SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


ハンドル

【令和4年2月5日(土)】
新実先生は1月23日に東京へ戻られる際、こう言われました。
「空」が今後やるべきことは発声練習です。
同席していた恒川先生、内匠先生が確かな証言者です。嶋田先生は
ある曲を(たとえば今日歌った「ぶどう摘み」を)使って、歌いながら発声練習をしています。
と説明しましたが、その上で新実先生は
その方法は確かに有効ですが、しかし基本的な発声練習は必要です。
と重ねて言われました。
で、先週も今日も、ヨッポド発声練習に時間を投入しようか…と思っていました。
やろうと思ったら嶋田先生は、2時間の時間があれば1時間40分くらいの発声練習をするくらいの「あの手この手」を持っています。実際に合唱部時代には4月~6月くらいは毎日そういう練習をしていました(Sさんのお母さんが証言者です)。
それでなくても「空」には恒川先生というプロ級のボイストレーナーがいるのですから、二人で本気になったら発声練習だけで2時間30分なんてアッと言う間でしょう。

しかし、あえて「ぶどう摘み」のハーモニー作りに時間を投入しました。ある「目的」ある「ねらい」があったからです。
結論を書くと、みんなはよくその「目的」や「ねらい」を達成してくれました。
発声練習というのは、自転車に例えれば「ペダルをこぐ力」です。いかにスピードを出すか…という話。幼稚園の子にも分かるように言えば「自転車の後ろのタイヤ」です。
一方、今日の「目的」は「聴く力」「ハモる力」です。これを幼稚園の子にも分かる言葉にすると「ハンドル」です。つまり、自転車の方向をコントロールする力…という話になる。

後ろのタイヤはスピード、ハンドルはコントロール。
コントロールする力が不十分なのにスピードをどんどん上げてゆけば、やがてどこかにドーンとぶつかって御陀仏(おだぶつ)です。
でも、コントロールするだけでスピードが出なければ、いつまでたっても自転車は進みません。
つまり、両方の「力」が必要だ…と言うことです。

今日は「ぶどう摘み」と「海」の2曲を、全員が全部のパートを歌いました。その上でメンバーをABCの3チームに分ける。4人ずつの3チームが代わりばんこにソプラノ・メゾソプラノ・アルトを受け持って…。
メロディーは先週歌いましたが、今日はメロディー以外のパートも全部です。つまり初めて見る楽譜、初めて歌うフレーズです。それでハーモニーが響くのですから大したものです。
初めに書いた結論のように、今日の「目的」は十分に達成できたと喜んでいます。
○初めて歌うスレーズを1回聴いただけで、すぐに声に出して歌えるようにする。
○上のように歌えるということは、つまり「音をよく聴く」という力ということ。
○上のようにメゾソプラノを歌ったとしても、すぐ次にアルトの音を聴き、そして歌う。
○それで、メゾソプラノとアルトの音の関連性が分かる。
○するとメロディーパートとハーモニーパートの関連性も分かる。
まさしくハンドルのコントロールです。「聴く力」「耳の力」です。
その上で、本格的な発声練習ではないけれど
◎ソプラノの高い声からアルトの低い声までを一通り歌う。
◎そうすることで少しずつ音域を広げていく。
◎何よりも「自分がどのパートに向いているか」を自分自身で考えることができる。
など、発声練習につながるポイントもカバーできるわけです。

新実先生が言われる「発声練習」は、受験メンバーが冬眠から覚める春まで待ちましょう。これは、なるべく大勢でやりたい。
なぜかと言うと、多くの人数が一斉に発声することで響きが厚くなり、その分厚い響きに乗っかることで「経験が少ないメンバー」をカバーし、短い時間で「響く声」を体得させることができるからです。
そのころまでに、あと3~4人、新しいメンバーを迎えることができれば、さらに効率が良くなります。ホームページを見てさえくれれば…と祈っています。

それにしても「海」はステキな詩です。
 わたしの 首には
 サンゴがうまれる波
 あなたの 髪には
 人魚がこぼした砂
だってさ。ロマンチックだな~ぁ。こんな恋をしてみたい。
なに? あんたはもう恋をするトシじゃないだろぅ! だと?
へん! オミャーたちだって、いつかは必ず先生みたいなトシになるんだぜぇ!
くやしかったら先生のトシになる前に、こんなロマンチックな恋をしてみろぃ!

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