SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


集中して取り組みチャンスを生かす

【令和3年7月31日(土)】
今日は非常に上手くいった練習でした。これまでに歌った曲を最初に1回ずつ歌う…という方法です。その曲は
「薔薇のゆくえ」「忘れ雪」「火の粉「なぎさ道」「とげのささやき」「われもこう」「就職」「卒業」ときて「感傷的な唄」の9曲。
それぞれの曲を練習した時に誰がいなかったか、そんなことは記録していないし、先生は頭が悪いから覚えてもいません。
しかし、少なくとも今日のメンバーは全員、この9曲を1回は経験したことになります。
来週は3曲増えて12曲を最初に1回ずつ歌います。そうして今日の欠席メンバーをカバーする。この繰り返しです。
この9曲、1回しか歌わなかったのですけれども、それぞれの曲が持つ独特の響きがよく出ていて、なかなかのレベルでした。何度か拍手したのはウソではありません。
だいたい嶋田先生は、担任だった時にほとんどホメたことがありません。わざとホメるのがキライなんです。本当は大したことがないのにオオゲサにホメる。これはウソです。だから本当に感心した時にしかホメませんでした。
クラスの子も分かっていて、メッタにホメない嶋田先生が「うぉ~、いいねぇ」なんて言った時には本当に嬉しそうでした。
まだまだ荒削りな部分はありますが、それは当たり前です。3回か4回しか歌っていない曲もあるのですから。メンバーによっては今日初めて歌った…なんて子もいるわけです。それでもソコソコ響く。これは素晴らしいことでした。

このような練習の組み立ては、テキトウに考えたわけではありません。自分の経験に基づいたものです。
先生が東海メールクワイアーに入団したのは1984年2月9日(木)でした。入団した時は全員が歌えている曲を自分だけが知らない…という状態です。
先生にとっての初めての本番はその2ヶ月後、NHKのスタジオでFM放送の録音でした。曲は大中先生の「夜会の一隅」という組曲6曲です。入団から本番まで「夜会の一隅」を練習したのは3回くらいしかありませんでした。他のメンバーはすでに何度も歌っているので、シャカリキになって練習し直す必要もなかったのでしょう。
3回か4回の練習で嶋田先生が「夜会の一隅」を歌えるようになったのは、周りのメンバーの歌声をよく聴いて、それに合わせてメロディーやハーモニーを覚えていったからです。入団したばかりの嶋田先生のために最初から曲を教えようなんていう練習はありませんでした。先生も、自分だけのためにそんな練習をしてほしいとは思わなかったし、周りのメンバーの表現を聴きながら(ただし、ものすごく集中して聴いていました)歌っていれば、「夜会の一隅」6曲を歌えるようになるために3回のチャンスがあれば十分でした。

この嶋田先生の経験が、まさしく今日の「空」のメンバーに再現されていました。これが今日の練習が非常に上手くいったという証言になります。
もちろん大学を卒業した時の嶋田先生と、「空」の小学生中学生が同じレベルだとは言いません。小学生中学生には不安もあるだろうし、今日の練習一発で9曲を完全に歌えるようになったなどとは思いません。
しかし、やっていることは同じです。
何が同じなのかと言うと、「集中して聴きながら歌い、少ないチャンスを生かす」ということです。
「集中して取り組み、少ないチャンスを生かす」、これを学校の授業や勉強に生かしてみたまえ。絶対に成績が上がりますよ。成績が悪いのは頭が悪いからではない。病気なら仕方がありませんが頭というものには生まれた時には差はありません。成績に差がつくのは「集中して取り組み、少ないチャンスを生かす」か「ダラダラと取り組み、チャンスを何度も逃す」か、そこの差です。
今日の練習は非常に上手くいきました。嬉しかったです。

9曲を通した後はメインの練習です。まずは「ジョギングの唄」です。
この曲のポイントは、分かりやすくカンタンに言えば「乱暴に歌う」ということです。ロマンチックに言えば「生きてる毎日がお祭りなんだ」と思って歌う。このセリフは新実先生の言葉です。お祭りで太鼓のリズムに乗って朝から晩まで踊りまくる。そのようなエネルギッシュな躍動感が「ジョギングの唄」の命です。
注意点を記しておきます。

◯P19からP20上の段までソプラノの休止がありますが、ここまでは全員で歌えるようにしておきましょう。
◯P20下の段「というやつだ」は4声に分かれているように見えますが、メゾソプラノ上はソプラノと同じ、メゾソプラノ下はアルトと同じ。つまり2声に分かれるだけです。
◯P21からP22上の段の「わっしょい」までは3声でハモります。
◯P22の「lun lu lu」3回は上の音が「ドドド」、下の音が「ラシシ」です。つまり2部に分かれているだけ。
◯P22下の段の「人は」は今は全員で「人は人は人はより良い明日を」と歌えるようにしておきます。ただし本番では楽譜通りに分かれて歌う可能性が高いです。以下「いじでも」まではユニゾン(1声)です。
◯P23下の段の1小節目の「いじでも」は突如として3声。
◯次のP23下の段の2小節目の「思いこん」は突如としてユニゾン(1声)。
◯次の「でー」からP24上の段の「わっしょい」までは2声です。4声ではありません。
◯P24下の段からP25は楽譜通りの4声で歌います。アルトがメロディーだということを忘れないように。
◯P26上の段はユニゾンです。下の段は2声です。確認してください。
◯P27の最後からP28の「生き方は」まではユニゾンです。次の「こうなのだ」は3声です。
◯P28の「たしかめながら」からP29の「ふんで」までは2声です。ここも確認です。
◯次の「いくのだー」は3声。そして「ahー」から「わっしょい」までは2声です。
つまり、ユニゾンになったり2声になったり3声になったり、時には4声になって、メゾソプラノが忙しいです。
最後の「わっしょい」は音がありません。シャウト(叫び)です。「空」はシャウトが苦手です。今日は笑えるような上品なカワイくてスマートでロマンティックなシャウト(叫び)でした。よろしくお願いいたします(笑)。

ちなみに「常套句」とは「ふだん使っている当たり前の言葉」という意味です。
詩全体の意味は…。また改めて別に書きます。

その後の20分で曲集「ぼくは雲雀」の「自転車でにげる」と「ふたりで」を完了させました。ものすごい効率です。

ゆえに今日は3曲が完了。来週は最初に12曲を1回ずつ歌います。

Comments are closed.