カテゴリー: 練習日記

  • 「時」と「力」

    【令和4年4月2日(土)】
    令和4年度に入りました。
    そして3週間連続で新入団員を迎え、「ハローハロー」と「歓迎の歌」を歌うことができたことをトップニュースとして報告しておきます!!
    この現象があと1回あると(つまり三人入団)最高です。明日の日曜日には瑞穂区を中心に中日新聞に団員募集のチラシが入ります。少しでも多くの人にホームページをみてもらえるように、みなさん口コミをお願いします♪
    チラシ入れはお金がかかりますが口コミはタダですからねぇ。

    さて、練習は「ドレミの歌」です。これも3週間連続で何だか芸がありませんが、初めて「空」の中でアンサンブルをするとなると、あるいはハーモニーそのものを楽しんでもらうとなると、やはり「ドレミの歌」でしょう。
    しかしメロディーだけを歌ったわけではありません。そもそも「空」に入ってきてくれるような子なら「ドレミの歌」のメロディーくらいは知っています。
    そこでP47の上の段の3小節目からソプラノとメゾソプラノの両方を音取りしてハーモニーを作りました。もちろん2グループに分けて全員がソプラノ・メゾソプラノの両方を歌います。どちらも一発できれいにハモりました。

    実はここで「エーデルワイス」に切り替えて、なんと1番(P65~67)を3つのパートに分かれて歌ったのですが、その後で休憩をはさんで練習の最後に「ドレミの歌」を最初から最後までハモって歌いました。アルトも入れて…です。
    つまり、3年前に歌ったことのあるメンバーが適当に(適切に当てて…という意味)歌って、分からなくなったらメロディーで良いよ…と断っておいて…ですが、それでもソコソコ歌えちゃうからたいしたもんですわぃ♪

    「エーデルワイス」をハモらせたのも、別に表現を練り上げようとか歌い方を揃えようとかではなく、とにかくハモらせたらどんな響きになるか、みんなと歌うとどうなるか、それを体験してもらおうと思いました。
    そしてもう一つは「自分はどのパートに向いているか」をボンヤリとでも良いから考えてもらう、そういう時間を作ろうと思っていたわけです。

    来週からアンケート用紙を配って「希望のパート」を書いて出してもらおうと思っています。

    ですから後半に「朝の讃美歌」を歌ったのも同じ目的でした。「朝の讃美歌」は無伴奏でしかも4パートに分かれます。今日は集まった人数も多いとは言えないのですが、目的が「とにかく全員に全部のパートを歌ってもらう」ということでしたから、少しくらいヘンテコリンでも気にしない気にしない。

    合唱というゲームはメロディーを歌うこととハーモニーのパートを歌うことと大きく言えば2つあって、そのどちらもとても楽しいものであり、とても大切なものなのです。

    「希望のパート」アンケートにどう書き込むか、じっくり考えてみてくださいね。

    恒川さんが東京で音楽のプロの勉強をするとのこと。活躍を祈っています。東京ならたまに「空」に来て歌うことも可能ですが、あまり有名になってドイツかイタリアに行ってしまうとサミシイなぁ。
    有名になってほしいし、有名になって遠くへいっちゃうのもサミシイし…。ビミョーな気持ちです。
    みんながお嫁さんになるのは嬉しいけど、家からいなくなっちゃうのはサミシイし。その親の気持ちと同じです。

    みんなにも必ずそういう「時」がやってきます。
    嶋田先生も「あと20年もしたら生きていないだろう」と思って「空」をやっています。
    その「時」がやってくるまでを「いかに楽しい時間にするか」。今日の練習もとどのつまりは楽しい時間にするための「力」を育てる練習でありました。

  • 「かぞえうた」

    【令和4年3月26日(土)】
    今日で令和3年度も終わりです。次に会う時には、みんな新しい学年新しい学校新しいクラスになっているわけで、別に身長が伸びたり顔が美しくなったり(?)していることはないとは思いますが、何となくウキウキした気分です。
    みんなの新しい生活が明るいスタートとなりますように…祈っています。
    さて、合唱団「空」も新年度に向けて明るい材料が揃ってきました。
    今日も新入団員(しかも男の子)を迎えて「ハローハロー」と「歓迎の歌」を歌いました。来週も見学の子を迎える予定です。
    そろそろ担当するパートも決めなくてはなりません。
    新しいメンバー、新しいパート(結果、今と同じかも…ですが)、新しい楽譜(曲)、ここに新しい先生…となればパーフェクトなのですが、そこは申し訳ございません。

    さて、今日は「サウンド・オヴ・ミュージック」の楽譜を配りました。これで10月の第26回定期演奏会で歌う曲目の楽譜が全て揃いました。アンコールについては新実先生と相談します。
    あと、12月の大中恩先生メモリアルフェスティバルは「空」単独で「うたにつばさがあれば」を歌いますから、この楽譜もOKで、合同演奏で歌う「こどものうた」の楽譜は他の団体と揃えて注文します。ちなみに「こどものうた」の曲目は
    ○いぬのおまわりさん
    ○サッちゃん
    ○おなかのへるうた
    ○ドロップスのうた
    ○バスのうた
    ○おとなマーチ
    ○くもさん
    ○バナナをたべる時のうた
    の8曲です。これも楽しみなことです。指揮は新実徳英先生、ピアノは内匠先生が決定しています♪

    「サウンド・オヴ・ミュージック」はミュージカルのタイトルで、その中に同じ名前の「サウンド・オヴ・ミュージック」という曲が4曲目にあります。その「サウンド・オヴ・ミュージック」から始めました。
    いやぁ、何度歌っても美しいメロディーですねぇ。「くちずさむ 心の歌」という歌詞がありますが本当にそのとおりです。英語では「My heart will be blessed with the sound of music」(私の心は祝福される 音楽の調べに)と歌っています。心からの共感を持って歌いたいものです。
    その後は「ドレミの歌」「エーデルワイス」「ひとりぼっちの羊飼い」「もうすぐ17歳」のメロディーを歌いました。「ドレミの歌」は解説にもあるように「ミュージカル史上一番有名な歌」ですから、全てのお客さんが知っていて逆にゴマカシが効きません。楽しく歌うのはモチロンですが、美しく生き生きと歌いたいものです。

    後半は「ことばあそびうた」から「かぞえうた」の前半。「ひとだま ひとつ」「ふたして ふたつ」「みつめて みっつ」の部分は「ラ」と「シ」がぶつかって不思議なハーモニーです。今日初めて声に出してハーモニーを作りましたが曲本来のハーモニーを生み出すことができました。
    P30の2段目も歌いました。これは各パートとも3つの音しかない「南無十一面観世音」という歌詞を決まった回数くりかえすだけなのですが、各パートのスタートがズレているので客席で聴いているとモノスゴク複雑でムズカシイ音楽に聴こえます。ですが実際は3つの音しかないのでシツコイ音取りは必要なく、音程とタイミングに集中していることが大切。集中力を鍛えるためには打ってつけの練習曲と言えましょう。先週も今日もソプラノ・メゾソプラノ上・アルトの3パートに分かれて歌ってみましたが、本当はメゾソプラノ下があるので4パートに分かれます。メゾソプラノ下も音は3つしかありません。
    この4つのパートが重なると(P30の3段目の3小節目から)、気が狂ったような複雑な世界が広がります(もちろん正確に歌えば…の話ですが)。
    そう。気が狂ったみたいになる音楽です。新実先生の音楽を歌うと気が狂う…という意味じゃありませんよ(笑)。「かぞえうた」はこんな話です。

    ひとだまひとつ
    (人魂が出てきたぁ!)
    ふたしてふたつ
    (人魂は時々、水瓶の中から出てくるんです。それで水瓶にフタをしたんだけど二つ目が出てきたぁ!)
    みつめてみっつ
    (恐怖で見つめていたら、人魂が三つになったぁ!こわいよぅ)
    よつゆによっつ
    (草木も眠る丑三つ時ですね。夜露に草木がぬれていて、そこに四つ目が出たぁ!)
    いつまでいつつ
    (こわいよう!いつまで出てくるんだよう!)
    むっつりむっつ
    (むっつり口をつぐんで(声も出ない)いたら六つ目が出たぁ!)
    ななしのななつ
    (ひゃぁぁ、七つ目が出たぁ!名無しとは名前がないこと。つまりもう数えられない。いくつ目か忘れた)
    やつれてやっつ
    (だんだん恐怖で気が狂ってきた。ゲッソリやつれて八つ目の人魂)
    ここのつここに
    (九つ目の人魂は自分の目の前に登場)
    とおくにとお
    (逃げようと思って遠くに行こうとしたらそこにも出現。まわりは人魂だらけ。口もきけずゲッソリやつれて)
    なむじゅういちめんかんぜおん
    (十一面観世音さま!助けてくださ~い!!)
    じゅうにしょごんげん
    (十二所権現さま!助けてくださ~い!!)

    という数え歌(遊び歌)です。最初の一文字目が見事に
    ひと
    ふた
    みつ
    よつ
    いつ
    むっ
    なな
    やつ
    ここ
    とお
    じゅういち
    じゅうに
    となっているでしょう?世の中にはいろいろな数え歌がありますが詩人の谷川俊太郎は天才です。
    もちろんこの曲は気が狂った様子や恐怖にオノノク人の気持ちなどはどうでもよく、楽しくカラッとした気持ちで歌う遊び歌なのです。その遊び歌がこのような内容になっているのが面白いわけで、決して深刻に歌う必要はありません。また「サウンド・オヴ・ミュージック」のように共感も必要ありません。

    それにしてもウクライナの情勢には心が痛みます。ソフィア・シキチェンコはどうしているかなぁ…。
    ソフィア・シキチェンコはウクライナのヨーデル歌手です。嶋田先生の知る限り、世界一のヨーデルです。これまでにこんな歌手は一人もおらず、そして今後も出ないでしょう。
    ウクライナへの応援も込めて、ぜひ一度YouTubeを見てあげてください。
    【和訳】ウクライナの少女ソフィアがオーディションでヨーデルを歌う!
    というタイトルですが(嶋田先生はYouTubeのアドレスをここに貼り付ける方法を知らない)、ソフィア・シキチェンコで検索したらすぐに出てくると思います。
    「ひとりぼっちの羊飼い」もヨーデルですから、一度聴いておくと参考になるかと思います。その時はヘッドホンで聴くことをオススメします。

  • 基礎基本と「ことばあそびうた」

    【令和4年3月19日(土)】
    今日は嬉しいことがたくさんありました。
    まず、今日も見学の男の子が来てくれました。4月からは小学校2年生だとのこと。だから、この後に書くように、合唱の基礎基本となる練習をいっぱい、そして楽しく歌いました。
    次に、受験という冬眠から目覚めたメンバーが三人復活して来てくれました。すでに復活していたメンバーも含めて協力メンバー(強力メンバー)ばかりですから、これからは練習での声の響きもさらに豊かなものになることでしょう。

    さて、最初は新実先生の新曲を歌っていたのですが、それは後に記します。

    見学の子を迎えて取り上げたのは「ドレミの歌」です。この曲は10月23日(日)の第26回定期演奏会でも歌いますから、今のうちに暗譜(楽譜を見ないで歌うこと)できていると良いです。
    文字通りのドレミの歌なのですが音程に気を付けて歌いましょう。特に途中でドミミ ミソソ レファファ ラシシと細かく刻む部分がありますが、最後のラシシは注意が必要です。ウソだと思ったらお風呂か便所で歌ってみてください。ドミミやミソソに比べてラシシの「シ」が不安定に感じませんか?
    「本当だ。不安定な感じがする」という人は耳がヨロシイ。かなり音感が育っています。
    「へっ?分からんよ。感じない」という人は、ヨッポド完璧なスーパー音感を持っている人か、あるいは自分の音が違っていることに気付かない音感ゼロの人か、どちらかです。
    「なんでラシシだけムズカシイんですか?」と質問する人は見所があります。
    その理由はねぇ。
    分からんよ(笑)。
    合唱のプロか音楽学者なら分かるかもしれませんが、嶋田先生ごときの小学校の音楽教師では分からん。
    分からんけれども、嶋田先生の50年の経験則から割り出しても、この「ラシシ」を正確に歌うことはムズカシイということは分かる。
    音楽って楽しいけれども難しいです(涙)。

    「エーデルワイス」は二つのことを言いました。
    いつも言っているように「ド」を聴いたら「レ」も「ミ」も「ファ」も「ソ」も「ラ」も分かるようにする。これは非常に大切な力で、この力がないと合唱はできません。
    でも、いつもアルトが「ド」を受け持ってくれればメゾが「ミ」でソプラノが「ソ」とか言ってりゃ良いんですが、実際はアルトが「ソ」になったり「ラ」になったりします。
    つまり、いつも「ド」がスタートなのではなく、「ミ」が分かれば「ソ」も「ラ」も「シ」も分かる、「ソ」が分かれば「シ」も「ド」も「レ」も分かる、と、こうならなくてはイケナイ。
    音と音の組み合わせは無限通りあるのです。その無限にある組み合わせに瞬時に対応する力を「基礎基本」と呼びます。
    で、そのようなネライで階名で歌いました。
    ミーソレーー ドーソファーー ミーミミファソ ラーーソーー
    ミーソレーー ドーソファーー ミーソソラシ ドーードーー
    レッソソシラソ ミーソドーー ラードレード シーーソーー
    これは覚えちゃってください。これだけ頭に入っているだけでも相当にレベルの高い話になります。
    ただ「さん ハイ」って歌うだけではなく、ネライを持って取り組むことです。

    もう一つは英語で歌うこと。カタカナで良いですから、別にアメリカ人に伝わるような発音でなくても良いから、感覚で歌えるようにゼヒなってください。
    理由を一つだけ書いておきます。
    歌い出しから5小節目~8小節目だけにします。
    日本語は「かわいい花よ」、英語は「エヴリィ モーニング ユー グリートゥ ミー」ですね。
    これを3拍子で読んでみましょう。それぞれ1拍目は何でしょう?
    日本語では1拍目は「か」「い」「な」「よ」ですね。
    「かーわ」「いいは」「なーー」「よーー」です。
    英語ではどうでしょう。
    「エヴリィ」「モーニングユー」「グリートゥ」「ミー」になります。
    もう一度ならべてみます。
    「かーわ」「いいは」「なーー」「よーー」
    「エヴリィ」「モーニングユー」「グリートゥ」「ミー」
    どうですか?英語の方は見事に3拍子と言葉の意味がピッタリ合っています。
    日本語は「可愛い」「花」という意味が3拍子に合っていません。
    日本語で「エーデルワイス」を歌う時、3拍子を生かして歌うと日本語の意味がメチャメチャになります。「かーわ」「いーは」とかね。それで日本語の意味を生かして歌うと今度は3拍子のリズムがメチャメチャになります。うーん、「メチャメチャ」は言い過ぎだけど、ロジャースが作曲した本来のメロディーとは別のメロディーになることは事実です。

    これが、嶋田先生が外国の歌をメッタに取り上げない理由です。モーツァルトでもシューベルトでも「サウンド・オヴ・ミュージック」でも、歌うのなら英語やドイツ語で歌わなくては、作曲者が生み出したメロディーを生かすことはできないのです。
    じゃあ合唱団「空」は国際交流はできないのかよぅ…と言うことになりますが、そんなことはしない。だから第26回定期演奏会でも「サウンド・オヴ・ミュージック」を日本語で歌います。
    ですが、ここぞって言う部分だけでも良いですから、決めるべきところは英語でキメましょう!!

    おっとっと。長くなっちまったな。ごめんゴメン。
    この後は「手のひらを太陽に」「グリーングリーン」「きよしこの夜」「ぶどう摘み」を楽しく歌いました。「エーデルワイス」も楽しく歌ったんだけれども、ちょっと詳しく書きすぎたワイ。

    さて、今日はせっかく新しい楽譜「ことばあそびうた」を配ったので、9時30分から「かぞえうた」を歌いました。
    この「ことばあそびうた」は若かった(無名だった)新実先生の名前を全国に轟かせた傑作中の傑作です。
    それまでの日本で、このような形で作曲された合唱曲はなかったのですが、新実先生が全く新しいスタイルを生み出して日本の合唱界に衝撃を与えました。
    その新しいスタイルを一言で書くのは無理がありますがカンタンに書くと
    ○きわめてカンタンな音階(メロディー)を
    ○拍をズラして重ねることで
    ○聴く人にはメチャクチャ難しい(複雑な)音楽に聞こえる
    ということになりますかな。
    滝廉太郎から始まる日本の合唱の歴史の中で、そのレールの上に大中先生や湯山先生が独自の音楽スタイルを作っていました。
    そこに新実先生は全く新しいレールを敷いたわけで、滝廉太郎とも山田耕筰ともちがう、大中先生も湯山先生も誰一人考えもしなかった「新実ワールド」を作りました。
    そのような意味で「ことばあそびうた」は新実ワールドの原点と言えます。3回シリーズを組む上では絶対に避けることのできない曲でした。
    今日はP30~31を歌っただけですが、その不思議な世界の片鱗を響かせることができたことは大成功だったと思います。

  • 基礎基本から火の山の子守歌へ

    【令和4年3月12日(土)】
    今日は新入団員を迎えることができた幸せな日でした。仲間がいる…。これは本当に幸せなことです。
    そして今日、見学に来てくれた子も仲間になってくれると良いなぁ…と心の底から願っています。

    さて、何もかも初めて…というメンバーを迎え、そして去年加わってくれたメンバーにも分かってほしいことは山ほどあり、だから今日は本当のホントに「基礎基本の話」をしました。そして実際に歌ってもらいました。

    まず「ゆかいにあるけば」です。以前にも書きましたがドレミファの「ド」さえ分かれば「ミ」も「ファ」も「ソ」も「ラ」も分かる…という力がなければハーモニーなんて作れません。
    この「ド」という音を「根音」(こんおん)と言います。つまり「根っこ」の「音」で「こんおん」です。
    本当は「ド」さえ分かれば「レ」も「シ」も分かるというのが理想ですし、メンバーの中には既に「レミファソラシ」が全部分かるという子もいると思いますが、合唱の「基礎基本」であれば「ミファソラ」が分かれば十分です。
    「バルデリー バルデラー バルデロー バルデロッホホホ」の部分を「その気になって」歌えば「ドッドミー ドッドファー ドッドソー ドッドラソファミ」という音なので、この基礎基本を学ぶことができます。

    続いて「響きのある声」について。これは声でピアノを鳴らすというトレーニングですが、今日1回やっただけではダメです。来週も再来週も、何度も何度もいろいろな音でチャレンジしてみて、どのように声を出せば自分の声でピアノを鳴らすことができるのか、一人一人が自分なりに工夫を重ねることが大切です。
    初めてチャレンジしたメンバーにとっては「声でピアノが鳴る」なんて知らなかったでしょうから、それだけでも新鮮な驚きであったはずです。
    ちなみに、そのような「声でピアノを鳴らす発声練習」をしています…と湯山先生にお伝えした時、湯山先生は「それは面白い方法です」と感心してくださり、「嶋田先生、その方法のノウハウを本に書いたらどうですか?私が出版社に紹介してあげますよ」とまで言ってくださいました。

    さらに「二つのパートが頭の中で鳴っていること」について。これは「しょうじょうじとかたつむり」です。このトレーニングは別に小学生の子を楽しませようと思ってやっているわけでも何でもなく、大マジメにやっています。
    Aというメロディーが「しょうじょうじ」であって、Bというメロディーが「かたつむり」だとします。A「しょうじょうじ」を歌いながらいつでもパッとB「かたつむり」にチェンジすることができれば、あるいはその逆をやることができるのならば、それは頭の中でAB両方のメロディーが鳴っているから可能となることで、別にクリスマス会やお誕生日会の出し物を練習しているわけではなく、大マジメな「基礎基本」の話です。

    このように三つの「基礎基本」を押さえておいて、それでもって「火の山の子守歌」を歌ってみたわけです。
    P40はソプラノがメロディー。P41に入ると1段目はアルトがメロディーで2段目はメゾソプラノがメロディーになります。
    つまり、どのパートを受け持つことになったとしても、ある時はメロディーである時はハミングやルルルになる。これをパッパッと切り替えなくてはならない。
    パッパッと切り替えるというのは、何度も何度もしつこい練習をしてやっとできるようになるのではなく、1分以内というか、1回聴いただけで歌えるような「力」を身に付けたい。それが「基礎基本」です。
    ハミングパートにしてもルルルパートにしても、とどのつまりは頭の中でメロディーが分かっていてハミングやルルルを歌うようにしたい。「しょうじょうじとかたつむり」と同じ話になるわけですね。

    そしてP40の最初の歌い出し「よるがくばる」の「よ」の部分ですが、これはヘ長調の「ド」と「ミ」です。アルトが「ド」、メゾソプラノとソプラノは「ミ」の音からスタートするわけで、このことから考えても「ドさえ分かればミも分かる」という「力」がいかに大切か、ナットクしてもらえるはずです。
    実際に歌うと「ミ」から「ラ」に行ったり、「ソ」から「ド」に移ったり、いろいろなケースがあり、その音と音の組み合わせは数え切れないほどあるのですが、基本は「ドミソ」であり「ドファラ」なのです。もう一つ上げれば「ソシレ」かな。

    というわけで、「火の山の子守歌」の表現を工夫したり練り上げたりするのではなく、材料に使ったのがたまたま「火の山の子守歌」だっただけで、目標は「基礎基本」にありました。
    野球で言えば「ボールを投げる」「ボールを捕る」「バットを振る」という話であって、自分がファーストかピッチャーかキャッチャーかどのポジションか…という話ではないというハナシでした。

    ここでゼヒ確認しておきたいことは、ベテランメンバーの話です。この「基礎基本」はベテランメンバーなら朝飯前などと思ってはいけない…ということです。
    たとえばピアノを鳴らす話ですが、本当のホントウに響く声を出したら、ピアノはすごい音で「キーン」と共鳴します。
    あるいは「ド」の音を聴いて出した「ミ」の声を、最近は使ってないのですが「クロマティックチューナー」で計ったらどうなるか、グリーンランプが点くかどうか…です。
    ハッキリ言うと、今日は小学生も含めて全員がピアノを鳴らすことができました。ですが嶋田先生の声の方がよく鳴ったもんね。
    だからベテランメンバーは、とりあえず嶋田先生よりもピアノを鳴らすことができるようにしましょう。
    音についても同じです。正確さを追求したら「これで合格」などということはなく、どれだけ上達しても次のレベルが必ずあるのです。

    受験メンバーももうすぐ戻ってきます。新たなメンバーと力を合わせて、みんなで新しい「空」を作っていきましょう。
    力を貸してください。よろしくお願いします。

  • 【令和4年3月5日(土)】
    だんだん暖かくなってきましたね。桜が咲くのも間近です。
    受験生はくれぐれも万全の体調で本番に臨んでください。祈ってます。

    さて、今日は入団希望の見学の子をお迎えしました。
    もうちょっと簡単な誰でも知っている曲(たとえば「ドレミの歌」など)を歌えばよかったのですが、勢いで新実先生の「しらかば」を中心とした練習になりました。ちょっと反省しています。

    しかし「しらかば」はメンバーも今までにメロディーを1回歌っただけで、ハーモニーを作るのは全員が初めてでした。嶋田先生も初めてでした。
    ですからベテランメンバーだろうと見学の子だろうと全員がハンデなしの同じスタートラインでの練習となり、その意味では良かったのかな…と思います。
    でも「エーデルワイス」や「ドレミの歌」の方が良かったかなぁ。来週は「エーデルワイス」「ドレミの歌」もやりましょう。

    順序が逆になりますが、後半の練習で歌った「しらかば」はとてもよくハモりました。最後の20分がスゴかったですね(笑)。
     全員で最初から最後まで1番も2番も全部、ソプラノを歌いましょう。それで3分。
     次に全員で最初から最後までメゾソプラノの上を歌いましょう。それで6分。
     次はメゾソプラノの下を歌います。メゾは2回になりますが。それで9分。
     そして全員でアルトを歌います。それで12分。
     ここからABCチームに分かれてAがソプラノ、Bがメゾ、Cがアルト。
     次はBがソプラノ、Cがメゾ、Aがアルト。それで18分。
     最後にCがソプラノ、Aがメゾ、Bがアルトを歌ってください。いきまっせ~!
    つまり入れ替わり立ち替わりで合計7回繰り返して全部歌ったわけです。年齢も関係ない、在団年数も関係ない、初めて歌うか2回目だろうが関係ない。ただひたすら一人一人が「音感を鍛えよう」ということを目標としたわけです。

    何度も書きましたが、このような方法が「普通に」できるところが「空」の強みです。東海メールクワイアーでは絶対に無理です。東海メールだけではなく大人の合唱団では無理だと思います。
    なぜかと言うと、大人というものはみんなとは比べられないくらい「合唱の経験値」が高いのです。経験値というのは合唱に投入した時間のことです。嶋田先生もそうですが12才の時から50年近く合唱をやっていると、もう自分はテノールだ…という意識から離れることができません。嶋田先生の場合、二部合唱なら上のパート、四部合唱ならセカンドテナー(上から二番目)という意識から離れることができず、ましてや嶋田先生よりも年上の70才や80才のメンバーはもっとそうだと思います。50年も続けてきたパートはもはや自分の力の全てです。
    だから大人は成長することがない。嶋田先生もそうです。嶋田先生があと10年たったらモノスゴク上手になっているなんて有り得ません。東海メールの名誉のために書いておきますが、「空」にできることが東海メールには絶対に無理だというのは、それは「大人だから」です。

    逆に言うと、「空」は経験値が少ない。子どもなんだから当たり前です。経験値が少ないということは普通は弱点になるのですが、上手にトレーニングすると経験値が少ないことが逆に強みになります。
    一人一人がソプラノもメゾソプラノもアルトもジャンジャン歌う。実際に歌ってみる。そのことによって、それぞれのパートの役割が分かる。頭で分かる…ではなく身体に叩き込む。
    同時に、メロディーに対してどのようにハモるか、いっぱいいっぱい経験してみる。メロディーに対するハモり方は無限にあり、「しらかば」でのハモり方と「なまずのふろや」でのハモり方は違います。「空」に10年いたとしても、経験できるハモり方なんてほんの一握り(ひとにぎり)です。
    その一握りを二握りにする努力をする。できれば三握りにする。これが素晴らしいことで、同時にとても大変なことです。

    藤井聡太君がいつもインタビューに答えているでしょう?
    「まだまだ自分は未熟です。もっともっと強くなれると思います」
    嶋田先生もアマチュアの五段ですから分かります。藤井竜王は砂浜に立っていて、自分が握っている砂はリュックに入るくらいだ…ということを知っているから、あのような発言になります。
    「将棋の神様がいるのなら、ぜひ一度将棋を教わりたい」
    とも言っていました。将棋の神様は地球上の砂浜の砂を全部握っている。自分が握っているのはリュックサックくらいだ。だから自分が知らない(握っていない)砂がどんな砂なのか知りたい。ということです。
    嶋田先生は藤井竜王よりはるかに弱いですが、将棋の奥深さは分かります。

    合唱も同じ。教会音楽から発展したハーモニーというものがパレストリーナからバッハやベートーヴェンに受け継がれ、現代の湯山先生や新実先生につながっています。
    それを全部経験することは、海辺の砂を全部つかもうとするのと同じで不可能です。
    藤井竜王の砂はリュックサックくらいでしょうが、他のプロ棋士が持っている砂はコンビニの袋くらい。そこが違う。
    今までのプロ棋士は、それまでの経験値から、人間が持てる砂の量はコンビニの袋くらいだ…と思っていた。藤井竜王は「いや、僕はもっと持てる」と信じたわけです。
    合唱の神様が知っている砂は地球の上の砂全部。
    今のあなたが握っている砂がコンビニの袋に入るくらい。
    それならば半年後のあなたが握っている砂をリュックサックくらいにしようと努力をする。ここがポイントです。

    嶋田先生も東海メールのメンバーも、持っている袋が古いので、もうこれ以上新しい砂は持てません。
    みんなは新しい砂をドンドン増やすことができる。子どもなんだから袋が新品です。しかもその袋は、トレーニング次第でドンドン大きくすることができる。なにしろ新品の袋ですからね。

    最後に書いておきますが、ここで書いた「合唱」とか「将棋」という言葉を「勉強」に置き換えて考えてみてください。

    嶋田先生はもう砂は持てません。だからあとは女にモテるようになるくらいしかありません。
    なに? そりゃ絶対に不可能だわ! だと?
    うっせぇわ! ガタガタ言ってるヒマがあったら「空」で学んだ「砂」の真実を勉強にも応用してみろぃ!

  • 基礎基本をオモシロく

    【令和4年2月26日(土)】
    国公立大学の入試が3月はじめにあり、公立高校の入試が3月中旬にあります。受験生メンバーは今がまさに正念場。応援しています。頑張ってくださいね。

    今日は「ド」を聞いて「ミ」が分かる、「ソ」が分かる、「ファ」が分かる、「ラ」が分かる、その力を高める練習から始めました。ほとんど迷うことなく「ミファソラ」は分かりますから頼もしいものです。
    しかし、どこまで行っても次のレベルがあるのはスポーツと同じ。「ド」を聞いて「シ」が分かるか…というとカンタンではありません。「ド」を聞いて「♯ファ」が分かるか…となるとこれはプロのレベルです。
    もちろん今日は「シ」や「♯ファ」のトレーニングをしたわけではありません。「この先にはもっと高いレベルがあるよ」と予告をしたわけです。
    まあ、地下鉄やバスに乗っているそこらへんのオジさんやオバさんで「ド」の音を聞いてイキナリ「ミ~」なんて歌い出す人はいないでしょう。そんなことが分かる人は1000人に1人くらいだと思います。「空」のメンバーはその1000人に1人の貴重な集団です(笑)。
    もしも、みんなが「ド」を聞いて「♯ファ」が分かるようになったりしたら、たぶん10万人に1人くらいの話ですから、きわめて高級な話になるわけです(笑)。
    だけどね、本当に合唱で楽しもうと思ったら、音は分かれば分かるほど楽しくなるに決まっています。それは間違いない。

    そいでもって曲集「火の山の子守歌」から「落葉」のページを開いたわけです。P23から始まるメロディーはそれほど難しくありません。メロディーならすぐに歌えるようになりました。
    問題はP22です。すごい和音ですね。♯ド(メゾ)とレ(アルト)と♭ミ(ソプラノ)です。半音と半音でぶつかるわけで、こんなハーモニーは見たことも聴いたこともないという人が多いでしょう。
    これをABCの3チームにわけて全員が全てのパートを歌ったのですが、ちゃんとハモりました。こんなことができる人は1000人に1人くらいだと思います。「空」のメンバーはその1000人に1人の貴重な集団です(笑)。しかも1回聴いただけで2~3分でできちゃうので、ひょっとしたら10万人に1人くらいのきわめて高級なメンバーなのかもしれない(笑)。
    でも、こんなハーモニーをひょいひょいと作れるなんて楽しいですね。もっと(ハモらないハーモニーを)やってみたいと思います(笑)。

    続いて歌集「歌はともだち」のP122を突如として開きました。「ドレミの歌」です。ドミミー ミソソー レファファー ラシシー と階名が歌詞になっている部分がありますね。
    ミュージカル映画「サウンド・オヴ・ミュージック」を観たことがある人は分かると思いますが、7人の子どもたちがドレミファソラシの7つの音をそれぞれ一つずつ受け持って歌う場面があります。まさにそれをやったわけ。おっとっと~っと目を白黒させて頑張っている子の顔がオモシロかったです。

    そいでもって曲集「火の山の子守歌」から「夏のデッサン」のページを開いたわけです。P27から始まるメロディーはそれほど難しくありません。メロディーならすぐに歌えるようになりました。
    問題はP29~P31です。先週も書きましたがオモシロい進行ですね。ソプラノ・メゾソプラノ・アルトの間をメロディーが行ったり来たり。分解されています。こんなメロディーの進行は見たことも聴いたこともないという人が多いでしょう。
    これをABCの3チームにわけて全員が全てのパートを歌ったのですが、分解されたメロディーがちゃんと流れました。こんなことができる人は1000人に1人くらいだと思います。「空」のメンバーはその1000人に1人の貴重な集団です(笑)。しかも2~3分でできちゃうので、ひょっとしたら10万人に1人くらいのきわめて高級なメンバーなのかもしれない(笑)。
    でも、こんなふうにメロディーをひょいひょいと歌えるなんて楽しいですね。もっと(オルゴールみたいな歌い方を)やってみたいと思います(笑)。

    最後に「傘もなく」を少し歌いました。この曲は「落葉」みたいな半音のブツカリと、「夏のデッサン」みたいなメロディーの分解がまざっていて、油断も隙もあったもんじゃない。新実先生って本当にアイデアが豊富です。
    さすがに全曲を通して歌うことはできませんでしたが、半音のブツカリとメロディーの分解を確認することができました。

    今日もゲームみたいに楽しく歌ったのですが、ただ何となく歌っていたわけではありません。音と音との関連、その結果生まれる「ハモる」ハーモニー、半音のブツカリ、その結果生まれる「ハモらない」ハーモニー…などなど。ちょっとやそっとでは経験できないことをやってました。
    今はとにかく、このような「基礎基本」を少しでも良いから高めておくことです。「基礎基本」があれば、たとえどのような難しい曲が目の前に出てきても立ち向かい乗り越えることができるでしょう。
    そこに本当の意味での「合唱の楽しさ」があることは言うまでもありません。

  • 音楽の流れを止めずに…

    【令和4年2月19日(土)】
    毎年そうですが今日(と来週も?)は「空」にとって最悪の日です。高校大学の受験に加えて中学高校1~2年生も学年末テストの直前。練習に集まるメンバーが小学生だけ…などということも想定できるシーズンです。
    そこに加えてコロナがありますから(多くの学校が学級閉鎖の手続きに追われ、卒業式の予備日…などが必要かも。という話が出ているとのこと)それにも関わらず10人以上のメンバーが集まってくれて、いつもどおり普通に練習をすることができました。大感謝です。

    そして今日は恒川先生・内匠先生ともに11時には次の仕事先に移動する…ということでしたので、まず前半はピアノやキーボードが必要な練習をすることにしました。すなわちハーモニーを作って歌う練習です。その後、嶋田先生だけになる後半に発声練習をすることにしました。つまり順番が逆になったわけです。

    というわけで、ソラノートも逆から報告。
    後半の発声練習は「ゆかいにあるけば」を使いました。歌集「歌はともだち」の169ページです。途中で「バルデリー、バルデラー、バルデロー、バルデロホホホホホ…」という部分がありますが、この部分が発声練習に向いています。専門的に言えば「腹筋を使って頭声に持って行く」ですが、小難しいことはどうでもヨロシイ。
    この部分をドレミで書くと「ソッソシー、ソッソドー、ソッソレー、ソッソミレドシドシラソシー」になります。これはハ長調での「ドレミ」なのですがト長調で考えると「ドッドミー、ドッドファー、ドッドソー、ドッドラソファミファミレドミー」になる。
    それぞれのフレーズの最初の音が「ドッド」。その次の音が「ミー」「ファー」「ソー」「ラー」と上がっていきますね。つまり「ドの音を聴いて」→「ミが分かる」「ファが分かる」「ソが分かる」「ラが分かる」という、いつもやっている「耳の訓練」をいっぺんにできることになります。
    次に、一人一人がピアノの前に立って「弦を鳴らす練習」ですが、(ハ長調での)「ソッソシー」で鳴らしてみて、「ソッソドー」で鳴らしてみて、「ソッソレー」で鳴らしてみて、「ソッソミ-」で鳴らしてみて、「シ」「ド」「レ」「ミ」のどこでいちばんピアノの弦が鳴るか、一人一人チャレンジしてみたわけです。いつもは一つの音でしかチャレンジしていませんが、今日は四つの音をいっぺんにチャレンジしたわけですね。
    学校の音楽の時間にもよく歌われる「ゆかいにあるけば」ですが(昔は4年生の教科書に載っていた。今も載ってるのかな?)、ただなんとなく歌っているだけならただ歌っただけですが(あったりまえだ)、ポイントを押さえて目標を設定すれば「耳の訓練」にもなるし「腹筋の練習」にもなるし「響きの訓練」にもなるのです。

    ここからは前半にやった話。
    恒川先生・内匠先生がいるうちにハーモニーの練習をしておこう…ということで、曲集「南海譜」の1曲目「海」を使いました。
    「使いました」ですから「表現の練習」ではなく「音取り」でもありません。「全員が全部のパートを歌って全員が全てのパートを担当してハーモニーを作る」という「音感を高める」練習です。ここでは素晴らしい練習方法を確認しました。
    P7の3段目からP8の「私の首にはサンゴが生まれる波」という部分。まず
     ①全員でソプラノ を歌い、
     ②全員でアルト を歌い、
     ③Aチームがソプラノ・Bチームがアルト を歌い、
     ④Aチームがアルト、Bチームがソプラノ を歌い、
    この①②③④を音楽の流れを止めないで歌う。この方法は以前にもやったことがありますが、あらためて方法を確認しました。
    二部合唱ではなく三部合唱になっている部分でやるなら
     ①全員でソプラノ を歌い、
     ②全員でメゾソプラノを歌い、
     ③全員でアルト を歌い、
     ④Aチームがソプラノ・Bチームがメゾ、Cチームがアルト を歌い、
     ⑤Aチームがアルト・Bチームがソプラノ、Cチームがメゾ を歌い、
     ⑥Aチームがメゾ・Bチームがアルト、Cチームがソプラノ を歌い、
    この①②③④⑤⑥を音楽の流れを止めないで歌う。
    という方法になります。この方法は和音の流れをとらえることもできるので非常に効率が良い。第26回定期演奏会に向けて多く取り入れていきましょう。

    このほか、みんなでハーモニーを作ってみたのは「南海譜」。これは1番と2番の最初から最後までを
     ①全員でソプラノ を歌い、
     ②全員でメゾソプラノ上 を歌い、
     ③全員でメゾソプラノ下 を歌い、
     ④全員でアルト を歌い、
     ⑤好きなパート を歌ってハモる、
    この①②③④⑤を音楽の流れを止めないで歌いました。

    このほかは「いでそよ人を」「なまずのふろや」「火の山の子守歌」「ぼくという名のひとり」「夏のデッサン」のメロディーを全員で歌いました。
    「夏のデッサン」では面白いゲームを思いついたので、ぜひ夏の合宿などでその「夏のデッサンゲーム」をやりたいと思うのですが、その内容とルールは今はヒミツにしておきます。ヒヒヒ…。

  • 合唱力と感性

    【令和4年2月12日(土)】
    今日は久しぶりに歌集「歌はともだち」を使いました。「エーデルワイス」です。この曲を知らないという子は一人もなく、気楽に声を出すことができます。
    しかし、先生のネライは別のところにありました。それは英語で歌うことに慣れる…ということでした。
    既に新実先生と打ち合わせを済ませてありますが、10月の第26回定期演奏会は次のようなプログラムになります。
    【第1ステージ】サウンド・オヴ・ミュージックより
    【第2ステージ】合唱組曲「ことばあそびうた」
    【第3ステージ】曲集「南海譜」
    【第4ステージ】曲集「火の山の子守歌」
    このうち、サウンド・オヴ・ミュージックは基本的に日本語なのですが、「ドレミの歌」「エーデルワイス」「全ての山にのぼれ」「サウンド・オヴ・ミュージック」の4曲だけは1番を日本語、2番を英語で歌いたいと思っています。もちろん楽譜にはカタカナも付いています。
    それほどムズカシイ英語ではないのですが、やはりカタカナを読んでいるような英語ではなく、カッコ良く歌いたい。だから今のうちに少しでも慣れておくことが必要だと考えました。特に「ドレミの歌」と「エーデルワイス」は楽譜を見なくても歌えるレベル、つまり「ドラえもん」や「ちびまる子ちゃん」や「サザエさん」のテーマソングと同じくらいに頭に入っていると良いです。
    というか、この2曲は英語を覚えていて損をすることは絶対になく、100%タメになります。

    次に、これまた久しぶりに、ピアノを鳴らす発声練習を行いました。
    大きい声と「響く声」とは違います。嶋田先生が悪い見本を見せました(聴かせました)が、怒鳴ったり大きい声を出したりするだけではピアノはギャ~ンという何とも言えない音を出します。でも「響く声」をピアノにぶつけると、まるで録音したみたいに「その人の声」「その人の響き」で鳴ってくれます。
    合唱には大きい声は必要ではなく、むしろジャマです。大きい声ではなくて「響く声」が要る。でも、響きのある声ってどんな声なのか、それを言葉や文字で伝えることはできません。だからソラノートにも書けない。
    ハッキリしていることは、ピアノが鳴れば鳴るほど、その人の声は「響きのある声」だということです。
    少しずつ繰り返して練習していきましょう。

    さて、メインの練習は「青い花」と「南海譜」を使いました。
    使いました…という言葉もワザとで、つまりコロナと受験で全員が集まることができない今だからこそ、その日に集まったメンバーの「合唱力」を少しでも高めることをネライとしたいわけです。
    「ピアノを鳴らす発声練習」も、もちろん「合唱力」を高めるためです。
    では「青い花」「南海譜」を使って何をやったかと言うと(耳にタコができているかも知れませんが)、全員が全てのパートを全部歌うということです。
    ○そのことによってメロディーと、そのメロディーに加わるハーモニーパートとの関係をとらえる
    ○そのことによって高い声から低い声までを出せるようにする
    ○かんたんに言えば、全員が恒川先生のように「どのパートでも歌える」力を付ける
    ということです。

    「青い花」もロマンチックな恋の詩(うた)です。これはヒントを書いておきましょう。

    1 青い花

    ひめやかにやさしく
    恋のたね埋めたので
    ひめやかにやさしく
    恋の草 芽をだした
    かもめなくまちの影
    吸わせたなら いつひらくだろう
    ひとしずくの南のうみ
    きみの目にゆれるとき青い花
    ひめやかにやさしく
    春たつかおりは窓辺の
    ふたばに

    7行目の「ひとしずくの南のうみ」ですが、海が「ひとしずく」なんて有り得ないですね。これは8行目の「きみの目にゆれるとき」に続いています。
    つまり「きみの目にゆれる」「ひとしずくの」涙。それが「南のうみ」のようだ…と言っているわけです。整理すると

    南の海のように煌めくひとしずくの涙が
    君の目に揺れる時
    青い花は双葉となって
    ひめやかに、そしてやさしく
    春のかおりを君の窓辺に拡げるだろう

    となる。この涙は、だから悲しい涙ではなく、卒業か就職か、とにかく新しい出発や成長に向かう「旅立ちの涙」です。
    その君のために僕がまいた恋のタネ。それは「君の幸せを見守るボク」の思い。

    きぇぇえ~っ!!! こんな恋がしてみたいもんだねぇ。
    なに? またアンタの年甲斐もない恋の話かよぅ だと?
    そう言うけどねぇ、谷川雁さんがこの詩を書いた時は70歳すぎだぜぇ。
    70歳になっても青春を失わない谷川さんの感性。この感性を持ち続けていきたいと思いませんか?

  • ハンドル

    【令和4年2月5日(土)】
    新実先生は1月23日に東京へ戻られる際、こう言われました。
    「空」が今後やるべきことは発声練習です。
    同席していた恒川先生、内匠先生が確かな証言者です。嶋田先生は
    ある曲を(たとえば今日歌った「ぶどう摘み」を)使って、歌いながら発声練習をしています。
    と説明しましたが、その上で新実先生は
    その方法は確かに有効ですが、しかし基本的な発声練習は必要です。
    と重ねて言われました。
    で、先週も今日も、ヨッポド発声練習に時間を投入しようか…と思っていました。
    やろうと思ったら嶋田先生は、2時間の時間があれば1時間40分くらいの発声練習をするくらいの「あの手この手」を持っています。実際に合唱部時代には4月~6月くらいは毎日そういう練習をしていました(Sさんのお母さんが証言者です)。
    それでなくても「空」には恒川先生というプロ級のボイストレーナーがいるのですから、二人で本気になったら発声練習だけで2時間30分なんてアッと言う間でしょう。

    しかし、あえて「ぶどう摘み」のハーモニー作りに時間を投入しました。ある「目的」ある「ねらい」があったからです。
    結論を書くと、みんなはよくその「目的」や「ねらい」を達成してくれました。
    発声練習というのは、自転車に例えれば「ペダルをこぐ力」です。いかにスピードを出すか…という話。幼稚園の子にも分かるように言えば「自転車の後ろのタイヤ」です。
    一方、今日の「目的」は「聴く力」「ハモる力」です。これを幼稚園の子にも分かる言葉にすると「ハンドル」です。つまり、自転車の方向をコントロールする力…という話になる。

    後ろのタイヤはスピード、ハンドルはコントロール。
    コントロールする力が不十分なのにスピードをどんどん上げてゆけば、やがてどこかにドーンとぶつかって御陀仏(おだぶつ)です。
    でも、コントロールするだけでスピードが出なければ、いつまでたっても自転車は進みません。
    つまり、両方の「力」が必要だ…と言うことです。

    今日は「ぶどう摘み」と「海」の2曲を、全員が全部のパートを歌いました。その上でメンバーをABCの3チームに分ける。4人ずつの3チームが代わりばんこにソプラノ・メゾソプラノ・アルトを受け持って…。
    メロディーは先週歌いましたが、今日はメロディー以外のパートも全部です。つまり初めて見る楽譜、初めて歌うフレーズです。それでハーモニーが響くのですから大したものです。
    初めに書いた結論のように、今日の「目的」は十分に達成できたと喜んでいます。
    ○初めて歌うスレーズを1回聴いただけで、すぐに声に出して歌えるようにする。
    ○上のように歌えるということは、つまり「音をよく聴く」という力ということ。
    ○上のようにメゾソプラノを歌ったとしても、すぐ次にアルトの音を聴き、そして歌う。
    ○それで、メゾソプラノとアルトの音の関連性が分かる。
    ○するとメロディーパートとハーモニーパートの関連性も分かる。
    まさしくハンドルのコントロールです。「聴く力」「耳の力」です。
    その上で、本格的な発声練習ではないけれど
    ◎ソプラノの高い声からアルトの低い声までを一通り歌う。
    ◎そうすることで少しずつ音域を広げていく。
    ◎何よりも「自分がどのパートに向いているか」を自分自身で考えることができる。
    など、発声練習につながるポイントもカバーできるわけです。

    新実先生が言われる「発声練習」は、受験メンバーが冬眠から覚める春まで待ちましょう。これは、なるべく大勢でやりたい。
    なぜかと言うと、多くの人数が一斉に発声することで響きが厚くなり、その分厚い響きに乗っかることで「経験が少ないメンバー」をカバーし、短い時間で「響く声」を体得させることができるからです。
    そのころまでに、あと3~4人、新しいメンバーを迎えることができれば、さらに効率が良くなります。ホームページを見てさえくれれば…と祈っています。

    それにしても「海」はステキな詩です。
     わたしの 首には
     サンゴがうまれる波
     あなたの 髪には
     人魚がこぼした砂
    だってさ。ロマンチックだな~ぁ。こんな恋をしてみたい。
    なに? あんたはもう恋をするトシじゃないだろぅ! だと?
    へん! オミャーたちだって、いつかは必ず先生みたいなトシになるんだぜぇ!
    くやしかったら先生のトシになる前に、こんなロマンチックな恋をしてみろぃ!

  • 16曲全部メロディー

    【令和4年1月29日(土)】
    演奏会が終わった後の感染状況と、そして名古屋市内の学校が次々に学級・学年閉鎖に追い込まれる状況を見れば、本当にギリギリのタイミングでの開催でした。自分自身も家族も大丈夫なんだけれども、もし21日(金)あたりに自分のクラスが学級閉鎖…なんてことになったら、その子はどうしたでしょう…?あるいはお父さんやお母さんがどう判断したでしょうか?
    メンバー全員が大丈夫なだけでなく、メンバー全員の家族が大丈夫だった。そしてメンバー全員のクラスに感染者がいなかった。この枠の中にメンバー全員が入る可能性は、どう考えてもかなり低い確率です。
    あらためて、全員がステージに乗れたことを合唱の神様に感謝したいです。
    そんな奇跡的な第25回定期演奏会の熱も冷めやらぬ中、集まってくれたメンバーに感謝です。
    上に書いた学級閉鎖がメンバーのクラスに発生して、自分は大丈夫なのだけれども「万一のために今日は休みます」という連絡が実際にありました。加えて受験が本番に入ってます。もともと「空」にとって主力メンバーが抜ける受験シーズンは「基礎基本」を固めるのが練習の中心になる時期です。「受験生、がんばれ!!」
    というわけで基礎的な発声練習をやろうかな…とヨッポド思っていたのですが、やっぱり新しい楽譜を歌いたいですよね。
    最初に「なまずのふろや」を歌いました。

    4 なまずのふろや
     一
    なまずこのほど ふろやを はじめた
    あおい月でる 波のおとする
    蛙の親子 みずかき ごしごし
    けさのテストは 5足す3 4掛け2
    しくじった めっちゃくちゃ うき世は くらいな
    どじょうが 死んだなら 蛍どんになぁれ
    蛙咳して まいいさ ぴんとこしょ
    金もはらわず けろけろ おやすみ
     二
    なまず得意で ひげづら ぴくぴく
    とおい山から おめあての客
    からすの娘 ぽっかぽか しっとりと
    髪をなでなで ロシヤが 見たいわ
    あら待って すっからかん うき世は つらいな
    なまずが 死んだなら 泥亀になぁれ
    おやじぷるぷる ふるえて けしからん
    ぐらりもくもく ふろやは おしまい

    この歌詞は深く考える必要はありません。「赤とんぼ」や「この道」は山田耕筰(作曲)北原白秋(作詩)ですが、このコンビの名曲に「待ちぼうけ」があります。

    待ちぼうけ 待ちぼうけ
    ある日せっせと 野良かせぎ
    そこへ うさぎが 跳んで出て
    ころり ころげた 木の根っこ

    この文部省唱歌と同じで、ロマンチックな読み方は必要ない。つまり「なまずとは何か?」とか「からすの娘とは何を意味するか?」とか「なまずが死んだなら泥亀。なぜか?」などを考える必要はありません。
    このように考えるのは「なぜ桃太郎は桃から生まれたのか?」とか「なぜイヌとサルとキジは吉備団子一つで鬼と戦ったのか?それは何を意味するか?」などと考えるのと同じで、そんなふうに考えて悩む人は極めてオタッキーな要注意人物と言えるでしょう。
    なに? 合唱団「空」に通っているオトナに、そういう要注意人物がいる! だと?

    それはともかくとして「なまずのふろや」は出てくる言葉をストレートかつ自由にイメージすれば良い。なまずはナマズであり、蛙はカエルです。ただ、その「なまず」がどんなナマズか、それは考えなきゃいけない。蛙やからすのためにお風呂を用意したってんだから、きっと気のいいオジさんナマズなのでしょう。バカボンのパパみたいに腹巻きをしているかもしれない。
    「ナマズが腹巻きをするかよぅ」などと言う人は極めてオタッキーな要注意人物です。だいたい現実のナマズやカエルが実際の風呂に入ったら一発で茹で上がって死んじまうぜぇ。

    この曲のメロディーをあっと言う間につかんで歌えるようになってしまったメンバーに聞いてみました。
    ○ハーモニーも練習して3~4曲のハーモニーをつかむか
    ○メロディーをどんどん歌って16曲全部歌ってみるか
    そしたら全員一致で「16曲全部メロディーを歌いたい」となりました。
    これは非常に良いことです。なぜかというと「白いうた青いうた」は第1にメロディーから出発しているのであって、次にピアノ伴奏が作られ、その次に詩がつけられたのです。メロディーが第1です。
    だからパートに分かれてハーモニーの練習になると「ルンルン」とか「ロンロン」とかがたくさん出てきますが、最初から最後まで「ルンルン」「ロンロン」であったとしても歌詞は全部知っていなければならず、メロディーは全部歌えるようにしなければならない。
    おっと、今の「空」のメンバーには、こんなことを書く必要はなかったかもしれないね。

    はい。このような流れで、なんと曲集「南海譜」と「火の山の子守歌」の16曲を、メロディーだけではありますが全部歌い通してしまいました。
    だから今日の欠席メンバーは、ホームページの団員専用エリアにある音源を1回聴けばすぐに追いつけます。
    ただ、一人一人に「大好きな曲はどれ?」って聞いてみたい気はします。
    元気な曲が好きな子なら「なまずのふろや」とか「落葉」などかな?
    なめらかな曲が好きな子なら「ぶどう摘み」とか「青い花」などかな?
    これは一人一人のハートが決めることなので、だからこそ嶋田先生は聞いてみたいです♪