。「一匁一丁」と「思い出の子守歌」を通してしまったのですからね。
     また来週も楽しみにしています。

  • 一匁一丁

    【令和5年11月18日(土)】
     今日は中学高校のテスト前ということもあり(来週もそうかな)、メンバーにとっては苦しい期間です。
     購入した3冊の楽譜のうち「三つのわらべうた」はアカペラ(無伴奏)ということもあり、ある程度の人数が集まったら歌おうと思っていましたが、今日は逆に歌う人数の少なさを逆用して「一匁一丁」を歌ってみることにしました。
     ピアノ伴奏があると歌いやすいことは確かなのですが、言い方は変ですけれどもコーラスがピアノの音に対抗する必要があり、あるいはピアノの音に助けられて(それは良いことなのですが)人間の声が十分に響かないことがあります。
     少人数で歌うならアカペラは良い方法であり、良い練習になります。

     だから今日は「一匁一丁」を歌いました。と、これで今日のソラノートは終わっても良いのですが、それではあまりにもツマラナイのでもう少し詳しく報告します。
     結論は約80分でP11の3段目まで行きました。本当はここから面白くなるのですが、1日で1曲だけでは何ですから後半は「空にかいた12の童話」も歌いましたよ♪

     「一匁一丁」について池辺先生はメゾソプラノとアルトの「いっちょ」「にちょ」の言い切りを「固くハッキリと!」と指示されました。楽譜を見てください。
     メゾソプラノとアルトの歌詞がだんだん増えていきますね。つまりP7になると
     いっちょにちょさんちょよんちょごちょろくちょ
     いっちょにちょさんちょよんちょごちょろくちょななちょ
     いっちょにちょさんちょよんちょごちょろくちょななちょはっちょ
    と増えていきます。この最後の「ろくちょ」「ななちょ」「はっちょ」を、それぞれ全部「固くハッキリと」歌うわけ。
     分かりやすく書くと、ソプラノの1小節目の「いちもんめ」を消してしまって、2小節目のメゾソプラノとアルトの「いっちょ」から音楽が始まるものと考えてください。
     そうすると
     2小節目「いっちょ」(メゾソプラノとアルト)を受けてソプラノが「にもんめ」と歌い、4小節目「いっちょにちょ」(メゾソプラノとアルト)を受けてソプラノが「さんもんめ」と歌い、そういう形が続くことになります。
     今日はそんな指示は出しませんでしたが、そして歌ってみなけりゃ分からないことも十分に承知していますが、「そういうものか」と思っておいてください。
     歌ったら分かりますがメチャメチャ面白い音楽です。
     そして最大の報告は、今日の練習は本当に力がつきました♪少なくとも人数の少なさを逆に生かした練習ができたことは間違いありません。

     後半の「空にかいた12の童話」は先週歌わなかった
    ⑥もし、ぼくのパパになれたら
    ⑦もし、りんごの木になれたら
    を歌いました。そして残った時間で
    ①もし、アフリカ象の耳よりもっと大きな耳になれたら
    ②もし、国民の休日をきめる係になれたら
    ③もし、太陽になれたら
    ④もし、魔法使いになれたら
    を1回ずつ通したので、けっこうな曲数を歌ったんですね。ひいふうみい…、全部で7曲ですか。大したものですね。

     「空にかいた12の童話」はだんだんとメンバーの理解が進んできて嬉しく思っています。また12月10日(日)にフェールマミの会議室で日曜日サポート練習を組んでいますので、そこでもカバーして、12月の終わりには「あこがれ」にチャレンジできるかな…?と思ってワクワクしています。

  • 出し惜しみはしない

    【令和5年11月11日(土)】
     今日は「空にかいた12の童話」です。
     先週は6曲目の「もし、ぼくのパパになれたら」までハモらせました。7曲目の「もし、りんごの木になれたら」は10月28日に練習しましたから、今日は8曲目の「もし、物語の主人公のともだちになれたら」からスタートしました。以下、
    ⑧もし、物語の主人公のともだちになれたら
    ⑨もし、天気をきめる一番えらい係になれたら
    ⑩もし、透明人間になれたら
    ⑪もし、どうぶつ語がしゃべれるようになったら
    までを一気にハモらせました。そう、全員で上のパートを歌い、全員で下のパートを歌って、3回目は好きなパートで歌ってハモる…という「空」の伝統的トレーニングです。
     1曲に20分くらいの時間をかけましたが、それでソコソコ歌えるようになってしまうから大したものですね♪
     後半は、今日集まってくれたメンバーに1曲でも多く「曲を知ってほしい」という考えから約55分かけて最初から行けるところまで行ってみました。
     肝心なことは「曲を歌えるようになってほしい」ではなく「曲を知ってほしい」という点で、今日初めて歌う曲であっても1回だけ上のパートと下のパートを歌ってから3回目にはとにかくハモらせてみる…という超ウルトラ乱暴な方法です。
     とにかく歌ってみる…ということです。結果、
    ①もし、アフリカ象の耳よりもっと大きな耳になれたら
    ②もし、国民の休日をきめる係になれたら
    ③もし、太陽になれたら
    ④もし、魔法使いになれたら
    ⑤もし、空になれたら
    までを押し通すことができたので、今日歌わなかったのは
    ⑥もし、ぼくのパパになれたら
    ⑦もし、りんごの木になれたら
    ⑫あこがれ
    だけで、何と9曲を歌ったということになります。

     それぞれの曲について、いろいろなことを言いましたが、ソラノートでは「もし、天気をきめる一番えらい係になれたら」について記しておきます。
     まだ楽譜を手にしていないメンバーのために、詩を記しましょうね。

     もし、天気をきめる
      一番えらい係になれたら
     あしたは 世界的に はれ!はれ!はれ!
      てるてるぼうずの代表があつまり
      “あした 天気にしておくれ”
      “あした 天気にしておくれ”
     そこで決定 ― 世界的に はれ!

     あさって ところにより あめ!あめ!あめ!
      日でりでなやんだ野原の草木が
      “のどが かわいた水をくれ”
      “のどが かわいた水をくれ”
     そこで決定 ― ところにより あめ!

     もし、天気をきめる
      一番えらい係になれたら
     雪をしらない子がいたら
      白い雪をふらしてあげよう
     空をとんでる気球には
      やさしい風を送ってあげよう

     これが詩の全体です。
     三つの段落からできていますね。
     そして「明日は世界的に晴れ」「あさってはところにより雨」と歌われるのですが、この二段までは「どうでもよろしい」と言いました。
     一番から二番までは「前振り」と言って、テレビ番組で言えば「来週の予告編」みたいなものです。「もし、天気をきめる一番えらい係になれたら」の本質は第三段落(三番)の
     雪をしらない子がいたら
      白い雪をふらしてあげよう
     空をとんでる気球には
      やさしい風を送ってあげよう
    にあります。
     「雪をしらない子」とは「愛を知らない子」「平和を知らない子」だと思ってください。
    「愛を知らない子」って、いるんですよ。みんなは知らないだけです。
     平成8年から11年まで千種小学校の校長先生だった黒宮先生は、初めてのお子さんが生まれたその日に奥様を亡くされました。つまり、その生まれた子は、自分の誕生日にお母さんを亡くしたのです。黒宮先生はその後、男手一つでその子を育てられたそうで、立派に成長されたそうです。でもその子が知っているのは「お父さんの愛」であって「お母さんの愛」ではない。
     自分が生まれたその日にお母さんを失った子の悲しみ。適切な例ではないかもしれませんが、その子がどんな気持ちで入学式や卒業式を迎え、どんな思いで成長していったのかを想像できる子になりましょう。
     言うまでもありませんが「白い雪」とは「愛」であり、「やさしい風」とは「平和」です。
     自分は世界中の人たちを愛と平和で包み込んであげられるだろうか…。そんな人になりたいな。
     という自分に対する問いかけです。
     この第三段落(三番)にイメージの全てが集約されるわけですが、それにしても村田さち子っていう詩人は、すごい感性を持っていますね。
     この詩を受け取って、今日歌ったハーモニーを紡ぎ出す池辺先生の感性もすごい。
     ごめんなさいね。こりゃ歌ってみないと分からない話ですが、文字に直せばこんな表現にしかなりません。

     今年はこのように、最初から嶋田先生が持っている財産を全て出し尽くします。同じことを何度も繰り返すかもしれませんが、「この話は半年後にとっておこう」などということはしない。
     毎回の練習で嶋田先生が持っている「池辺芸術の知識」と「表現方法」を全部投入していこうと思っています。

     なに? なんで12曲目の「あこがれ」だけ三週間に一度も歌わんのだ?早く歌いたいがや! だと?

     それはねぇ…。今は「出し惜しみ」しておきます。歌った時に話しますし、その夜にソラノートに書きます。半年先になるかもしれません。

     なに? 言っとること書いとることと違うがや! だと?

     う~ん、ゆるしてくれい。
     ただ、嶋田先生は今日、フェールマミからの帰り道で頭の中に「あこがれ」のメロディーが浮かんできて、涙があふれてきました。喜びの涙でも悲しみの涙でもない、純粋な「あこがれ」の涙でした。
     そのことを今日は報告しておきます。

  • 最初から全部投入

    【令和5年11月4日(土)】
     今日は「六つの子守歌」の1曲目「風の子守歌」と2曲目「空と海の子守歌」から練習がスタートしました。
     「風の子守歌」は岸部シローさん、「空と海の子守歌」は堺正章さんの歌で、NHKの「みんなのうた」でテレビ放映されました。そのことは楽譜の前書きにも記してありますが、調べてみるとYouTubeにも出てきますね。ぜひ視聴してみてください。
     2曲とも池辺先生渾身の傑作です。
     そして「空にかいた12の童話」は最初から行けるところまで行こうと思っていましたが、結果は
    ①もし、アフリカ象の耳よりもっと大きな耳になれたら
    ②もし、国民の休日をきめる係になれたら
    ③もし、太陽になれたら
    ④もし、魔法使いになれたら
    ⑤もし、空になれたら
    ⑥もし、ぼくのパパになれたら
    までをハモらせることができました。

     それぞれの曲について、いろいろなことを言いましたが、ソラノートでは「もし、空になれたら」について記しておきます。
     まだ楽譜を手にしていないメンバーのために、詩を記しましょうね。

     もし、春の空になれたら
      小さなこもれ日あつめ
       ジグソーパズルつくろう
     もし、夏の空になれたら
      入道雲をあつめ
       模型ひこうきつくろう
     もし、秋の空になれたら
      真赤な夕日あつめ
       おいしいゼリーをつくろう
     もし、冬の空になれたら
      夜空の星をあつめ
       ママにブローチつくろう
     あの空になれたら
      今よりもっとやさしくなって
       地球をつつもう

     これが詩の全体です。
     五つの段落からできていますね。
     そして「春の空」「夏の空」「秋の空」「冬の空」と歌われるのですが、この四段までは「どうでもよろしい」と言いました。
     春から冬までの四段は「前振り」と言って、テレビ番組で言えば「来週の予告編」みたいなものです。「もし、空になれたら」の本質は第五段落の
     あの空になれたら
      今よりもっとやさしくなって
       地球をつつもう
    にあります。
     春の温かさ、夏の力強さ、秋の爽やかさ、冬の輝き、それらの全てを持つ「あの空に」なれたなら、もっともっと優しい心になって(自分は)世界中の人たちを包み込んであげられるだろうか…。そんな人になりたいな。
     という自分に対する問いかけです。
     この第五段落にイメージの全てが集約されるわけですが、それにしても村田さち子っていう詩人は、すごい感性を持っていますね。
     この詩を受け取って、今日歌ったハーモニーを紡ぎ出す池辺先生の感性もすごい。
     ごめんなさいね。こりゃ歌ってみないと分からない話ですが、文字に直せばこんな表現にしかなりません。

     今年はこのように、最初から嶋田先生が持っている財産を全て出し尽くします。同じことを何度も繰り返すかもしれませんが、「この話は半年後にとっておこう」などということはしない。
     毎回の練習で嶋田先生が持っている「池辺芸術の知識」と「表現方法」を全部投入していこうと思っています。
     最初にお目にかかってお話を伺ったのが1993年。勤務先の小学校に来ていただいたのが1995年。「空」にお招きしたのが1999年。ちょうど30年のお付き合いです。
     来週も再来週も、毎回毎回の練習で、池辺先生から直接に教えていただいたことを洗いざらいブチまけます。
     だって時間は限られているのだから。

  • 熱い歌声

    【令和5年10月28日(土)】
     もう一度、第27回定期演奏会は本当にありがとうございました。
     正確な音程、そこから生まれる調和のとれたハーモニー、そして何よりも新実先生・今木先生の指揮に集中して対応することによって生まれた温かい表現。
     どの角度から考えても「空」の「空」による最高の演奏会となりました。子どもたちの頑張りに改めて拍手を送ります。

     さて、今日から第28回定期演奏会に向けての練習がスタートします。
     11月中は(ひょっとしたら12月も?)池辺晋一郎先生がどのような音楽を作られる作曲家なのか、そこを紹介していくことを考えています。
    「私は曲がったことが大好きです。だから、いつも曲がったことをしています」
    とおっしゃる池辺先生。
    「先生は曲がった人間…ということなのでしょうか?」
    とNHKのアナウンサー。
    「そうです。私は曲がった人間です。作曲家という…ね」
     そんな池辺先生の作品を4つ。
    ○「空にかいた12の童話」
    ○「六つの子守歌」
    ○「三つのわらべうた」
    ○「夜明けのイソップ物語」
     第28回定期演奏会は池辺先生の作品以外は歌いません。純粋な「作曲家自作自演の個展コンサート」とします。
     その理由は池辺先生の年齢と活躍にあります。来年で81才になられるのですが来年のスケジュールはほぼ満杯の状況で、本当に信じられないご活躍。メールしていても「昨日は姫路、今日は仙台、明日は金沢です」みたいな感じ。これウィークデーの話です。
     その池辺先生が来年の10月6日(日)20日(日)27日(日)を「空」のために空けてくださったのは奇跡的としか言いようがありません。
     ですから3年連続でお願いするなどという話はあり得ないことで、ご年齢から考えても「次はない」と覚悟しておくことは自然な話です。だから、池辺先生がお見えになるコンサートで池辺先生の作品以外を歌っていては「もったいない」というわけです。

     今日は「空にかいた12の童話」から
    ○もし、アフリカ象の耳よりもっと大きな耳になれたら
    ○もし、魔法使いになれたら
    ○もし、りんごの木になれたら
    ○もし、どうぶつ語がしゃべれるようになったら
    この4曲の楽譜を用意して行きました。
    この「空にかいた12の童話」ですが、タイトルのとおり12曲の構成です。その中の11曲が「もし、…」という言葉で始まります。最後だけ「あこがれ」なのですが、その理由はおいおい分かってくることでしょう。
     今日の練習で話したことは以下のような内容です。

    「アフリカ象の耳よりも大きい耳になったら大変なことになります」
    「本当にそんな大きな耳になりたいっていう気持ちではありません」
    「世界中の人々の、悲しい気持ちや寂しい心や苦しむ思いなどに耳をかたむけて、分かってあげられるような、そんな耳(心)を持ちたい…というイメージです」

    「魔法をどんどんかけていきますね。父さん母さん、やすし君にまりちゃん」
    「そして、となりのおばさん、サッカーの先生、柴犬のジローに魔法をかけます」
    「最後の最後は、世界中の人のために魔法をかけています」

    「りんごの木になりたいって、なれるわけがありません」
    「りんごは聖書では「聖なる果実」です」
    「りんごのエキスは世界中の人々に安息をもたらすエキスです」
    「池辺先生に「りんごの木になりたい」という言葉について次のように質問しました」
    「これは、I hope to become the Apple Tree ではなく、I pray all People in the earth be Happy だと思うのですが、いかがでしょう? と…」
    ちなみにI hope to become the Apple Treeとは「私は願う なることを アップルツリーに」で、
    I pray all People in the earth be Happyとは「私は祈る 地球の全ての人々が 幸せになる」です。
    「そしたら池辺先生は、「嶋田先生そのとおりです」と答えてくださいました。その模様はビデオにも残っています」

    「世界でいちばん強い動物は誰だ オレだ!」
    「世界でいちばん賢い動物は誰だ オレだ!」
    「世界でいちばんワガママ動物は誰だ ………、オレ?」
    「この気付きです。この反省、振り返りですよ」

    ようするに4曲とも、「自分って何なんだ?」「世界の人々って何?」という問いかけです。それが分かってもらえたと思う。
    このような「もし、」が11曲連続し、最後のフィナーレで「あこがれ」が歌われる。「空にかいた12の童話」はそのような構成です。

    集まったメンバーが頑張ってくれたおかげで時間が余りました。そこで、「六つの子守歌」から「風の子守歌」を歌いました。この「風の子守歌」は池辺先生の最高傑作です。とても美しいメロディーでしょう。今日歌ったメンバーの感想を聞きたいものです。
    最後の5分で「三つのわらべうた」の「一匁一丁」の出だしを紹介しました。

    今日は期末テストが近いメンバーがいたことは百も承知。中学3年生・高校3年生は受験冬眠に入る、「空」にとっては苦しい季節ですが、集まったメンバーの歌声はとっても熱く、充実した練習だったと思います。

  • ベスト・ワン

    【令和5年10月22日(日)】
     21日の土曜日の前日リハーサルを聴いていて嶋田先生は思っていました。
    「明日は合唱団「空」始まって以来の最高の演奏会になるような気がするなぁ」
    この思いは実際に口に出して誰にともなくシャベッてしまいましたので、その場に(芸術創造センターのリハーサル室)におられた何人かの父母のみなさんも、そのつぶやきを聞いておられた方がお見えのはずです。
     実際のところ、朝から夕方まで一度も座ることはなく(今木先生が帰られた後、嶋田先生が補足で練習の指揮をした時は座らせました)、ずっと立ってのリハーサルで、しかも楽譜の見方が上手になってきて肝心要(かんじんかなめ・いちばん大切な部分)でキチッと指揮を見ていて、しかもその指揮にビンカンに対応していて、新実先生・今木先生の手から生み出される表情が歌声となって表出し、高い集中力を維持していました。
     リハーサルが終わった後、新実先生、今木先生、内匠先生と浜田先生、恒川先生と嶋田の6人で夕食をともにしたのですが、新実先生も今木先生も異口同音(いくどうおん・違う人の口から同じ言葉が出ること)に
    「今日のリハーサルは素晴らしかった」
    と言っておられました。

    そのような状況で迎えた22日の第27回定期演奏会でした。
    10時きっかりに始まったゲネプロが終わったのは何と開場10分前の12時50分。何度かの小休止はあったものの約3時間近くを本番どおりに並んで、立って歌い通したのですから、その体力は驚くべきものでした。
    しかし、体力というよりも、音楽に対する集中力が極めて高かったから、3時間近くを立っていられたのだと思います。
    「スタジオジブリ名曲集」と「はたおりむし」のゲネプロが終わった後、新実先生が
    「すごい集中力で素晴らしい表現でした。本番が心配です」
    と嶋田先生に言われました。その意味は、
    プロの世界では午前中のゲネプロの表現が頂点になってしまって、午後の本番がチョッピリ落ちてしまう…ということが時々あるのだそうです。つまり午前中にピーク(頂点)が来てしまい、午後は少し下がってしまう…ということですね。
    客席で聴いておられた今木先生も同じ意味のことを言われました。
    お二人から、そのようなお言葉が出ていた…ということを真面目に報告しておきます。
    各ステージの出来がどうであったか、それは書きますまい。
    なぜなら、ゲネプロと本番を入れ替わり立ち替わりに聴いてくださった父母のみなさんが証明してくださるはずだからです。
    ここでソラノートに評論家みたいなことを書くよりも、みなさんのパパやママがみなさんの演奏をどう思ったか、それで十分です。
    最終的に午前のゲネプロと午後の本番のどちらが良かったか…という問題は難しい判断で、曲によっても異なりますが、幸せなことに午前のゲネプロの音はすべてオールミキシングで録音されています。
    オールミキシングとは、ステージの上に天井から吊るされていたマイクと、みんなの目の前にセットされた4本のスタンドマイクと、ピアノや打楽器の音を専門に録音するマイクと、すべてのマイクの音を最高のバランスでミックスする…ということです。

    今回の演奏会がCDになるかどうかは分かりませんが、嶋田先生の手で本番とゲネプロの両方をCDにコピーして希望者に分けてあげることは可能です。
    こんなことをソラノートに書かせるだけの演奏会でした。

    あと一つ、打ち上げパーティーでの挨拶で
    「今日の演奏はこれまでの「空」のベストワンでした」
    と言ったのは、お世辞でも何でもありません。みなさんにお世辞を言っても意味なんかありませんし、第一通用しないだろうと思います。
    これまでに何度か、そして去年も「今日の演奏はこれまでのベストスリーには入ります」と言ったはずです。何がベストかは主観的な判断なので人によって意見は分かれます。だから、すごく良いなって思っても、トップであるかどうかは保証ができません。だから去年は「ベストスリーには間違いなく入る」と言いました。
    今年の演奏会での歌声と表現は、間違いなくトップです。これはすべての演奏会に関わってきた嶋田先生が「誰が何と言おうと間違いない」と断言できる自信があるから、そう言いました。少しの迷いも憚り(はばかり・迷うこと)もありませんでした。1秒の迷いもなく言い切った言葉でした。

    最後に、頑張った子どもたちと支えてくださった父母会のみなさんと、新実先生・今木先生・内匠先生・浜田先生・恒川先生・木村先生・サポーターのみなさん、いっぱいいっぱい応援してくださった方々に、心からのお礼を申し上げます。

    この演奏会を乗り越えることは容易ではありませんが、第28回定期演奏会に向けての準備(音楽に関する準備)は嶋田先生の中で整っています。
    容易ではありませんが頑張ります。
    みなさん、力を貸してください。
    そして本当にありがとう。

  • 「諾」

    【令和5年10月15日(日)】
    いやぁ、すばらしい時間を共有することができました♪♪♪
    メンバーに感謝です。ありがとうございました。
    新実先生から何度も何度も「OK!」「すばらしい!!」という言葉が出てきました。
    作曲者本人から、そのような言葉を引き出したのは、みなさんの歌声でした。本当に良かったです。すばらしい時間でした。

    でも、書いておきます。
    そのような言葉が新実先生から出てきたのはホトンド後半の練習でした。
    前半にも出てきましたが、回数から言えば圧倒的に後半の練習が多かった。これは事実です。
    では前半(午前)と後半(午後)で何が違っていたかというと、前半はホトンド座っていての練習でした。後半はホトンド立っていたのです。
    もう一つ、後半では「生まれてから」の練習から始まったので、嶋田先生の命令(?)で「楽譜を見ないで指揮を見ることにチャレンジしろ!失敗しても良い!!」ということがあり、みんなはホトンド楽譜を見ないで歌っていました。
    以下は練習がすべて終わった後の新実先生の言葉です。
    ○前半は指揮をしていて苦労しました。理由は分からないけど、自分の指揮と子どもたちの反応にズレを感じました。オレの指揮がヘタになったのか?と思っていました。
    ○後半は子どもたちの反応が自分の指揮に合ってきて、すごく気持ちよく指揮することができました。

    そう。横で聴いていても、その変化は明晰判明(めいせきはんめい・誰が見ても明らか)でした。
    みなさん。やっぱり音楽は、歌うメンバーと指揮者とのコミュニケーションなんですよ。それがハッキリと分かった時間でした。

    それにしてもスゴイ時間でした。
    繊細なピアニシモ。そして圧倒的なフォルティシモ。それを引き出す新実先生の指揮と、その指揮に反応するメンバーの歌声。
    歌っていたメンバー全員が、この嶋田先生のノートがウソではないことを証明してくれるはずです。

    名古屋駅近くのお店で夕飯を食べながら、新実先生といろいろお話をしました。その場で、
    「合唱団「空」の新しい音楽監督になっていただけませんか?」
    とお願いした嶋田先生に、
    「いいですよ」
    と即答してくださった新実先生。

    そのお言葉を引き出したのは嶋田先生ではありません。
    今日の、そして今までの、さらに言えばこれまでの3年間の、「空」の子どもたちの歌声が引き出したのです。
    来年の第28回定期演奏会は池辺晋一郎先生にお願いすることも、池辺先生から了解をいただいたことも、新実先生にお伝えしました。
    「それは良かったですね。本当に良かった」
    と新実先生。
    その先を見据えた「音楽監督就任」の「諾」でした。

    みなさん、ありがとう。
    これからも頑張りましょう。

  • 不公平

    【令和5年10月14日(土)】
     明日は新実先生をお迎えしての最後のリハーサルですから、今日は雨が降ろうが槍が降ろうが新実先生にご指導いただく曲をぜんぶ歌おうと思っていました。
     その前に団歌「うたにつばさがあれば」と愛唱曲「わたりどり」もあります。歌った曲を順に列挙してみましょう。
    ○わたりどり
    ○うたにつばさがあれば
    ○はたおりむし
    ○春つめたや
    ○中世風
    ○こびとのひげ
    ○八月の手紙
    ○恐竜広場
    ○ぶどうとかたばみ
    ○北極星の子守歌
    ○十四歳
    ○自転車でにげる
    ○南からの人々
    ○二十歳
    ○島原
    ○アルデバラン
    ○壁きえた
    ○ねむの木震ふ
    ○十四歳(ともだちおばけ版)
    ○ともだちおばけ
    ○北のみなしご
    ○高二の肖像
     ここまでで前半終了・休憩
    そして
    ○生まれてから
    ○太鼓打ち
    ○ふしめ
    ○なによりもまず
     ぜんぶで26曲を2時間30分(休憩があったから実質140分)で歌いきってしまいました。こんなことは今までにも何度かありましたが、それにしても26曲というのは新記録ですね♪

     なぜ、こんなことをやったかというと、どんな曲を取り上げるにしても15分~20分の時間を投入していては10曲歌うのがセイゼイだからです。つまり明日新実先生にご指導いただくのに、15曲くらいは今日歌わなかった…てなことになるわけですね。
     これは不公平です。「歌った曲」と「歌わなかった曲」との間の不公平。
     同時に人間に対する不公平にもなる。せっかく集まってくれたメンバーの中に不公平があってはならない。
     つまりAさんが学校行事の関係で「○○○」という曲が練習不足だったとします。そしてBさんが部活の関係で「△△△」という曲に不安があったとする。
     そこで今日「○○○」は歌ったけど「△△△」は歌わなかったなんてことになったら、Aさんは良くてもBさんがカワイソウです。
     そうかと言って20人以上のメンバー一人一人に「どの曲が不安ですか?」などと聞いていては時間のロスです。だからぜんぶ歌いました。

     もう一度書きますが、26曲を実質140分で歌いきったことは「僥倖」でした。とても嬉しかった。そして楽しかったです。
     みなさん、ありがとう。

  • ベロがベロベロベロン

    【令和5年10月7日(土)】
     10月に入りました。明日は日曜日。その次の日曜日は新実先生の最後のリハーサルで、その次の日曜日が本番です。残された時間は貴重ですね。みなさん、よろしくお願いします♪
     というわけで、今日は今木先生の最後のリハーサルでした。
     新実先生も今木先生も前日リハがある(21日の土)わけですが、それは音楽業界では「試し演奏の確認演奏」みたいな感じで、「この部分はこんな歌い方で」「その部分はこんな気持ちで」というような練習は今日が最後です。
     嶋田先生は自分の授業を
    ○子どもが、できないことができるようになり
    ○子どもが、分からないことが分かるようになり
    ○子どもが、知らないことが知ることができる
    という観点で反省・分析していました。「今のオレの授業で、クラスの子は上の3つがあったのだろうか…?」と振り返ることにしていたものです。
     いわゆる「練習」というものを、上と同じ観点で考えるとすれば、今日の練習と来週の新実先生の練習は、まさに最後の練習です。

     今日の今木先生の練習は、比較的多くのメンバーが集まってくれて非常に効果的なものでしたが、
    ○音程を決めること
    ○滑舌をよくすること
    という2点について、本当に素晴らしい成果が上がりました♪
     というか、う~ん…。
     嶋田先生が小学校の先生になったのは1983年なのです。その翌年に合唱部を作ったので1984年ですね。ということは嶋田先生が「子どもに合唱を教える」ようになってから今年でちょうど40年目になるわけです。
     その40年間、合唱部はもちろん学年合唱や全校合唱など、いろいろな場面がありました。もちろんその40年間に合唱団「空」も含まれます。
     そしてその40年間に「空」も含めて、
    ○子どもが、できないことができるようになり
    ○子どもが、分からないことが分かるようになり
    ○子どもが、知らないことが知ることができる
    そんな練習になるように必死で研究し模索(もさく・いろいろ試すこと)してきました。ピアノを声で鳴らす練習もミミクリーペットを使った練習も、すべてはその研究と模索の成果です。
     その嶋田先生が、今までの40年間で考えもしなかったような方法、思いもよらなかったアイデアが今日の練習にはありました。う~ん、今日の練習でいちばん得をしたのは嶋田先生かもしれません。自分が持っていない武器を新しく知ることができたのですから…。 しかし、やっぱり得をしたのはメンバーでしょうね。
     今日の練習は、嶋田先生が40年かかっても開発できなかった内容でした。それは保証します。がんばってくれたみなさん、ありがとう。

     なに? オレぁ今日の練習に出てたけど、音程は分かるけど、滑舌(かつぜつ)って何だ? 知らんぞい! だと?

     失礼しました。滑舌っていうのはね、読んで字のごとし。「滑」とは「なめらか」。「舌」とはベロのことですよん。
     ようするに、ベロがベロベロベロンっとなめらかに動かないとできないことがあるんざます。
     たとえば「ダバダ ダバダ」という言葉を歌う時、ベロがなめらかに動かないと「ラマラ ラマラ」って聞こえます。ウソだと思ったら試してごらんよ。わざと舌をいいかげんに動かして「ダバダ」と言ってごらんなさい。
     どう?やってみた?どうでしたか?
     今日の練習のこの場面、メンバーに変化が生まれたのは確かです。嶋田先生も教師のハシクレですから、練習前と練習後の「子どもの変化」くらい分かります。って言うか、その「変化」が分からないのなら教師じゃないよ。
     う~ん…。すごかったねぇ…。