SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


ベスト・ワン

【令和5年10月22日(日)】
 21日の土曜日の前日リハーサルを聴いていて嶋田先生は思っていました。
「明日は合唱団「空」始まって以来の最高の演奏会になるような気がするなぁ」
この思いは実際に口に出して誰にともなくシャベッてしまいましたので、その場に(芸術創造センターのリハーサル室)におられた何人かの父母のみなさんも、そのつぶやきを聞いておられた方がお見えのはずです。
 実際のところ、朝から夕方まで一度も座ることはなく(今木先生が帰られた後、嶋田先生が補足で練習の指揮をした時は座らせました)、ずっと立ってのリハーサルで、しかも楽譜の見方が上手になってきて肝心要(かんじんかなめ・いちばん大切な部分)でキチッと指揮を見ていて、しかもその指揮にビンカンに対応していて、新実先生・今木先生の手から生み出される表情が歌声となって表出し、高い集中力を維持していました。
 リハーサルが終わった後、新実先生、今木先生、内匠先生と浜田先生、恒川先生と嶋田の6人で夕食をともにしたのですが、新実先生も今木先生も異口同音(いくどうおん・違う人の口から同じ言葉が出ること)に
「今日のリハーサルは素晴らしかった」
と言っておられました。

そのような状況で迎えた22日の第27回定期演奏会でした。
10時きっかりに始まったゲネプロが終わったのは何と開場10分前の12時50分。何度かの小休止はあったものの約3時間近くを本番どおりに並んで、立って歌い通したのですから、その体力は驚くべきものでした。
しかし、体力というよりも、音楽に対する集中力が極めて高かったから、3時間近くを立っていられたのだと思います。
「スタジオジブリ名曲集」と「はたおりむし」のゲネプロが終わった後、新実先生が
「すごい集中力で素晴らしい表現でした。本番が心配です」
と嶋田先生に言われました。その意味は、
プロの世界では午前中のゲネプロの表現が頂点になってしまって、午後の本番がチョッピリ落ちてしまう…ということが時々あるのだそうです。つまり午前中にピーク(頂点)が来てしまい、午後は少し下がってしまう…ということですね。
客席で聴いておられた今木先生も同じ意味のことを言われました。
お二人から、そのようなお言葉が出ていた…ということを真面目に報告しておきます。
各ステージの出来がどうであったか、それは書きますまい。
なぜなら、ゲネプロと本番を入れ替わり立ち替わりに聴いてくださった父母のみなさんが証明してくださるはずだからです。
ここでソラノートに評論家みたいなことを書くよりも、みなさんのパパやママがみなさんの演奏をどう思ったか、それで十分です。
最終的に午前のゲネプロと午後の本番のどちらが良かったか…という問題は難しい判断で、曲によっても異なりますが、幸せなことに午前のゲネプロの音はすべてオールミキシングで録音されています。
オールミキシングとは、ステージの上に天井から吊るされていたマイクと、みんなの目の前にセットされた4本のスタンドマイクと、ピアノや打楽器の音を専門に録音するマイクと、すべてのマイクの音を最高のバランスでミックスする…ということです。

今回の演奏会がCDになるかどうかは分かりませんが、嶋田先生の手で本番とゲネプロの両方をCDにコピーして希望者に分けてあげることは可能です。
こんなことをソラノートに書かせるだけの演奏会でした。

あと一つ、打ち上げパーティーでの挨拶で
「今日の演奏はこれまでの「空」のベストワンでした」
と言ったのは、お世辞でも何でもありません。みなさんにお世辞を言っても意味なんかありませんし、第一通用しないだろうと思います。
これまでに何度か、そして去年も「今日の演奏はこれまでのベストスリーには入ります」と言ったはずです。何がベストかは主観的な判断なので人によって意見は分かれます。だから、すごく良いなって思っても、トップであるかどうかは保証ができません。だから去年は「ベストスリーには間違いなく入る」と言いました。
今年の演奏会での歌声と表現は、間違いなくトップです。これはすべての演奏会に関わってきた嶋田先生が「誰が何と言おうと間違いない」と断言できる自信があるから、そう言いました。少しの迷いも憚り(はばかり・迷うこと)もありませんでした。1秒の迷いもなく言い切った言葉でした。

最後に、頑張った子どもたちと支えてくださった父母会のみなさんと、新実先生・今木先生・内匠先生・浜田先生・恒川先生・木村先生・サポーターのみなさん、いっぱいいっぱい応援してくださった方々に、心からのお礼を申し上げます。

この演奏会を乗り越えることは容易ではありませんが、第28回定期演奏会に向けての準備(音楽に関する準備)は嶋田先生の中で整っています。
容易ではありませんが頑張ります。
みなさん、力を貸してください。
そして本当にありがとう。

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