SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「本番では歌わない曲」への共感が
「本番で歌う曲」の表現を豊かなものにする

少し集まり具合が寂しかったので、いきなり「駿河のうた」は大変です。無理のない曲ということで、童謡を進めることにしました。

童謡曲集は「ねむれないおおかみ」と「イルカの翼」の2冊があり、それぞれに12曲ずつ入っていますから合計24曲。この24曲を全てステージレベルまでもっていく必要はありませんが、仮に本番で7曲歌うとしても、その7曲しか知らない…というのでは寂しい。と言うか、そんなことではダメです。コンサートに現れるのは氷山の一角で、その氷山の沈んでいる部分が大切。ステージにかける曲の他にも、できるだけたくさんの曲を知っていてほしいし、その「本番では歌わない曲」に対する共感が「本番で歌う曲」の表現を豊かなものにするのだと確信しています。

で、「コンコンクシャンのうた」をやってみます。あっと言う間に音取りは終わります。ものの5分とかからない。この「コンコンクシャンのうた」は、リス、ツル、ブタ、カバ、ゾウの5つの動物がそれぞれにマスクをするのですが、それぞれの動物にふさわしい5つの声と表現方法を獲得しないかぎり完成しません。これは音取りよりも難しいかもしれない。たとえば、まだ1度もやっていない「みかんの花はかおり」の音取りにかかる時間と、5つの声を表現できるようになるための時間と、どちらがかかるかというと、絶対に後者だと思う。嶋田先生は一生懸命にいろいろやってみました。みんなも一生懸命に声を工夫してくれました。この15分で、すごーくレベルは上がったと思う。でも、まだまだ足りません。「コンコンクシャンのうた」をステージにかけるレベルにするためには…。そういうレベルにするのが今日の目標ではなく、まずは「知る」というのが目標ですから、サッサと次に行きます。

「ゆりがさいてる」は、とても叙情的な佳曲です。これも音取りはすぐに終わりますが、瞬間的に理解することが難しい歌詞もあり、表現は難しいです。この曲を練習するのなら、本気モードにならないとダメだということが練習していて分かったので、音が分かった段階で多くを語らず次へ行きます。でも、語らなかったことを一つだけ記しておきます。1行目の「ゆりがさいてる」は浴衣のユリの模様ではなく今年も庭に咲いた本当のユリで、そのユリを見て「去年のお母さんの浴衣姿を思い出した」わけで、そのお母さんは今、天国にいる…と考えたら、どんなイメージになりますか?

次は「ヨット」。これは湯山先生の代表作のひとつ。湯山作品を歌うにあたって「知りませんでした」では済まない曲です。この曲は童謡には珍しく3部に分かれて、しかも一筋縄ではいかない和音構成があり、ある意味で大変な部分がありますが、一通りの音をすぐに掴んでしまう点はさすがです。本当に早かった。3月7日の一番の収穫は「ヨット」の音取りが終わってしまったことにあると言っても過言ではありません。

童謡は3曲にしておきます。先週の続きで「空と樹海と湖と」の残りの部分に取り組みました。4声に分かれるハミングのハーモニー。音取りはホントに早い。これで、「空と樹海と湖と」も一通りつながりました。歌うだけでも7分かかるパワフルな曲ですから、1回通しておくだけにします。「ちゃっちゃちゃ畑」を歌い込んだ後、「春を歌おう」「さくら」「よみがえる光」の3曲を1回さらっておきました。

5月6日の水芭蕉忌コンサートでは「春」というテーマで、この3曲を歌います。通常練習では、毎回1回ずつ通すだけにします。通常練習は湯山作品に集中したいからです。水芭蕉忌コンサートのための練習は5月5日(火)の午後1時から、音楽プラザで1回だけの集中練習をセットしました。できれば先回の演奏会で歌った元メンバーにも、「この日だけ」ということで参加してほしいです。なお、新入団員のメンバーのために、その子の都合が良い日に個人練習の場をセットしたいと思っていますが、こちらの方は嶋田先生にもう少し余裕ができるまで待ってください。参加するからには全力投球でいきたい。

5月6日が合唱団「空」の総力を結集したものとなりますように、メンバーの奮起を期待します。

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