SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


人間鍵盤ハーモニカ

【令和6年4月20日(土)】
 今日も嬉しいことに新入団員を迎えることができました。これで今回の「練習見学体験会」のプロジェクトでは5名の仲間を迎えることになりました。
 新しい仲間よ、よくぞ合唱団「空」を選んでくれました。本当に嬉しいです。いっぱい歌っていっぱい食べて(?)いっぱい話して、本当の意味での仲間・友達になりましょう。よろしくお願いいたします♪

 さて、嶋田先生にとってはこれからが正念場です。それは、すでに多くの曲をある程度歌い込んでいるメンバーと、今日生まれて初めてその曲の楽譜を開くメンバーがいるわけです。生まれて初めてのメンバーが曲を理解するのと同時に、ある程度歌い込んでいるメンバーも「なるほど。そうやって歌うのか」と新しい発見があるように、両方を同時に進める必要があることです。これが正念場というわけ。

 まぁそれは今に始まったことではないし、算数の授業だって塾かなんかでものすごく進んでいる子とかけ算九九で苦労している子がマゼコゼのクラスで授業をやってましたからね。進んでいる子が「へぇぇ~!そんなやり方があるんだね。塾では教えてくれんかったよ!」などと言ってくれるような授業の組み立てを考えるのが好きでした。
 合唱団「空」だって同じことです。まぁ任せておきたまえ。

 そういうわけで、今日は「COSMOS」を一通り歌った後はピアノ鳴らしの「声の響き」をやって、池辺先生の曲に突入しました。
 「もし、物語の主人公のともだちになれたら」と「もし、動物語がしゃべれるようになったら」を歌い合わせます。3月まで受験で頑張っていたメンバーなど、ベテランでも初めて楽譜を開いた子もいましたが、この2曲は「音楽に勢い」があってリズムも和音も分かりやすく、あっという間に歌えるようになりました。全員が上のパートも下のパートも歌ってからのハーモニーです。

 休憩の後は三部合唱。「風の子守歌」と「空と海の子守歌」です。これは三部合唱ですから全員が3つのパートを歌うと時間がかかります。しかし、恒川先生がいてくれるので非常に効率よく音を確認することができました。45分で2曲。全員がソプラノもメゾソプラノもアルトも全部歌ってから自分のパートを歌ってハーモニー作りました。
 すばらしい集中力だったと思います。

 これは、恒川先生がいてくれたことが大きく、また嶋田先生の授業(指導)が優秀だったから(そんなわけネエだろ)でありますが、そんなことよりも、もっともっと重大なことがあります。
 それは「みんながいてくれたから」です。これが実は一番大きいこと。
 どういうことかと言うとですね、11月に全員が初めて「風の子守歌」の楽譜を開いた時、当然「風の子守歌」を知っている子は0人で、全員が鍵盤ハーモニカの音を頼りに歌っていたわけです。その11月12月1月の苦しい練習を経験して、今は鍵盤ハーモニカの音が無くても歌える子が多い。つまり「人間鍵盤ハーモニカ」にとして成長しているわけです。
 今日の練習でも鍵盤ハーモニカを叩きましたけれども、11月12月と違うのは「人間鍵盤ハーモニカ」がウジャウジャいるってことなんです。
 どっちが効率が良いと思いますか?
 言うまでもなく、鍵盤ハーモニカ1本よりも、鍵盤ハーモニカ+人間鍵盤ハーモニカがウジャウジャの方が効率が良いですよね。
 人間鍵盤ハーモニカさん、ありがとう。感謝します。君たちのおかげです。君たちのおかげで今日初めて楽譜を見たメンバーがどれほど助かったことか…。

 まぁ、その人間鍵盤ハーモニカさんたちも完璧ではなく、時々歌詞を間違ったり、時々リズムが狂ったり、時々音程が不安定になったりしてましたけどね(笑)
 なに? おみゃーだっていろいろな所をずいぶん間違っとったがや!! だと?
 ほんとだね。反省してます。鍵盤ハーモニカを正確に吹くのってムズカシイんだわホイ。

 大事なことは、その「チョッピリ狂った人間鍵盤ハーモニカさん」たちも、あと2~3ヶ月も練習すれば、「かなり優秀な人間鍵盤ハーモニカ」に成長するはずです。そうなりたい、そうなろうと思う気持ちが大切。それは自分のためでもありますが、友達のためにもなります。そうなったらね。
 それで、その成長した「かなり優秀な人間鍵盤ハーモニカ」たちがお互いに助け合って「非常に優秀な鍵盤ハーモニカ」になる。これが9月~10月。それで池辺晋一郎先生がやってくる。
 けっきょくは、誰が何と言おうと、合唱っていう種目は「仲間」なんですよ。一人では絶対にできない。いろんな子のいろんな声が溶け合ってハーモニーを作る。その時までに一人一人が「できるだけきれいな〇」になりたいと願い、「できるだけ正確な人間鍵盤ハーモニカ」になりたいと思っているか。そこが大切です。
 先生がやっていることは、その「成長したい」と思っているメンバーを側面支援しているだけなのです。

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