SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


眠っちゃいけない子守歌

【令和6年3月2日(土)】
 3月に入りました。今日も何人かの受験メンバーが戻ってきてくれました。もうすぐ、もう少しです。健闘を祈っています。どうかがんばってください。みんなで力を合わせて歌える季節はもうすぐです。

 さて、今日は合唱団「空」始まって以来の「ドーナツ会」という催しが行われました。練習時間をやりくりして時間を作り出して「みんなでドーナツを食べてゲームをしよう」という、誰が考えたのかは知りませんが(笑)ナイスな企画です。
 みんなはドーナツを食べたかったのでしょう(笑)。けっこう多くのメンバーが集まって和気藹々(わきあいあい)。多くのメンバーが集まってくれたおかげで練習も熱いハーモニーを響かせることができ、とても良かったと思います。
 ドーナツでメンバーが集まるのなら、次は「シュークリーム会」でその次は「ショートケーキ会」で、毎週「なんとか会」にしても良いかなぁ…などと考えていた嶋田先生でした。

 なに? オレらは歌いたいから練習に行ったんだ!!バカにするな!!! だと?

 失礼しました。あんたが一生懸命に歌っていたことは、嶋田先生がいちばんよく知っていますって。

 で、「ドーナツ会」までの90分、まずは発声練習をかねて「空があるよ」と「寝床」。今日が初見だというメンバーもシッカリと音取りができてとっても良かったです。
 そして「六つの子守歌」から「眠っちゃいけない子守歌」の音取り。この3曲は、全部のパートを全員が歌ってハモらせて最初から最後まで歌い通しました。
 次の「いつもの子守歌」は、さすがに時間が迫ってきて最後まで通すことはできませんでしたが、半分くらいは全員が全部のパート歌うことができました。
 いずれにしても、やはり人数が多いと声の響きが充実して、お互いがお互いの声で支え合ってお互いに進歩することができます。今日はその見本のような響きでした♪

 今日の練習で言いかけていましたが(半分くらい言いました)、おそらく「眠っちゃいけない子守歌」と「いつもの子守歌」そして「おさかなの子守歌」あたりが、みんなにとって最もイメージを浮かべにくい曲になるかと思います。
 この3曲に比べたら「空があるよ」にしても「寝床」にしても、そして「うたにつばさがあれば」にしても非常に分かりやすいですよね。

 だからイメージの持ち方の話をして、「眠っちゃいけない子守歌」については話ができましたが、「いつもの子守歌」に関しては予定していた話ができませんでした。また次回の宿題です。
 同じ話を何度もしていては2回も3回も「眠っちゃいけない子守歌」の話を聞く子ができてしまうので、今日は「眠っちゃいけない子守歌」のイメージを書いて終わりにします。

 眠っちゃいけない坊や
 目をつむっちゃいけない
 どんなに夜が重くても
 どんなに思い出が哀しくても
 眠っちゃいけない坊や
 おきてなきゃいけない

 眠る子には星も見えないし
 眠る子には月も見えない

 眠っちゃいけない坊や
 目をつむっちゃいけない
 どんなに夜が暗くても
 どんなにおはなしがこわくても
 眠っちゃいけない坊や
 おきてなきゃいけない

 眠る子には夜も見えないし
 眠る子には夢も見えない

 この「眠っちゃいけない子守歌」という曲名そのものが、非常に逆説的(ぎゃくせつてき・意味が反対ということ)ですね。「おいしいものはマズイ」と言ってるようなものです。
 では「眠っちゃいけない坊や」とは、どういうことなのでしょうか。結論を書けば「見て見ぬふりをしていてはいけない」「悪に対して知らん顔をしていてはいけない」という意味だと思います。
 ウクライナやイスラエルで起こっている悪、つまり戦争というものを直視したとしても何の力にもなれない嶋田先生ですが、みんなの身の回りにある身近な話としては「いじめ」がありますね。

 教室で「いじめ」があったとします。そこで正面を切って「それはいけない」と手を上げることはとっても勇気がいります。みんなにも多かれ少なかれ経験があるでしょう。
 しかし、目を背け(そむけ)てはいけない。知らん顔をしていてはいけないのです。
 教室で起きる「悪」に対して知らん顔をしていたら、自分自身の「正義」が薄れ、汚れてしまい、けっきょくは自分自身も「悪」に加担しているのと同じことになってしまいます。そのような人に「愛」や「思いやり」は「命」を語る資格は無くなっていきます。
 「眠っちゃいけない子守歌」は、端的にそのことを語っています。

 知らん顔をしていてはいけない
 目を背けていてはいけない
 どんなに教室の雰囲気が重くなっても
 どんなに思い出が哀しくなっても
 戦わなくてはならない
 勇気を出さなくてはいけない

 知らん顔をする子には星(愛)も見えないし
 見て見ぬ見ぬふりをする子には月(正義)も見えない

 知らん顔をしていてはいけない
 目を背けていてはいけない
 どんなに教室の雰囲気が暗くなっても
 どんなに話し合いが怖くなっても
 戦わなくてはならない
 勇気を出さなくてはいけない

 知らん顔をする子には夜(しずけさ・やすらぎ)も見えないし
 見て見ぬ見ぬふりをする子には夢(将来の夢)も見えない

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