【令和7年3月28日(金)】
今日は「春休みウィークデー練習」ということでしたが、日にちの決定が遅かったためにメンバーのスケジュール調整がムズカシイことは分かっていました。早い話が、旅行の計画もあったはずです。参加率が高くはならないことは分かっていた…ということです。
それなら、「やめた方が良いんじゃないか?」という話や考え方が出てきそうですが、総理大臣の国会答弁ではありませんが「それは当たりません」。
結論を書くと「少しでもプラスになるならばやる!」です。
これは合唱団「空」のポリシー、というか嶋田先生のポリシー(生き方・考え方)ですので、少し書いておきます。
クラスに40人の子どもたちがいれば、漢字が苦手な子もいるし計算が苦手な子もいます。一番わかりやすいのが「水泳」です。プールで水泳の学習をする時、息継ぎができなくて5mで立ってしまう子もいれば25mを泳げる子もいる。中には50mを40秒くらいで泳ぐ子だっていて、いろいろな子が混ざっている。それが「クラス」というものです。
これは「空」だって全く同じです。水泳の話じゃないよ、合唱の話です(笑)。
で、嶋田先生が水泳の授業をする時は、スイミングに通っていて50mを40秒の子にも「なるほど、やってみよう」と思ってもらえる内容にして、なおかつ5mで立ってしまう子にも役に立つ内容の指導をするように心がけていました。
基本的に能力別には分けません。5mで立つ子はAクラス、5m~25mで立つ子はBクラス、25m以上泳げる子はCクラス、というふうに能力別に分けて3人の先生で指導するのも一つの方法ではありますが、嶋田先生は他の先生に「子どもの中に入ってサポートしてください」とお願いして子ども全体に「こうやってごらん」と同じ指示を出しました。
そのポイントは「まっすぐのエンピツみたいになって浮いてみろ」という指示です。
手も足もまっすぐにピンと伸ばして身体の力を抜いてフワッと浮けるかどうかです。
これは実はとても難しく、水に浮くとどうしても肩とか腰とか太ももに力が入ります。肩とか腰とか太ももに余計な力が入っていると傾いてしまう。たとえば右の肩に力が入っていれば右側に沈みます。筋肉が固くなっている分、縮んでいるから重くなって、重くなった側に沈むわけ。ウソだと思ったらプールでやってごらん。
本当に身体の力が均等(きんとう)に抜けている時にだけ、フワッと浮くことができる。
おわかりでしょうか? フォームをきれいにする…という指示です。
フォームがきれいになると5mの子は6mになります。50m40秒の子は39秒になります。どんなレベルの子にも当てはまる指示です。
その次のポイントは「力を抜いたフワッとしたバタ足」や「力を抜いた息継ぎ」などになるのですが、水泳教室のノートではありませんから、これ以上のことは書きません。
今日は合唱を始めたばかりの低学年から「空」に入って7~8年という子まで、いろいろなレベルのメンバーが集まってくれました。
ベテランから低学年まで、どの子にとっても役に立つ内容を今日はやったし、いつもやりたいと思います。
今日は「こんな表現にしてよ」「こんな歌い方をしてよ」という指示はいっさい出しませんでした。やったのは音程の確認だけです。だから「表現を練り上げる楽しさ」は全くありませんでしたが、こと「音程」に関してはベテランから低学年まで全員が「少し自信をつけて」帰っていってくれたと思います。
曲は、
○もみじ
○春の小川
○ふるさと
○ぶどう摘み
○しらかば
○火の山の子守歌
○南海譜
○小さな法螺
○北極星の子守歌
という順番でした。水泳でいえば「フォーム」、合唱でいえば「音程」、すごくプラスになった時間を過ごすことができました♪♪♪
今日ガンバってくれたメンバーの中には「都合で明日は参加できないから今日来ました」という子もいるかもしれないし、今日は旅行だったメンバーが明日の練習でガンバる…ということもあるでしょう。
合唱は、このような支え合いなのです。
さて、明日は直前の練習ですから、なにはともあれスプリングコンサートで歌う曲を全部通したいと思います。
楽しいコンサートになりますように…。先生もガンバリますので、みなさん力を貸してください。よろしくお願いいたします。