SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


攻撃と防御は表裏一体

【令和3年1月23日(土)】
今日はサスガに人数が少なくて寂しいムードでした。でも「コタンの歌」を全曲確認し、練習会場当番だったお母さんの言葉を借りれば「この人数で歌っているとは思えないスゴイ響き」だったということでした。
何しろ先週の「ソラノート」で「このコロナの状況で土曜日曜レンチャンは不安だなぁ」なぁ~んて迷うくらいなら「土曜日は自粛して日曜日を優先してください」という意味のことを書きました。
まだまだ受験も真っ最中で、本来の「空」の年間スケジュールならば、曲の練習よりも「耳を育てる」「声を育てる」という基本のトレーニングに専念する時期です。
それが混声合唱組曲「コタンの歌」を全曲歌おうってんですから、本来ならば正気の沙汰じゃぁない。
でも、今日のメンバーの響きは本当に良かったです。

発声練習では速いテンポの1・3・5・7曲目を使いました。「どんなふうに歌いたいか」という表現についてはメンバーの中に浸透しているので、ザーっと歌い飛ばすことができます。ただ、明るく楽しくゲラゲラ笑うような声で…とか(P49)、心の底から神に祈るような強い声で…(P73~74)などという指示は嶋田先生の口から出てきました。

「アツシの歌」にはdolce、テヌート、espress.、dolciss.、Molto espress.という記号がたくさん出てきます。全部で11カ所あるかな。これらは全て「ていねいに」「思いをこめて」と思ってください。だからテンポのゆらめきが多く、情感あふれる表現になります。
このあたりのテンポのゆらめきは今日のメンバーだけでも高いレベルで表現されていて、今日のメンバーも流石(さすが)なのですが、東海メールクワイアーを含めて全員での表現になると全く違うレベルに高まる可能性があります。ここらへんは、やってみないと分かりません。すごく緊張感の高い、同時に楽しみな部分でもあります。

緊急事態宣言が出ていて、何人かのメンバーから明日24日の合同練習を「自粛します」という連絡が来ています。
そのメンバーにお願いしたいのは、「ここで自粛することは勇気が要る、必要な判断だ」と思ってほしい…ということです。何も恥ずかしいことではない。大きな視点(してん)で見れば、あなたが大事を取り自粛することは合唱団「空」を守ることにつながります。そこのところを間違えないでほしい。
では、今日集まったメンバーは、自粛しない、つまり合唱団「空」を守らないメンバーなのかというと、そうではない。
今日そして明日の練習に参加してくれるメンバーは、攻撃することで合唱団「空」を守っている。
今日・明日を自粛するというメンバーは、防御することで合唱団「空」を守っている。
どちらも「空」を守ることになっているんです。そこのところをキチンと理解してください。
嶋田先生は将棋五段(もちろんアマチュアの五段)ですが、将棋の格言に「攻めるは守るなり 守るは攻めるなり」というものがあります。これは攻撃と防御が同じものであり、表裏一体のものであることを教えています。
ところが将棋は一手しか指せません。一手で攻撃と防御を同時に指すことはできず、一手だけ見れば攻撃か防御かどちらかになります。
将棋で一手しか指せないのと同じように、みんなも明日は一手しか指せません。つまり攻撃の一手を指すか、防御の一手を指すか、どちらかしか指せないのです。これは人生でも同じことが言えます。
しかし、攻撃か防御か、そのどちらも合唱団「空」を守ることにおいては同じ意味があり同じ値打ちがあります。

とりあえず明日の練習に参加してくれる「攻撃担当者」は、気を付けて移動してくださいね。会場の芸術創造センターリハーサル室は200人入れる広い部屋なので「密」は心配ありません。あとは手洗い・検温・マスク着用など。
どんな成果と課題があったか、続きは明日のソラノートで報告します。

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