SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


黒牛

【11月4日(月)】
夜分にゴメンナサイ。
表現に関係することでメンバーに1回も伝えていないことがありましたので急遽の連絡です。本番前日に説明するよりも、早い方がイメージも膨らむと思いましたので連絡します。(笑)気楽に読んでください。
問題の曲は「海と祭りと花の歌」の終曲「まためぐる春に」です。戦いの音楽が2回歌われますが、その1回目。歌詞は
「伊豆に沸き 風に乗る 早い雲 黒牛の 松明(たいまつ) 火の粉」です。
前半は「伊豆を出発点として(伊豆に沸き)」「勢いを強めていった(風に乗る)」「北条早雲(早い雲)」であると、2~3カ月前に1回だけ口にしたことを記憶しています。
北条早雲(そううん)。鎌倉幕府の中心となった北条時頼や元寇の立役者となった北条時宗らの一族とは全くアカの他人です。ずっと後、戦国時代に頭角を現して、同じ文字の「北条」を名乗ったので、「後北条(ごほうじょう)」と呼ばれています。
5代続いて(5代目の)北条氏直が豊臣秀吉に滅ぼされるまで約100年間君臨した後北条氏ですが、初代の早雲が小田原城を攻め落とした方法は今に伝えられる驚くべき方法でした。
『北条記』によれば、早雲は小田原城の殿様にプレゼントを贈り続けて友達となり、油断させておいて1000頭の牛の角に松明(たいまつ)を灯して小田原城を攻撃しました。もちろん夜襲(やしゅう・夜の暗闇に攻撃すること)ですので、その牛も黒い牛の方が闇に紛れます。数万の兵が攻め寄せてきたと、おびえた小田原城は大混乱になり、早雲は易々と小田原城を手に入れたという伝説です。
この部分、「黒牛(くろうし)」と歌えていません。昨日までの表現は「苦労死(くろうし)」と聞こえています。自分たちの歌声を思い起こしてみてください。法螺貝だとか和太鼓だとかに気を取られて忘れていました。すみません。
早い話が「黒牛」と歌ってくれれば良いだけなのですが、気になっちゃって…。

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