SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「聴く」ってことは「音楽の原点」

【令和3年4月17日(土)】
今日はフェールマミでの練習でした。だからグランドピアノが使えます。グランドピアノを使って声でピアノの弦を鳴らすトレーニングを(まだ一度もやったことがないメンバーも増えてきましたから)久し振りにやってみようと思っていました。それにプラスして先週の続きで「ミミクリーペット おしゃべりハムスター」を使っていっぱい遊び、先週は登場しなかったKORGクロマティック・チューナーという秘密兵器を使って音感を育てる話に持って行こうという予定でした。
ところが、その予定は全てひっくり返りました。そのわけは
①嬉しいことに新入団員がいて、
②嬉しいことに見学者もいて、
③来週の練習を見学に来たいという子からメールが入っていて、
④コロナにもかかわらず思いのほか多くのメンバーが集まってくれたからです。
①②③④を総合的に考えて、5月4日(火・祝)の熱田イオンコンサートと6月12日(土)の愛知県合唱連盟合唱祭で歌う曲を一気に進めることにしました。
5月と6月に歌う曲を整理します。
【5月4日(火・祝)熱田イオンコンサート】
◯ゆうやけこやけ
◯茶つみ
◯ふるさと
◯エーデルワイス
◯地球はひまわり
◯歌の広場
◯おはよう太陽
◯あめふりくまのこ
【6月12日(土)愛知県合唱連盟合唱祭】
◯ぼくは雲雀
◯ライオンとお茶を
今日の結論は、「あめふりくまのこ」を除く9曲を全部おさらいした、おさらいすることができた…ということです。9時30分から12時までの150分間のうち15分ほどは休憩をしていますから130分そこそこで9曲を歌ったことになります。つまり1曲に14分くらい。ものすごいスピードでした。
しかもどの曲にも大なり小なりハーモニーを付けて歌ったのですから、集まったメンバーも大変だったでしょう。ゴメンナサイね。でも本当によくガンバリました。
表現については細かい指示を出しません。どこを強くするかとか、どこでクレシェンドやデクレシェンドをするかなどは後回しでヨロシイ。だいたい5月のイオンコンサートは屋上の駐車場の特設ステージで、つまり天井がありません。そんなところで細かい表現をああでもないこうでもないと決めるよりも、ドーンと楽しくブチかませば良いのです。その方が買い物が目的の人も足を止めてくれることでしょう。
もう一つはメロディーが大切だということ。メロディーがハッキリと聞こえないのにハーモニーを付けても意味がない。だから少なくとも5月のイオンコンサートはメロディー重視で行きます。

ただし、「茶つみ」と「ゆうやけこやけ」はテンポに気を付けてください。特に「茶つみ」は3年生の教科書に載っていて、ごていねいにも「手遊びをしながら歌いましょう」などという説明まで付いていますから、ほとんどの人は「なーつーもー ちーかづーくー はーちじゅうはーちーや」トントンなどと手拍子を打って歌う曲だと思っています。
もちろんそのように歌っても楽しいのですが、ポカポカ陽気の初夏の縁側で、おばあちゃんがノ~ンビリと、ホコホコした笑顔で孫に歌って聴かせているような、そんな気楽な歌なのです。おばあちゃんの歌を聴いて大きくなった孫が、畑に出てお茶の葉っぱを摘み取る時に歌うノ~ンビリした歌…と思っても良いですね。
「ゆうやけこやけ」もあまり速くしない。オレンジ色に染まった西の空を眺めていて、カラスが「カァー カァ~」と鳴いていて、お寺の鐘が遠くから「ゴ~ン」と響いてくる。チョーノンビリした音楽です。
あとは自由に歌ってください。歌詞と音程さえ決まっていればハーモニーは自然に響いてきます。どのパートを受け持ちたいかも原則は自由です。
湯山先生の「地球はひまわり」「歌の広場」「おはよう太陽」「あめふりくまのこ」もメロディーが命。あとは元気よく生き生きと歌ってくれれば大丈夫。コンサート会場で客席に座っているお客さんに聴かせる歌い方は忘れてください。

後半は6月の合唱祭で歌う「ぼくは雲雀」と「ライオンとお茶を」です。
この2曲もメロディーが命。もともと「白いうた青いうた」はメロディーが命の曲ですからね。だから今日は時間が足りなかったことも理由ですがメロディーを中心に練習しました。
曲集「ぼくは雲雀」の中には「あしたうまれる」とか「わらべが丘」みたいな、シットリとしたこぼれるような情感を込めて歌う曲が入っていますが、シットリとした情感は後のお楽しみということにして、「ぼくは雲雀」と「ライオンとお茶を」は元気よくドーンとブチかませば良い。ただし6月までには時間がありますからハーモニーも楽しめるようにしたいですね。
ホームページの団員専用エリアで音取り音源と範唱音源が聴けるようになっていますから、何回か聴いて、ぜひとも自分なりの歌い方を工夫しておいてくださいね。

いちばん良いのはですね、イオンコンサートも合唱祭も含めて第25回定期演奏会の全ての曲を「カラオケ状態」にすることです。みなさんがカラオケで勝負曲を歌う時、その勝負曲が何という曲かは知りませんが、その曲をどうやって覚えたか…ということです。
楽譜を手に入れて楽譜を見て覚えたよ
と言う子がいたら手を上げてほしいのです。今度の練習で質問してみましょうか?「その曲を楽譜を見て覚えたよって言う人?」って。
おそらく一人もいないと思います。おそらくは「聴いているうちに何となく覚えた」というのがほとんどの答えでしょう。少なくとも「白いうた青いうた」のメロディーに関しては、そのような覚え方が最善です。最善というのは「いちばん良い方法」という意味です。まさしく辻井伸行がベートーヴェンやショパンやリストの曲を覚えたのと同じ方法ですね。
その努力さえあれば、たとえ白血病で今から半年入院して、本番の直前に退院して「空」に復帰した…という子がいたとしても、嶋田先生は「その子にステージに立ってもらおう」「立ってもらいたい」と思います。
それくらい「聴く」ってことは大切なことであり、「音楽の原点」なんですよ。今日の練習でも何回言ったかなぁ、「そのような聴き方をしてください」って。

ではまた来週、音楽プラザで。みんなに会えるのを楽しみにしています。

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