SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


メモリアルリハーサル大感謝

【令和2年11月1日(日)】
第24回定期演奏会メモリアルリハーサルは大成功となりました。
まず演奏が良かった。音程の正確さ、それゆえに生まれるハーモニーの正確さ、そしてメンバーの曲に対する共感の深まりゆえでしょうか、どの曲をどんな声や歌い方で表現するかが的確で、正確なハーモニーが時には青空のように広がり時には星空のように輝きました。これは後に配布されるであろうCDをヘッドホンで聴けば納得してもらえると思います。
ハーモニーは正確なだけではダメなのです。正確なだけだったらコンピュータの方が正確です。正確であることが前提になりますが、どんな声(あるいは歌い方)でハモらせるかによって、表出するハーモニーは朝陽になったり夕焼けになったり星空になったりします。虹色の天国を描くことができれば、地獄の陰鬱(いんうつ)さを描くことだってできるのです。

この日ステージで生み出されたハーモニーの色合いは、「雉」の終結部と「鮎の歌」の終結部とでは明らかに違うものでした。出色だったのは「わさび田」で、歌い出しの「湧水は…」のハーモニーと直後のハミングでのハーモニーでは明らかに世界が異なります。続く「ハンの木の影…ちらら」と「苗を分ける、手を刺す針は…」のハーモニーもビミョーに異なる色合いで表現できましたね。そして「手の甲に虹が走る」は、「湧水は…」とも「ハンの木の影…ちらら」とも「苗を分ける、手を刺す針は」とも違うハーモニーでした。

ハーモニーの色合いを決めるのは「音程の正確さ」だけではない…と書きました。その上に「声」や「歌い方」が重要なポイントです。そしてソプラノ・メゾソプラノ・アルトの重なりが10・10・10のバランスだけではなく(コンピュータのハーモニーは常に10・10・10です。数字に手を加えない限り)、10・8・7になったり6・5・9になったり(これを音圧と呼びます)することで様々に変化します。
「正確さ」は訓練で上達します。「歌い方」や「声の出し方」もいっぱい練習しました。嶋田先生はシツコカッたですね。ここまでは音楽プラザやフェールマミでトレーニングすることができるからです。
「音圧」というのは、あなたが一人で何かを歌う時、風呂場で歌うのと中リハーサル室で歌うのとウイルホールで歌うのとでは響きが違うでしょう?これに加えてあなたと同じパートに何人いるか、そして他のパートに何人いるかで変化します。それに加えて一人一人の体調や気力の持ち方によっても変わってくるので、とてもじゃないけど練習してどうにかなるというものじゃありません。本番の直前に、本番のホールの中で、本番どおりの人間が並んで、本番どおりの「気力」でハモって初めて分かります。だから前日までは分からない。前日までにできることは、その準備をしておくことです。

と、まぁこんな話が嶋田先生の頭の中に浮かび、こうしてソラノートに書かせるレベルになったのは、みなさんがステージの上で協力して生み出したハーモニーがそういうレベルだったということです。

お客様に聴いていただけなかったのは残念でした。湯山先生に聴いていただけなかったことも残念でした。そして全員でのハーモニーでなかったことは痛恨の極みです。
ですがこれらは全てコロナが悪い!!!コロナの責任です。早く消えろ!

しかし、名古屋はもちろん東京、神奈川、広島、沖縄、そしてインドネシアのジャカルタからのアクセスもあったそうで、マイクを通してではありますが、世界中に合唱団「空」の歌声を発信することができたのは大きな成果でした。担当のSさん、Wさんをはじめ、力を尽くしてくださった皆様に大感謝です。
実際にやるかやらないかは別問題として、今回のレベルの発信であれば4月4日も第25回定期演奏会以降もセットすることは可能とのことです。合唱団「空」の新しい武器になりました。

それから多くの家族の方々に会場で聴いていただくことができました。お客様がいる演奏会なら、父母会は舞台裏にいたりフロントにいたりで、自分の子供の歌声を会場で聴くことはほとんどできません。それがコロナのクソッタレのせいとは言え、みんなが一番聴いてほしい人たちに最初から最後まで聴いていただくことができたわけで、これは大きな出来事でしたね。
これは、もう一回同じことができるとすると「空」にとってはマイナス極まりないことなので、もう二度とやりたくありませんが、しかし金さえ払えばできること(たとえばウイルホールを土日2日間借りて、前日のリハーサルは家族のみの無観客でやるとか)なので、お金持ちになりたいですね。団員が60人くらいになったらできるかも知れませんよ。
だから、新入団員を増やしましょう。みんなの知恵を貸してください。

いろいろな新しい試みが成功したことは本当に幸せなことでした。メンバー、父母会、指導スタッフ、そしてサポーター、全ての皆様に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

メンバーの子どもたちへ。「小さな目」も「鮎の歌」も何度も歌ってきた曲ですが、嶋田先生が持っている他の合唱団のCDと比べても、第一級のトップクラスの演奏ができました。メンバーの努力に大感謝です。

これから受験生が本格的に冬眠に入ることでしょう。「空」にとって一年で一番ツラい時期に突入します。しかし例年と大きく違うのは4月4日に定期演奏会という大目標が待っているということです。しかも「コタンの歌」。力を貸してください。
よろしくお願いいたします。

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