SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


ミックス

【令和5年5月20日(土)】
今日も見学の子を迎えることができました。
とても嬉しいことです。合唱団「空」の存在が多くの人たちに認められてきたのかな。
入団してくれると良いですね♪
それに今日から練習を開始する新入団員の子もいて、とても和やかに練習が進みました♪

だからと言うわけではありませんが、最初に「声の出し方」について練習しました。
今までにピアノの「弦を鳴らす」発声練習は何度もやってきましたが(これは「空」の伝統です)、
3年ほど前からミミクリーペットに向かって「声を前に飛ばす」練習をしていました。
これを組み合わせたわけですね。
つまり、最初にミミクリーペットに向かって「声を前に飛ばし」ます。
ミミクリーペットが答えてくれたら、そのフォームを保ったままピアノに向き直って「弦を鳴らす」わけです。
ミックスさせることで、より声に響きを付けていこう…というわけ。

高校生くらいになるとミミクリーペットが答えてくれても「アホくさっ!」なんて思っているかもしれませんね。
でもね、これは大事なんですよ。
よく「声を前に」って言うけれど、何にもない空間に向かって「声を前に」というのは目標も何にもなくて分かりにくいんです。
「アホくさっ!」って思いながらでもミミクリーペットに向かって声を出す…ということは、ミミクリーペットを見て声を出しているわけで、それこそが「声を前に出す」っていうことなんです。
高校生だって子どもであり(まだまだ身体が成長する途中っていう意味)、どんどん上手になることができる時期ですから、目標が具体的に目で確認できるってことは極めて大事なんです。

この「ミックス発声練習」は少しずつでも毎回続けていこうと思っています。

今日はしかし、中学生高校生にテスト直前という子が多く、なんとメゾソプラノが一人もいない…という状況でした。
だから楽譜に書いてあるとおりのハーモニーを作ろうと思っても不可能な状況でした。
どうするか。
いつも書くように、練習というものは「来てくれた子が何か得をして帰ってくれれば良い」わけで、何もチャンとしたハーモニーを作るばかりが「得」ではありません。
なので今日はメロディー重視。今まで一度も歌ったことのない曲のメロディーを実際に歌って見る…ということも立派な「得」と考えます。
というわけで曲集「はたおりむし」の中から1曲目「はたおりむし」と2曲目「春つめたや」のメロディーを全員で歌ってみました。
CDを聴いてメロディーをとらえることは非常に有効ですが、実際に声に出して歌ってみるのはさらに有効です。
音取りは早い合唱団「空」ですから、あっと言う間に2曲ともメロディーを覚えてくれました。

ちなみに「はたおりむし」とは「機織り虫」と書き、意味は「キリギリス」のことです。
しかし「機織り」という言葉から「織り姫星(おりひめぼし)」の意味を詩人が込めているものと思われます。
恋のキューピットの「射手座の星」という言葉が続いているからです。
キリギリスが星空に昇って織り姫になって彦星に恋をして射手座が笑って…
笑われて失恋して羽をすりあわせてヒゲをふるわせてスーイッチョン…
羽をすりあわせて鳴くってことは、このキリギリスはオスなのか?メスは鳴かないからなぁ。
ということはオスのキリギリスが織り姫になって…ってなると頭がコンランしてくるわ。
深く考えないことにしましょう(笑)。
しかし豊かなイメージが広がる曲であることは間違いないですね。

後半は曲集「さくらんぼの実る頃」を全部歌いました。
もっとも今日はメロディー重視ですから音取りの確認もやりながら…でした。
アルトの音が重厚に響いてキレイでしたね。
あれほどのアルトの音はなかなか少年少女合唱団では出せないですよ。お見事でした。

来週は、今度こそ今木智彦先生をお迎えします。
みんな、よろしくね。

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