• 新しき友を迎え、結ぶ友達。心は躍る。

    朝、練習会場に到着すると、新入団員が4人来てくれていました。このページで名前を世界中に公開したいくらい、嬉しい気持ちでした。「○○さんが入団してくれたよ~!」って。でも、HPには制約がありますから、それはかないません。みんな、仲良くしていきましょうね。
    いつもなら、ここで自己紹介コーナーにするのですが、思うところあってアメリカ民謡の「歓迎の歌」を指導しました。最初は、みんな「なぜ?」という表情でしたね。
    ♪「うれしや。我ら、ここに、新しき友を迎え、結ぶ友達。心は躍る。ハウ ドゥー ユー ドゥー ○○さん。ハウ ドゥー ユー ドゥー ドゥー」
    という、誰でも一度は聞いたことのあるメロディーです。
    これを二部合唱でハーモニーを作って歌えるようにしてから、そこで自己紹介です。
    これから、誰か新しい仲間が入ってくれた時には、この曲を歌って歓迎しましょう。「わたしの時には歌ってもらえなかった」などとケチクサイことは言わないで。楽しくいきたいと思います。
    その後、小学校3年生と4年生の新入団員を別室に呼んで声を聞きました。実際に「夕やけ小やけ」を一人ずつ歌ってもらい、最高音と最低音(つまり、どこまで声が出るか)を調べて、パートを決めました。
    4人とも、パートの希望は「どこでも良い」ということでした。しかも、音程はとても正確で音域も広く、どのパートでも対応できる力があります。だから、一番よく声が響くポイントがどの音域かを考えて、パートを決めました。
    そして、各自が決められたパートの中に入り、さっそく「雨の遊園地」です。とは言え、初見の子がいて、歌い込んでいる子もいて、神経を使います。でも、歌い込んでいる子の中に入って歌うことは、鍵盤ハーモニカで支えることよりも、はるかに効率よく覚えられるはずです。みなさん、力を貸してくださいね。
    休憩の後は「雲」。これも30分ほどで、最初から最後まで音の確認ができました。初めての子は「いかに早く覚えるか」。覚えている子は「いかに正確な音にするか」。同じ練習の時間と空間でも、それぞれに課題があるのです。小学生も高校生も、初見の子も暗譜している子も、それぞれが課題をもって取り組んでいくことが大切です。そのキーワードは、「いかに自分がレベルアップするか」です。
    野球でもサッカーでも、そして勉強でも、自分の力で友達をレベルアップさせることは基本的にはできません。逆に言うと、友達の力で自分がレベルアップすることは有り得ないということです。友達にしてもらえること、自分がしてあげることができるのは、支えるということで、レベルアップではない。自分のレベルアップは自分の力でしかできないのです。だから、練習やトレーニングの場では、「自分のことだけ考えれば良い」わけです。
    しかし、合唱の場合、その「支え」や「支え合い」が占める割合は、野球やサッカーに比べるとはるかに大きいのは事実です。
    みんな「自分のことだけを考えて」練習しているんだけれども、自分がレベルアップすることが友達を支え、また友達の支えによって自分のレベルアップが効率よく進む。これが合唱活動の最大の魅力です。
    おっと、説教が多くなったな~。

    「雲」の後は、「陽が昇る」。5月24日(火)にウインクあいちでのコンサート出演です。ウイークデーの18時ですから苦しい時間帯ですが、鋭意参加をお願いします。
    曲はムズカシイものではありません。三部合唱ですが、きれいにハモります。問題は歌詞ですね。3番までありますから、自信をもって歌えるようにするのは大変です。来週・再来週と少しずつ練習しましょう。

    今週はアンケート用紙を持って行くのを忘れました。ごめんなさい。一人で歌う時間あり、各パートを全部さらう時間ありで、充実した時間だったとは思いますが、その思いが先生の一人よがりにならないように考えたいと思います。
    来週も楽しく練習できればいいな。がんばります。

  • いかに不気味な、いやらしい、恨みを込めた、激しく陰鬱な表現と声を作るか

    今日は、すごい効率で練習が進みました。
    まずは、発声練習という名目で(?)「鮎の歌」の5曲目の「鮎の歌」に取り組みました。発声練習というのは要するに眠った体を覚醒させ、喉の血管の血流を多くして、声を出しやすくするため、声のコントロールを自在にできるようにするための練習です。いわば、ウォーミングアップ。
    高い声や低い声を出せるようにする、あるいは声の響きを良くするといったことは、ヴォイス・トレーニングというものであって、発声練習とは全く次元の異なるものです。
    発声練習というのは、すごく簡単に言えば、要するに大声で歌えば良いわけです。小さい声では体が目覚めませんからダメです。
    「空」の場合、この発声練習と音取りの練習とを、同時にこなしています。音取りをしながら大声で歌って、しかも今日は他のパートの音も全員が全部さらいましたから、和音の練習にもなっており、一石二鳥ではない一石三鳥の練習でした。
    他のパートも全部さらったというのは、「鮎の歌」を8小節ごとのフレーズに分けて、全員で1回目はソプラノ、2回目はメゾソプラノ、3回目はアルトを歌い、間髪を入れずに4回目は自分のパートを歌うという方法です。つまり1フレーズを4回歌うことになり、そのうち2回は自分のパートを歌い、あとの2回は自分以外のパートを歌うことになります。
    この方法、4倍の時間がかかるだろうと思うのはシロウトです。全部のパートを歌いながら自分のパートを理解するわけなので、自分のパートだけしか知らない(パート練習とか称して別の部屋で音を取ったりする)方法などよりも3倍の力が付きます。時間的な効率も大切ですが、実力が付くことの方がもっと大切です。
    その証拠に、「鮎の歌」は本年度、初めての練習であった(つまり全員が初めて歌う機会であった)のにも関わらず、たったの50分で最初から最後まで通してしまうことができました。1回歌うのに5分かかる「鮎の歌」ですから、10回分の時間で、ほぼ完全に音を取ることができたわけです。力が付いてきた証拠です。
    反省は、今日も二人来てくれた見学者(二人とも4年生)にとって、あまりにも目まぐるしく進む練習であったかな…と思っています。でも、二人とも、みんなの中に入って、初見にも関わらず、がんばって歌ってくれていました。期待しましょう。
    次に「雲」。6月の愛知県合唱連盟合唱祭で歌う曲ですので、さらっておきたい曲です。冒頭の「おばけのようですね」から61小節目の「けものの雲」まで、いかに不気味な、いやらしい、恨みを込めた、激しく陰鬱な表現と声を作るか、そこに指示を集中させました。みんな、かなり理解してくれているようで、そうしようという意欲をビンビンと感じます。「空」はしかし、どういうわけか伝統的に最大の武器が柔らかく響く声なので、こういう表現は苦手です。でも、手ごたえを感じました。6月には、十分に間に合うと思います。
    64小節目の「そこを今」からは、逆に「空」の十八番。いかに柔らかく美しく歌うかという部分です。戦死した兵隊や殺された人々が神に救済されて、天国への架け橋の虹を昇っていくわけです。これも、手ごたえを感じます。
    感じますが、今の段階では粗削りです。本当に良くがんばっていますが粗削りです。これは、みんなの責任ではない。投入した時間があまりにも短いから、細かい部分の整理整頓ができていないのです。それを調整するのが指揮者の責任であるわけです。逆に言えば、これほど短い時間で、これほどの響きと表現に達する今の状態を、とても誇らかに思います。

    後半は浜田先生が外せない仕事のために抜けたので、ピアノなしで「雨の遊園地」に取り組みました。半音(たとえばミとファ)や全音(たとえばドとレ)でぶつかる部分が多く、しかもそれが非常に効果的に作曲されています。バーンと歌い飛ばすだけなら、その不協和音については説明も実感も抜きに進めることもできますが、その不協和音の美しさを知っていて歌うのと知らないで歌うのとでは大きな開きが出てくると考えます。
    しかし、かなり説明的な、理屈っぽい練習になりましたので、ツマラナイと感じた子がいたかと思います。(自分で指導していて理屈っぽいなと感じていました。深謝)
    しかし、音取りは確かです。なので、思い切って各パートから一人ずつ選手を出して、三人で重唱するという練習に切り替えてみました。時々ハッとする美しい響きが聞こえてきて、良かったと思います。また、やりましょうね。
    ただ、残り時間の関係で、全員に重唱する機会を与えることができなかったことも反省しています。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・67ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・00ポイント

    理屈っぽいな…と感じていたとおり、進歩の実感に問題がありました。もっと直接的に、歌そのもの表現そのものを通して、みんなにアプローチしていきたいと思います。

  • 詩に込められた情景や思いを各自が受け止めてふさわしい表現を作り上げようとしている「空」

    3日(日)の観桜会コンサート、ご苦労様でした。いろいろ迷いましたが、伽藍(仏さまの前)の中ではなく、完全に屋外での演奏となりました。反響が全くない場での合唱というのは、非常に苦しい選択でした。だから、細かい表現は無し、オールフォルテで自由に歌って良し、という指示を出しましたが、「ふるさと」などはテンポも強弱もかなり工夫が行き届いていて、聴いている人も気持ち良かったのではないかと思っています。本当にご苦労様でした。

    さて、9日は新しいパートを決めて、とりあえず6月の愛知県合唱連盟合唱祭の曲に取り組みました。「雲」と「雨の遊園地」です。
    結論を記しますと、今日の練習は合唱団「空」20年の歴史の中でも、ベストワンと言えるかも…という効率で進みました。どんどん音を確認し、どんどんハーモニーを確認し、その上に歌う表情や声の色といった表現の根幹に関わる部分にまで話をすることができました。「雲」と「雨の遊園地」に加えて「赤い風船とんだ」の3曲を、です。音程は鍵盤ハーモニカで1回たたけば正確につかみ、表現は指示をすればそれなりに変容していきます。
    この日のような効率で毎回の練習が進めば、1年で3回くらい定期演奏会が組めるでしょうね。4か月に1回です。それはちょっと言い過ぎとしても、半年に1回はできるでしょう。
    なぜ、このようなことができたのでしょうか? それは、1回音を聞けばすぐに再現できる確かな耳と、自分以外のパートの動きをとらえて反応する力が高まってきているからです。この5か月の間、手を変え品を変え努力してきた練習の成果ですね。今の「空」は、誰がどのパートになっても対応できる基礎があります。

    「雲」は何度も書きましたが、反戦の歌です。雲がワニさんに見えるよ、あっちの雲はトラさんだよ、みんな楽しそうだね…なんていう気楽な歌ではありません。それらは戦死した兵隊たちの亡霊であり、葬式もしてもらえず、誰に看取られることもなく固い地面の上で白骨化していった兵隊たちの魂の叫びなのです。
    冒頭に「自由に空想をめぐらせて」とありますが、それはワニさんやトラさんが…という自由な空想ではなく、もしかしたらお化けのような姿になって死んでいった兵隊が、ひょっとしたら自分のひいおじいちゃんの従兄(顔も知らない会ったこともない親戚)であったかもしれない…といった空想にしてほしいと思っています。
    ここで「空」だけに通用する注意書きを記しておきます。
    23小節目と55小説目に「むくむく、ああ」という歌詞が出てきますが、全員が全部のパートを歌えるようにします。そして、ソプラノは楽譜どおり「むくー」で伸ばします。メゾソプラノは「むくむくー」と2回歌います。アルトは「むくむくむくむく」と全てのパートを歌います。アルトにとっては負担になりますが、必要な措置です。
    33小節目のメゾソプラノは「みんな、みんな、ひしめきひしめき合って」と歌います。つまり、ソプラノの「みんな」も歌うということ。
    51小節目のアルトは「こちらを、こちらを見つめています」と歌います。つまり、ソプラノの「こちらを」も歌うということ。
    66小節目からは、思い切りテンポを遅くします。それまでの激しく憎しみに満ちた歌声から一転して、神の救済を表現するためです。そして、みなさんは「神のような虹が」「ひとすじ静かな道を通じて」戦死した兵隊たちが天国へ導かれていく情景を、「自由に空想をめぐらせて」おいてください。

    「雨の遊園地」は中間部、25小節目の「ねずみいろの雨の中」をソプラノ、メゾソプラノともに歌います。歌ってからハミングに入ります。ハミングが終わった30小節目の「女の子」も歌ってください。
    次はアルトの出番です。31小節目の「おはなし」をソプラノの音で歌ってからハミングに入り、35小節目の「しずくが光る」はメゾソプラノの音を歌ってから「光る」と繰り返します。
    この曲も、ただ書いてある歌詞を歌うだけではダメです。「木立ち」「ブランコ」「メリーゴーランド」「ベンチ」は、それぞれ自分の親友の名前を入れてください。そして「雨に濡れていた」とは「悲しいことや辛いことがあった」ということです。
    みんな自分と同じなんです。小学生の子だって、生まれてから今までに、悲しいことや辛いことなど一度もなく、ひたすら楽しい日々を送ってきた…なんていう子はいないはずです。みんなみんな、悲しいことがあるんです。
    でも、みんな同じ。「みんなみんな、ねずみ色」とは、汚い色に染まったというのではなく、夕暮れ時にはみんな同じ色になる…ということなのです。みんな同じ…ということ。
    みんなが共感し、思いを同じにして、悲しみや辛さを共有し分け合い、励まし合っていくことの美しさを歌っているのです。谷内六郎って、すばらしい詩人ですね。

    こんな話をしても、それを各自が受け止めて、ふさわしい表現を作り上げようとしている「空」のみなさんに敬意を表します。今日は素晴らしい練習でした。
    ただ、今日来てくれた2人の見学者にとってはムズカシイ練習だったかと思います。もっと簡単な曲もあるんだけど合唱祭が近いので、「君たちが入団してくれた時のことを考えて、この曲を練習しました」と説明しておきました。入団してくれることを、心から願っています。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?・・・3・60ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?・・・3・30ポイント

    2・5ポイントが平均ですから、みんな楽しんでくれているようです。「進歩した」ことが「楽しい」ことを上回るような練習をするためには、どうすれば良いか、思考中です♪

  • ひとりはみんなのために、みんなはひとりのためにという言葉を具現化するうえで最も有効な活動

    桜が満開となっています。新学年に向けて胸が躍ることと思います。みなさん、まずは学校生活の充実を図ってくださいね。祈っています。

    さて、新しいパートの決定に向けて希望を聞き、先生なりの考察を加え、最終のチェックを行いました。明日、4月3日(日)の観桜会コンサートの練習と重ねて、実は一人一人の声の質を聴いていました。
    全員を希望どおりのパートにすることができれば、これほどカンタンなことはありません。しかし、やはり希望はソプラノが多く、メゾソプラノが少ない傾向にあります。
    誰が、どのパートに向いているか見極めると同時に、各パートのバランスを保たなくてはなりません。極端な話、ソプラノが30人でアルトが0人などというシフトを組んだら、それで合唱団としての生命線は断ち切られることになります。そこに、できるだけ多くの希望をかなえようという作業が加わるので、決定は至難の業です。
    それに加えて今回の選定を難しくしたのは、みなさんが(特に小学生が)嶋田先生の理想どおりの力を付けてくれたことにあります。第19回の演奏会が終了した後、
    1:声の響きについて
    2:1回聴けば音を取ることのできる力について
    3:ひとつのパートだけでなく、全部のパートの動きを知ることの大切さについて
    ということを繰り返し説明し、実際にそのような力を付ける練習を組み立てました。ピッチャーしかできない野球選手じゃダメだ。ファーストもセカンドもできるけれども、一番向いているのがピッチャーだ…という選手になろう。この話を聞いたことのない子は一人もいないはずです。
    その結果、この5か月間の練習で、嶋田先生の目論見どおりに、ほぼ全ての子が「どのパートにも対応できる力」を高めつつあり、逆にパートの決定が非常に難しいものとなったのです。
    まあ、こういうことを嬉しい悲鳴…というのでしょうね。
    だから今日は一人一人に歌ってもらう時間を多く取りました。「茶つみ」を全員に歌ってもらい、休憩の後「祖谷のかずら橋」のソロを再び全員に歌ってもらいました。一人で歌う力を付けようとする練習を組み立てながら、一方では誰がどのパートに向いているかの最終チェックを行っていたのです。
    明日の本番は歌いたいパートで歌ってもらうとして、次週からはパートを決めてキッチリとハーモニーを作っていきたいと思っています。
    それにしても、「祖谷のかずら橋」の練習は、嶋田先生が1回歌えば、ほとんど完全に音を取ることができ、「聴音」の力は大人顔負けです。これで、専門のパートを決定すれば、信じられないスピードで表現を練り上げができることでしょう。

    午後、父母総会がありました。その席上で嶋田先生が述べた、子どもたちに関係のある発言を記しておきます。
    ○先に述べた1・2・3の力は、多くの子が身に付けつつあり、第20回演奏会は非常に楽しみです。これほど練習の成果に手ごたえを感じたことは、これまでにないことです。
    ○一人一人が今、合唱団「空」にとって、無くてはならない存在であるということ。仲間の大切さですね。仮に誰かが、嶋田先生を超える合唱能力を身に付けたとしても、仲間がいなくてはその力を発揮することはできません。ゆえに、あと5人、できればあと10人、新入団員がほしい。友達に声をかけてください。入団してくれさえすれば、嶋田先生が必ず歌えるようにしてみせます。
    ○「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という言葉を具現化する上で、合唱は最も有効な活動であるということ。
    野球やサッカーの関係者に殴られるかもしれないことを承知で書きますが、集団スポーツは、友達が上達しレギュラーになったとすれば、それは不可避的必然的に自分がレギュラーになれない可能性が高まることを意味します。友達がユニホームをもらえば、自分が補欠になるということです。
    優秀な指導者であれば、その上でなお真実のチームワークを育むことがえきるでしょう。しかし、下手に指導すれば、チームワークの名を冠しながら「相手の向上を喜ぶことのできない深層心理」を生み出す危険があります。
    合唱の場合、自分がどれだけ進歩しても、友達が進歩しなければ「自分の進歩」を生かすことができなくなり、意味のないものになります。だから合唱は、自分が進歩することは嬉しいことなのですが、友達が進歩することはもっと嬉しいという気持ちを育てることができます。友達の成功が我がことのように嬉しい…という気持ちです。
    「空」の練習空間では、いつも、誰かが失敗したりミスをしたりしても笑う子は一人もいません。みんな、その子に対して「がんばれ」「うまく歌ってくれ」「もう少しだ」と思いながら聞いており、時には祈っています。
    その活動、その練習、何と素晴らしい時間でしょうか。その意義を、大人も子どもももう一度深く見つめ、多くの人々に伝え、仲間を増やしていく努力をしていきましょう。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・75ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・25ポイント

    「進歩した」ことを実感させることは難しいものですね。来週は、また新しい方法を試してみようと思っています。

  • 小川の「わ」と小川はの「は」、発音はどちらも「WA」でも、同じ「WA」ではありません

    この日で平成27年度も終わりです。合唱団「空」創立20年の節目の年を,楽しく充実したものにすることができました。団員のみんな,父母のみなさま,そして先輩・卒団生のみんなにも,感謝を捧げたいと思います。
    ありがとうございました。そして,これからもよろしくお願いいたします。

    さて,この日も簡単で難しい練習をしました。「春の小川」を例に取って記録しておきます。
    ♪はるのおがわは さらさらいくよ♪
    ここだけでも難しい点が2つあります。いや,歌うだけならカンタンなんですけどね。
    なにも考えずにただ歌うだけだと,最初の2小節はこう聞こえます。
    ♪はあるのおがわわ♪
    特に「WA」が2回連続して「WAWA」と聞こえるのが良くない。「は」の発音はWAなのですけれども,「小川」の「わ」と「小川は」の「は」は,同じWAではないのです。
    接続詞の「は」(つまり2回目のWA)は丁寧にしなくてはなりません。丁寧に…というか,発音スピードをゆっくりにするのです。小さく歌う…という手もありますが,「小さくする以外の方法を使ってください」と指示しました。
    言うのはカンタンですが,本当に「小川は」と聞こえるように歌うのはとても難しい。そして,これは「岸のスミレや」の「れや」,「姿やさしく」の「しく」,「咲けよ咲けよと」の「よと」にも同じ難しさがあります。
    解決方法は「春の小川は」ではなく「春の小川~」のつもりで歌うということです。同様に,「岸のスミレや」ではなく「岸のスミレ~」,「姿やさしく」ではなく「姿やさし~」,「咲けよ咲けよと」ではなく「咲けよ咲けよ~」のつもりで歌う。接続詞を強調しないのがコツです。
    次に,「春の」が「はあるの」と聞こえるのが良くない。同様に「岸の」が「きいしの」,「姿」が「すうがた」,「咲けよ」が「さあけよ」と聞こえないように歌うのです。
    これらの力は,湯山先生の作品を歌うためには必要な力です。いえいえ,どんな曲を歌う時にも必要な力です。
    「春の小川」は小学校3年生の教科書に載っている曲です。嶋田先生も,3年生の授業では,こんなことを要求することはありません。しかし,ここは合唱団「空」ですからね。ぜひとも本能的な力にしてくれると良いと思うのです。
    このように,4月3日に歌う13曲を使って,基本的なトレーニングを重ねました。

    後半は,先週の続きで「雲」です。終結部から練習しました。「雲のけもの」「けものの雲」は,どういう意味なのでしょう。
    「けもの」とは「お化け」「水牛」「ワニ」「トラ」たちのことです。そして,それは死んでいった仲間のことを意味します。
    つまり「雲のけもの」とは「雲が戦死した仲間の顔に見える」ということです。「けものの雲」とは「戦死した仲間たちの魂が雲に乗り移って帰ってきた」という意味です。
    その情景と,その気持ちを,どのような声で歌うと良いでしょうか。これが第1のトレーニング。
    そして,死者の魂が雲になって荒れ狂う「今」。「そこを今 神の様な虹が ひとすじ 静かな道を通じて」,死者たちは天へ昇っていく…。ハッとする美しさ。想像を拡げ,膨らませてくださいね。
    全員が全てのパートを一通り歌って,最後は1回通しました。「雲」は難曲です。その曲を,先週と今週の2回,トータルでは1時間20分くらいの練習で通してしまうわけですから,ホント,たいしたものだと思います。

    さて,そろそろ担当するパートを確定させたいと思います。この日,アンケートを出せなかった子たちは,希望のパートを嶋田先生にメールで知らせてくださるよう,総務の方からも連絡が入っていると思います。
    28日(月)20時現在,22名からアンケートあるいはメールを受け取りました。あと8名かな。よろしくお願いしますね♪

  • 聴いてイメージされる世界と作詩者が意図した世界とが遊離する「雲」全員に共通理解してほしい内容です

    今日は、4月3日(日)のコンサートの楽譜所持確認と練習を行いました。楽譜所持確認というのは、ようするに「湯山昭童謡集」(第19回定期演奏会で使ったもの)とセントレアコンサートで使った童謡集(印刷した楽譜)と老人ホームコンサートで使った唱歌があれば良いのですが、かく言う嶋田先生も老人ホームコンサート以外の2冊が見つからず、探しているところです。
    楽譜がなかったら、あるいはもらっていなかったら、絶対に「ありません」と言ってください。コピーすれば済むことですし、必要があれば発注・注文をかけます。とにかく、無いという状態を先送りしてはいけません。

    まず、このコンサートの概要です。

    名古屋瑞竜工芸技術保存振興会 橘町観桜会
    4月3日(日)11時~
    七面山 妙善寺   中区 橘 本町通り
    「空」の出番は、11時10分からの40分です。

    嶋田先生としては、仮に次週3月26日に新入団員があったとしても、その子にも参加出演を勧めます。楽譜は持ちたければ持って良いし、必要があれば持つべきです。あれやこれや考えるよりも、まずは「やってみる」「行動する」ことが大切です。いわば「攻めの姿勢」ですね。やめること、何もしないことは、非常に簡単ですが、そこからは何も生まれません。最近のOBを含めて、鋭意参加をお願いします。

    「楽譜がない」という子に楽譜を配り、練習を開始。と言っても、各曲を1回ずつ通しただけです。曲目は

    【前半】
    地球はひまわり
    地球はメリーゴーランド
    サスケとともだち
    おはよう太陽
    あめふりくまのこ
    ヘイ!タンブリン
    ゆきってながぐつすきだって
    あひるのスリッパ

    【後半】
    富士山
    春の小川
    茶つみ
    おぼろ月夜
    ふるさと

    このほかに、5月23日(火)のサミットコンサートの「陽は昇る」を練習しました。

    後半は、湯山先生の「かもめの歌」の中から「雲」を練習しました。第11回定期演奏会で歌って以来、「空」では取り上げていませんから、全員が初見の曲です。
    この曲は、CDの音を聴いてイメージできるであろう世界と、作詩者が意図した世界とが最も遊離(かけはなれている)したものになると予想していましたから、主旋律を取る最初の段階から詩の意味を説明しました。
    全員に共通理解してほしい内容なので、欠席者のためにも、今日は説明できなかったことまで、全てを記しておきたいと思います。

    結論を最初に記しますと、この曲は戦争の歌です。作詩の神保光太郎は南方戦線に出て、実際に従軍した人で、生き残って帰国した後、多くの反戦詩を書いています。
    冒頭の「おばけのようですね」は、敵兵の銃弾で頭をこなごなに砕かれて倒れた兵隊だと思ってください。「水牛の角」は、命を奪われた兵隊が怒り狂って変身した「鬼の角」です。ワニに化けて怒りに歯をむき出す兵隊もいます。虎の姿になった兵隊は、ギラギラした目で生き残った神保光太郎の方を見つめています。
    ですから、この曲は冒頭から、できるだけ汚く、いやらしく、暗く、絶望的な、乱暴で荒々しい声で表現しなくてはなりません。音程よりもまず、そのことを要求しました。
    「むくむく」とは、お化けや水牛やワニや虎の姿になって帰ってきた兵隊の姿、つまり雲が沸き上がってくる音なのですが、次の「ああ」は神保光太郎の叫びです。「わかった、俺が悪かった。一人だけ生き残った俺が悪かった。だが、俺を責めないでくれ、俺も皆と一緒に死にたかったんだ。」という叫び。
    そして「子獅子や親獅子も後からやってきます」とは、神保が敵兵に向かって撃った流れ弾にあたって死んだ南海の島の原住民の母と子の亡霊です。
    それらが、みんなひしめき合って、一人だけ生き残った神保光太郎を見つめながら、大空の一角に気味の悪い咆哮(叫び声)をあげているのです。
    こういうことを説明して、すぐにそれなりの歌い方をしようとしてくれる「空」の子は、本当にすごいと思います。
    ここから先は、まだ説明していません。ですが、読んでくださったメンバーは共通理解してください。そして、イメージを膨らませておいてくれれば、とっても嬉しいです。
    終結部「そこを今」とは、記してきたような亡霊や妖怪になって作詩者に迫ってきた、戦死した兵隊たちの亡霊です。その亡霊が、まさに神保光太郎を飲み込もうとした時、何が起こるのでしょう。
    そこを今、神のような虹がかかり、おお見てください。亡霊となっていた兵隊たちが皆、天国へ通じる虹の架け橋を昇っていくではありませんか。
    この終結部、まだ何も練習していませんが、イメージだけは掴んでおいてください。どんな声で歌えば良いですか?
    憎しみも怒りも、恨みも悲しみも超越した「神の虹」が、全てを救済して天国へ導く情景です。思い切り温かく、慈しみ深く、絶対に戦争を起こしてはならないという祈りをもって歌い上げようではありませんか。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・6ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・4ポイント

    もう少し「進歩した」ポイントが低いと予想していました。暗く、絶望的な話を多く要求したからです。予想に反してポイントが高かったことは、「空」の子の詩に対する関心が高く、CDを聴いて想像していた世界とは違うイメージを得ることができたことに対する評価だったのではないか…と分析しています。

  • 4月3日のコンサートの曲目を決定そしてふたりの新入団員、とっても嬉しいです!

    今日は、どうあっても、4月3日(日)に行われるコンサートの曲目を決定させなくてはなりません。そう考えて練習会場に向かっていました。
    コンサートの詳細は、総務の中島さんから連絡が入っていますので、そちらを参照してください。
    練習会場に入ると新入団員が2人いて、自己紹介から練習がスタートしました。その子たちにとっては、分かりやすくて歌いやすい練習になったと思います。みなさん、よろしくお願いしますね。とってもとっても嬉しいです。
    しかし、これまでに歌った曲目の確認に終始したのが実際ですから、「鮎の歌」や「四国の子ども歌」を歌い込もうと思っていた子たちには、物足りない練習であったかと思います。
    結論から言えば、4月3日のプログラムは、12月のセントレアコンサートと1月の老人ホームコンサートを合体させたものにします。余計な曲目に時間を投入している余裕は残念ながらありませんので、了解してください。

    【前半】
    ・地球はひまわり
    ・地球はメリーゴーランド
    ・サスケとともだち
    ・おはよう太陽
    ・あめふりくまのこ
    ・ヘイ!タンブリン
    ・ゆきってながぐつすきだって
    ・あひるのスリッパ

    【後半】
    ・富士山
    ・春の小川
    ・茶つみ
    ・おぼろ月夜
    ・ふるさと

    このように決定します。新入団員にとっても、セントレアや老人ホームのコンサートに参加できなかった子にとっても、親しみやすく、難しい曲目ではありません。鋭意、参加をお願いします。
    また、楽譜やCDをもらっていない、紛失してしまったという子がいたら、ちゃんと「ください」と言ってくださいね。そういうことを黙っていてはダメです。誰も悪口は言いません。無いなら「ありません」と言えば良いのです。それが通用するのが「空」というチームなのです。
    この13曲を一通り確認したのが今日の練習でした。実質120分で13曲ですから1曲に9分ということになります。よくもまあ、これだけの曲数を歌えるものです。発声練習を交えながらですから、たいしたものだと思いますよ。そうそう、最後の15分は、5月に歌う「陽は昇る」を練習しましたので、実際は14曲です。
    今日、参加できなかった子は、楽譜の有無を確認し、歌い方を確認しておいてください。それをやってくれれば、欠席したことにはならないのです。
    今日の「空ノート」は、連絡・報告に終始しました。深める…という練習にはならなかったことをノート(記録)しておきます。ですが、ソプラノとアルトを2小節ずつ交互に歌うなどという、詳細を記しにくい内容もありました。先生にとっては、非常に面白く、充実した時間であったことを報告しておきます。

    すみません。たしかに受け取った記憶のあるアンケート用紙ですが、カバンの中をいくら探しても見当たりません。今日は欠番ということで、お許しください。出てきたら、また報告いたします。
    ごめんなさい。どうかしていますね。

  • 「小さい声」でも「豊かに響く声」であればピアノは共鳴します連絡事項あり

    いよいよ3月になりました。桜のつぼみが少しずつ膨らんでいることが分かります。
    この日はフェールマミでしたから、グランドピアノを使って「響き」の練習をしようと予定していました。けっこう人数が多かったので、効率的な練習ができたと思います。
    ピアノの蓋を開け、解放弦にして声を出すとピアノの弦が共鳴します。ピアノが豊かに共鳴すれば、その時の声の「響き」が良かったということになり、痩せた声ではピアノは鳴りません。
    一人ずつピアノに向かって声を出し、共鳴があるかどうか確かめていきます。ピアノを鳴らすことができない子は一人もいません。ただ、その鳴り方がポイントで、豊かな共鳴を生み出すことができる子もいれば、かろうじて鳴っているという子もいます。一人一人が豊かに鳴らすことができるように、トレーニングしていく必要があります。
    この日も大切なことを確認しました。それは「大きい声」では必ずしもピアノは鳴らない…ということです。「小さい声」でも「豊かに響く声」であればピアノは鳴ります。これは、実際のピアノの鳴り方を聴きながら、納得することができたようです。
    しかし、「大きい」とか「小さい」とかは分かりやすい。100とか50とかに数値化することはできませんが、大きい小さいなら耳の判断で可能です。ところが「響いている」か「響いていないか」は数値化はもちろんできませんし、耳の判断でも分かりにくい意味があります。
    実際、そのことをこの紙面に、分かりやすく記述することは不可能でしょう。だから、ピアノの鳴り方を、その「ものさし」にしているということなのです。

    曲の方は「かもめの歌」に初めて取り組みました。おそらくは第20回定期演奏会の曲目の中で、もっとも難易度が高いものと思っています。だからこそ、先送りではなく、早めに取り組むことにしました。これは、集まった顔ぶれを見た上での「よし、今日がチャンスだ」という判断です。
    6小節目から15小節目、18小節目から31小節目というように分け、1フレーズずつ3声でハーモニーを作っていきます。もちろん全員が3声全てのパートを歌うことを原則としての方法です。これが可能となるのは、先生が1~2回歌えば音を取ってしまう力が育ちつつあるからで、この数か月力を入れてきたトレーニングが実を結びつつあるということを実感することができます。
    34小節目~48小節目が3つ目のまとまり、49小節目~63小節目が4つ目のまとまり、66小節目~72小節目が5つ目のまとまり、73小節目~87小節目が6つ目のまとまりです。この6フレーズを全員が全部のパートを歌い、ソプラノ・メゾソプラノ・アルトそれぞれの立場になって3回ずつハモらせました。
    それで時間切れになったのですが、これって楽譜を見れば分かりますけれども、ものすごいスピードです。自分のパートを歌うだけではなく、全てのパートを歌うこの内容が1時間半くらいで進んでしまうのは驚異的ですね。この文章を読んでくださっている外部の方で興味を持たれた方は、ぜひ一度見学にいらしてください。
    尻切れトンボは悔しいですから、終結部の105小節目以降を最後にハモらせました。この部分は3つのパートではなく5つのパートに分かれます。もちろん全員が全部のパートを歌いました。
    このような方法でも、けっこう正確にハーモニーができています。これが、各々が自分のパートを正式に決定させ、自分のパートに集中して磨き上げる段階になったら、どんなハーモニーが生まれるでしょう。そんな想像をすると楽しくなってしまいます。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・85ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・14ポイント

    今回は「かもめの歌」を使っての音取りとハーモニーづくりが中心でしたので、練習の終盤にはこの結果を予想していました。かなり技術的な全体練習となり、一人一人の良さを伸ばしたり弱点をカバーしたりする時間は取れませんでした。ですが、小学生から高校生までが全部のパートを一通り知っている状態を作っておくことがどのような効果をもたらすか、その成果はもうすこし未来に現れるはずです。

    連絡です。次回の練習から、12月のセントレアコンサートで歌った湯山先生の「童謡」の楽譜と、1月の老人保健施設で歌った「唱歌」の楽譜を持ってきてください。

  • 合唱とは「一人一人が自分を磨き、自分を透明にする」作業「くもり」のない透き通った音を出すための努力を

    2月24日(水)は名古屋ビジュアルアーツ専門学校での「小さな世界」CD録音、ごくろうさまでした。15人が集まり、短い時間の中で7テイクの録音をとりました。嶋田先生的には、4テイク目、6テイク目、7テイク目が良かったと思います。
    録音というものは、お客様の耳が相手ではなく、機械が相手ですから、何回でもやり直しができます。7テイクをとったのですから、そのテイクを全部使えば、15名×7テイクで105人が歌っているように仕上げることも可能です。嶋田先生的には、4,6,7のテイクを重ねて、45人で歌っている状態で仕上げてほしいと思っていますが、そこはビジュアルアーツの製作方針もあるでしょうから、何とも言えません。楽しみに待ちましょう。
    この日、面白かったことは、「世界はせまい」「世界は同じ」という歌詞が「背か胃はせまい」「背か胃は同じ」と聞こえないように指示を出し、みなさんがその指示を守ろうと奮闘努力をしていた様子でした。
    今回この曲を歌うことで、ひらがなを読むだけの歌い方をしていると、歌詞が全く別の意味に聞こえてしまう…ということを腹の底から実感してくれた子が多いのではないかと思っています。

    さて、27日は、小学生の見学者があるかもしれないという情報を得ていたので、「夢をえがいて」という曲を印刷して持って行きました。1番を歌うと26小節あるのですが、耳の力が高まっていますから、嶋田先生が1~2回歌って聞かせるだけで全部歌えるようになります。あとは2番3番と歌詞を変えるだけです。
    本当に、耳の力って大切だなあと思います。その力を育てる練習に力を入れてよかったなあ…とも。聴く力のない人が歌う練習を100時間やっても、それは1秒の効果もないということを、みなさんも理解してくれているようです。
    音を取ることは2~3分で終了し、次は伸びやかな声を作ることです。これは終結部の「わいてくる」という部分を使いました。♭ラから高いソまで上昇する音型です。これを一人一人が歌う。高いソは声がひっくり返ってしまうこともあり、安定した声を出すことは容易ではありません。しかしこれは、息のスピードを速くすることでクリアできます。一人一人にそのことを手を変え品を変え説明していきました。
    この終結部は対旋律があり、同じ♭ラから始まって高いミまで上昇する音型です。これも一人一人。そうして、高いソは危ないけど高いミなら安定して出せる子を発見していきます。もちろん自分自身でも分かるはずです。大切なことは「どこまでの音域が出せるか」ではなく「どの音域を安定して出すことができるか」なのです。その安定して出せる音域が高い部分にあればソプラノを担当し、低い部分にあればアルトを担当するということになるわけです。個性を生かすということは、そういうことなのです。
    で、「高いソまでいく旋律」と「高いミまでいく対旋律」を一対一でハモらせるということをやりました。これは聞いていても、けっこう楽しかったですよ、先生も。
    音を取る耳の力、伸びやかな声を作る…ときて、最後は「歌い方」です。「小さな世界」と同じように、何も考えないで平仮名歌いをしているとマズイ部分があります。それは「うたっていれば、うたっていれば」と歌う部分です。ヘタをすると「歌って入れ歯、歌って入れ歯」と聞こえるわけ。その原因は「いれば」の「い」が3拍目にあること。3拍目は基本的に強拍ですから、どうしても「い」が固くなる。結果「入れ歯」と聞こえることになり、歌い手はそこをカバーする技を身に付けなければなりません。
    「空」にとっては日常茶飯事の練習ですが、第20回演奏会で歌う曲は数多くあり、いろいろなケースが出てきますから、それを一つ一つ潰していくことは根気のいる作業です。

    そんな練習を見学者には見てもらいましたが、どうだったのかな。入ってくださると良いですね。

    その他は「四国の子ども歌」から「終曲~子守歌」の主旋律を歌いました。P50終結部の「ねんねする」の部分を3声に分かれてハーモニーを作りました。
    そして「葡萄と風と赤とんぼ」を使い、音程を正確にするトレーニングです。
    合唱というものは「一人一人が自分を磨き」、「自分を透明にする」作業だ…というのは関西合唱連盟の元理事長で、東海メールクワイアー指揮者の須賀敬一先生の言葉です。「透明になった団員」が50名か60名か重なる。本当に透き通ったガラスなら、何枚重なっても向こうの景色を見通すことができますが、少しでもくもりがあるガラスが重なったら向こうの景色は見えなくなります。一人にとってはわずかな「くもり」でも、たくさん重なれば見えなくなるほどの「くもり」になる。だから一人一人が「自分を磨き、透き通らせる」そういう努力をするのだ…という須賀先生の教えです。
    一流の人は言うことが違います。今度の6月、その須賀先生の指揮で東海メールクワイアーは演奏会をします。須賀先生の指導を、子ども向けに焼き直し翻訳して「空」のみんなに伝えるのが嶋田先生の使命だと思っています。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・9ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・58ポイント

    今回はじめて、質問(2)で3.5ポイントを超えることができました。
    一人一人に目を向けて、「自分を磨こう」としている子の支援をいかに楽しく的確なものにしていくか、来週も考えます。

  • 技術が先行すると、伸びる子もいる一方でついていけない子が出てくることも(要注意)24日の小さな世界の収録、「レタス」に気をつけて

    今日は大失敗がありました。そのことに練習が終わってから気が付いたのです。名古屋ビジュアルアーツ専門学校に依頼されたCD録音のことを、すっかり放念しておりました。「小さな世界」を練習しようと思っていた子もいたと思いますが、後の祭り。そのつもりでいた子には申し訳ないことをしました。本当にゴメンナサイ。
    2月24日(水)18時に録音開始。必要な情報はメールあるいはこのホームページに記載があるとのことです。そちらを確認してください。

    練習はしませんでしたが、「小さな世界」については心配していません。今の「空」なら誰であろうと一発勝負ができる…と自負しています。ちょっと買い被りすぎですか?いや、その思いを今日の練習でも強く確信した嶋田先生です。
    しかし、本当に一発勝負では不安だという子もいるでしょうから、先週述べた注意事項を再掲しておきます。
    [1] 促音に気を付けること。「世界中だれだあて」「世界中どこだあて」と聞こえないように。「だれだって」「どこだって」と歌うようにしてください。
    [2] 歌詞が他の意味に聞こえないように。「せかい」「どこ」「わらい」「なみだ」「みんな」「それぞれ」など、全て3拍目から始まっていますが、次の「助け合う」だけは4泊目から始まっています。そのことに注意していないと「それぞれ」の「れ」と「助け」の「たす」がプラスされて、「レタス」という野菜の名前が飛び出してしまいます。
    これらのことは、直前に1回練習すれば大丈夫だと思っています。

    さて、今日は集まったメンバーを見て、「四国の子ども歌」から「祖谷のかずら橋」を使うことにしました。「かずら」「かずら」「かずら」「かずら」と4人のソロが歌う部分を使って、一人一人の力を高めようというねらいです。
    この部分はハ長調(イ短調)ですから、ドレミで記述することができます。つまり、ソプラノ側から「ミレミ」「シラシ」「ファミファ」「シドレ」と重ねていって、最後にミと♯ソの和音になる。
    この部分、ソロであるから当然なのですが、伸びやかな声が求められます。いじいじとした消極的な歌い方ではなく、明るく破裂した歌い方が良い。かなり良くなってきていますが、「空」はこれが苦手です。「空」に限らず子どもというものは、人と違うことで自分が飛び出すことを本能的に嫌う傾向があり、一人でド~ンとはじけて歌うなどということを本能的に避けようとします。
    それを、少しでも脱却させようというねらいで、交代でこのソロを歌ってもらいました。しかも、全員が、ソプラノ1・ソプラノ2・メゾソプラノ・アルトの4つのソロを歌ったわけです。
    この練習は、けっこうウマくいったと思います。音を外してしまったりした時には、個別に必要なヒントを与えることもできました。
    全部のソロを全員が歌うことを切り口にして、結局は「祖谷のかずら橋」を全部通してしまいました。
    毎週、記していますが、全員が全部のパートを歌うというスタイルで、「祖谷のかずら橋」のような曲が2時間で終わってしまうのですから、たいしたものだと思います。これで、「四国の子ども歌」は終曲以外は全部通したことになりますから、すごい効率です。
    しかしながら、ちょっと技術的な練習に走りすぎたことを反省しています。今日は楽しくなかったかもしれないな…とは、音楽プラザを出た時に思っていました。
    それは、今日のアンケートからも明らかです。

    (1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・7ポイント
    (2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・3ポイント

    いつもと同じ傾向にありますし、特に(2)はこれまでの最高ポイントになっているのですが、「あまり楽しくなかった」「あまりなかった」という回答が初登場し、しかもそれは同じ子ではなく二人の子が書いてくれた…ということを重く受け止めています。
    技術が先行すると、伸びる子もいますけれども、ついていけない子も出てしまう…ということです。
    一人一人に目を向けて、「今、指導していることが全員に伝わっているか」ということを常に念頭に置いていかなくてはならないな…と、反省して帰路につきました。

    さて、水曜日。参加する子は大変でしょうけれども、よろしくお願いいたします。