SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


しょじょじとかたつむり

【令和3年5月15日(土)】
今日も見学の子が来てくれました。しかも待望の男の子。
くわしく話す(書く)と長くなりますが、少年少女合唱の場合でも男の子と女の子では声の質が少し違うのです。
音域(高い声から低い声までの声の幅)や声の質などは同じなので、CDで男の子が歌っているか女の子が歌っているかを聴き分けることはムズカシイでしょう。
だけど、みんなでも70~80%当てることができると思いますよ。
知らない男の子と女の子の話し声を録音しておいて、それを聞いて「男子か女子か」を当てるクイズならね。
教室の中がガヤガヤしている時に、男の子がしゃべっているか女の子がしゃべっているか、何となく分かりませんか?
嶋田先生の経験上、合唱の場合も確かに男の子と女の子では違う。おそらく、女の子は大人になってもソプラノ~アルトで変わらないのに、男の子は(嶋田先生がそうであるように)ソプラノ~アルトからテノール~バスに1オクターブ低い声になる、ノドの骨にそのようになる「芽」みたいなものが男の子にはあるのでしょうね。
だから少年少女合唱団の場合「男子メンバー」は貴重です。来週も来てくれないかなぁ…と心から願っています。
みんなも学校で男の子に「空に入ってみない?」と声をかけてくださいよぅ。あっ、もちろん女の子にもね。
また長くなっちゃった。ごめんなさぁ~い。

今日も最終的には「ぼくは雲雀」と「ライオンとお茶を」に練習をつなげようと思っていました。ただ、その前に何をやるか(練習する・歌う)が大切だと考えています。
せっかくグランドピアノがあるのですから、今日も「ピアノを鳴らす」トレーニングからスタートしました。ただ今日のポイントは少し高めの「ミ」音を使ったことです。いつもは「レ」を使うことが多いのですが今日は「ミ」。
なぜかと言うと、いろんな高さの音でいろいろ試してみる必要があるからです。
リコーダーで説明すると分かりやすいのですが、リコーダーは
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド レ ミ ファ ソ ラまで出せます。
ホントはもっと出ますよ。嶋田先生は東海メールクワイアーではリコーダー奏者でもありますが、私が吹けば次のシ ド レ まで出せます。
今日使った「ミ」はリコーダーの高い「ミ」です。
ところが人間はリコーダーではないので、どの高さの音でも同じように響くわけではありません。
「ミ」は響かなくても「レ」なら響く…ということがあります。あります…じゃなくて、あるのが当たり前なんです。
もっと高くて「ラ」が一番響くという子がいるかも知れないし、低い「シ」あたりが一番響くという子がいるのも当たり前なのです。
今日はそのことをベテランメンバーに「自分が鳴らした音」として実感し、分かってほしかった。
同時に新しいメンバーには「ピアノを鳴らすぞぉー」という意欲を持ってほしかったのです。
だから前回は「レ」、今日は「ミ」でやってみたわけですね。

続いてチョー久しぶりに「しょじょじとかたつむり」を歌いました。ようするに
A でんでんむしむし かたつむり おまえのあたまは どこにある つのだせやりだせ あたまだせ
B しょしょしょじょじ しょじょじのにわは ツンツンつきよだ みなでてこいこいこい おいらのともだちゃ ポンポコポンのポン
というAB二つのメロディーがある。この二つのメロディーが同時に頭の中で鳴っているようにしたい。ここが目標です。
二つのメロディーが頭の中で鳴っていれば、自分はAを歌っていて友達がBを歌っていても平気になります。これこそ「合唱の力」そのものです。
そして、こういうふうに歌うこともできるようになります。

【レベル1】
A でんでんむしむし かたつむり ツンツンつきよだ みなでてこいこいこい つのだせやりだせ あたまだせ
B しょしょしょじょじ しょじょじのにわは おまえのあたまは どこにある おいらのともだちゃ ポンポコポンのポン

これを友達と(あるいはお母さんと)いっしょにAB同時に歌えるようになったら、あなたは立派な「合唱人間」です。
ところが次のレベルがあるんだなぁ。

【レベル2】
A でんでんむしむし しょじょじのにわは おまえのあたまは みなでてこいこいこい つのだせやりだせ ポンポコポンのポン
B しょしょしょじょじ かたつむり ツンツンつきよだ どこにある おいらのともだちゃ あたまだせ

この【レベル2】をAB同時に歌うのはお母さんには無理でしょう。かわいそうですから「いっしょに歌お」なんて言わないでくださいね。今度「空」のメンバー同士でやってみましょう。

合唱団「空」でもやったことは一度もありませんが、実は次のレベルもあります。
【レベル3】
A でんでんしょじょじ かたつむにわは おまえのつきよだ どこにあこいこいこい つのだせともだちゃ あたまだポン
B しょしょむしむし しょじょじのり つんつんあたまは みなでてる おいらのやりだせ ポンポコポンのせ

この【レベル3】は300人くらいいる「空」の先輩や卒業生も、だれ一人やったことがありません。実験して歌ってみたことがあるのは嶋田先生だけです。レベル3のABを二人で同時に歌うことができたら、その二人はもはや「合唱人間」ではなく、「合唱オタク」と言えるでしょう。いや、「合唱オタク」ではなく「単なるアホ」って言われるかもしれません。
それでは奥さんのいない時に家で一人でレベル3を歌っていた(その時は教頭先生だった)嶋田先生って、いったい何なんでしょうね…(涙)。

今日の練習は「われもこう」「ぼくは雲雀」「ライオンとお茶を」をヒジョーにマジメに練習したんですけれども、練習のところどころで「しょじょじとかたつむり」【レベル1】と同じことをやっているんだよって説明しました。
「しょじょじとかたつむり」の【レベル1】と【レベル2】は「合唱の基本中の基本」です。これは冗談ではありません。今日の練習でもソプラノ・メゾソプラノ・アルトの全てのパートを歌いました。そして変わりばんこに全部のパートを全員で歌ってハーモニーを作っていったのはいつものとおりです。
その「いつものとおり」のことを、とっても分かりやすくカンタンな曲を使って説明すると、「しょじょじとかたつむり」の話になる…ということです。

「われもこう」は1番しか歌えなかったので、できれば来週に続きを歌ってみたいなぁ…と思っています。

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