【令和4年4月16日(土)】
映画「サウンド・オヴ・ミュージック」はマリア先生が子どもたちをピクニックに連れ出し、アルプスの中腹で
「お客様をお迎えするために歌を歌いましょう。みんなどんな歌を知ってる?」
と尋ねるシーンがあります。それにフリードリッヒ(次男のお兄さん)が
「どんな歌も知らない」
と答えます。そこでマリア先生は歌の基本のドレミからレッスンを開始。これが有名な「ドレミの歌」のシーンとなります。
こんなふうに合唱団「空」も、「ドレミの歌」を一発歌って一気に上手になれば(いや、今でもかなり上手ですけれど)いいんだけどなぁ。
そこは映画の中のフィクションでありまして、次のシーンでは4曲目「サウンド・オヴ・ミュージック」をアカペラで歌い、「ひとりぼっちの羊飼い」を人形を操りながら歌いきるというレベルアップをしているわけで、そんなバカな…「ドレミの歌」一発歌っただけでそんなに上手くなるわけねえだろ? です。
現実の世界にいる合唱団「空」ですがトラップ家の子どもたちと同じようにレベルアップを図らなくてはならない。しかし同時に時間のデッドラインもあります。デッドラインとは「生と死を分ける一線」という意味で、合唱団「空」が抱える時間のデッドラインとは何かというと愛知県合唱連盟合唱祭です。
合唱祭は6月の11日(土)と12日(日)にあり、おそらくは11日に参加することが明日の父母総会で共通理解されることと思います。つまり本番までに
4月23日(土)30日(土)5月7日(土)14日(土)21日(土)28日(土)6月4日(土)11日(土)
あと8回の練習しかありません。
「えぇ~!あと8回の練習で何か1曲歌えるようにするの~ぅ?」
なんてビックリしなくてもいいですよ。その8回の練習で1曲だけなんて、そんな練習はしません。10曲くらい練習します。合唱祭で歌う曲はその10曲の中で中心となる曲ではありますが、いろんな歌をドンドン練習しないと10月の定期演奏会に間に合わないじゃにゃ~のさぁ♪
というわけで、とにかく基礎基本の「合唱力」を高めること。それを第一の目的として、合唱祭で歌う候補曲の4曲目「サウンド・オヴ・ミュージック」と「ドレミの歌」と「エーデルワイス」と「火の山の子守歌」を歌いました。
ピアノ伴奏も大活躍でしたが、内匠先生にお願いしてピアノは最小限にとどめ、無伴奏で歌うことを中心としました。ピアノは鍵盤ハーモニカの補助としてメンバーの音程を支えます。
今日は何度も何度も、本当に何度も繰り返して言いました。
「曲の練習じゃありませんよ。みんなの力を高めるためのトレーニングです。だから少しくらい表現がクズレても良いです。音に集中してください」
とにかく全員が全部のパートを歌ってみる…という方法にブレはありません。これは、メンドクサイかもしれないけれど、絶対に力が身に付きますから。
しかし今日はソプラノ・メゾソプラノ・アルトを順番に歌った後の4回目は「好きなパートでハモらせてください」にしました。そうでなければ2時間の練習時間でとてもじゃないけど4曲の全部のパートを歌うことはできません。
時間っていうのはねぇ、みんな。どんな天才にもクルクルパーにも同じように流れるんですよ。
天才っていうのは「時間の価値と使い方を知っている」人です。頭が良いから天才になるんではなく、時間の価値を知っているから天才になるんです。
クルクルパーっていうのは…、その反対です。頭が悪いからクルクルパーになるんじゃぁありません。
時間の価値を知っている…時間を上手に使う…というのは、その時間を使ってやる活動に集中する…ということに他なりません。
合唱団「空」の活動を通して、みんなが天才(時間の価値と使い方を知っている人)になってくれると良いな…と思っています。
そう思っている嶋田先生ですが、なかなか大したもんですよ。「空」は。
今日の2時間ちょっとの練習時間も、「よく聴き」「よく歌い」ました。できあがったハーモニーがそれを証明しています。
さて、今日はもう一つ。高校生の有志メンバー(大学生も。以下は便宜上高校生メンバーと記します)と嶋田先生と内匠先生とで臨時のミーティング。ミーティングの内容は
○定期演奏会に向けての新しいパート
○合唱祭で歌う曲目
でした。
これは、26年の「空」の歴史の中でも初めてのことでした。子どもとのミーティング自体はやったことがありますが、初めてなのはその内容です。
パートは最近は恒川先生にも相談をしながら主に嶋田先生が決めていました。
その新しいパートを発表する前に、嶋田先生がメンバーの子どもたちに開示したのは、これぞまさしく初めてのことでした。
嶋田先生は「誰がどこのパートになるか」だけではなく「どのような考えでこの子をこのパートにするか」も伝えました。
嶋田先生が「時間をかけて考えて決めたパート」ですから、そう簡単に「もっと良いパートのアイデア」は出ません。カンタンに出るのなら嶋田先生が思いついていたはずです。
嶋田先生が思いつかなかった「より良いアイデア」はないか?
そう考えてミーティングに参加してくれた(都合によって参加したくてもできなかった子もいるはずだ)高校生メンバーが何を考えていたかと言うと、
恒川さんが東京に行ってしまった分の「穴」を自分たちの協力によって埋めよう
ということです。頼もしいことです。日本中を探しても指揮者とメンバーがパートについて検討する…なんていう少年少女合唱団は少ないでしょう。だから来週までに「何か新しい、そしてより良いアイデア」が高校生から出されたら、嶋田先生は取り入れるつもりです。
もうひとつはあと8回の練習で本番となる合唱祭で歌う曲目について。
結論は4曲目「サウンド・オヴ・ミュージック」になりました。決めるに当たって示したポイントは
○みんなが今、いちばん歌いたいと思っているであろう曲
○その曲に重点的に取り組むことで、今の段階で高めたい「力」が高まるであろう曲
○今ある程度歌えるようにしておくと、定期演奏会までの練習が楽になるであろう曲
○最近入団してくれたメンバーが歌いやすいと思われる曲
○その他
でした。合唱祭の曲目についても、最近は浜田先生・恒川さん・木村さんに相談して決めていましたが、今年の曲について最終的な決定を下したのは今日のミーティングに集まったメンバーです。
なかなかカッコイイですね。嶋田先生もおじいさんになってきたので黙って話し合いを聞いていました。
4曲目「サウンド・オヴ・ミュージック」は、高校生メンバーに相談せずに嶋田先生が一人で決めたとしても選ぶ曲でした。
つまり嶋田先生は黙っていましたが、高校生メンバーが出した結論と嶋田先生が考えていた結論は一致したわけです。
ほぃじゃあ話し合う必要なんかなかったんじゃないか? というのはマチガイです。
嶋田先生が決めたのではなく、有志メンバーで考えて話し合って決めたことが大切なのです。
他の曲を高校生メンバーが選んだとしたら、嶋田先生はその決定に従うつもりでした。そこが大切だと思います。
そういうクラスを作りたかった。嶋田先生が担任としてできなかったことが、今「空」で少しずつ実現しようとしています。
来週4月23日(土)には新しいパートを発表して合唱祭を中心とした練習に入ります。
小学生・中学生のメンバーの力も大きいです。
みんな、よろしくね。
閑話休題
嶋田先生が会長を務める名古屋変態研究会は次のような目的を持っています。
【目的】
昆虫が卵→幼虫→さなぎ→成虫へと変態(状態が変化すること)する過程や、水あるいは金属が温度によって固体(氷)→液体(水)→気体(水蒸気)へと変態(状態が変化すること)する過程を、分かりやすくかつ楽しく小学生が学習できるように、指導方法や提示方法や教材開発を工夫する。
この目的に従って嶋田先生が開発・撮影した「水蒸気を目で観察できるビデオ」や「水蒸気がドラム缶をぶっ潰すビデオ」がDVDになってます。
全国の理科の先生たち、ほしかったらあげるよ。