SORA NOTE

【令和３年１２月４日（土）】
令和３年も残り少なくなりましたね。「空」もこの後、
11日（土）　フェールマミ②
18日（土）　音楽プラザ中リハ
25日（土）　音楽プラザ中リハ
26日（日）　緑生涯学習センター（新実先生をお迎えして）
で令和３年を終えることになります。

さて、今日も発声練習を兼ねて「うたにつばさがあれば」と「わたりどり」からスタート。
何度か書きましたが「わたりどり」の歌詞の「あの影は」とは「あの光は」という意味です。
だから

あの光は　渡り鳥、
あの輝きは雪、

と歌うことになります。「渡り鳥」も「雪」も本物の渡り鳥や雪をイメージして、壮大な風景を歌い上げても良いと思います。
嶋田先生はどう歌っているかと言うと、「渡り鳥」は「未来へはばたく自分」、「雪」は「自分の目標」あるいは「自分の夢」とイメージして

あの光は　未来へ向かう自分
あの輝きは　自分の夢

と歌っています。そして

遠ければ遠いほど（自分が向かう）空は青く輝き
（自分の夢が）高ければ高いほど道は山のようにけわしい
ああ、永遠の目標　乗鞍よ
私は光となって　あなたを目指す

と歌い続けてきました。
もちろん、真っ青な大空、真っ白な雪、光り輝く緑の大地、その大空を雄大にはばたく鳥…という「人間の心の中の原風景」でも素晴らしいイメージです。
いずれにしても大中先生が兵隊になる直前に「戦地で果てる（死ぬ）覚悟で書いた」とおっしゃった名曲です。「空」のメンバーが自分の心をいっぱいに膨らませたイメージを抱いて歌ってほしいと願っています。

前置きが長くなりました。今日は久しぶりに「このみちゆけば」と「夜と昼」を歌いました。楽しい歌ですね。「夜と昼」はもっともっと元気よく歌いましょう。元気よく…というのは「大きい声で」ではなくて「エネルギッシュに」という意味ですよ。
続いて曲集「やさしい魚」の「天使」は先週の繰り返しでＰ35のハーモニーを整えました。ここは半音や全音でぶつかる部分が散りばめられていて、先週書いた下の段の３～４小節目の音程が特殊な効果を狙っていて、いずれも「キズついた天使」の心の中のビミョーな動きを表現するためのハーモニーです。
これを力任せに10000回練習する…という方法もあるでしょうが、嶋田先生は回数は最低限に少なくしたい。力任せのゴリ押し練習よりも、歌うメンバーが「キズついた天使」の心に共感しているか、早い話が「自分と同じだ」と思っているか、その方がヨッポド大切だと思います。その「自分もキズついた天使と同じ」という共感があれば、10000回必要なところが10回ですむと思っています。
今日の練習は「天使」のＰ35と、「感傷的な唄」のＰ６～７の変拍子が最大のポイントでした。
「感傷的な唄」の最初のメロディーは、２拍伸ばす４拍伸ばすと数えていたらダメ。そして休符は八分休符だなどと準備していてもダメ。「風が吹くから　生きよう　そう思う前に　もう足が駈け出していた」を大きな一つのメロディーとして感じて、一息でつなぐように（途中にⅤはありますが）歌うべきだと思います。
そのために一生懸命に指揮をしました。でも最後は指揮も無しにして、ピアノから流れ出る不思議な音の波（つまり伴奏）に自然に乗っかるように歌ってもらいました。
そうなんです。ここは「指揮に合わせよう」なんて思ってちゃダメだと思うんです。指揮に合わせるっていうよりも、「風が吹くから…」から「…駈け出していた」までを一つにまとめて感じること。それが大切ですね。
「感傷的な唄」でもう一つ練習したことはＰ16からの「そんな祈りが　もしかして　適えられないだろうか」でした。
「そんな祈りが」はかなり強い声でした（大きい声ではないよ）。本気で祈っているような感じの声です。
それが「もしかして」で少しフワッと柔らかくなる。これもステキです。
問題なのは次の「適えられないだろうか」でさらにフワッと柔らかくなって消えていくことでした。逆です。「適えられないだろうか」は本気の本気の必死の懸命な「願い」そのものだと感じます。つまり、本気の本気で祈っているような声がほしい。
柔らかくフワッと消えていくのではなくて
本気で祈っている強い声が消えていく
そんな感じです。
真ん中に「もしかして」のフワッとした部分が入るので、「適えられないだろうか」もそのままさらにフワッとして消えていってしまうのです。
で、やってみたことはＰ17の１～２小節目をカットして、「そんな祈りが　適えられないだろうか」と歌ってみた。それも思い切り強い声のｐ（ピアノ）で。
それで問題が全部解決したわけではありませんが、かなりレベルアップしました。また練習しましょう。
今日の練習に参加できなかったメンバーは、ぜひ頭の中で「もしかして」をカットして「そんな祈りが　適えられないだろうか」と歌ってみてください。