基礎基本から火の山の子守歌へ

【令和4年3月12日(土)】
今日は新入団員を迎えることができた幸せな日でした。仲間がいる…。これは本当に幸せなことです。
そして今日、見学に来てくれた子も仲間になってくれると良いなぁ…と心の底から願っています。

さて、何もかも初めて…というメンバーを迎え、そして去年加わってくれたメンバーにも分かってほしいことは山ほどあり、だから今日は本当のホントに「基礎基本の話」をしました。そして実際に歌ってもらいました。

まず「ゆかいにあるけば」です。以前にも書きましたがドレミファの「ド」さえ分かれば「ミ」も「ファ」も「ソ」も「ラ」も分かる…という力がなければハーモニーなんて作れません。
この「ド」という音を「根音」(こんおん)と言います。つまり「根っこ」の「音」で「こんおん」です。
本当は「ド」さえ分かれば「レ」も「シ」も分かるというのが理想ですし、メンバーの中には既に「レミファソラシ」が全部分かるという子もいると思いますが、合唱の「基礎基本」であれば「ミファソラ」が分かれば十分です。
「バルデリー バルデラー バルデロー バルデロッホホホ」の部分を「その気になって」歌えば「ドッドミー ドッドファー ドッドソー ドッドラソファミ」という音なので、この基礎基本を学ぶことができます。

続いて「響きのある声」について。これは声でピアノを鳴らすというトレーニングですが、今日1回やっただけではダメです。来週も再来週も、何度も何度もいろいろな音でチャレンジしてみて、どのように声を出せば自分の声でピアノを鳴らすことができるのか、一人一人が自分なりに工夫を重ねることが大切です。
初めてチャレンジしたメンバーにとっては「声でピアノが鳴る」なんて知らなかったでしょうから、それだけでも新鮮な驚きであったはずです。
ちなみに、そのような「声でピアノを鳴らす発声練習」をしています…と湯山先生にお伝えした時、湯山先生は「それは面白い方法です」と感心してくださり、「嶋田先生、その方法のノウハウを本に書いたらどうですか?私が出版社に紹介してあげますよ」とまで言ってくださいました。

さらに「二つのパートが頭の中で鳴っていること」について。これは「しょうじょうじとかたつむり」です。このトレーニングは別に小学生の子を楽しませようと思ってやっているわけでも何でもなく、大マジメにやっています。
Aというメロディーが「しょうじょうじ」であって、Bというメロディーが「かたつむり」だとします。A「しょうじょうじ」を歌いながらいつでもパッとB「かたつむり」にチェンジすることができれば、あるいはその逆をやることができるのならば、それは頭の中でAB両方のメロディーが鳴っているから可能となることで、別にクリスマス会やお誕生日会の出し物を練習しているわけではなく、大マジメな「基礎基本」の話です。

このように三つの「基礎基本」を押さえておいて、それでもって「火の山の子守歌」を歌ってみたわけです。
P40はソプラノがメロディー。P41に入ると1段目はアルトがメロディーで2段目はメゾソプラノがメロディーになります。
つまり、どのパートを受け持つことになったとしても、ある時はメロディーである時はハミングやルルルになる。これをパッパッと切り替えなくてはならない。
パッパッと切り替えるというのは、何度も何度もしつこい練習をしてやっとできるようになるのではなく、1分以内というか、1回聴いただけで歌えるような「力」を身に付けたい。それが「基礎基本」です。
ハミングパートにしてもルルルパートにしても、とどのつまりは頭の中でメロディーが分かっていてハミングやルルルを歌うようにしたい。「しょうじょうじとかたつむり」と同じ話になるわけですね。

そしてP40の最初の歌い出し「よるがくばる」の「よ」の部分ですが、これはヘ長調の「ド」と「ミ」です。アルトが「ド」、メゾソプラノとソプラノは「ミ」の音からスタートするわけで、このことから考えても「ドさえ分かればミも分かる」という「力」がいかに大切か、ナットクしてもらえるはずです。
実際に歌うと「ミ」から「ラ」に行ったり、「ソ」から「ド」に移ったり、いろいろなケースがあり、その音と音の組み合わせは数え切れないほどあるのですが、基本は「ドミソ」であり「ドファラ」なのです。もう一つ上げれば「ソシレ」かな。

というわけで、「火の山の子守歌」の表現を工夫したり練り上げたりするのではなく、材料に使ったのがたまたま「火の山の子守歌」だっただけで、目標は「基礎基本」にありました。
野球で言えば「ボールを投げる」「ボールを捕る」「バットを振る」という話であって、自分がファーストかピッチャーかキャッチャーかどのポジションか…という話ではないというハナシでした。

ここでゼヒ確認しておきたいことは、ベテランメンバーの話です。この「基礎基本」はベテランメンバーなら朝飯前などと思ってはいけない…ということです。
たとえばピアノを鳴らす話ですが、本当のホントウに響く声を出したら、ピアノはすごい音で「キーン」と共鳴します。
あるいは「ド」の音を聴いて出した「ミ」の声を、最近は使ってないのですが「クロマティックチューナー」で計ったらどうなるか、グリーンランプが点くかどうか…です。
ハッキリ言うと、今日は小学生も含めて全員がピアノを鳴らすことができました。ですが嶋田先生の声の方がよく鳴ったもんね。
だからベテランメンバーは、とりあえず嶋田先生よりもピアノを鳴らすことができるようにしましょう。
音についても同じです。正確さを追求したら「これで合格」などということはなく、どれだけ上達しても次のレベルが必ずあるのです。

受験メンバーももうすぐ戻ってきます。新たなメンバーと力を合わせて、みんなで新しい「空」を作っていきましょう。
力を貸してください。よろしくお願いします。