SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


奇跡の1日

【令和4年1月24日(月)】
父母会の皆様、メンバーの子どもたちへ
素晴らしい演奏会を開催することができました。
これは父母会の皆様の鋼鉄のような結束によるお支えと、メンバーの不屈の努力と助け合い、そして新実先生の熱意あるご指導のおかげです。
入場者数は速報132名…との報告を受けていますが、今の状況の中で誰が132という数を予想したことでしょう。この数字には「空」を応援してくださるさらに多くの方々の存在が垣間見えます。
入場者数はともかく、会場に響いた演奏の質は、それこそ嶋田先生の予想と想像を遙かに上回るものでした。

8月18日に、1月23日のアートピアホールを押さえたのは東海メールクワイアーの演奏会延期に備えるものでした。その演奏会が延期ではなく中止となり、急遽「空」の(10月31日の)延期に備えるバックアップとして契約を書き換えました。その時点では大学共通テストや各私立中学高校の入試日程を考える余裕はなかったのです。とにかくホールが空いていたから急遽押さえた…というのが実情でした。
結果、東海メールクワイアー(中止)に続いて「空」の演奏会も延期を余儀なくされ、嶋田先生が1月23日を押さえておいたのは「結果オーライ」となりました。まさにスレスレの綱渡りでした。
ところが、先にも書いたとおり、1月23日は大学共通テストや各私立中学高校の入試とまともにぶつかりました。受験生には本当に辛い思いをさせました。心からお詫びをいたします。加えて、これもコロナの気まぐれによる状況変化なのですが、オミクロンによる感染拡大がメンバーと父母会の不安をあおり立てました。世の中こういう状況でコンサートあり??っと誰もが考えたことでしょう。嶋田先生だって頭が痛くなるほど考えました。
まさに最悪の状況下の中、第25回定期演奏会は開催されたのでした。

メンバーの子どもたちの中から感染拡大が発生すれば、本番1時間前でも「中止」はあったかもしれません。「空」の練習での感染なら(変な言い方ですが)諦めもつきますが、学校で拾ってきた感染かもしれず、そんなこと分かるわけがないから、リハーサルで熱が出て抗原検査して30分で結果が出て「はい陽性」なんてことになったら、みなさんどうしましたか?さすがの父母会もおそらくパニックになって、嶋田先生もパニックになって、「当日中止」になったかもしれません。

メンバーの子どもたちが無事にステージに立てたことは冷静に考えると奇跡に近いことでした。それも予定していた全員が…です。数学的な確率を考えれば「1月23日は奇跡によって守られていた」と言えるでしょう。

9月の練習自粛による練習時間の消滅、1月の入試日程との重なり、加えて当日の感染状況、これら最悪状況の重なりを全て弾き返したハーモニーは…
いやぁ驚きましたねぇ。なかなか大したものです。合唱団の名前を伏せてマスクをしていることも隠して、音源だけをCDなりYouTubeなりで全国の知らない人に聴いてもらったとしても「いいね」が多くつくんじゃないかな。
「くじらの子守唄」の繊細な表情、「感傷的な唄」の目眩(めまい)のような不思議な感覚、「卒業」のクライマックスのエネルギッシュなフォルテのハーモニー、「あしたうまれる」のお月様の愛情あふれる語りかけ…などなど、嶋田先生の耳には強烈な印象が残りました。
ほんと、これらの曲は「空」のことを何も知らない人に聴いてもらっても「理想的・模範的な歌唱」として十分に通用するものだったと思います。
「奇跡によって守られた」「奇跡的なハーモニー」でした。
大感謝…とか、拍手…などという言葉では表すことができない歌声がいくつもありました。
プログラムの序文に
メンバーの合唱への意欲は極めて高く…、父母会の不屈の結束と、新実先生の愛情に…、
と書きました。プログラムというものは1ヶ月くらい前に「当日のことを予想して」書くものです。
その「予想して」書いたことが全て実現した、まさに奇跡の1日でした。

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