SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


最初から全部投入

【令和5年11月4日(土)】
 今日は「六つの子守歌」の1曲目「風の子守歌」と2曲目「空と海の子守歌」から練習がスタートしました。
 「風の子守歌」は岸部シローさん、「空と海の子守歌」は堺正章さんの歌で、NHKの「みんなのうた」でテレビ放映されました。そのことは楽譜の前書きにも記してありますが、調べてみるとYouTubeにも出てきますね。ぜひ視聴してみてください。
 2曲とも池辺先生渾身の傑作です。
 そして「空にかいた12の童話」は最初から行けるところまで行こうと思っていましたが、結果は
①もし、アフリカ象の耳よりもっと大きな耳になれたら
②もし、国民の休日をきめる係になれたら
③もし、太陽になれたら
④もし、魔法使いになれたら
⑤もし、空になれたら
⑥もし、ぼくのパパになれたら
までをハモらせることができました。

 それぞれの曲について、いろいろなことを言いましたが、ソラノートでは「もし、空になれたら」について記しておきます。
 まだ楽譜を手にしていないメンバーのために、詩を記しましょうね。

 もし、春の空になれたら
  小さなこもれ日あつめ
   ジグソーパズルつくろう
 もし、夏の空になれたら
  入道雲をあつめ
   模型ひこうきつくろう
 もし、秋の空になれたら
  真赤な夕日あつめ
   おいしいゼリーをつくろう
 もし、冬の空になれたら
  夜空の星をあつめ
   ママにブローチつくろう
 あの空になれたら
  今よりもっとやさしくなって
   地球をつつもう

 これが詩の全体です。
 五つの段落からできていますね。
 そして「春の空」「夏の空」「秋の空」「冬の空」と歌われるのですが、この四段までは「どうでもよろしい」と言いました。
 春から冬までの四段は「前振り」と言って、テレビ番組で言えば「来週の予告編」みたいなものです。「もし、空になれたら」の本質は第五段落の
 あの空になれたら
  今よりもっとやさしくなって
   地球をつつもう
にあります。
 春の温かさ、夏の力強さ、秋の爽やかさ、冬の輝き、それらの全てを持つ「あの空に」なれたなら、もっともっと優しい心になって(自分は)世界中の人たちを包み込んであげられるだろうか…。そんな人になりたいな。
 という自分に対する問いかけです。
 この第五段落にイメージの全てが集約されるわけですが、それにしても村田さち子っていう詩人は、すごい感性を持っていますね。
 この詩を受け取って、今日歌ったハーモニーを紡ぎ出す池辺先生の感性もすごい。
 ごめんなさいね。こりゃ歌ってみないと分からない話ですが、文字に直せばこんな表現にしかなりません。

 今年はこのように、最初から嶋田先生が持っている財産を全て出し尽くします。同じことを何度も繰り返すかもしれませんが、「この話は半年後にとっておこう」などということはしない。
 毎回の練習で嶋田先生が持っている「池辺芸術の知識」と「表現方法」を全部投入していこうと思っています。
 最初にお目にかかってお話を伺ったのが1993年。勤務先の小学校に来ていただいたのが1995年。「空」にお招きしたのが1999年。ちょうど30年のお付き合いです。
 来週も再来週も、毎回毎回の練習で、池辺先生から直接に教えていただいたことを洗いざらいブチまけます。
 だって時間は限られているのだから。

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