SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


日帰り合宿2日目 言葉のまとまりを生かす

【令和3年8月21日(土)】
今日も体操なし発声練習なしでイキナリ曲集「われもこう」に突入。昨日あまり細かく練習できなかった「とげのささやき」「われもこう」「就職」「卒業」を少し細かく練習しました。
今日のポイントは「基本的に4小節NOブレス」ということです。もちろん例外はありますが、基本的には4小節を一つのまとまりと考えて息継ぎなしで歌い切る…ということです。
たとえば「とげのささやき」ではアルトの歌い出し「くれないの ばらの」が4小節のまとまりでNOブレスです。
これが「われもこう」ではもっと大切になります。「あの色だけならば 暗すぎる」までが4小節のまとまり。次の「すすきの道をふさぐ われもこう」までで4小節のまとまり。この「まとまり」はフレーズと言ってNOブレスで歌いたいのです。お願いします。忘れないでください。
ただし、新実先生は「あの色だけならば 暗すぎる」と「すすきの道をふさぐ われもこう」の間にVの記号を書いていません。と言うことは、できることなら8小節つなげて「あの色だけならば 暗すぎる すすきの道をふさぐ われもこう」までNOブレスで歌い切ってほしい…と作曲者は願っているということになります。
ところが、さらに楽譜をよく見ると、「われもこう」には1カ所もVの記号が書かれていません。時々四分休符や八分休符がありますから、そこで息を吸わないと死んでしまいます。アルトなんぞは最初(P32)からP34の「かがやく 深い くれない」まで休符すらありません。つまりアルトは最初から24小節を息継ぎなしで歌い切ることになります。
そいつぁ無理ってもんだぜぇ。ってなワケで、途中で息を吸う必要がある。息をするならせめて4小節はつないで歌いましょう…というのがポイントです。できれば8小節つなぐ方が良いに決まっていますが、それで苦しくなって声が変になってはイケナイので、無理をしないで4小節。これがコツです。
そんなことを意識して楽譜を見ると、「とげのささやき」にはVはたった一つ、「就職」のVは二つだけです。いずれの場合も4小節をまとまりにすれば「よあけに うらないして」とか「いなかのまち でていく」のように詩の言葉のまとまりを生かすことになります。

その後は曲集「ぼくは雲雀」と曲集「われもこう」を合計16曲、全部を通して歌いました。昨日も書きましたが、みんなの歌声を聴いていると何となく「こう歌いたい」という気持ちを感じます。今日もそれを感じました。細かく表現を統一していけば1曲に2時間や3時間かかってしまいます。本気になれば、そのように練習することもできます。
しかし、明日は作曲者本人がやってきて指導をしてくださいます。それも1曲や2曲ではなく、16曲をご指導くださるわけで、とてもじゃないけど昨日や今日の前半のような細かい練習をしていては間に合いません。
それよりは、ある部分はみなさんの「こう歌いたい」という思いを生かして、それをそのまま作曲者に聴いていただくことの方が効果的なのではないか…という判断がありました。
11時すぎから16曲を全部歌いました。あたりまえですが、まだまだ荒削りな部分はあるしメンバーが「上手く歌えるかな」と不安に感じている部分もあります。しかし本番までまだ2ヶ月以上あるわけで、明日は思い切り元気よくドーンと歌って、100回でも200回でもマチガエれば良いんです。練習する前に、嶋田先生から新実先生にそのようにお願いします。
そして、100回になるか200回になるか分からないけれど、そのマチガイや失敗を生かして来週から修正していく。これが一番大切なことだと先生は思います。

午後は曲集「やさしい魚」から「感傷的な唄」と「ジョギングの唄」を細かく表現し、さらにその後「天使」と「やさしい魚」を整理しました。ポイントを整理するたびにドンドン歌えるようになってくれるので嬉しかったです。
最後に「天使」「鳥が」「やさしい魚」の3曲を通して歌って5時になりました。何だかんだと言いながら、3冊の曲集を全部歌ってしまいました。
すごかったですね。明日はよろしくお願いいたします。

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