SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


くじらの子守唄

【令和3年11月20日(土)】
中学生・高校生はそろそろ期末テストが始まりますね。「空」をやっていたら成績が下がった…なんてことになったら嶋田先生は悲しいので、何の役にも立たないけれども応援していますよ。集中力で頑張ってください。来週は期末テストのピークだろうなぁ…。
加えて小学校では作品展(展覧会)が開かれているようです。音楽プラザからの帰り道で黄色い帽子をかぶった1年生たちとすれちがいました。場所から考えて昭和区の村雲小学校だと思います。先週から来週にかけて多く開かれています。
でも「空」の練習は続きます。誰にでも順番交代に「参加できない日」が巡ってきますから、そこを「参加できる」メンバーでカバーし合う。それがチームワークです。

今日は先週楽譜を配った「くじらの子守唄」から始めました。まずはメロディーを歌って、それからハーモニーを作っていきます。非常にファンタスティックな(幻想的な)不思議なメロディーです。
この曲について湯山先生は「くじらの鎮魂歌のような気がする」と書いておられますが、「鎮魂」すなわち「死んだ人を悼み思い出すこと」とはどういう意味なのでしょうか。
嶋田先生のイメージでは「くじら」を「おかあさん」と考えます。
童謡「イルカの翼」でも同じですが、お母さんは死んでしまった。そのお母さんがイルカの赤ちゃんを天国から励ましているのが「イルカの翼」です。
ぼく(私)が運動会のかけっこで1位を取った。「1」の旗の所に座った。その時に天国からお母さんが手をたたいている音が聞こえたんだと思います。

おかあさんが 手をたたく
どこかで 手をたたく
おかあさんに 手はないよ
それでも 音がする

ここまで書いただけでも涙が溢れそうになります。詩は続きます。

ちがうよ よくお聞き
海だよ 海の音
運命を恨んだ 死んだ人たちが
泣いている 声なんだ

聞こえる ホラ響く
今夜も 窓の外
おかあさんが 今いる世界から
歌っている 応援の音(声)なんだ

おかあさんが 目を閉じる
今夜も あっちの世界で
わたしも 目を閉じて
おかあさんに 会いに行く

みんながどう思って歌っているのか知りませんが、嶋田先生はこのようにイメージして歌っています。みんなに「このように思え」とは言いませんが、本物の鯨が目を閉じていると思っているのなら「それは違うよ」と言います。
嶋田先生は芸能界に興味はありませんが、歌舞伎の世界に現実にある話ですよね。たしか「かんげん君」という名前の男の子。
まぁ何にしても、とにかく「自分のイメージ」だけは持っていてくださいね。

次は「わたりどり」。今日は男子メンバーが3人揃ったので、嶋田先生が入ってテノール2人とバス2人。とても気持ちの良い響きとハーモニーが生まれました。

大中先生が 手をたたく
どこかで 手をたたく
大中先生に 手はないよ
それでも 音がする

聞こえる ホラ響く
今日も 窓の外
大中先生が 今いる世界から
「空」に向けている 応援の声なんだ

続いて組曲「やさしい魚」。今日は内匠先生が本番でお休みなので、ピアノがないことを逆に利用して、純粋に声だけでできるハーモニーを確認していきました。
「感傷的な唄」では嶋田先生の悪いクセが出て、けっこう細かい注文をいっぱい出してしまいました。また「天使」と5曲目「やさしい魚」は音程が難しいので何度も繰り返して練習する必要があります。

まずは今日参加できた子も参加できなかった子も、先週ソラノートに書いた「自分だけの本当の音楽」を作ってください。頭の中で鳴り響く、詩人と作曲者と自分だけの世界を作るのです。
その上で、今日やったことは「一人一人の世界をそろえること」です。息(ブレス)するタイミング、歌い出しのタイミング、そして音程などなど。これは集まった人間同士で歌い合わせないとできない練習です。
しかし、その前提となる「自分だけの本当の音楽」は絶対に必要です。この努力は忘れないでくださいね。

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