【令和4年7月2日(土)】
今日のノートには証拠も根拠も数値的検証(すうちてきけんしょう・100と90なら100の方が多い…と数字でくらべること)もありません。全て嶋田先生が感じたことでありカンであり心で感じたことです。
何を感じたかと言うと、歌ってくれたメンバーの中に膨らんでいる「音楽のイメージ」を感じました。
歌った曲は曲集「南海譜」。発声練習をやりたいのはヤマヤマですが、「海」を歌いながら発声練習を兼ねる…というつもりでスタートしました。
出てきた歌声を聴いた瞬間、「あれ?何か違う」と感じました。そう、「ことばあそびうた」では感じられなかった「何か」があるのです。あるいは4曲目「サウンド・オヴ・ミュージック」でも感じられなかった「何か」です。
その「何か」は音程でもなければハーモニーでもない、「声の厚み」であり「声の温かさ」です。
P4の2段目のソプラノ「この世は ふたつの 手品を してみせる」が何とも温かい。支えるメゾソプラノとアルトの「ルルル…」も単なるハミングやヴォーカリーゼ(歌詞のない歌)ではなく、ソプラノの歌詞に寄り添うような声です。
証拠を出せ!何点だったのか言え!
とは言わないでくださいね。最初に断ったように証拠も根拠もない先生のカンです。
続く「鳥舟」は、これまた何とも言えない声でした。色に言い換えると「群青色の声」です。「海」は「温かいオレンジ色の声」でした。P9のソプラノからアルトに続くヴォーカリーゼはP4で響いたヴォーカリーゼとは全く違っていました。
証拠を出せ!何点だったのか言え!とは言わないでくださいね。
3曲目の「ぶどう摘み」も柔らかくて温かくて微笑んでいるような声の響きでした。
そろそろ結論を書きましょうか。
理由は一つだけ。それは曲集「南海譜」を全く歌っていなかったこの数ヶ月の間に、メンバーの中で「音楽のイメージ」が膨らんでいるからです。
そりゃあ今日初めて「海」「鳥舟」「ぶどう摘み」を歌った子もいましたよ。しかし多くのメンバーが「その曲にふさわしい声」で歌う中で、初めてのメンバーも非常に効率よく「音楽の核心」をとらえることができます。
分かるんですよ。本気で歌っている声と仕方なく歌っている声の違いは。
分かるんですよ。イメージがある歌声とイメージがない歌声との違いは。
なんで分かるんだ?証拠を出せ!とは言わないでくださいね。
以下、「なまずのふろや」と「砂よ」と「南海譜」は1~2回通しただけですが、「いでそよ人を」はなかなか良かった。
結果、「しらかば」を除く7曲をまがりなりにも通して歌うことができました。
白状すると4曲くらいが精一杯かと思ってフェールマミに来ました。7曲歌えたことは予定を超える成果でした。
4曲が精一杯…と思っていたから今日と来週は曲集「南海譜」にしたのです。2回の練習で8曲という計算です。
7曲は予定外。今日のメンバーのおかげです。ありがとう。
だから来週は「しらかば」からスタートして、今日は十分に歌えなかった「なまずのふろや」「砂よ」「南海譜」に時間をかけて、残った時間で全8曲を通すことができれば最高ですね♪♪♪
曲集「南海譜」と曲集「火の山の子守歌」については、そろそろ歌詞のイメージをみんなに伝えなくてはなりません。
なに? あんたのイメージなんか狂ってるから聞きたくないよ! だと?
そう言ってくれる人は頼もしいですねぇ。嶋田先生が抱いたイメージ以上の豊かな世界を、詩と音楽から自分で読み取る。そんな子が増えてくることを期待しています。
ただ、そのような子を増やすためにはヒントが必要です。嶋田先生の抱くイメージがヒントになってくれるといいな。
今日は一つだけヒントを書いておきます。
5曲目「いでそよ人を」について。
今日の練習で「忘れやはする」は「あなたのことを決して忘れない」という意味だと言いましたね。これは古語(こご・古い日本語)ですから説明が必要です。
お正月に遊ぶこともある百人一首の中に次のような短歌があります。
有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする
【読み】
ありまやま ゑなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする
【現代語訳】
有馬山に近い猪名の笹原に風が吹くと、あなたのことを忘れることは決してありません。
この短歌の作者は大弐三位という人で、かの有名な紫式部の娘だと言われています。紫式部の夫、藤原宣孝は、大弐三位が3歳の時に亡くなっていますから、お父さんのことを「忘れやはする」なのかも知れません。
まぁ普通にイメージすると、お父さんではなく恋人の男性のことを「忘れやはする」なのだと思いますけれども。
さて、この短歌を谷川雁が知っていて「いでそよ人を」を作詩したことは明らかです。
谷川雁が描いた世界とは???
みんなも考えてみてください。
ボーッと生きてんじゃねぇよ!!!などと言われないように(笑)♪♪