SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


きゃぁ~ぁ、アタシたちは毒なのよ~ぅ

【令和2年10月18日(日)】
今日は予定どおり「コタンの歌」の楽譜しか持って行きませんでした。ほぼ1ヶ月ぶりの練習です。それは11月1日(日)のスペシャルリハーサルでのプログラムになっていないからで、来週と再来週は「小さな目」と「鮎の歌」を歌います。
ですが、あまり長い間ホカッテおくと、みんなの頭の中から「コタンの歌」が薄れてしまいます。だから今日はギリギリの、同時に絶妙のタイミングでした。
全部で8曲もありますから、細かいことを報告しても意味はありません。ざっと通して歌っただけです。だから今日の特別練習に参加できなかったメンバーも特に注意することもなければ気にすることもありません。約30分の時間はかかりますが、CDを1回聴いておいてください。それで十分です。歌詞と音程の確認をすることができるし、何よりも全曲を通してのイメージを膨らませておくことができます。仲間と一緒に声を合わせることは確かに大切ですが、それよりも自分の中で音楽を膨らませておくことはもっと重要であり、その「膨らみ」なくして仲間と歌い合わせても意味はない。その「膨らみ」は自分一人でCDを聴くだけでも、かなりのレベルで達成できます。これは断言します。
いいかげんなことを書いていると思う子もいるでしょう。なぜ断言できるかを証明しておきます。
嶋田先生は本来の専門は国語であり、専門的な音楽教育だけではなく、ピアノ・エレクトーン・そして合唱に関しても習ったことは1秒もありません。メンバーの中にはピアノを習っている子がいることと思いますが、そのピアノ教室に今まで何円払いましたか?嶋田先生は音楽に関してどこかで習ってお金を払ったことは1秒もなく1円も払っていません。
すべて独学です。独学(自分で学習すること)と言えば聞こえは良いでしょうが、それほど努力をしたわけでもありません。やったことは「音楽を聴く」ということです。
5年生の時に学校の授業でロッシーニの「ウイリアム・テル序曲」を聴いて以来、音楽を聴くことが好きになり、30才ぐらいになるまでに600枚のレコードを買って聴きました。その600枚のレコードから出てきた音と、ジャケットに書かれていた解説が「嶋田先生の音楽」の全てです。その後はCDの時代になりましたから、レコードとCDを合わせて1000枚くらいかな。
だから「コタンの歌」に関しても、みんなに配ってあるCD音源が全てです。湯山先生の指揮でウイーンで歌いましたが、それはオマケのようなものです。「小さな目」と「鮎の歌」に関しては実際に歌ったことは一度としてなく、全部レコードやCDを聴いて感じたことをみんなに伝えているに過ぎません。
だから身をもって断言することができます。
「聴く」ということは音楽の全てです。「聴く」ことなくして音楽をするなど有り得ない。だから「聴いて」ください。それさえあれば、実際に仲間と歌い合わせた時に30分もあれば90%追いつくことができます。
ただし、90%を91%に高めることは難しいです。91%を92%にもっていくことは至難のワザです。プロと言えども100%になることは難しく、プロの練習とはいかにして99%に近づくか…ということです。カラオケバトルと同じです。100点なんてほとんど出ない。
アマチュアの、しかも少年少女ですから、91%って言うのは相当な話です。だから、音楽教育を1秒も受けていない嶋田先生は断言できるのです。90%なら大丈夫。僕の指揮で歌えば30分か1時間か、とにかく1回歌い合わせてくれれば何とかして見せます。
今日は「看護士志望のサポートメンバー」が来てくれました。もう「本物の看護士」になったのかな?いずれにしても2月の大中先生コンサート以来ですから8カ月ぶりですね。来てくれてありがとう。大感謝です。現役メンバーと笑顔で「ひっさしぶりぃ」なんて言いながらゲンコツタッチしている姿を見ていて、本当に嬉しく思いました。
11月1日は、「京都にいる大学生」とか、まだまだ大中先生コンサートに参集した2月2日以来のメンバーがたくさんいます。みんな来てくださいよ。歌う曲は「うたにつばさがあれば」(団歌)と「小さな目」と「鮎の歌」です。現役メンバーも、その日は学校に行くのと同じ感覚で、感染対策を十分にしてケロっとした顔をして来てください。待ってます。

午後は東海メールクワイアーのための練習に有志メンバーが参加してくれました。2月に楽譜を配って以来、ただの一度もメロディーと合わせていない東海メールクワイアーのために、特別にお願いして参加してもらいました。本当に感謝です。東海メールクワイアーの鈴木副会長から全員に送信された「練習報告メール」を掲載します。

☆☆☆☆☆

東海メールの皆さま
鈴木です。
10月18日(日)ナディアパーク・名古屋市青少年文化センター第1スタジオでの練習でした。
参加者は、永岡さん、橋本さん、中嶌さん、嶋田さん、森さん、金森さん、山田(典)さん、沢田さん、間瀬さん、米澤さん、清水さん、高見さん、金山さん、と鈴木、ピアニストの浜田先生の合計15名でした。
そして午後1時~2時には合唱団「空」の皆さんが12名ほど参加してくださいました。
練習をしたのは
  「コタンの歌」全曲
  磯部俶「ゆりかごのうた」
  シューベルト「ステンチェン」
  「群青」(信長編曲)
「コタンの歌」は、女声パートとのアンサンブルで全体の雰囲気をつかむことができました。
「空」の皆さんの声がストレートに伸びてくるので、ハーモニーがきれいに決まるととてもいい演奏になりそうな予感がしました。
4曲目「アツシの歌」は、東海メールとしてはまだ練習不足でしたが、これは次の木曜日に練習しましょう。
午後2時からは東海メールだけの練習で…(以下省略)

この練習は「空」の有志メンバーにとっても得るところがたくさんありましたが、一つだけ報告しておきます。東海メールクワイアーのメンバーも今日は気付いていないと思うのですが…。
それは「熊の坐歌」のP24から始まる「トイマぺトゥン ぺチシテ」です。
ここのアルトは毒キノコです。食べたら一発で死ぬベニテングダケみたいなものです(ネットで調べてください。赤と白のオドロオドロしい色をした猛毒キノコです)。アルトの声(音)を聴いて歌うと、セカンドテノールもバリトンもバスも、おじさんたちは即死状態で絶対に歌えません。アーメンのナンマイダーです。
ソプラノは、まぁ何とか食べられるシイタケかマツタケみたいな音をしていて、ソプラノとピアノの音を聴いて歌えば男声は何とかなるんです。しかしアルトはダメです。アルトを聴いたら、キンチョールをかけられたゴキブリみたいにオジサンたちはみんなピクピクと足を震わせて死んでしまいます。
では、アルトは歌わなければ良いのか?いやいや、ソプラノとアルトだけならキノコ同士で仲良しですからよくハモっています。だから歌うんです。
じゃあ男声のためにアルトは小さい声で控えめに歌いましょうか?いやいやそれもダメなんです。
毒キノコは「私たちを食べると死ぬわよー!」とか何とか叫んで目立つことが必要です。だからベニテングダケも赤と白の目立つ色をしている。シイタケやマツタケみたいな地味な茶色ではなく、目立っているんです。目立つことで、まわりの動物たちに「自分が危険であること」を知らせているんです。これを生物学では「警戒色」(けいかいしょく)と呼びます。
人間にとって最も目立つ色は黒と黄色の組み合わせです。これはハッキリしている。だから電車の踏切は黒と黄色です。これを知っているのか知らないのか分かりませんが、毒を持っているハチはみんな黒と黄色です。人間に対して「オレたちは危険だぞ」と知らせているんです。
だから結論。アルトは「きゃぁ~ぁ、アタシたちは毒なのよ~ぅ。アタシたちを聴いちゃダメよ~ぅ」ってな感じで目立たなきゃいけない。控えめに歌っていたらオジサンたちはアルトを聴いて全滅してしまいます。ここは目立つんです。目立つことで「危険な音」「避けるべき音」をオジサンたちに知らせるんです。

ってなことを思っていましたが、今日は言いませんでした。全曲を通すだけで精一杯だったからです。よくも1時間で8曲全部歌えたもんだと思います。
アルトのメンバーさん、ここは忘れないでくださいね。「きゃぁ~ぁ、アタシたちは毒なのよ~ぅ」です。

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