SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「純正調」へのスタート

【令和5年4月15日(土)】
うれしいことに今日は二人の新入団員のメンバーを迎えることができ、みんなの「やる気」も盛り上がっていました。
普段ならチョイとした「自己紹介コーナー」や「名前おぼえゲーム」などをやるところですが、今日は今木先生の練習だったので「自己紹介」や「名前おぼえ」は来週にしましょう。

さて、今木先生はイキナリですが、なんと「純正調」のトレーニングからスタートされました。
メンバーの中にはチンプンカンプンだった子もいるでしょう。
なぜチンプンカンプンだったかというと、それは嶋田先生が悪いのです。
「純正調」の話は5年前だったか10年前だったかに当時の「空」でも話したことがありますが、その後は「手抜き」していました。だから手抜きしていた嶋田先生が悪い。

まずですねぇ、「声」とか「音」というものは「空気の波」だということです。
空気は目には見えませんが水なら目に見えます。
水を入れたコップを震わせると細かい波ができますね。空気も同じように震えます。つまり「空気の波」ができる。

次に、ぜひ今夜お風呂に入った時に、湯船の中で実験してみてください。
右手でお湯をあおぐと、左に向かって波ができますね。
そしたら左手でもお湯をあおいでみましょう。右へ進む波ができます。

さぁ、そこでクイズです♪
右手と左手で同時にお湯をあおいで波を2つ作りましょう。2つの波は真ん中で(つまり君の目の前で)ぶつかるはずです。
そこで問題。
○2つの波がぶつかるとどうなるでしょう?
答えA 何も起きずに通り過ぎる
答えB ぶつかった時に打ち消し合って平らになる
答えC ぶつかった時に重なって2倍の高さに盛り上がる

はい。じゃあお風呂に入ってきてくださいませ。

……………

きれいになって出てきましたか? で、どうでしたか?
そう。答えは C です。2倍の高さに盛り上がったでしょう♪

はい。ここまでをまとめます。
【声は「空気の波」である】
【波はぶつかると2倍の高さに盛り上がる】
よろしいでしょうか(笑)

で、ドレミファは音の高さが違います。
なぜ音の高さに違いができるかと言うと、波の細かさが違うからです。
水が盛り上がって波がきて次の波がくるまでの距離ですね。
1印が波の盛り上がりだと思ってください。

100010001000
こういう波もあれば
100100100100
このような波もあるわけです。

で、音が低いということは波の距離が長い。つまり上の10001です。
音が高いということは波の距離が短い。つまり下の1001ですな。
イメージとして「ドミソ」を1で書くと

【ド】100010001000100010001000
【ミ】100100100100100100100100
【ソ】101010101010101010101010
こんな感じです(笑)

それでね、上の【ミ】と【ソ】だけ抜き出すと
【ミ】100100100100100100100100
【ソ】101010101010101010101010
こうなるでしょう?それで【ミ】と【ソ】の波がぶつかる部分を2で書くと

【ミ】100100100100100100100100
【ソ】101010101010101010101010
   2     2     2     2     
こうなるわけですね。つまり
100100100100100100100100 でもなく
101010101010101010101010 でもなく
200000200000200000200000 こういう新しい波が生まれるわけなんですよ。
これがハーモニーの原理です。

そうすると、良いですか?「ドミソ」をもう一度全部ならべますよ。
【ド】100010001000100010001000
【ミ】100100100100100100100100
【ソ】101010101010101010101010
こういうイメージでしたよね?
ホントに良いですか?
波が2つ重なった部分を2、波が3つ重なった部分を3で書きます。

【ド】100010001000100010001000
【ミ】100100100100100100100100
【ソ】101010101010101010101010
       2 2 2       2 2 2   
   3           3           

こうなるわけですね。
人間が出してる声の波は1です。
そして、みんなの声がぶつかり合ってできる新しい波が
000020202000000020202000
この波と
300000000000300000000000
こういう波が生まれるわけです。
実際にノドから出している音の波とは違う新しい波がいっぱいできる。
これがハーモニーの美しさを決めるわけなんです。

今木先生が言われたことは、まぁ「ようするに音をよく聴く」ということなんだけれども、真ん中の(だいたいメゾソプラノが担当することになる)音を、ホンのチョッピリ低めに出すことで、この2や3の「新しい波」が美しく生まれるわけなんですわ。
この真ん中の音をホンのチョッピリ低めに出すことを「純正調」って言うんだわ。

なに? オミャーはバカか!1とか3とか2ばっかり書いて。意味わからんわ! だと?
そりゃそうだわな。音響学者が発見したプロの話を文字で書こうとするのがマチガットル。
だけどソラノートは「文字」しか使えんもんね。しゃーないよ。

はい。結論を書くよ。
この音響学者が発見したプロフェッショナルな話を、なぜ今木先生が「空」のメンバーに話したと思いますか?
答えを読む前に、便所にでも行って考えてみてください。

……………

はい。行ってきましたか?
それはですね、
「空」なら「純正調」のハーモニーを作ることができる
と今木先生が思った…ということです。
思ってなければ言いませんよ。だって時間のムダだもの。

なに? なぜ嶋田先生は5年間も「純正調」の話をしなかったんですか? だと?
う~ん、白状します。
嶋田先生は「空」には「純正調」の話をしても時間のムダだと思っていました。

なに? オミャーはオレらを信用しとらんかったんだな。なぐったる! だと?
うぇ~ん、ゆるしてくれぃ。正直に白状したんだからさ。

少なくとも一つだけ言えることは
「空」なら「純正調」のハーモニーを作ることができる
と今木先生が思った…ということです。
そして、それは今日一日だけでできることではないので、目標をもって練習に取り組み、進んでいきましょう。

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