本物の練習

【令和5年1月21日(土)】
今日は今木先生が家庭の事情で急遽お休みとなりました。「来週28日を楽しみにしています」とのお言葉でした。嶋田先生も来週を楽しみにしています。
と言うのも、今日の「となりのトトロ」「さんぽ」「世界の約束」は非常に美しいハーモニーを響かせることができたからです。
来週28日(土)の練習をよりよく充実させるためにも音取りだけはシッカリしておきたい…とスタートした練習でした。
今、世界で一番の指揮者と言えばチョン・ミュンフン(韓国)かクリスティアン・ティーレマン(ドイツ)かサイモン・ラトル(イギリス)か、ここに佐渡裕(日本)も入るかもしれませんが、たとえ「空」にミュンフンやティレーマンが来てくれたとしてもメンバーが音取りができていなければ、世界一上手に教えてもらっても応えることができません。清水敬一先生が来たって今木先生が来たって同じことです。
その意味で、今日の練習は「本物の練習」でした。「となりのトトロ」27~29小節目、「さんぽ」52~55小節目、「世界の約束」50~53小節目などは特に美しかったです。
なにが「本物の練習」だったかと言うと、「本当のチームワーク」に繋(つな)がるからです。
「チームワーク」とは「助け合い」「支え合い」ということです。嶋田先生は卒業アルバムに「地獄の水泳部」というタイトルで思い出作文を書かれたのですが、その水泳部でも「チームワーク」というものを子どもたちに投げかけていました。
で、50メートルを1分くらいで泳ぐ子に、38秒くらいで泳げる子がいろいろ教えてくれるように頼みました。もちろん嶋田先生自身も「速く泳げるコツ」を一生懸命に教えました。
しかしながら「こうやってバタ足をして」「こんなふうに手をかくと良いよ」と教えてもなかなか上手くいかない。なぜかと言うと水泳という種目は最終的には個人種目だからです。もちろん教え合う活動によって、応援し合う気持ちや互いの進歩を喜び合う気持ちを高めることはできました。しかし、教え合う活動が直接に「水泳のスキル(力)アップ」には繋がりにくい。最終的に個人種目だからです。
一方、合唱では、例えば今日の練習で高まった力は、先週や今日の練習に参加できなかったメンバーを確実に支えることができます。それは合唱という種目が集団種目だからです。
分かりやすく記します。
クラスに生まれつき自分の力では立てない子がいたとします。松葉杖(まつばづえ)でやっと立てるくらいの子。
地面にフラフープを置いて、その中に5人くらい入って「押しくらまんじゅう」をしたとします。
その「押しくらまんじゅう」の真ん中に自分の力では立てない子を入れたとすると、その子は絶対に立てます。前後左右から友だちが支えているから倒れようと思っても倒れることすらできない。そして合計6人で走る。まわりを囲む5人が同じスピードで同じ方向にキチンと走れば、真ん中にいる「立てない子」も松葉杖なしで走る(進む…かな)ことができるはずです。
来週28日に初めて「さんぽ」の楽譜をもらって、しかも目の前に今木先生がいる。これってけっこうイヤなシチュエーションですよね。でも、先週と今日の練習で高まったハーモニーに支えられれば何とか初見で歌えるはずです。まぁ、その初見のメンバーが、集中して周りの声を聴いて歌わなければダメでしょうけれども、今の「空」にそういう耳を持っていない子は1人もいません。
この時、まわりを囲む5人が同じスピードで同じ方向にキチンと走ることがポイントなのです。合唱で言えば同じ音程でテンポを合わせて歌う…ということ。今日のハーモニーはそれができていました。だから支えることができます。
今日の練習が「本物の練習」だと書いたのは、そういう意味です。
おほほ…、来週が楽しみです♪

後半は「水のいのち」を確認する…と言って休憩に入ったのですが、ホールに戻った嶋田先生に提案がありました。
「今木先生がいないのなら、その時間を使ってみんなの声を聴いてください」
新しいパートを決めたくてもなかなか決める時間がない。たしかにこれが嶋田先生の悩みでした。
一人一人のメンバーが持っている力を生かした最適なパートを編成することはとても重要です。
嶋田先生は昨日、鏡で自分の顔を見た時に吐き気がしたんですけれども、顔は悪いけど心は柔軟(じゅうなん)だから良い提案にはスグ乗ります♪
というわけで、集まっていたメンバー全員の声を聴きました。
結論というか感想は、高い方のパート(ソプラノあるいはメゾソプラノ上)の方が向いているか低い方のパート(メゾソプラノ下あるいはアルト)の方が向いているか、その違いはとってもビミョーなもので、ハッキリ言って全員が「やろうと思えばどのパートでもできる」ということです。
これは今日、みんなもお互いの声を聴いていて思ったのではないでしょうか?
嶋田先生も「あぁ、君はメゾソプラノが向いているね」などとエラそうなことを言っていましたが、決定的に「この子はソプラノ」「この子はアルト」と思っていたわけではない。その違いはソートーにビミョーです。まぁ高校生の男子メンバーは別ですけれどもね。
逆に言えば今の「空」のメンバーは「全員がどのパートでも歌えるようにする」という理想に近づきつつある…ということになり、とっても嬉しいことでした。
おそらく来週から「新しいパート」で歌うことになるでしょう。

というわけで「水のいのち」は4曲目「海」のハミング部分しかできなかったけれど、非常に有効な時間の使い方だったと思います。