ひとりはみんなのために、みんなはひとりのためにという言葉を具現化するうえで最も有効な活動

桜が満開となっています。新学年に向けて胸が躍ることと思います。みなさん、まずは学校生活の充実を図ってくださいね。祈っています。

さて、新しいパートの決定に向けて希望を聞き、先生なりの考察を加え、最終のチェックを行いました。明日、4月3日(日)の観桜会コンサートの練習と重ねて、実は一人一人の声の質を聴いていました。
全員を希望どおりのパートにすることができれば、これほどカンタンなことはありません。しかし、やはり希望はソプラノが多く、メゾソプラノが少ない傾向にあります。
誰が、どのパートに向いているか見極めると同時に、各パートのバランスを保たなくてはなりません。極端な話、ソプラノが30人でアルトが0人などというシフトを組んだら、それで合唱団としての生命線は断ち切られることになります。そこに、できるだけ多くの希望をかなえようという作業が加わるので、決定は至難の業です。
それに加えて今回の選定を難しくしたのは、みなさんが(特に小学生が)嶋田先生の理想どおりの力を付けてくれたことにあります。第19回の演奏会が終了した後、
1:声の響きについて
2:1回聴けば音を取ることのできる力について
3:ひとつのパートだけでなく、全部のパートの動きを知ることの大切さについて
ということを繰り返し説明し、実際にそのような力を付ける練習を組み立てました。ピッチャーしかできない野球選手じゃダメだ。ファーストもセカンドもできるけれども、一番向いているのがピッチャーだ…という選手になろう。この話を聞いたことのない子は一人もいないはずです。
その結果、この5か月間の練習で、嶋田先生の目論見どおりに、ほぼ全ての子が「どのパートにも対応できる力」を高めつつあり、逆にパートの決定が非常に難しいものとなったのです。
まあ、こういうことを嬉しい悲鳴…というのでしょうね。
だから今日は一人一人に歌ってもらう時間を多く取りました。「茶つみ」を全員に歌ってもらい、休憩の後「祖谷のかずら橋」のソロを再び全員に歌ってもらいました。一人で歌う力を付けようとする練習を組み立てながら、一方では誰がどのパートに向いているかの最終チェックを行っていたのです。
明日の本番は歌いたいパートで歌ってもらうとして、次週からはパートを決めてキッチリとハーモニーを作っていきたいと思っています。
それにしても、「祖谷のかずら橋」の練習は、嶋田先生が1回歌えば、ほとんど完全に音を取ることができ、「聴音」の力は大人顔負けです。これで、専門のパートを決定すれば、信じられないスピードで表現を練り上げができることでしょう。

午後、父母総会がありました。その席上で嶋田先生が述べた、子どもたちに関係のある発言を記しておきます。
○先に述べた1・2・3の力は、多くの子が身に付けつつあり、第20回演奏会は非常に楽しみです。これほど練習の成果に手ごたえを感じたことは、これまでにないことです。
○一人一人が今、合唱団「空」にとって、無くてはならない存在であるということ。仲間の大切さですね。仮に誰かが、嶋田先生を超える合唱能力を身に付けたとしても、仲間がいなくてはその力を発揮することはできません。ゆえに、あと5人、できればあと10人、新入団員がほしい。友達に声をかけてください。入団してくれさえすれば、嶋田先生が必ず歌えるようにしてみせます。
○「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という言葉を具現化する上で、合唱は最も有効な活動であるということ。
野球やサッカーの関係者に殴られるかもしれないことを承知で書きますが、集団スポーツは、友達が上達しレギュラーになったとすれば、それは不可避的必然的に自分がレギュラーになれない可能性が高まることを意味します。友達がユニホームをもらえば、自分が補欠になるということです。
優秀な指導者であれば、その上でなお真実のチームワークを育むことがえきるでしょう。しかし、下手に指導すれば、チームワークの名を冠しながら「相手の向上を喜ぶことのできない深層心理」を生み出す危険があります。
合唱の場合、自分がどれだけ進歩しても、友達が進歩しなければ「自分の進歩」を生かすことができなくなり、意味のないものになります。だから合唱は、自分が進歩することは嬉しいことなのですが、友達が進歩することはもっと嬉しいという気持ちを育てることができます。友達の成功が我がことのように嬉しい…という気持ちです。
「空」の練習空間では、いつも、誰かが失敗したりミスをしたりしても笑う子は一人もいません。みんな、その子に対して「がんばれ」「うまく歌ってくれ」「もう少しだ」と思いながら聞いており、時には祈っています。
その活動、その練習、何と素晴らしい時間でしょうか。その意義を、大人も子どもももう一度深く見つめ、多くの人々に伝え、仲間を増やしていく努力をしていきましょう。

(1) 今日の練習は楽しかったですか?   3・75ポイント
(2) 今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?   3・25ポイント

「進歩した」ことを実感させることは難しいものですね。来週は、また新しい方法を試してみようと思っています。