SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


気力!!!

【令和2年12月5日(土)】
今日はウレシイことに見学者がありました。見学だけではなく、実際にメンバーの中に入って、いっしょに歌ってもらおうと思っていました。そんな時、メンバーも誰も知らない、全員が初見(生まれて初めて楽譜を見る)の曲を歌えると良いなぁ…というのは20数年前から変わらない嶋田先生の思いです。
だから…というわけではありませんが、今日は愛唱曲集「歌のひろば」は使いませんでした。最初の発声練習で何かを歌うなら「白いうた青いうた」を使って発声練習をしようと思いつき、前日に印刷楽譜を持ってきてくださいとメールを回したのです。
53曲ある「白いうた青いうた」を6冊にまとめてメンバーに配布してあります。来年10月31日の第25回定期演奏会で歌いたい2冊を選んでくれるようにメンバーにお願いしたのは10月です。しかし、音源はホームページにアップして、このように楽譜も配ってあるものの、家で53曲全部を聴くのは大変な作業です。いかに歌が大好きな「空」のメンバーとは言え「歌いたい2冊」を選ぶためには1回聴いただけでは判断はムズカシイでしょう。どう考えても全曲を2回か3回聴き比べるくらいの時間が必要です。
でも、実際にみんなで声に出して歌ってみれば、ホームページの音源を聴くことの数倍、理解と共感が膨らむことと考えました。それでメールを回したのです。
歌った曲(紹介した曲)は、
曲集「われもこう」から「卒業」
曲集「火の山の子守歌」から「火の山の子守歌」
曲集「ぼくは雲雀」から「ふたりで」
曲集「はたおりむし」から「北極星の子守歌」
曲集「南海譜」から「なまずのふろや」
曲集「第1・2・3」から「このみちゆけば」
の6曲です。どれかの曲集をまとめて歌うのではなく1冊の中から1曲ずつ選んだのは、不公平を無くするためです。どれかの曲集だけ歌えばその曲集の人気が高まり、その曲集が選ばれる可能性が高くなります。それは不公平であり贔屓(ひいき)です。
絶対にクラスの中で不公平をしない…という嶋田先生の信念は人間だけでなく曲集でも同じです。
だから来週も6つの曲集の中から1曲ずつ選んで、実際に歌ってもらおうと思っています。姉妹で1セットしか配ってありませんから、その分はコピーして持ってきますね。
さて、選んだ6曲は、見学者はもちろん全てのメンバーが初めて歌う曲です。それだけではなくピアノの浜田先生も初めて。恒川先生だけは数曲を知っていました(と言うか、現役メンバーだった頃に歌ったことがあった)。
だからメンバーに言ったことは、いつものように
①どんなメロディーでも聴いて1分以内ならすぐに正確に歌うことができるようにすること
②そういうことができるような「集中した聴き方」をすること
この二つです。
特に②の「聴き方」が非常に大切です。①の方はその日のノドの調子に左右されますから①についてはウルサク言いません。しかし②は病気でベッドに寝ていても可能です。そして音楽をするためには最も重要な「力」です。
音楽大学の入学試験には「聴音」という課目があるそうで、これはピアノかヴァイオリンかは知りませんが、部屋の中で演奏された曲をスグに楽譜として書く…という作業と聞いています。これほどキビシイ方法ではありませんが、今日(これまでにも)みんなに求めたことは、この「聴音」をベースにしたものです。
このような目標を設定した発声練習でありますから、欠席していたメンバーのために「卒業」だの「火の山の子守歌」だのの歌い方(?)を記しても意味はありません。追いつくためにはホームページの音源を1回聴いてくれればそれで十分です。まぁ実際にみんなで声に出して歌ってみるのと家でヘッドホンで聴くのとでは違いはあるでしょう。しかし嶋田先生は「今日は練習に行けなかったから1回ヘッドホンで聴いてみよう」と思ってくれる「気力」を重視します。そのような気力があるかどうかが実はその子の進歩に大きく関係します。これは漢字や計算、鉄棒や跳び箱など何か課題を子供たちに与えた時、その子が伸びるか伸びないかを左右したポイントです。37年間、嶋田先生のクラスを通っていった約1000人の子が教えてくれた真実です。「気力」が大切です。このことは、みなさんの学校生活にも生かしてください。やみくもに「がんばれ頑張れ」なんて繰り返して励ますだけではダメなのです。

この後は「矢車草」。全てのパートを全員で確認してから自分のパートを歌ってハモらせるという方法です。「聴音」にしても「全部のパート」にしても、1回やったらバリバリ力が高まってハイ次のレベル…という話ではありません。何度も何度も繰り返して、いろんな曲を使って手を変え品を変えトレーニングしていく必要があります。そうすることで小学生は普通の中学生レベルの力を育み、中学生は普通の高校生レベルの力を身に付け、高校生は希望さえあれば音楽大学も視野に入る。すごくハイレベルな話ですが不可能ではない。
思うに今日の練習は、「気力」「聴音」「全部のパート」「力を高める」などといった合唱とか音楽を飛び越えた話だったかと思います。楽しかったかどうかはメンバーに聞いてみないと分かりませんが…。

後半は「コタンの歌」。これも強弱やブレス、テンポの変化ゆらめきなどを確認したわけで、目新しい指導内容はありません。東海メールクワイアーとの合同練習がますます楽しみになりました。
今日来てくれた見学の子は、このような練習に参加して何を感じてくれたのかなぁ…?入団してくれると良いですね。みんな待っています。

午後は父母総会がありました。いろいろな重要事項が決まりましたが、今回初めて議題になったのが「SNS担当」についてです。たった今、その新任担当者のSさんからのメールを確認し、返信しました。ツウィッターとかアカウントとかムズカシイ言葉が並んでいるメールでした(笑)。
これについては明日、「ソラノート特別編」(またかよぅ)でイキサツを記したいと思います。まぁ嶋田先生の機械音痴についての暴露話に終始しますけれども…。

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