SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


課題に立ち向かう勇気

【令和元年9月21日(土)】
今日は「うたにつばさがあれば」と「月のうさぎ」を深めようと思って練習会場に向かっていました。その間に欠席連絡のメールが何件か入っていて、果たして会場に入るとソプラノ6、メゾソプラノ1、アルト3という布陣(笑)です。この布陣では表現を深めることは及ばないので、予定通り「元気のヒミツ」から入りましたが「今、歌ってくれているメンバーの力を少しでもレベルアップすることを目指します」と宣言しました。
「元気のヒミツはねー」から歌い始めて「いろんなところにあるんだよ」まで(つまり1番を)歌います。驚いたことに予想以上のハーモニーが響き、これはちょっと意外でした。半分以下の人数で、しかもパートバランスは最悪とも言える中で、ソコソコのハーモニーが出てきたことに思わず「定期演奏会ならいざ知らず、慰問コンサートやミニコンサートなら今いるメンバーで十分ですね」という言葉を使いました。まずは開始早々のメンバーに拍手です。かなり力を付けています。
とは言え、一人一人の合唱力を高める時間にしようと決めたのなら一人で歌ってもらう方法を取るわけで、それぞれのメンバーの課題が見えてきました。
この課題、嶋田先生にもあります。東海メールクワイアーの団員として歌う時、気を付けなければならない点は山のようにあります。課題がある…ということとヘタクソであるということは違います。むしろ上手になればなるほど課題は増えてきます。増えてくる…というよりは見えてくると言った方が良いかもしれない。課題をたくさん指摘される(あるいは自覚する)ということはレベルの高い話であって(確かに課題を自覚することはある意味ではツラいです)恥ずかしいことでも何でもありません。
課題を一つ克服するたびに新しい世界が見えてくる。そんな喜びをメンバーに感じてほしいなぁと思っています。
さて、たった2ページの「元気のヒミツ」1番において出てきた課題は10人十色。それぞれ違う個所に課題がありました。つまり、全員が何らかのキズをもっているわけです。
それなのに最初に全員で歌った時には「ミニコンサートなら十分」言えるハーモニーが生まれるのです。なぜでしょうか。それは助け合っているからです。
練習の現場では言えませんでしたからここに記しておきます。Aさんが持っている課題は1小節目にあるとします。Bさんが苦手なのは2小節目、Cさんが克服すべき点は3小節目にあったとします。1人が課題を抱えている小節は他の9人は大丈夫なわけです。だから1小節目はAさんが他の9人に助けられ、2小節目はBさんが他の9人に助けられ(Aさんは助ける側に回っています)、3小節目はCさんが…というような現象が確かに起こっています。
この現象をチームとして(全体として)発揮できるようにする練習は非常に大切で、ふだん嶋田先生が行っている練習です。しかし、たまには一人一人の課題をアバイてみるのも良い。アバクことによって、その子がその部分を少しでも克服してくれれば、そして全員が少しでも自分の課題をクリアにしてくれれば、全体としてのハーモニーはいっそう輝きを増してくるはずです。この理屈、小学生でも分かりますよね?
「元気の」の歌い出しの声を明るく保つ、「ヒミツはねー」と伸ばしている音を正確にする、「ヒミツはねー」の音程(ドファラ)を正確にする、「葉っぱに隠れたカタツムリ」などの細かい動きの音程を「決める、歌詞を覚える、楽譜を見ないで歌える部分を増やすなどなど、「元気のヒミツ」の1番だけでも課題はいっぱいあります。
繰り返しますが、課題が見えるということはレベルが高いということです。東海メールクワイアーには課題が1億万くらいあります。
合唱団「空」も「元気のヒミツ」だけで課題はたくさんありますから全5曲、そして「白いうた青いうた」や「海と祭りと花の歌」までの課題を全部ホジクリ返せば課題は1億万くらいは「でてくることでしょう(笑)。

今日は途中から「海と祭りと花の歌」と「月のうさぎ」の音程確認に切り替えましたが、時間があったらみんなの課題を少しでもクリアできるようにしてあげたいなぁ…と思っている嶋田先生でした。

来週は福田小学校で土曜日学校開放があり、嶋田先生は練習に参加できません。そこで、何か楽しい練習ができるように…と思って「草原の別れ」の楽譜を配り、少し歌ってみました。来週集まったメンバーにも楽しく音取りができるようにしてもらえたらいいなと思います。
むしろ、多くの子が初見の曲を使って、一から(つまり音程の取り方から)合唱の基本をさらってくれる時間があっても楽しいでしょう。その基本は定期演奏会に生きてきます。
どの曲をどのように使って練習するのかは3人の先生方にお任せをしておきました。しかし、嶋田先生が思いつかないような、別の角度からのアプローチがあるものと確信しています。みんなで力を合わせて、この大切な時期を乗り切ってくださいね。みんなの奮闘努力に期待しています。

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