SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「かぞえうた」

【令和4年3月26日(土)】
今日で令和3年度も終わりです。次に会う時には、みんな新しい学年新しい学校新しいクラスになっているわけで、別に身長が伸びたり顔が美しくなったり(?)していることはないとは思いますが、何となくウキウキした気分です。
みんなの新しい生活が明るいスタートとなりますように…祈っています。
さて、合唱団「空」も新年度に向けて明るい材料が揃ってきました。
今日も新入団員(しかも男の子)を迎えて「ハローハロー」と「歓迎の歌」を歌いました。来週も見学の子を迎える予定です。
そろそろ担当するパートも決めなくてはなりません。
新しいメンバー、新しいパート(結果、今と同じかも…ですが)、新しい楽譜(曲)、ここに新しい先生…となればパーフェクトなのですが、そこは申し訳ございません。

さて、今日は「サウンド・オヴ・ミュージック」の楽譜を配りました。これで10月の第26回定期演奏会で歌う曲目の楽譜が全て揃いました。アンコールについては新実先生と相談します。
あと、12月の大中恩先生メモリアルフェスティバルは「空」単独で「うたにつばさがあれば」を歌いますから、この楽譜もOKで、合同演奏で歌う「こどものうた」の楽譜は他の団体と揃えて注文します。ちなみに「こどものうた」の曲目は
○いぬのおまわりさん
○サッちゃん
○おなかのへるうた
○ドロップスのうた
○バスのうた
○おとなマーチ
○くもさん
○バナナをたべる時のうた
の8曲です。これも楽しみなことです。指揮は新実徳英先生、ピアノは内匠先生が決定しています♪

「サウンド・オヴ・ミュージック」はミュージカルのタイトルで、その中に同じ名前の「サウンド・オヴ・ミュージック」という曲が4曲目にあります。その「サウンド・オヴ・ミュージック」から始めました。
いやぁ、何度歌っても美しいメロディーですねぇ。「くちずさむ 心の歌」という歌詞がありますが本当にそのとおりです。英語では「My heart will be blessed with the sound of music」(私の心は祝福される 音楽の調べに)と歌っています。心からの共感を持って歌いたいものです。
その後は「ドレミの歌」「エーデルワイス」「ひとりぼっちの羊飼い」「もうすぐ17歳」のメロディーを歌いました。「ドレミの歌」は解説にもあるように「ミュージカル史上一番有名な歌」ですから、全てのお客さんが知っていて逆にゴマカシが効きません。楽しく歌うのはモチロンですが、美しく生き生きと歌いたいものです。

後半は「ことばあそびうた」から「かぞえうた」の前半。「ひとだま ひとつ」「ふたして ふたつ」「みつめて みっつ」の部分は「ラ」と「シ」がぶつかって不思議なハーモニーです。今日初めて声に出してハーモニーを作りましたが曲本来のハーモニーを生み出すことができました。
P30の2段目も歌いました。これは各パートとも3つの音しかない「南無十一面観世音」という歌詞を決まった回数くりかえすだけなのですが、各パートのスタートがズレているので客席で聴いているとモノスゴク複雑でムズカシイ音楽に聴こえます。ですが実際は3つの音しかないのでシツコイ音取りは必要なく、音程とタイミングに集中していることが大切。集中力を鍛えるためには打ってつけの練習曲と言えましょう。先週も今日もソプラノ・メゾソプラノ上・アルトの3パートに分かれて歌ってみましたが、本当はメゾソプラノ下があるので4パートに分かれます。メゾソプラノ下も音は3つしかありません。
この4つのパートが重なると(P30の3段目の3小節目から)、気が狂ったような複雑な世界が広がります(もちろん正確に歌えば…の話ですが)。
そう。気が狂ったみたいになる音楽です。新実先生の音楽を歌うと気が狂う…という意味じゃありませんよ(笑)。「かぞえうた」はこんな話です。

ひとだまひとつ
(人魂が出てきたぁ!)
ふたしてふたつ
(人魂は時々、水瓶の中から出てくるんです。それで水瓶にフタをしたんだけど二つ目が出てきたぁ!)
みつめてみっつ
(恐怖で見つめていたら、人魂が三つになったぁ!こわいよぅ)
よつゆによっつ
(草木も眠る丑三つ時ですね。夜露に草木がぬれていて、そこに四つ目が出たぁ!)
いつまでいつつ
(こわいよう!いつまで出てくるんだよう!)
むっつりむっつ
(むっつり口をつぐんで(声も出ない)いたら六つ目が出たぁ!)
ななしのななつ
(ひゃぁぁ、七つ目が出たぁ!名無しとは名前がないこと。つまりもう数えられない。いくつ目か忘れた)
やつれてやっつ
(だんだん恐怖で気が狂ってきた。ゲッソリやつれて八つ目の人魂)
ここのつここに
(九つ目の人魂は自分の目の前に登場)
とおくにとお
(逃げようと思って遠くに行こうとしたらそこにも出現。まわりは人魂だらけ。口もきけずゲッソリやつれて)
なむじゅういちめんかんぜおん
(十一面観世音さま!助けてくださ~い!!)
じゅうにしょごんげん
(十二所権現さま!助けてくださ~い!!)

という数え歌(遊び歌)です。最初の一文字目が見事に
ひと
ふた
みつ
よつ
いつ
むっ
なな
やつ
ここ
とお
じゅういち
じゅうに
となっているでしょう?世の中にはいろいろな数え歌がありますが詩人の谷川俊太郎は天才です。
もちろんこの曲は気が狂った様子や恐怖にオノノク人の気持ちなどはどうでもよく、楽しくカラッとした気持ちで歌う遊び歌なのです。その遊び歌がこのような内容になっているのが面白いわけで、決して深刻に歌う必要はありません。また「サウンド・オヴ・ミュージック」のように共感も必要ありません。

それにしてもウクライナの情勢には心が痛みます。ソフィア・シキチェンコはどうしているかなぁ…。
ソフィア・シキチェンコはウクライナのヨーデル歌手です。嶋田先生の知る限り、世界一のヨーデルです。これまでにこんな歌手は一人もおらず、そして今後も出ないでしょう。
ウクライナへの応援も込めて、ぜひ一度YouTubeを見てあげてください。
【和訳】ウクライナの少女ソフィアがオーディションでヨーデルを歌う!
というタイトルですが(嶋田先生はYouTubeのアドレスをここに貼り付ける方法を知らない)、ソフィア・シキチェンコで検索したらすぐに出てくると思います。
「ひとりぼっちの羊飼い」もヨーデルですから、一度聴いておくと参考になるかと思います。その時はヘッドホンで聴くことをオススメします。

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