SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「短い時間で」「ポイントを押さえて」

【令和2年6月20日(土)】
練習再開から3回目。今日も思いっ切り離して並べたイスが埋まってしまい、途中でイスを追加する必要がありました。メンバーの熱意に敬意を表します。
まずは「鮎の歌」から「いちごたちよ」を復習しました。復習…と言っても今日初めて楽譜を開く子もいるはずなので、例によって全部のパートを全員で歌います。ソプラノパートは基本的にメロディーラインを歌いますから少し丁寧に練習しました。
ドの音を聴いて(歌って)からミの音を出す。これがレベル1だとすると、
ドの音を聴いて(歌って)からソの音を出す。これがレベル2。
ドの音を聴いて(歌って)からファの音を出す。これがレベル3。
ドの音を聴いて(歌って)からラの音を出す。これがレベル4。
まぁ、これほど単純に数値化できるわけではありません。話を分かりやすくしているだけです。だけですが、合唱の基本中の基本であることに間違いはありません。
何度か「いちごたちよ」を歌っている先輩たちも、ソプラノのメロディーの中にドとファ、ドとソ、ドとラの関係になっている音程がこんなにたくさん散りばめられていることにビックリしたかもしれません。
湯山先生の音楽は「いちごたちよ」に限らず、どの曲も基本に忠実なのです。
その上で全員でメゾソプラノを歌い、全員でアルトを歌い、そして好きなパートでハモらせました。実にキレイにハーモニーが生まれます。
続いて「鮎の歌」の5曲目「鮎の歌」。これはイキナリ好きなパートで歌ってもらい、その後でポイントとなる部分の全パートを全員で確認しました。かなりレベルの高い練習を短い時間で行いました。何しろ時間は無限ではなく、時計の針が12時を指すまでに成果を上げなくてはならないので先生も大変です。
今日は「見学者があります」と聞いていたので、その子が来たら誰でも知っている童謡にチェンジするつもりでいました。小学生の2年生か3年生なら童謡が親しみやすいですからね。
ところが来てくれた子は6年生か、あるいは中学1年生かだったので、そのまま「鮎の歌」を使ってレベルの高い練習を続けました。中学生の見学者には親しみやすさよりもハーモニーの作り方を聴いてもらう方が良い…との瞬間的な判断です。
どう思い、どう感じてくれたのかな。来週も来てくれるとウレシイな。待ってま~す♪

休憩の後は「地球はひまわり」と「いま生きる子どもマーチ」です。短い時間でポイントを押さえて、全部のパートを全員で歌いました。
そして「コタンの歌」から「船漕ぎ歌」と「熊の坐歌」。「コタンの歌」は楽譜を開くと複雑そうに見えますが、ポイントを押さえてホグシていくと実に単純明快な作りになっています。各パートは単純明快で、それが女声(少年少女)パートと男声パートの7声が重なると、実に重厚この上もない響きになります。湯山先生の天才的な手腕であり、さすがに芸術祭大賞(その年度の芸術作品の中で第1位)を受賞しただけのことはありますね。40分かそこらで2曲、全部のパートを全員で歌い通してしまいました。

今日の練習の総括は「短い時間で」「ポイントを押さえて」といった言葉に尽きます。細かい音取りなどしなくても、歌う前からあらかじめ歌えるようになっている…歌う準備が整っている…ということを感じました。
これは団員専用エリアにあげられている「パート音源」を、かなり多くのメンバーが何回か聴いていることを意味します。あるいはCDを聴いて音楽の流れの予測をつけている。そうでなければ説明できないほどの効率の良さでした。メンバーの努力に感謝です。拍手を贈りたいと思います。

緊急事態宣言が解除され、県を超えての移動もOKとなり、愛知県内の新しい感染者も1日で0人か1人か…というレベルになりました。県内の合唱団も活動を再開しているようです。もちろん「空」は最大限の感染症対策を続けますが、あのコロナ渦の中でどうしてこんなレベルの高い合唱が持続できたの?と言われるような演奏ができるようになるかもしれません。
みんなで力を合わせれば、きっと夢ではないと思います。

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