気楽に歌うのが目標

【令和7年5月10日(土)】
 今日、使った楽譜は「特選・白いうた青いうた」だけでした。明日5月11日(日)のモリコロパークコンサートで歌うからです。
 ただし、前半に練習したのは「八月の手紙」と「夏のデッサン」です。せっかく集まったのですから、できるだけメンバーが知らない曲を歌いたかったのです。目先にある本番ステージも大切ですが、それは通過点です。何のためにモリコロパークコンサートを通過するのかというと、10月26日の定期演奏会を最高の形にするために通過するわけです。普通の感覚なら明日歌う「二十歳」「われもこう」「鳥が」の3曲を今日歌いまくるのかもしれないけれど、そんなことはしない。
 結論を報告しますと、「八月の手紙」も「夏のデッサン」も、全員が全部のパートを歌ってから最初から最後までハーモニーを作ることができました。しかも 「八月の手紙」は詩の意味も説明しました。
 「八月の手紙」は反戦歌です。「はんせんか」というのは「戦争に反対する歌」という意味です。戦争に反対するということは「平和を求める歌」と言うこともできますね。
 ここでは全部を書くことはしないけれど、

まきが燃えて灰になる
灰は季節知らない
空を染めてゆれるのは
やまならしの葉
落ちてゆけ そのままで

について書きとめておきます。
 「まき」はキャンプファイヤーで燃やす「薪」ですが、ここでは「町」とイメージしましょう。爆弾で家も学校もお父さんもお母さんもみんな燃えて死んでしまって、灰になって残された町。
 「灰は季節知らない」とは「いつまでもそのまま」という意味。地面であれば春になったら草が生えて黄緑色になり、夏になったら草も木も生い茂って緑色になり、秋になったら赤や黄色になって、冬には茶色の地面になる。まるで生き物のように地面の色は変化します。
 でも「灰」は春になっても秋になっても灰色のまま変化しません。
 戦争で、全てが燃えてしまって灰色になった町。永遠に灰色のまま。
 ですが、そこに空を染める夕焼けのオレンジ色とヤマナラシの葉っぱの緑色が落ちていく。灰色の町がオレンジ色と緑色に染まる。人間の愛と希望の色に染まる…という意味でしょう。
 すなわち、ヤマナラシの葉とは「みんな自身」であり「希望を失わない人間の愛」の象徴とイメージできると思います。
 だから、みんなもけっこう強烈な激しい声で歌ってくれました。ほとんどの子が初見なのに、なかなか良かったと思いますよ。
 「夏のデッサン」は中間部の歌詞が全部「トゥン」になる部分。これは完全にゲームですね。音はカンタンですよ。でも楽譜どおりに歌うのは至難の業(しなんのわざ)です。
 だから、全員が立って、「間違えた人は座っていくゲーム」にしました。3回やって、そしたらだんだん生き残る子が増えてきて面白かったです。
 エラそうに書いていますが、みんなの中に入って歌ったら嶋田先生もおそらくチンボツすると思います。
 この「間違えた人は座っていくゲーム」は、ゼヒまたやりましょう。

 後半は本題の3曲。
 「ここの音に自信がありません」という質問が飛んできて、なかなか頼もしいと思いました。
 結論は、音程とハーモニーの確認はしたけれど、表現の練習はしませんでした。
 「明日の目標をハッキリさせましょう」と言ってハッキリさせたことは
○とにかく元気よく生き生きと歌う
○建物の外だから、静かなコンサートホールじゃないよ
○ピアノも電子ピアノだし
○「鳥が」を歌ってる最中にカラスが鳴くかもしれないし
○お客さんがクシャミをするかもしれないし
○雨がふるかもしれないしカミナリが鳴るかもしれないし
○だから、細かいことは気にしないで、とにかく元気よく生き生きと歌いましょう
という感じ。
 体調くずして金曜日に学校を休んでいた子(だから今日の「空」の練習も休むように嶋田先生は言った)もいるのですが、だからもし体調がもどったら、今日来られなかった子も気楽に参加してください。
 明日は気楽に歌う。これが一番です♪