SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


会話 そして 対決

【令和3年10月16日(土)】
今日はどんなふうに練習を進めるか、いろいろ悩んでいました。
ひとつは、みんなが苦手だと言う曲を集中的に細かく歌っていく…という方法。これは深まりますが5曲が精一杯です。
もうひとつは、「白いうた青いうた」をアンコール2曲を含めて、とにかく18曲全部歌っておく…という方法。これは思い出すだけになるかもしれないけれども全部を経験できます。
さて、どうするか。
中間テストや運動会で来られないメンバーがいますから、5曲をすごく深めても参加できなかったメンバーとの差ができてしまう。来週にはテストは終わるでしょうけれど、今日集まったメンバーが来週にも来られるかどうかは分かりません。
結論は全部歌うという方法です。
今日と来週の23日(土)はとにかくできるだけ多くの曲を歌っておいて、前日の30日(土)の午前午後で「表現を深める」練習をします。
8月26日に(コロナ爆発で)連絡するまで、本番は10月31日(日)で新実先生の最終リハーサルが30日(土)という計画だったわけですから、その2日間は旅行という計画は無いはずで、メンバー全員が集まることが期待できます。30日(土)には嶋田先生の全ての力を振り絞って表現を深めます。「公平」という観点からも、この方法がベターでしょう。

そう考えて始めた今日の練習ですが、結論は予想を上回るものでした。特に後半に歌った曲集「われもこう」は熱いエネルギーを感じました。
9月をまるまる練習しなかったわけですから、へたすりゃ2ヶ月ぶりに歌った曲もあったと思います。そう考えると今日の歌声は賞賛に値するものだったと思います。かなり効率が良かった。5分くらいしか歌えなかった曲や1回だけしか歌わなかった曲もありますが、なぜ1回しか歌わなかったかというと、その曲は「嶋田先生が予想していた以上のレベルで歌えたから」だと理解してください。メンバーの努力に感謝と拍手です。

今日のポイントは(そして来週のポイントも)二つあります。
一つ目は「楽譜に書いてあるとおりに歌う」ということです。
フォルテやピアノ、そしてクレシェンドなどの強弱はモチロンですが、テンポのゆらめき(rit)にも注意。とにかく新実先生には「書いてあるとおりの表現」をぶつけましょう。
嶋田先生の責任が大きいのですが、合唱団「空」はritが得意です。得意というよりも好きです。たとえば「忘れ雪」の21~22小節目。この「すすり泣く 沢の岸辺」をritすると気持ちがいいしカッコいい。でもインテンポです。速さは変わらない。詩を読むとここでritする(思いを込めて表現する)のも良いと思いますし、ダイイチ嶋田先生自身がそのような表現を好むので、良いか悪いかはともかくメンバーは大なり小なりその影響を受けている。ちょっと反省しなければいけませんね、嶋田先生は。
一方「われもこう」の楽譜を開くと、4小節目、12小節目、20小節目、28小節目、34小節目、36小節目にritあるいはrallがあります。これは全てのメンバーにやってみてほしいのですが、ぜひ楽譜を開いて、頭の中で「書いてあるとおりに」音楽を鳴らしてみてください。5分でできると思います。ぜひやってみてください。
書いてあるritあるいはrallは全て新実先生が書いたものです。つまり頭の中で音楽を鳴らすということは、あなたと新実先生とが二人だけで「音の会話」をする…ということです。
そこでどんな「音の会話」(つまり表現)が生まれたのか、人と比べることはできないし答え合わせもできません。しかし答え合わせなどする必要はなく、一人一人の「音の会話」はビミョーに違っていて良いのです。
そのビミョーに違う「音の会話」が30人分集まって、世界に一つしかない「空」の表現が生まれるのです。その「空」の表現を束ねるのは新実先生です。やってみましょう。「われもこう」だけなら5分でできるはずです。
二つ目のポイントは「楽譜を見ないで歌う」ということです。
今日も「自転車でにげる」や「ふたりで」でやってみました。歌詞を間違えても良いし、音を間違えても良いので、とにかく自分の耳と集中力を信じて「音と対決する」のです。
これは本当のことを言うと「音楽の本質」に関わることです。「歌詞や音を正確に歌う」ことと「自分の耳だけで対決して歌う」ことと、どっちが大切かというと「対決」の方です。順番から言えば①「自分の耳だけで対決して歌う」ことができるようにするために②「歌詞や音を正確に歌う」練習をするのであり、歌詞や音程を正確にするために③「楽譜を見る」という順番になります。
ふだんの練習は③で良いのですが、目指すところは①です。①を目指すために今日も練習をしました。来週もそうします♪

ソラノートはここで終わり。あとは雑談です。
先週ナゾナゾを出しました(笑)。「たまごだけ転んでいるのはナゼ?」という問題です。
ラインでも同じナゾナゾを出したところ、なんと回答はゼロでした(大笑)。
回答ゼロというのは実は嶋田先生の予想どおりでありまして、回答ゼロか30くらい回答がくるか、どっちかだと思っていました。予想は的中しました(笑)。
今日、無理矢理に答えてもらったところ、
たまごはまだ生きていない(生まれていない)から
たまごだけ動けないから転がるしかないから
つまり「転ぶ」は「転がる」ということ
たまごが進むということは転がるということ
などの答えがありました。全部100点の答えだと思います。芸術の世界には「答えが一つしかない」ということは有り得ない。「答えが一つ」というのは学校のテストの問題だけです。
ひよこや ぶたや みみずが走って進んでいる中で たまごが一生懸命にコロコロ転がっていっしょに進もうとしている…。なんともカワイイ、ロマンチックなイメージです。
みんないっしょなんです。方法はそれぞれ違うけどネ。

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