【令和2年8月29日(土)】
緊急事態宣言が解除され、約1ヶ月ぶりの練習再開でした。「ソラノート」も1ヶ月ぶり。ワクワクして朝を迎えた嶋田先生です。
この日は童謡ステージで何を歌うか、みんなで実際に歌ってから決めようと思って、事前にメールで連絡を回していただきました。候補曲は以前にメンバーにアンケートを取った上位6曲です。
地球はひまわり
今生きる子どもマーチ
きいろいちょうちょ
おはよう太陽
矢車草
歌の広場
この中から3曲を選ぼうと思っていました。そして出てきた歌声は、今日が生まれて初めてその曲を歌うというメンバーもいたにもかかわらず、素晴らしい熱のこもった歌声でしたね。まるで、この1ヶ月間、歌いたくても歌えなかった空白の時間を取り戻そうかというような、熱のこもった響きが広がりました。
何度も何度も「10000回間違えてもOK」「失敗することで初めて真実をつかむことができる」ということを繰り返して言いながら鍵盤ハーモニカを吹きました。
これは37年間、教職にあって実感した真実です。受け持った1000人以上の子どもたち。本当にいろいろな子がいました。そして、後輩の若い先生たちにも伝えたい真実は「失敗を怖がって消極的になる子は伸びない」「失敗しても平気な顔でドンドン次にチャレンジする子は伸びる」という経験です。だから徹底的に「失敗を恐れない心を育てる教師になってください」ということです。
この日、嶋田先生はただの一度も「そこが失敗してたからやり直しましょう」とは言いませんでした。言う必要もなかったのです。ドンドン歌えば良いのです。
脱線しますが、嶋田先生が思い出したことを記しておきます。
ある年の職員室で、6年生に贈る卒業アルバムに載せる「先生たちの一言」が回ってきました。校長先生や6年生の担任の先生は長い文章を書くのですが、その他の先生たちは寄せ書きみたいにして「短いお祝いの言葉」を書くのが、どこの学校にも見られるパターンです。
そんな時、嶋田先生はたいてい「努力」とか「冬は必ず春となる」といった言葉を書くことにしていました。回ってきた原稿用紙には、嶋田先生よりも先に書いた先生たちの言葉が書かれていました。その中に
ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ
と書いてあるのを発見しました。それも太いマジックで乱暴に書きなぐってあるのです。まさに意味不明。嶋田先生は「何というフマジメな、バカな先生だろう」と思いました。何しろ背広は絶対に着ない。1年中ヨレヨレのTシャツに意味不明のポシェットをぶら下げ、冬でも靴下をはかずにサンダル履きでサッカー部の指導をし、裸足のままサッカー部のレギュラーといっしょにボールを蹴りまくる。ヒゲもそらない万年無精髭(まんねんぶしょうひげ・いつもキタナいヒゲを生やしている)という、そんな先生でした。
その先生の名前は 折戸 智(おりど さとし)先生。今は無二の仲間ですから実名を記しても大丈夫と思います。5年か6年、同じ学校で仕事をした後、嶋田先生は千種小学校に、折戸先生は猪高小学校へと、同じ年に転勤となりました。
嶋田先生が、その「ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ」の意味を理解したのは、折戸先生と別れる直前か、別れた後だったかもしれません。その意味は「卒業する皆さん、どんなことでもドンドンやろう ガンガン取り組もう ジャンジャン挑戦しよう バリバリ頑張ろう そんな人になってくださいね」という意味だったのです。
猪高小学校に転勤した折戸先生のクラスに浅田舞・浅田真央という子がいたと知ったのは、さらに後のことでした。その浅田真央選手が「私がイチバン大好きな先生は折戸先生です」と語ったという話は、もっと後に聞きました。この話はFacebookにも載っています。
折戸先生が浅田真央さんの卒業アルバムに「ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ」と書いたかどうかは知りません。担任だったわけですから、もう少し長い文章を書いたと考えるべきでしょう。
ですが、その後の浅田真央選手の心の中に「ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ」が生き続けていたことは容易に想像できます。「あぁ、折戸先生なら、浅田真央さんに大きな影響を与えただろうな」とナットクできるのです。嶋田先生も折戸先生のように、みんなに「ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ」の精神を伝えていきたいなぁと思っています。
長くなりました。でも「空」でも同じことが言えます。4月、5月、そして8月と、3ヶ月も練習ができなくて、しかも合宿も中止となり、心が折れそうになっていることは分かりすぎるほど分かります。ですが「失敗を怖がって消極的になる子は伸びない」「失敗しても平気な顔でドンドン次にチャレンジする子は伸びる」と声を大にして言いたい。コロナに負けてはいけません。
コロナを怖がることは良いことですし、コロナに対して警戒しようとするのも良いことです。ですが、それを「空」を怖がることや「空」を警戒することに置き換えてはいけない。音楽プラザまでの道中が怖いなら休めば良いのです。ですが、どれだけ休んでも良いから、「空」を怖がってはいけない。「空」は今日も明日も、これからも、ドンドン歌って間違える子を「良しとする合唱団」であり続けます。
で、全部歌い終わった後の学級会では、いちおう3曲が選ばれました。ですが、今(夜中ですが)「やっぱり6曲とも全部歌っても良いのかな」と思っています。
どのように定期演奏会を組み立てるかは、これからの取り組み次第です。とりあえずベストスリーは分かりました。投票してくれたメンバーに感謝します。ですが、スリーにするかシックスにするか、ちょっと考えさせてくださいませ。
カテゴリー: 練習日記
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ドンドン ガンガン ジャンジャン バリバリ
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11月1日開催か延期かは8月29日に決断します
【令和2年8月1日(土)】
昨日は夜7時のニュースを見ていて愛知県の新規感染者が193人と知り、急遽「明日(8月1日)の練習を中止します。可能な限り家にいてください」とメールを発信しました。ほぼ嶋田先生の独断です。
一方で、東海メールクワイアーの練習が進む中(7月30日)、第24回定期演奏会(11月1日)の中止および4月4日への延期は、いつ、どのように判断・決定されるのか?との話題があり、昨今のコロナ情勢からこれをあらかじめ考えておく必要がありました。
そこで、空いてしまった中リハーサル室で、嶋田・恒川・高倉のスタッフと顧問の太田さん、役員のKさん、HP・プログラム担当のSさん(電話参加)が集まり、今日は緊急の打合せを行いました。
【いつ判断するか】→【結論】8月29日(土)に判断する
考えられるタイミングはプログラムを印刷する直前(Sさんによれば、それは10月20日ごろ。10日あれば印刷できる)か、みんながチケットや招待状を配り始める直前(チラシ・チケット・招待状の配布は8月29日の予定)です。少なくともプログラムを印刷してしまってから「延期」と決断すると、印刷費の7~80000円をドブに捨てることとなります。
これに、チケット招待状の配布を1ヶ月遅らせて9月30日ごろ決めてはどうか…との意見がありました。
この8月29日、9月30日、10月20日の中から、チケットを配布してしまってから「延期」となれば誰に配ったかを思い出して連絡しなければならない…ということで、チケットを配布する前の8月29日に判断することとなりました。
ちなみに8月29日は役員や担当者が集まってチラシ・チケット・招待状の仕分けを行う予定とのこと。その予定メンバーに指導スタッフや顧問を交えて決定会議を行います。
9月12日(土)は父母総会が予定されているとのことだったので、11月1日開催であれば演奏会へ向けての役割分担確認、4月4日に延期であれば「その演奏会の開催・中止の決定をいつ、どのように判断するか」を話し合うことになりました。
【どのように判断するか】→【結論】8月29日時点で
○愛知県・名古屋市単位で学校が休校措置になっていれば延期
●「緊急事態宣言」あるいは「イベントの開催は5000人以下あるいは50%以下の少ない方」どちらを優先するかは8月29日にみんなで考える
〇は、学校が休校措置となっているのに定期演奏会はないだろうという考えで、これは分かりやすいと思います。
ただしこれは3月~5月までのように愛知県全体・名古屋市全体での休校措置というレベルです。東邦高校や県立岐阜商高校のような学校単位のものではありません。
●はムズカシイです。3月の「緊急事態宣言(全国)」は、学校も飲食店もプロ野球も海外渡航もパチンコ屋もなにもかも一緒くたにしたカナリ強烈なものでありました。
しかし、「緊急事態宣言」と一口に言っても今年3月の宣言と今後出されるかも知れない宣言とでは内容が異なるものになると思われます。つまり、現時点ではありますが、今後出される緊急事態宣言は「接待を伴う飲食店」「酒を提供する飲食店」「カラオケ・ディスコ」などに絞り込んだ「休業要請」に伴う宣言になるものと思われます。
実際、プロ野球もサッカーも相撲も映画館もパチンコ屋も観客動員が行われており、昨今これらに関する「是か非か」の論議は全く報道されておりません。今日8月1日からは東京(!)の歌舞伎座が公演を再開しています。
合唱に関する練習も名古屋市生涯学習センターは8月から解禁となり、嶋田は「空」と東海メールの使用申請書類を一昨日書いてきましたが、何も言われませんでした。
現在、行政からは「各種イベントの開催は5000人以内または客席の50%以内の少ない方」という指示が出ています。これが数字が変化して「各種イベントの開催は○○人以内または客席の△△%以内の少ない方で開催OK」となるかも知れませんが、その指示があればマスコミに質問されても十分に対応できます。
いいや、やっぱり「緊急事態宣言」は「緊急事態宣言」だから「〇〇人以内ならOK」とは言っても定期演奏会開催は自粛するべき…という考え方にも一理も二理もあります。
今後も状況は変化すると思われるので、上記●については8月29日に集まった父母会員で考えることとします。
【その他 確認と連絡】
合宿の中止に伴い、空いた8月8日の練習会場や東海メールクワイアーのメンバー参加など、この一週間にあわただしく状況が変化しました。ここに整理して報告します。確認をお願いします。
8月8日(土)午前のみ 千種生涯学習センター視聴覚室 東海メールクワイアーとの合同練習は無し。
※東海メールクワイアー不参加は感染症対策のため
8月15日(土)午前のみ フェールマミ第2
8月22日(土)午前のみ フェールマミ第2
8月29日(土)午前のみ 音楽プラザ/中リハーサル室
今日(8月1日)の愛知県新規感染者数は181人とのこと。来週以降、再び嶋田先生が判断して「次の練習は休み」という指示を出すことも考えられます。その判断は前々日の木曜日とすることになりました。今後、父母会メールの配信に注意しておいてください。
今日はザンネンでした。みんなに会いたかったよ~。元気でお過ごしくださいね。 -
表現への予告
【令和2年7月25日(土)】
新型肺炎の感染者が増えてきて心配ですね。しかし今日の中日新聞朝刊の1面によると、名古屋市中区のクラブの「密閉」「密集」は音楽プラザの中リハーサル室の別室(会議室?)に20人が入ってマスクを外して踊りまくるみたいな状況です。話半分としても、そのような状況では感染が広がるのもアタリマエだわ…と思います。
「空」の場合、中リハーサル室いっぱいに20席のイスしか並べず、マスクをしてアルコール消毒をしてですから、練習をしていて感染することはないと思います。
ストレスがたまるのは大人も子どもも同じなのに、何で今、密集クラブに行って踊らなきゃいけないんだろう?自覚が足りない大人たちの猛省(もうせい 猛烈に反省すること)を求めます。さて、今日は「合唱力を高める」ことは普段通りですが、その上に「表現する」という扉を開けようと思っていました。8月9月10月と、これまでに高めてきた「合唱力」を活用して「表現力」を磨く…。そういう時期に入っていきます。
具体的には合唱組曲「鮎の歌」から「雉」と「わさび田」です。
「わさび田」は非常によくハモります。感心しますし、今日のメンバーをまずはホメておきます。
しかし、ハモるだけならコンピュータにだってできます。人間の表現力は、そのハモるという技術の上に初めて発揮されます。
「湧水は こんこんと湧いて わさび田を流れる」この冒頭の歌詞の中に、ローマ字なら「WA]と発音する部分が4回あります。すなわち「湧水は」の「わ」と「は」、「こんこんと湧いて」の「わ」、そして「わさび田を」の「わ」です。
これ全て、発音はビミョーに違います。分かりやすく書くとですね、会場のお客さんには「わきーみずーはー こんこんとわいてー わさびだをながれるー」と届くわけなんです。これを「湧水は こんこんと湧いて わさび田を流れる」と聴かせなければならない。「湧水は こんこんと湧いて」と受け止めるか「脇見ずは 来ん来ん トワイ(ライト)手」と受け取るか、これはお客様の責任ではない。歌う合唱団の責任であり実力です。
この文章を読みながらスグにできることは、自分で「湧水は」と小さな声で言ってみることです。言ってみてください。言ってみれば「湧水」の「わ」と「湧水は」の「は」では口の形がビミョーに変わることが分かると思います。
これをキチンと作っていくのです。それが「表現」というものです。
P12~P13の「苗を別ける 手をさす針は 水の針」と「手の甲に 虹 虹 虹がはしる」も声と歌い方を変えるように言いました。なぜならば「苗を別ける 手をさす針は 水の針」は情景の説明であり、「手の甲に 虹 虹 虹がはしる」は自分が発見した感動であるからです。このあたりの共感を、ぜひ会場のお客様に伝わるように表現を磨きたいですね。
これらの磨き上げは「空」のメンバー全員で磨き上げるものですから、今日はその予告編です。8月からはこのような練習になりますよ。だから今日のメンバーは「あぁ、そうなのか。ならば今、できる限りの表現でチャレンジしてみよう」と思ってください…と言いました。恒川先生、高倉先生にお願いして、高校生メンバーを別室(会議室?)に移動させ、そちらは「コタンの歌」のソロの練習と担当者設定に回ってもらいました。いろいろと考えたのですが、やはり「コタンの歌」は大人の曲であり、少年少女としての合唱団「空」がチャレンジするのは良く言えば前代未聞の快挙、悪く言えば背伸びをした冒険です。
嶋田先生としては、藤井聡太七段の最年少記録タイトル獲得ではありませんが、これまでの日本の合唱界で誰もやったことのない「挑戦」を試みたかった。絶対的に魅力があって価値のある湯山先生の代表作なのですから、ぜひともみんなに歌ってほしい。これは25年間思い続けてきたことです。ですが、大人の曲だから「みんなが大人になるまで待とう」と思っても、みんなが嶋田先生に付き合ってくれるのは子どもである間だけなのですから実現できません。
25年間その迷いがあって、「今年のメンバーならできる、いや今年しかできない」という決断がありました。
しかし大人の曲です。これらのソロを小学生の声でカバーするのは、歌う小学生は嬉しいかも知れないけれども、音楽的・芸術的な観点から考えるとふさわしくない。小学生には小学生の声の魅力があるんです。
で、高校生にお願いすることにしたわけです。
というわけで、中リハーサル室には小中学生が残りました。小中学生だけで「雉」の表現です。小中メンバーに言ったことは、やはり「わさび田」と同じような声の変化です。
「山芋 あけび」から始まる1番には、「山芋」にmfが付いています。ところが「栗 ぶな うるし」から始まる2番の「栗」はmpです。中間部の後「あきしばの かげ」から始まる3番の「あきしば」は再びmf。
ところが1番と2番の「木々の葉をくぐり」「風下にまわれ」はmfなのですが、3番の「音もなく雉よ」はスービットpなんですね。
これらの表現を、単に声の大きさだけでコントロールしているだけでは不十分なんです。
つまり、1番は猟犬と雉との距離が100m、2番では50m、3番では5mなんです。殺人鬼に追われている時の、その殺人鬼と自分との距離がだんだん縮まってくる恐怖。こいつを表現したい。
そう分かってもらって「今日は出来る限りの歌い方をしてください」と言いました。本格的な磨き上げは8月からです。後半は「小さな目」。ただし今日はソロの練習です。ソロのパートを一人で歌うとどうなるか。実験というかチャレンジです。結果は上々、とてもキレイで楽しいことが分かりました。
「小さな目」には「おうちの人」「おとうちゃん」「ママへ」「手紙」「ふうりん」「おかあちゃんの手」と6曲にソロがあり、この担当者を決めることはカンタンではありません。ですが曲の性質上、小学生か中学生に担当してもらおうと思っています。
それは例年通り合宿の1日目に決めることができたら良いですね。最近、新実徳英先生からメールをいただくことが多くなりました。新実先生は「空」を大変に高く評価してくださっていて、来年の第25回定期演奏会に強い意欲と関心をお持ちです。
今年から来年にかけてコロナは心配ですが合唱団「空」の未来は明るいです。みんなの力を結集して楽しく頑張っていきましょう。 -
練り上げるための粘土を増やしておく
【令和2年7月18日(土)】
一昨日の16日(木)、4ヶ月半ぶりに東海メールクワイアーの練習が再開されました。浜田先生の伴奏と嶋田先生の指揮で「コタンの歌」の練習です。さすがに合唱一筋で生きてきたオジサンたちなので、全員が楽譜を開いて歌うのは初めてでしたが、1時間と少しで「船漕ぎ歌」「マリモの歌」「熊の坐歌」を終了させ、「臼搗き歌」に少し入ることができました。
先週のノートで報告したように「コタンの歌」のソロを練習する必要があります。でもイキナリ「今からソロを決めます。さあ歌ってください」などと言っても無理でしょう。CDで聴いて音を覚えるのと実際に声に出して歌うのとはゼンゼン違いますからね。だから「コタンの歌」はコーラスパートの確認をすると同時にソロパートの練習も必要だと思っていました。ですが、まずは「小さな目」です。8~10曲目「くも」「えんそく」「おかあさんの手」の3曲が残っています。
結論を記すと、よく歌ってくれました。全員で全部のパートを歌ってから自分のパートを歌ってハモらせる方法が行き届いていて、自然にパッパッと歌い進めることができます。
「くも」や「おかあさんの手」は最終的にはすごく濃厚な表現になると思いますが、今日は表現というよりも音の確認を中心にしてサラッと進めました。それにしても音の確認だけなら速いですね。
休憩までに時間がありましたから「小さな目」を全曲通して歌うことを提案しました。
お~っと待ってくれい。先週とか先々週に事情があって欠席していたメンバーはどうなるんじゃい? 初見の曲があるぜ?
そうは思いましたが、全曲を歌う目的をハッキリさせました。つまり
① 先週・先々週に「あぁ、こういう曲を練習していたのか」と知ってくれればOK
② だから「間違えてはいけない」とか「上手に歌おう」などと思わなくても良い
③ 5000回間違えてもOK。「小さな目」全体の流れを知ることが大切
といった話をしました。
もちろん荒削りではありますが、それで全曲を通してしまうところは流石(さすが)ですね。今はまだ細かくて丁寧な(つまり演奏会に向けての)表現をする時期ではありません。7月から細かくて丁寧な表現を執拗(しつよう)に繰り返していたら、みんな満腹になってしまって気力のピークが11月1日の前に来てしまいます。今は荒削りでも良いから「全員が全部知っている」という状態を作っておくことが大切です。全員が全部知っていれば、いつでも細かくて丁寧な表現に取り組むことができます。今はその準備の時期です。同じことが「コタンの歌」にも言えますね。今はザックバランで良いのでとにかく全体の構成をザクっと知っている状態にすること。そういう状態になっていて湯山先生なりアグネス・グロスマンなりが来て「本番向けの表現」を練り上げるわけなんです。今は、いわば練り上げるための粘土を増やしておく時期です。粘土がドカンと粘土板の上に乗っている。その粘土の量が多ければ多いほど、いかような造形でも形作ることができます。粘土板の上の粘土がスプーン一杯くらいしかなかったら、何も表現できません。ミミズ一匹作って「はい、これがボクの「コタンの歌」です」と差し出すようなものです。
だから、みなさん。「空」は「練習の参加率が何パーセントか」は問題にしません。最大限の練習参加努力をした上で、部活は部活、旅行は旅行。大切な問題は、いかに一人一人の心の中に「自分ならこう歌いたい」という「表現への思い」が膨らんでいるか…なのです。そのためにCDなり参考音源なりをフル活用してくださいね。
「コタンの歌」のソロは「船漕ぎ歌」「熊の坐歌」「パナンペ・ペナンぺのリムセ」「カエルの子守歌」の4曲にあります。これを全部、一通り歌いました。ソロだけを全員で歌うってのもケッコウ楽しいですね(笑)。もう一つ、今日は「団員募集のチラシ」を配りました。一人10枚持って帰ってもらいました。今日のメンバーが10枚ずつ配ってくれたら、それだけで200人にチラシが渡ることになります。
嶋田先生の部屋から出てきた第13回定期演奏会のDVDも配りました。何しろ100枚以上保管されていたので、一人3枚ずつ持って帰ってもらいました。DVDのおまけつき団員募集チラシというわけです。
今スグに、つまり来週再来週に入団してくれれば、定期演奏会のステージに間に合わせて見せます。やる気のある子であることが前提ですけれども。しかし、その「やる気のある子」を発掘しなければ、嶋田先生は手も足も出せないのです。協力をお願いします。
余ったチラシは嶋田先生が各区の児童館や生涯学習センターに置いてもらうように交渉します。さらに余れば新聞の広告チラシに投入します。
合唱は楽しいです。多くの仲間とその楽しさを共有したいです。今はNHK、CBC、全日本の各種のコンクールに出られなくなった合唱大好きメンバーがいるはずです。あるいは歌うことが大好きな子。みなさんのホンの少しの協力をお願いします。今なら間に合わせて見せます。 -
あんなふうに なりたいな
【令和2年7月11日(土)】
今日は奥さんに頼んで買ってきてもらったフェースシールドを着けてみました。でも1分もしないうちに真っ白に曇ってしまい、みんなの顔も楽譜も見えなくなってしまいました。だから外してマスクだけで指揮することにしました。
実は今日は9時にフェールマミに入ってイスを並べ、冷房を効かせておきました。冷房が強すぎたのか嶋田先生の呼吸が情熱的すぎたのか、それは分かりませんが、とにかく曇ってしまった。世の中なかなかウマくいかないものですね。
中学生・高校生は期末テスト週間で大変な時期です。また今日が授業日となっている学校もあり、その他の理由を含めて欠席連絡のメールが多く入っていました。でも最近は「今日は〇〇のため練習を欠席します」という連絡がキチンと入ることは良い傾向だと思います。「空」は無断欠席が無い合唱団になってきました♪何人が集まろうと、あるいは何人が欠席しようと、嶋田先生のモットーは「集まったメンバーが何かプラスを持って帰ってくれるようにする」ことで、これは常に変わりません。もっともプラスを持って帰る子が全員であれば一番良いのですけれども、いろいろな学校や家庭の事情があるわけなので、それは湯山先生がお見えになるリハーサルとコンサートの前日リハーサルだけ…と思っています。
さて、今日は集まったメンバーに「自分の声でピアノを鳴らす」という体験をしてもらって帰ってもらおうと思っていました。フェールマミはグランドピアノがあるので、この指導ができます。考えてみるとフェールマミでの練習はずいぶん久しぶりなので、「声でピアノを鳴らす」トレーニングをするのも久しぶり。つまり今日が初めての体験となったメンバーが多かったですね。だから非常に有効な時間だったと思います。
さすがに高校生はピアノをよく鳴らすことができます。ピアノを鳴らすためには大声を出してもダメで、声の大きさではなく声の響きが重要です。今日が初体験だったメンバーも、少なくとも「あんなふうにピアノが鳴るんだ」と思ってくれたことと思います。さらに言えば「あんなふうに私もピアノを鳴らせるようになりたいな」と思ってくれたとしたら、とても幸せに思います。フェールマミで練習する時にまたチャレンジしましょう。
先週は「小さな目」の1~3曲目を歌いました。だから今日は4~7曲目、すなわち「ママへ」「手紙」「ふうりん」「べんとう」を歌いました。
ところが今日集まったメンバーは声の響きが非常に柔らかく、柔らかすぎると言っても良く、それは別のキビシイ言葉を使えばエネルギーに乏しく、だから「ふうりん」のようなフワッとした曲なら上手くいきますが「手紙」や「べんとう」のようなユーモラスな曲を歌うには「向いていない声の出し方」だと言うことができます。
今日は「曲によって声の出し方を変える」「柔らかい声だけでなく、固い声、強い声、時にはキタナイ声なども出せるようにする」ことの大切さを、プラスとして持って帰ってもらえたことと思います。すこしキビシイ練習になってしまいましたけどね。後半…と言っても40分くらいしか残っていませんでしたが、後半は「コタンの歌」のソロに挑戦してみました。「船漕ぎ歌」のP8とP13のソロです。楽譜にはソプラノパートに書いてありますが、合唱団「空」ではパートにこだわることなく、そのソロに最も相応しい(ふさわしい・向いている)声と歌い方ができるメンバーを選ぶことにしています。例年は8月の合宿でソロの担当者を決めていましたが、今年は変則の日程となっており合宿で全員の声を聴くことができません。だから今日から7月いっぱいかけて全部のソロを練習して、8月8日(合宿最終日)の東海メールクワイアーとの合同リハーサルの時にはソロが決まっているようにする予定です。
「船漕ぎ歌」のソロは高い声ですが音はムズカシくありません。高い声がカーンと響けばOKです。
次に「熊の坐歌」のP32のソロです。ソプラノパートに書いてあるソロは女子メンバー全員の声を聴いて最終決定します。問題はアルトのパートに書いてあるソロですが、これは男子メンバーに担当してもらうこととします。これは決定。
実は、このアルトソロを、混声合唱のP32からP33のハーモニーの中で客席に届くように響かせることは不可能…と、ずぅ~っと以前から思っていました。嶋田先生が「コタンの歌」を初めて聴いたのは大学3年生の時で40年前のことになります。40年間ずぅ~っと思っていたのですが、このアルトソロを客席に届かせることができるオンナがいるとしたら、その女はスーパー化け物アルトです。そんなオンナは合唱なんかやっていないでアメリカのメトロポリタン歌劇場かドイツのバイロイト祝祭歌劇場かイタリアのミラノ・スカラ座あたりでワーグナーかベルディを歌っていれば良いんです。そんな女は日本には1人もいない。
ウソだと思ったら(嶋田先生の言うことを「ウソ」だと思う子は頼もしいです。そして自分でホントかウソか試してみる子になってください)、みなさんに配ってあるCDを聴いてみましょう。歌っている合唱団は京都エコーと東京混声合唱団で、京都エコーは録音当時に全日本合唱コンクールで6年連続日本一を継続させていた合唱団ですし、東京混声合唱団は60年以上の歴史を持つプロフェッショナル合唱団です。
どちらの演奏も、このアルトソロは全くゼンゼン聴こえません。ソプラノソロは聴こえますよ。アルトは聴こえません。みんなには聴こえますか?
こいつぁ無理なんです。そんなオンナはこの世に存在しない。いたらオバケオンナです。
で、テノールで歌うしかない。これが結論。今日は男子が3人とも参加していたのでチョウド良かった。3人とも完璧でした。
ただし3人ですから上が1人、下が2人です。もし女子メンバーの中で「どうしてもこのアルト上のソロが歌いたい」という子がいたら、嶋田先生に申し出てください。一番良いのは、もう1人男の子が入団してくれて4人になる。これが一番ヨロシイ。
ソプラノソロは女の子でガンバリましょう。今週の16日(木)から23日(木)30日(木)と、東海メールクワイアーが「コタンの歌」の練習を開始します。全員が楽譜を持ってはいますが歌うのは16日が初めてです。つまり最初の1音から音取りを開始します。「空」のパパさん希望者はお仕事の都合がつけばゼヒいらしてください。「空」のパパさん、あるいはパパさんの友達が何人か参加してくださることは東海メールの幹部にも伝えてあります。
あるいは中学生男子メンバーも、親の許可が得られれば見学に来ても良いですよ。いっしょに歌うのも構いません。ただし夜の19時から21時までですからね。そうカンタンに許可はおりないでしょうね(笑)。場所はフェールマミ。あと、たった今、入った情報です。大中先生の奥様からの情報。
7月25日(土)午前5時40分から5時50分に、NHK総合テレビで「NHK映像ファイル あの人に会いたい 大中恩」という番組が放映されるとのこと。10分間ではありますが、ビデオに録るなどしてご覧になると良いと思います。 -
ツボを押さえてしまえば…
【令和2年7月4日(土)】
7月2日(木)、東海メールクワイアーの役員会が行われ、7月16日(木)から練習を再開することが決まりました。練習再開だけではなく、7月と8月を全て「コタンの歌」の練習に投入することが決定されました。それだけではありません。8月8日(土)は合宿の最終日ですが、その8月8日の午後に美合の青年の家に東海メールクワイアーのメンバーが集まって「空」との合同リハーサルを行うことが全員一致で決議されました。
さらに「できることならば、最初の約束は6曲歌う予定ではありますが、8曲目の「カエルの子守歌」もプログラムに加えてほしいです」という嶋田先生の発言が了承され、すでに議事録となって東海メールのメンバー全員に発信されています。
東海メールクワイアーの本気モードを感じて、感謝の気持ちでいっぱいです。みなさん、持つべきものは友達、そして仲間ですよ。嶋田先生は東海メールクワイアーに入団して37年目になりますが、その37年間に誰かとケンカをしたことは一度もなく、定期演奏会に参加しなかったことも一度としてありません。30年以上も付き合える友達、そして仲間。そんな友達と仲間を持つことができたことを本当に幸せに思いますし、みなさんにも「そうあってほしい」「そんな友達を持ってほしい」と心の底から願っています。
というわけで、今日は「練習の後半で「カエルの子守歌」を歌おう」と決めていました。前半は「小さな目」に取り組むことも予定していました。そしてその予定を全部予定通りに進めることができました。集まったメンバーに大感謝です。具体的なノートにしましょう。「小さな目」は「おうちの人」「ちゅうしゃ」「おとうちゃん」の3曲を歌いました。これらの曲は表現上の注意点が山ほどあるので、ここに全部書いていてはメチャクチャ長くなってしまいます。ひとつだけ例として書いておきますと「おうちの人」の最初の「パパはやさしいから」の「やさしい」にはスラーが付いていますが、「ママはこわいから」の「こわい」にはアクセントが付いています。ほとんど同じメロディーなんですけれども、同じ歌い方をしてはいけない。「やさしい」と「こわい」は決定的に違う表現が求められているのです。
あとは楽譜の上では休符(歌わない部分)になっている部分も、多くの場合に隣のパートを歌います。例えば「ちゅうしゃ」の最初の部分「ちゅうしゃをするとえきが」はソプラノもメゾソプラノもアルトのメロディーから歌い出します。このような部分は練習に来た時に友達に教えてもらうか(持つべきものは友達です)、先生に質問するかしてください。何しろ全部書いていたら大変なことになります。
担当するパートは先週発表しましたが、3曲とも全部のパートを全員で歌いました。例えば「おうちの人」」の最後の部分「わらいだした」は、全員でソプラノを歌ってメゾソプラノを歌ってアルトを歌ってから自分のパートを歌ってハーモニーを作ります。こうすることで和音感覚が身に付きますし、何よりも自分のパートが相手のパートとどのように協調しているかを身体で感じることができます。合唱の「力」ですね。
このような方法で3曲の全てを押し通しました。曲の全体を理解するとか自分のパートを確認するとかができたことと思いますが、それ以上に今日もみんなの「合唱力」を高めることができたと思っています。11時10分、後半の練習を開始します。「カエルの子守歌」の予定でしたが、その前に「船漕ぎ歌」「マリモの歌」「熊の坐歌」「臼搗き歌」「ムックリの歌」「パナンペ・ペナンぺのリムセ」を全部、自分のパートで歌うこととしました。ここでは
○表現の練習ではない
○遊びのつもりで良い。ゲーム感覚で歌う
○だから10000回間違えてもOK
○失敗を恐れないで積極的に楽しんで歌う
○どんなに失敗しても絶対に止めない
といったことを繰り返して宣言してスタートしました。そのネライは先週の練習を欠席せざるを得なかったメンバーにも「全曲を通して歌う」感覚を味わってほしかった。その一言に尽きます。
そして今日も見事に押し通すことができました。大感謝です。細かい部分の表現は今後です。時間はタップリあります。
さて、「カエルの子守歌」です。見事に音取りをすることができました。今日欠席せざるを得なかったメンバーのために記しておきますと、9小節目から始まるフレーズは37小節目や71小節目から始まるフレーズと全く同じだということ。つまり、9小節目は「Oo」ですが37小節目は「かえるの子は」71小節目は「ねむれねむれ」になるだけで音は全く同じ…ということです。
それから21小節目と49小節目から始まる「Oo」「ホロロ」も全く同じ音で、しかもこの部分は完全平行。音の高さが違うだけで、全部のパートが同じメロディーとなっています。
このようなツボを押さえてしまえば、練習の現場に居たか居なかったかは関係ない。自分の力だけで十分に練習をカバーすることができるはずです。このツボを押さえて、ぜひCDを聴いてみてください。ホームページには「いま生きる子どもマーチ」のミックス演奏がアップされています。10年前の定期演奏会から最近の定期演奏会までに歌った「いま生きる子どもマーチ」をミックスした合同演奏。どうしたらこのような芸当ができるのか嶋田先生にはサッパリ分からないのですが、合唱団「空」はメンバーも側面支援の父母会も素晴らしいチームです。
嶋田先生は「空」から生きる力をもらっています。 -
新しいパートを発表しました
【令和2年6月27日(土)】
今日は本当にウレシイことに新入団員を迎えることができました。ここに名前を記すことはできませんが、先週見学にきてくれた子です…と報告しておきます。例によって自己紹介コーナーを設けましたが本当に嬉しいコーナーです。
今日は東海メールクワイアーから鈴木副会長が練習を聴きに来てくださることになっていましたので「コタンの歌」を中心に練習を進める予定でいました。
同時に先週まで一人一人から希望を聞いていた「新しいパート」を発表することにしていました。嶋田先生が考えてきたパートを恒川さん高倉さんに別室で最終確認してもらい、その間に「ムックリの歌」を使って発声練習をします。この時は新しいパートの発表前なので、全員で全部のパートを歌って高い声から低い音まで出せる「力」を高めていきます。
その後、ホワイトボードに新しいパートを書いて発表し、荷物を持って席替えです。
新しいパートの席に座ったら「パナンペ・ペナンぺのリムセ」です。パートが決まれば練習のスピードは一気に高まります。歌っている途中で鈴木副会長が入って来られましたので、「ムックリの歌」と「パナンペ・ペナンぺのリムセ」を一通り歌って聴いていただきました。
鈴木副会長はもちろん「空」の歌声を聴きに来られたのですが、もう一つの目的は「空」と東海メールクワイアーとの合同リハーサルをの日程を嶋田先生と打ち合わせることでした。東海メールクワイアーは実はまだ練習自粛中なのです。東海メールクワイアーが練習会場に使っているのは千種区の私立幼稚園と春日井市のお医者様(東海メールの団員)の自宅ホールですが、両方とも音楽プラザ(名古屋市が経営)と違って個人経営のホールなのです。だから個人の部屋でクラスターでも起ころうものなら、その幼稚園もお医者様もパニックになってしまいます。
それと、「空」のメンバーが思っている以上に「東海メールクワイアー」という合唱団は日本全国に名前が轟いて(とどろいて・知られて)いて、「東海メールクワイアーでクラスター発生」などと言ったらおそらく全国ニュースになってしまいます。「岐阜県の合唱団が…」なんてレベルじゃない。何しろ日本中の合唱関係者に「有名な合唱団アンケート」を取ったら、東京混声合唱団、京都エコー、晋友会合唱団などと並んでトップ10に入るか、ひょっとしたらベスト5に入るかも知れない(自分が入っているからオオゲサに自慢してるわけじゃなく、本当の話。5本の指に入るかどうかはいざ知らず、10本の指には必ず入る)合唱団なのです。だから東海メールクワイアーがズッコケたら日本中の合唱団がズッコケます。もちろん「空」もクルクルにズッコケます。だから練習再開には慎重にならざるを得ない。これホントウのハナシです。
だからと言って東海メールが練習をしなければ11月の「空」の演奏会つまり「コタンの歌」が成立しません。だから鈴木副会長と嶋田先生とで午後に打ち合わせをする必要がありました。
その午後の打ち合わせの結果の報告は別の機会にゆずりますが、休憩の後11時10分から起こったことは信じられない時間でした。
「船漕ぎ歌」からスタートして何と「マリモの歌」「熊の坐歌」「臼搗き歌」を通して歌い切ってしまったのです。つまり予定されている6曲を最初から最後まで歌い通したことになり、さすがの嶋田先生も音楽プラザのドアを開けた時には想像もしていないことでした。今日は「コタンの歌」を中心に…とは思っていましたが、まさか全曲を歌い切ることができるとは予想していなかった。
新入団員の子や小学生には悪いことをしてしまったかも知れません。あれよあれよと言っている間にドンドン次へいってしまったのですから大変だったと思います。でも今日は「コタンの歌」という曲の全体像が分かってもらえたのは大きかった。細かい部分の歌い方や音程そして表現の作り方については今後じっくりと高めていきましょう。まだ6月ですもの。
みんな以上に驚いていたのは鈴木副会長でした。嶋田先生も全曲を通すなんて予定ではなかったのですから、鈴木副会長もまさか全曲が聴けるとは思っておられなかったはずです。
これは、やはり今までの貯金が生きているということだと思います。「全員が全部のパートを知っている」方法は、湯山先生も「それは素晴らしい方法です。嶋田先生、そのノウハウを本に書いたらどうですか?私が出版社に紹介してあげますよ」とまで言ってくださっています。それとホームページにアップした練習用音源が効果を表してきましたね。
この練習用音源は、どのパートを聴けば良いのかが決定したので、今後よりいっそう効果を表すものと期待しています。
今日はありがとう。みんなのガンバリに拍手と感謝を贈ります。本当に素晴らしい1日、素晴らしい時間でした。ありがとうございました。 -
「短い時間で」「ポイントを押さえて」
【令和2年6月20日(土)】
練習再開から3回目。今日も思いっ切り離して並べたイスが埋まってしまい、途中でイスを追加する必要がありました。メンバーの熱意に敬意を表します。
まずは「鮎の歌」から「いちごたちよ」を復習しました。復習…と言っても今日初めて楽譜を開く子もいるはずなので、例によって全部のパートを全員で歌います。ソプラノパートは基本的にメロディーラインを歌いますから少し丁寧に練習しました。
ドの音を聴いて(歌って)からミの音を出す。これがレベル1だとすると、
ドの音を聴いて(歌って)からソの音を出す。これがレベル2。
ドの音を聴いて(歌って)からファの音を出す。これがレベル3。
ドの音を聴いて(歌って)からラの音を出す。これがレベル4。
まぁ、これほど単純に数値化できるわけではありません。話を分かりやすくしているだけです。だけですが、合唱の基本中の基本であることに間違いはありません。
何度か「いちごたちよ」を歌っている先輩たちも、ソプラノのメロディーの中にドとファ、ドとソ、ドとラの関係になっている音程がこんなにたくさん散りばめられていることにビックリしたかもしれません。
湯山先生の音楽は「いちごたちよ」に限らず、どの曲も基本に忠実なのです。
その上で全員でメゾソプラノを歌い、全員でアルトを歌い、そして好きなパートでハモらせました。実にキレイにハーモニーが生まれます。
続いて「鮎の歌」の5曲目「鮎の歌」。これはイキナリ好きなパートで歌ってもらい、その後でポイントとなる部分の全パートを全員で確認しました。かなりレベルの高い練習を短い時間で行いました。何しろ時間は無限ではなく、時計の針が12時を指すまでに成果を上げなくてはならないので先生も大変です。
今日は「見学者があります」と聞いていたので、その子が来たら誰でも知っている童謡にチェンジするつもりでいました。小学生の2年生か3年生なら童謡が親しみやすいですからね。
ところが来てくれた子は6年生か、あるいは中学1年生かだったので、そのまま「鮎の歌」を使ってレベルの高い練習を続けました。中学生の見学者には親しみやすさよりもハーモニーの作り方を聴いてもらう方が良い…との瞬間的な判断です。
どう思い、どう感じてくれたのかな。来週も来てくれるとウレシイな。待ってま~す♪休憩の後は「地球はひまわり」と「いま生きる子どもマーチ」です。短い時間でポイントを押さえて、全部のパートを全員で歌いました。
そして「コタンの歌」から「船漕ぎ歌」と「熊の坐歌」。「コタンの歌」は楽譜を開くと複雑そうに見えますが、ポイントを押さえてホグシていくと実に単純明快な作りになっています。各パートは単純明快で、それが女声(少年少女)パートと男声パートの7声が重なると、実に重厚この上もない響きになります。湯山先生の天才的な手腕であり、さすがに芸術祭大賞(その年度の芸術作品の中で第1位)を受賞しただけのことはありますね。40分かそこらで2曲、全部のパートを全員で歌い通してしまいました。今日の練習の総括は「短い時間で」「ポイントを押さえて」といった言葉に尽きます。細かい音取りなどしなくても、歌う前からあらかじめ歌えるようになっている…歌う準備が整っている…ということを感じました。
これは団員専用エリアにあげられている「パート音源」を、かなり多くのメンバーが何回か聴いていることを意味します。あるいはCDを聴いて音楽の流れの予測をつけている。そうでなければ説明できないほどの効率の良さでした。メンバーの努力に感謝です。拍手を贈りたいと思います。緊急事態宣言が解除され、県を超えての移動もOKとなり、愛知県内の新しい感染者も1日で0人か1人か…というレベルになりました。県内の合唱団も活動を再開しているようです。もちろん「空」は最大限の感染症対策を続けますが、あのコロナ渦の中でどうしてこんなレベルの高い合唱が持続できたの?と言われるような演奏ができるようになるかもしれません。
みんなで力を合わせれば、きっと夢ではないと思います。 -
なんとなく そして カン
【令和2年6月13日(土)】
今日は雨が降っていたのでバスで音楽プラザに向かい、中リハーサル室に着いたのは9時10分でしたが、その時すでにOさんとWさんがイスを並べてくれていました。大感謝です。
密集を避けるためにできるだけ離して中リハーサル室いっぱいに並べたイスですが、練習を開始した後も次々と埋まっていき、足りなくなって新たにイスを出しました。メンバーの意欲と協力に頭が下がります。
練習は組曲「鮎の歌」から「わさび田」を取り上げました。表現の練習ではありません。全部のパートを全員が必ず一度は歌う機会を作ります。音楽の流れを止めないでソプラノ・メゾソプラノ・アルトと歌っていき、4回目は好きなパートを歌ってハモらせていきます。2小節あるいは4小節のまとまりを音楽の流れを止めないでソプラノ・メゾソプラノ・アルトと全部歌う…。この方法はハーモニーを作る音の役割を頭でではなく自分の耳と声でとらえていく方法です。カンタンに(野球に例えて)言えば、一人一人のメンバーをピッチャーでもキャッチャーでもファーストでもセカンドでも、どのポジションでもこなせる力を付けておこうという発想です。6月中にパートを決めて7月から表現の練習に入った時、この「力」は絶対に効果を表しますし、何よりも歌っていて「楽しい」という感覚を味わうことができるはずです。音が分かっていて歌うのと音が分からずに歌うのと、どっちが楽しいか。もうすぐその「楽しさ」を味わう練習に突入します。
それにしても、「こう歌ってください」「ああ歌ってください」と次から次へと繰り出す課題を全部こなしていくメンバーに拍手です。「たまには2ヶ月くらい練習自粛する方が上手くなるのかも知れませんね」などという冗談とも本気ともつかない発言が嶋田先生の口から思わず飛び出してしまいました。休憩の後、今日も持ってきた(音が少し狂っている)鍵盤ハーモニカBを登場させました。(音が正しい)鍵盤ハーモニカAと同時に吹くとレの音でウネリが生じます。そのことを先週参加できなかった子のために少し説明しておいて、さぁ今日のメインイベント。
メインイベントと言っても、特別なハードトレーニングをしようなんて考えていません。全員でジャンケンをして3人の解答者を選びます。その3人の後ろから鍵盤ハーモニカAとBを吹き、「さて、どっちが正しい音か」を当てようっていう設定。
見ている人はテレビの視聴者で、3人は番組の中の解答者です。ここで大切なことは視聴者となった多くのメンバーが、解答者以上に真剣に鍵盤ハーモニカの音を聴いていたことです。自分でも真剣に聴いていないと番組を見ていても面白くありません。嶋田先生は実は解答者3人よりも圧倒的に多い視聴者の様子(聴く姿勢というか聴き方)に注意を払っていました。よく聴いていたと思います。
ところが3人の解答は、そろって正解だったのです。3人とも迷わずに「最初に吹いた方が正しい音だ」と手を上げました。これは拍手でしたね。
そこで次はスペシャルクイズ。いわば「東大王 超難問クイズ」です。400円と1000円と86000円のリコーダーの音を聴き、どれが86000円か当てようっていう設定です。
ヒントとして、あらかじめ3人に(と言うか全員に)3つのリコーダーの音を聴いてもらいました。その上で解答者の背後に回り、3つのリコーダーで「浜辺の歌」(成田為三)と「軍隊行進曲」(シューベルト)を演奏しました。
3人がどのような表情で聴いていたのか先生には分かりません。分かっているのは視聴者となっていた多くのメンバーの表情です。多くの視聴者はどのリコーダーを吹いているのか目で見て分かっているのですが、興味深く真剣に聴いていてくれました。先生のネライはそのように興味深く真剣に耳を傾けようという「気」を少しでも育むことにあったので、このスペシャルクイズに解答者が正解か不正解かは問題にしないつもりでいたのです。そしてそのネライは完全に達成されました。
けれども、次の瞬間に予想もしていなかった恐るべき結果が生まれました。
3人が3人とも「いちばん最初に吹いたリコーダーが86000円だ」と迷わず手を上げたのです。
このような時、つまり授業で国語や算数の問題でAかBかを答えさせる時、先生が絶対に許さなかったのは「となりの人の様子を見て手を上げる」「多くのみんなが手を上げるから自分も手を上げる」という子です。許さなかったと言っても別に叱ったり怒ったりしたわけではない。手を上げさせる前に必ずこう言いました。
「Aと思う、Bと思う、AかBか分からない、この3つのうちのどれかに必ず手を上げてください」
そしてAあるいはBを間違った子よりも「分からない」「結論を出せない」に手を上げた子に対して、その問題のどこに結論を導き出すターニングポイントがあるのかを説明しました。
とにかく「分からないから大勢の子が手を上げた方に自分も手を上げる」ということを徹底的に避けました。そのような子の手は、だいたい他の人から0.1秒遅れて上がるものなのです。
ところが今日の3人はスパッと手を上げました。これは「授業クイズのプロ」である嶋田先生も「絶対に自分で出した結論だ」と断言せざるを得ないスピードでした。そしてそれが正解だったわけです。
白状すると、東海メールクワイアーの首席リコーダー奏者(?です。でも東京・仙台・豊田などのコンサートで演奏しています)でもある嶋田先生は、400円のも1000円のも真剣に吹いたので、その音色を判別するのは「かなりムズカシイだろう」と思っていました。もっと白状すると、自分が解答者になった場合、自分で自分の演奏の音色を正確に判別できるか…と言われれば自信はありませんでした。それが3人とも迷わずパッと正解でした。
次に驚いたことは、その理由を聞いた時です。テレビの司会者のように「なんでそう思うの?」とインタビューしました。
出てきた答えは「なんとなく」「カンで」というものでした。
これは本当に驚きました。本当にホントウニ驚きました。
「いやぁ、いちばん最初のリコーダーは、ふっくらとした音がしていたから」とか「最初のリコーダーの音は広がりをもっていた」などというテレビの解答者のような答えが返ってきたら、(その場では言わなかったでしょうが)「ははぁん、この子はテキトウに手を上げたな。当たったのは1/3の偶然だ」と思ったはずです。
クイズに入る前にあらかじめ3人に(そして全員に)ちょっとだけ3つのリコーダーを吹いてその音を聴かせていました。そして3人は全神経を集中して、事前に聴いた86000円の音が何番目なのか、それをカンで答えたのだと分析します。だから「なんとなく最初のリコーダー」「カンで最初のリコーダー」という言葉が返ってきたのだという分析です。
この「何となく」とか「カン」が、嶋田先生が最も付けてほしかった「力」でありまして、ああだのこうだのという理屈や言葉で現れるものではない「力」だと思うのでありました。今日はジャンケンに勝って運悪く解答者になることができなかったメンバーも、同じような「力」を付けつつあると思います。そのような「カン」こそが、これから始まる「表現の練り上げ」に最も必要なものなのです。だから今日も「わさび田」を使ってアレコレ手を尽くしていたのですから。
わずか5分か10分の「お楽しみコーナー」だと思っていた子もいたかも知れませんが、その5分か10分の間に嶋田先生の頭の中では以上のような感想が巡り巡っていたということを報告しておきます。最後は「臼搗き歌」。これも全員で全部のパートを歌いましたが、とても良い響きでした。そして「臼搗き歌」を使って、いわゆる「カン」を身に付けてもらおうと七転八倒(しちてんばっとう・一生懸命になること)していたのはメンバーも分かってくれると思います。
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練習再開 音のウネリ
【令和2年6月6日(土)】
緊急事態宣言が解除され、4月5月と続いた練習自粛を打ち切って待ちに待った練習を再開できることとなりました。
もちろん一人一人の体調不良や、より慎重に状況を見極めたいという思いもあるでしょうから、先生もアセリません。まだまだ時間はありますから、大切なことは「最後に全員でステージに立てれば良い」のだ…と思っています。
2ヶ月ぶりの「メンバーが集まっての練習」で感じたことは、どんなにSNSが進歩しようと、いかにZOOMが発達しようと、電波を通したネットワークシステムで合唱の練習は不可能…ということです。どんなにヘタクソでもどんなに小さな声でも、その空間に今響いた声を聴き合い歌い合わせることで合唱は成立します。この極めて当たり前のことを先生もメンバーも心の底から実感することができました。「みんなといっしょに」って大切ですね。
音楽プラザの入口に置かれたアルコールで手指を消毒し、中リハーサル室に入る前に全員の体温を測りました。中リハーサル室のイスは思いっ切り離して並べ、空調設備はフルパワーで動かし、歌う時にマスクをして、考えられる感染症対策は全て行いました。「まだまだこんなことができるよ」というアイデアがあれば教えてくださいね。プラスになることは何だってやりますから。
音楽の話になりますが、今日はユックリとアセラずに…と思っていました。2ヶ月の練習の遅れを一気に取り戻そうなどとは考えません。これは来週も再来週も同じです。声をトレーニングすることも歌詞を覚えることも大切ですが、それは「音を聴く耳の力」が高まっていて初めて有効になります。つまり一番は「耳」です。だから今日はユックリと「聴く力」を高めることができれば良いと思っていました。
ウッカリ者の嶋田先生は「空」の備品カバンの中に鍵盤ハーモニカを入れておいたか、2ヶ月の間に忘れてしまいました。もし鍵盤ハーモニカが備品カバンの中に入ってなかったら困るので、念のために家にあった鍵盤ハーモニカを持って行きました。ところが備品カバンにはちゃんと鍵盤ハーモニカが入っていましたので、2台の鍵盤ハーモニカを同時に吹く…という荒業を使うことができるようになりました(笑)。
ところが家から持ってきた鍵盤ハーモニカBは音が少し狂っていたのです。備品カバンに入っていた鍵盤ハーモニカAの音は正常でした。
(本当は鍵盤ハーモニカAも極めてわずかではありますが狂っています。そのレベルの話をすると中リハーサル室のピアノだって極めてわずかに狂っていますので、ここでは「鍵盤ハーモニカAは正常である」という話にします)
で、最初に狂っている鍵盤ハーモニカBで「きいろいちょうちょ」を歌いました。何度か歌ううちに歌詞を確認し、音程も正確に(?)なっていきます。
そうしておいて「実はこの鍵盤ハーモニカBは狂っています」と告げた時のメンバーのポカンとした顔は面白かったですねぇ。いやいや、イジワルでやったのではありませんよ。次に正しい音程の鍵盤ハーモニカAで再び「きいろいちょうちょ」を何度か歌いました。この順番の方が話がオモシロイと思ったのです。
Aで歌ってもBで歌っても同じように思えます。ですが、Aで歌った方が良いに決まっている。問題はカワイソウな鍵盤ハーモニカBの「病気になっている部分」を分かってあげられるか、聴き分けてあげることができるか…という話に持っていきました。
鍵盤ハーモニカBのどの部分が病気か、ドか?レか?ミか? クイズの3択です。答えはレの音が狂っていたのです。正解だった人はオメデトウ。当てられなかったメンバーも、微妙な音の違い(狂い)を聴き分けポイントを掴んだはずです。
嶋田先生を含めた合唱指揮者はメンバーに対して「そこんとこ、少し音が低いよ」といった指示をよく出します。これはテキトウのアテズッポウで出している指示かというとそうではない。合唱指揮者は「音のウネリ」を聴いているのです。
「音のウネリ」とは何か。正確な鍵盤ハーモニカAと狂っている鍵盤ハーモニカBとを同時に吹いてみると、ドやミではスーッと響きますがレの音になるとフワンフワンと音が揺らめきます。これが「音のウネリ」です。クイズで当てられなかった子も含めて全員が「そのウネリ、フワンフワン、分かります」と真っ直ぐに手を上げてくれました。これが今日の最大の成果でしたね。
その後、正確な鍵盤ハーモニカAで再び何度か「きいろいちょうちょ」を歌い、その次は鍵盤に頼ることなく人間の力だけで「きいろいちょうちょ」を歌いました。人間の力だけで歌うのが一番良いのです。正確だ正確だと書いている鍵盤ハーモニカAだって、実は100%正確ではないのですから。
事情があって今日の練習に参加できなかったメンバーは「えぇ~!音のウネリって何?フワンフワンって何?アタシも聴きたぁ~い!」と泣き叫ぶことでしょうね(笑)。だから来週も鍵盤ハーモニカBを持っていきますね。ついでに来週は、400円のリコーダーと1000円のリコーダーと86000円のリコーダーを持っていって、それで同じ曲を吹いて聴き当てるクイズでもやりましょうか。いわば「一流芸能人」のリコーダー版ですなぁ。「きいろいちょうちょ」の後は「鮎の歌」「べんとう」「臼搗き歌」などを歌いました。ノンビリ、ユックリです。感染症対策に気を配りつつ、ユックリとペースを戻していきましょう。
今日は、みんなに会えてうれしかったです。大感謝の一日でした。