SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


合唱表現の優先順位は ①声 ②ハーモニー ③歌詞 の順番
声がなくなった合唱は、もはや「命を失っている表現」

今日は驚くべき効率の良さでした。小学校の運動会その他の各種行事の関係で、参加人数は決して多いとは言えなかったのですけれども、嶋田先生が「やりたい」と思っていたことが全て「できた」滅多にない時間でありました。

湯山先生・女声合唱団「青」・東海メールクワイアーをお迎えしてのリハーサルを来週に控え、今日は予備日…という意味合いがありました。

まず、持参したタンブリンでリズムと叩き方の確認です。欠席者にも分かるように少し詳しく記します。
「ヘイ」と歌った瞬間から「ラララ」の直前まで、タンブリンをトレモロします。手首を使って細かく震わせるのです。この時、胸の高さから頭の上までトレモロしながら持って行きます。
「ヘイ」からの2拍間で胸から頭の上まで持って行き、「タンブリン」の3拍はそのまま頭上で打ちます。その後は叩きながら自然に胸まで下していきます。それを2回繰り返します。
ひざ、おでこ、おしりで叩くことも自然にやります。難しいことではありません。
そして再び4番で、胸から頭までの叩きを繰り返して終了。この動き、けっこうカッコ良いですよ。

その後、「童謡」すべてを「おさらい」しました。そのうち「ゆきってながぐつすきだって」「アヒルのスリッパ」「きいろいちょうちょ」は全員に、一人で歌ってもらいました。一人で歌うと自信がつくし、すごく上手になります。時間はかかりますが一番確実な方法です。みんな、とても上手になりました。

休憩を挟んで、「フォスター」です。言ったことは以下のとおりです。

合唱表現で大切なことは、
①声
②ハーモニー
③歌詞
の順番です。

人間の命に関わる順番は、①首・頭、②胸・腹、③手・足の順番で、手足を切り取られても死ぬことはまずありません。胸や腹を刺されたらおそらく死ぬでしょうが、タクシーで家に帰って奥さんに「さようなら」を言うくらいの時間は残されるでしょう。ところが首や頭を切り取られたら、おそらくは即死。2秒か3秒で終わりです。
歌詞で迷いが生じたら、「ラララ」でも「ルルル」でも良いのです。声を出してください。歌詞は、あくまでも手足。切り取られても死ぬことはありません。ですが、歌っている瞬間に「しまった、歌詞を間違えた」「うわぁ、次の歌詞ってなんだっけ。自信がない」とかなんとかで、声を出さなくなってしまう。これが一番いけない。なぜならば、声は首や頭であり、声がなくなった(あるいは乏しくなった)合唱は、もはや「命を失っている表現」であると言っても過言ではないのです。

そのように説明してアンサンブルに入ったのですけれども、いやぁ上手だったですねえ。「夢見る人」も「草競馬」もビンビンとハモって、気持ちのいいことこの上なし。
なぜ、こうなったかと言うと、積極的だったからです。カタカナをメロディーにのせて歌う…という呪縛から解放され、まちがえを恐れないでガンガン歌う…ということができました。これ、ぜひ本番でもやってほしいです。
本当に良かった。素晴らしい一日でした。音楽をするという幸せに満ち溢れた時間でした。

夕方、帰宅したら、池辺晋一郎先生からのFAXが届いていました。プログラム用の原稿です。身に余る光栄ですね。
湯山昭先生を音楽監督・指揮者にお迎えし、大中恩先生、新実徳英先生、池辺晋一郎先生からのメッセージをプログラムに載せる…。そんな合唱団、日本中さがしても、滅多にないでしょうね。
合唱団「空」は、多くの仲間と先生に囲まれて、日本でも有数の幸せな合唱団になりました。

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