SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


一人一人を活かす と チームとしての機能

【令和5年4月29日(土)】
今日は二つの目標(嶋田先生の目標です)を立てていました。
一つは全員がほぼ初見(初めて楽譜を見ること)である「ねむの木震ふ」の何曲かを歌ってみて、たった1回の練習でどのくらい歌えるかを試してみようと思っていました。
と言うのは今日は練習後の午後に女声コーラス青の定期演奏会があり、そこで「ねむの木震ふ」がプログラムになっていたのです。
何ヶ月か歌い込んだ大人の合唱団の「ねむの木震ふ」と、たった1回の練習で歌った「空」の「ねむの木震ふ」とを比べてみよう…と思いました。
これはどっちの合唱団が上手か下手か…ではなく、女声コーラス青の「ねむの木震ふ」を100だとすると「空」が初見の1回の練習で10かもしれない20かもしれない、でもひょっとしたら50くらいはいくのか、はたまた60くらいまでいけるのか。つまり「空」の「初見能力」が分かるのではないか…ということでした。
二つ目の目標は、その「ねむの木震ふ」を使って一人一人にカンタンはフレーズを歌ってもらって、みんなの実力と言うか、いや、そうではなくて今決めてあるパート編成が本当に一人一人に合っているか、そこを確認しようと思っていました。
一人一人に合っているパートって、とっても大切なのですけれども、合っているパートだけを優先していてソプラノが20人アルトが0人なんてことをしていたら合唱になりません。個人も大切ですがチームとしての機能も大切です。
だからこの二つ目の目標は5月の終わりとか6月の終わりとかに何回も確認して、最終的に個人もチームも大切にして活かしていくパート編成にしていこうと思っています。

結論。
歌った曲は「二十歳」、8曲目「ねむの木震ふ」、「十四歳」の3曲です。

まずは二つ目の「パート編成」について。
「二十歳」の4~12小節目を、ソプラノ・メゾソプラノ・アルトの全部を一人一人に歌ってもらいました。
で、どの子もソプラノもメゾソプラノもアルトもできる…ということが分かった。これは素晴らしいことで、日頃の練習の成果ですね。まぁ「空」のような器用な合唱団は日本中にもそうはあるまい。
しかし高い声の方がよく響く子や低い声の方がよく響く子や、そして真ん中らへんの声がよく響く子や、いろんな声の子がいます。二人ほどパートをチェンジしました。
ソプラノは人数が減った分、響きが薄くなりましたが(あたりまえだ)、メゾソプラノとアルトは人数が増えた分、響きが厚くなりました(あたりまえだ)。
ですが今日はゴールデンウィークの初日だよん。どのパートにも参加できなかったメンバーがいるのが当然で、先生の頭の中では「全員が揃ったらどうなるか」がシミュレーションされています。
今日のビミョーなパート修正は、結果的に「空」のチームとしての機能が高まったと確信しています。

一つ目の「初見能力」について。
今日の女声コーラス青の「十四歳」「二十歳」「ねむの木震ふ」を100だとすると、今日の初見「空」の「十四歳」「二十歳」「ねむの木震ふ」は80くらいでしたね。まぁまぁの成果だったと思います。

誤解のないように書いておきますが、「空」をホメているんじゃないですよ。
男子の100メートル走の世界記録はウサイン・ボルトの9秒58なのですが、ボルトが9秒57になるためにはどのくらいの練習が必要だと思う?(ボルトはもう引退してるから現実にはありえませんが)
あるいは合唱コンクールで1位の合唱団が100で2位の合唱団が99だとしたら、その99を100に高めるためにはどのくらいの練習が必要なのでしょうね…?
ゼロを50にすることはカンタンですが80を90とか100にすることはメチャメチャ大変です。勉強だって同じことです。
だから今日の初見の「空」が80だからと言って、それは喜ぶべき話でも何でもない。

しかし、今日の初見の「空」は10でもなければ50でもない。80です。これは確かに言えます。保証できますね。
あるんですよ。初見で初めて歌う時、1時間くらい練習しても10くらいにしか高まらない合唱団が。
そういう意味では今日の初見の「空」は80くらいまでは高まっているので、(そういう意味では)みんなは喜んで良いですし先生にとっても嬉しいことでした。
「初見能力」はなかなかのものだ。「空」はね。それが確かに分かりました♪

「初見能力」についても「パート編成」についても今日で終わった話ではありません。
またやりましょう。
あの手この手を使っていろいろなことを試していきますが、「空」のメンバーが上手になってチームとしての機能が高まれば何だって良いんです♪
またいろいろやりましょう。

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