SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


知っていた方が良い曲

【令和3年3月13日(日)】
5月4日(火・祝)に熱田イオンで30分×数回のステージがあるとのこと。久しぶりの依頼ステージですし、イオンには親子づれも多いので団員募集チラシを配るチャンスです。ご協力をお願いします。
実は先週、名古屋市全部の小学校中学校と全ての小学校のトワイライトスクールに団員募集チラシを10枚ずつ、約7000枚を送付しました。きちんとした配布のお願いの手紙も入れておきましたが、受け取った先生が配ってくれるかどうかは分かりません。配ってくれない先生の方が多いことでしょう。
でもそれは百も承知のことです。仮に10人のうち9人の先生がチラシをゴミ箱にすててしまい、10人のうち1人だけが配ってくれたとしても約700枚が子どもの手に渡ることになります。その子たちの中で合唱が好きという子が10人のうち1人だけだったとしても70人の「合唱好きの子」の目に触れることになります。そのうち10人に1人が入団してくれれば7人の新入団員が来ることになります。切手代が約10万円かかりましたが、やってみる価値はある…と先生は思います。
ところが熱田イオンの本番中にチラシを配るとすると、1人の子どもに確実に1枚を手渡すことができます。しかもその場には親がいる。親子同時に「空」の存在を知ってもらうことができます。親から質問があれば父母会で答えることもできる。学校に切手を使って送り付けるよりも、はるかに効率的なチラシ活用をすることができます。ご協力をお願いします。

というわけで、今日は「歌はともだち」から「七つの子」を紹介して歌いました。「からす、なぜ鳴くの からすは山に」という有名な唱歌ですね。
もともと「空」は唱歌・童謡がレパートリーの柱です。これは大中先生と湯山先生のおかげです。大中先生は「ボクは少年少女合唱には興味がありません」とCDの解説に書くくらいの方だったのですが、なぜか合唱団「空」を愛してくださり、3回も直接に指揮をしてくださったのです。日本中の少年少女合唱団の中で大中先生が指導・指揮をされたのは合唱団「空」だけなんです。その大中先生の「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」は現在のメンバーもすぐに歌える曲になっています。
湯山先生とは20年を超えるお付き合いで、指揮していただいた童謡は数知れない。体調を崩しておられて、今度指揮していただけるのはいつの日になるか分かりませんが、湯山先生が教えてくださった「あめふりくまのこ」や「おはなしゆびさん」は「さぁ、今すぐ歌おう」と言ってもスグに歌える曲です。
それが分かっていて「七つの子」です。いや、分かっているからこそ「七つの子」でした。「歌はともだち」の中からスグに歌える曲をできるだけ多く作っておくことは有意義なことです。熱田イオンのような話がきたらスグに対応できるし、老人ホーム慰問コンサート(コロナのせいでしばらくやっていませんねぇ)でもスグに使えるからです。
「七つの子」の次に紹介したのは「春の風」。「この曲を知っている子はいますか?」と聞いたら、だぁれもいませんでした(笑)。
いいんです、いいんです。知らなくても。でもね、世の中には「知っていた方が良い曲」っていうものがあるんです。ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は「知っていた方が良い曲」でしょうね。これは世界中の全ての人が賛成してくれることでしょう。
しかし「賛成」「知っていた方が良い」と言ったとしても、その賛成者が「運命」の最初から最後までの30分間を聴くかどうかは分からない。「ジャジャジャジャーン」は知っていても全部聴いたことがある人は10人のうちの1人かな?
それと同じように「春の風」を知らなかったって言うのは当然です。でも「知っていた方が良い」です。「いぬのおまわりさん」も「サッちゃん」も、「あめふりくまのこ」も「おはなしゆびさん」も、知らずに死んでいってもかまわないけれど、「知っていた方が良い曲」であることは間違いないでしょう。「春の風」もその中に加わる曲です。
だいたい詩人を見てごらんよ。和田徹三っていう人です。この人、スゴイ詩人なんですよ(笑)。←この(笑)の意味が分からないメンバーがいたら、嶋田先生は少し悲しいなぁ・・・(笑)。
広瀬量平という作曲家も混声合唱で多くの名曲を残した大作曲家です。

さて、練習は「ライオンとお茶を」から始めました。「白いうた青いうた」も「知っていた方が良い曲」であることは間違いのない話です。新実先生は大中先生の弟子と言っても良い人ですから、大中先生がどういう経緯で童謡を作曲されるようになったのか、全部をご存知です。そしておそらく大中先生が残された童謡を全てご存知のはずです。作曲家になる前に、その童謡の多くを大中先生の指揮で歌っておられたことは事実です。
作曲家となって、「大中先生のようにはなれない。大中先生の後を追うのではなく、自分は自分の境地を開くのだ」と考えられて「白いうた青いうた」に手を染められたと考えても間違いのないところでしょう。
「空」のメンバーも「ライオンとお茶を」をはじめとして「あしたうまれる」「南海譜」「盲導犬S」などが「知っていた方が良い曲」であることに反対する人はいないでしょう。「南海譜」などは終戦の日に政府の「戦没者慰霊祭」で毎年歌っても良いのではないでしょうか?知らない人は知らなくても良いけれど絶対の名曲であることは間違いないでしょうね。
「ライオンとお茶を」の次は「忘れ雪」を歌いました。初めて歌ったメンバーに感想を聞いてみたいものです。素晴らしく美しいメロディーなのですが、歌っていることは「命のはかなさ」「命の大切さ」です。

さぁて、熱田イオンでは何を歌いましょうかねぇ?「知っていた方が良い曲」ではありますが「南海譜」や「忘れ雪」がイオンのコンサートで適切かというと難しいですね。なぜならばイオンコンサートはイスに座っているお客ではなく、通りすがりの歩いているお客だからです。「その曲を聴こう」としている人ではなく、「聴くつもりで店に来たわけではない」人たちなのです。
だから歩いている人にもパッと分かり、「おっ、この曲、知ってるぞ」「ちょっと立ち止まって聴いてみるか」と思わせる曲。「コタンの歌」は最悪ですね(笑)。
やっぱり「七つの子」じゃなくても良いけど、そんな感じの曲でしょうかねぇ。ゼンゼン決定ではなく、ただの思いつきですが、「茶つみ」とか「夏の思い出」とか「赤とんぼ」とか「もみじ」とか「ふるさと」とか、そんなライン。
あるいは湯山先生の「歌の広場」「地球はひまわり」「おはよう太陽」「あめふりくまのこ」を中心に「ドレミの歌」「エーデルワイス」「手のひらを太陽に」みたいなラインも良いかな。
誰にも相談しないで勝手に思いついたことを書いています。また来週にでも意見をください。

そうそう。来週は湯山先生の「歌の広場」「地球はひまわり」「おはよう太陽」「あめふりくまのこ」と「大漁」を練習します。「コタンの歌」と「白いうた青いうた」を合わせて、必ず5曲の楽譜を持ってきてくださいね。


今日も最後に30分の時間が余るように工夫をして練習を組み立てました。そして後半の30分で「コタンの歌」を通しました。これは来週もそうするつもりです。
1ヶ月半前に「地に足が着いた表現」を目指そうとして、かなり深い表現を要求し、そして成果を上げました。
しかし、その深い表現を追求すればするほど、いわゆる「攻撃担当メンバー」と「防御担当メンバー」との間に経験値の差が生まれてしまいます。
漢字でも計算でも、クラスの中で経験値の差を過大に生み出すことは良い学級経営とは言えません。これは嶋田先生の信念です。だからコロナが心配なので練習への参加を自粛するメンバーがいる間は「コタンの歌」は最後に1回だけ通す…という練習にしました。
だからねぇ、ひとつだけお願い。「攻撃担当メンバー」と「防御担当メンバー」もCDを聴いて、歌詞だけは全部覚えておいてくださいね。その努力だけは忘れないでください。
そして4月3日(土)のゲネプロで全員が揃ったら、ここ一番、乾坤一擲(けんこんいってき)の勝負をしましょう。その準備を全員で努力しましょう。
よろしくお願いしますネ。
今日も久しぶりに「コタンの歌」を歌ったというメンバーが多くいましたが楽譜は1回も開きませんでした。音は鍵盤ハーモニカで徹底的にサポートし、歌詞と曲の全体構造の確認に全力を集中したのです。「何回失敗してもOK。上手く歌うための時間ではない」と確認して歌い始めましたが、相当なレベルで音楽を再現できたことを報告しておきます。

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