SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


4月13日(土)はホームページ用の清麗音源を録音しましょう

【2月9日(土)】
今日は嬉しいことに6年生の見学者があり、9時30分の時点でのメンバーが少なかったこともあり、新実先生の「白いうた青いうた」からスタートしました。第1集の「壁きえた」「ともだちおばけ」「無名」は二部合唱あるいはユニゾンであり、少ない人数でも充実した響きを聴いてもらうことができる…という計算があったからです。
もっとも、練習開始の後から続々とメンバーが集まってきて、四声に分かれても対応できる人数になりましたが、結果的には最後まで「白いうた青いうた」で押し通すこととなりました。
今の「空」は1回覚えたメロディーを忘れないし、耳も育ってきていますから、「この曲を歌うのは今日が2回目だよ」という子は大きな戦力。「今日初めて歌います」という子もすぐに曲の骨格を捉えて戦力になってくれます。
「壁きえた」を嶋田先生がアプローチするのは初めてですが、嶋田先生が参加できなかった時に歌ったと聞いていました。何か月か前のことだったと思うのですが、音取りは必要ありません。初見の子もドンドン歌ってくれます。だから音取りではなく、歌詞の意味や歌い方(すなわち表現)についてアプローチすることができました。とてもありがたいことです。
「西と東 空をつなぎ」と歌い出しますが、これは単なる東西南北の方向ではありません。西ドイツと東ドイツのことです。今はドイツとして一つの国になっていますが、1989年に「ベルリンの壁」が崩壊するまで西と東の二つの国に分裂していたのです。
分裂したのは第二次世界大戦が終わって敗戦国となった1945年ですから、何と44年間も分裂していた。東をソビエト連邦(今のロシア)が統括し、西をイギリス・フランス・アメリカが統括していたわけです。その44年間、基本的には互いに行き来することができない。1945年に父さんが西へ出張していて、母さんと私が東で留守番をしていた家族は、44年間会うことができなかった。そういう歴史があります。
ですが、空は繋がっている。父さんが見つめる空と、母さんが見つめる空は繋がっていて「同じ空」です。それが歌い出しの「西と東 空をつなぎ」の意味です。
このような背景を知っている子になってほしい。以前「思いやりとは何か」「優しさとは何か」という意味を問いかけるノートを書いた記憶がありますが(チコタンを歌っていたころだったかな)、自分が経験したことのない痛みや悲しみ(たとえば交通事故で親友を亡くした悲しみ・たとえばイジメられた痛み)を、自分が経験したことがあるように共感することができる力を「思いやり」と呼び、優しさと呼ぶのです。単にヒラガナをメロディーに乗っけるだけだったらコンピューターにもアホにもできます。
その「ベルリンの壁」が44年ぶりに崩壊し、生きて会うことができた父さんと母さん、あるいは親子。その気持ちを歌うのが「生きて 会えた」という歌詞の部分です。だからこの部分は強烈なフォルティシモになる。
「もえろ まわれ」とは「消滅してしまえ 変化してしまえ」という意味です。「ひとの まつり」とは「元気を出してワッショイ」の祭りではなく「人間が生み出したマイナスの祭典」すなわち「戦争」を意味しています。だからこの部分は「消滅してしまえ 戦争」「消滅してしまえ 悲しみの歴史」ということになる。
これは強い声が必要です。いや、最も必要なのは「消滅してしまえ」と本気で思っているメンバーのイメージであり共感です。できますか?歌えますか?
先生は「できる」「歌える」と信じています。
「水は 流れ」は西ドイツと東ドイツに共通して流れるライン川のこと。「空」と同じ意味ですね。
「ともだちおばけ」は楽しい曲ですね。音取りは1分で完了です。ですが「ラ ラン ラン」の「ドソド」と上がる音程(楽譜はニ長調ですからレラレになります)は不安定でした。ですが、みんなの耳は分かっていますから、しつこく追及はしなかった。今後トレーニングしていきましょう。
「ともだちおばけ」は自由にイメージを広げることのできる大きな許容範囲を持っている歌詞ですから、そのイメージも無限通りの可能性があります。ですがキーワードは「へのへのもへじは へのへのもへじさ」です。これは「君は何があっても君であることに変わりはない」「ボクは何があってもボクであることに変わりはない」という意味でしょう。
「頭のてっぺんに髪の毛描いても」とは「たとえ引っ越してしまっても」「たとえ二度と会えなくなっても」という意味でしょう。
つまり、どんなことがあってもボクはボク、君は君。親友であることには変わりない。という投げ掛けがあるように思います。
ボクには食べられないナマコを美味しそうに食べる君。これは「ボクにはとてもできないことを平気でやってのける君」という意味ですね。「そんなこと知るもんか」とは「そんな能力差も、僕たちの友情には関係のないことだ」という意思を示しています。
みなさんも自由に想像を広げてください。
こんな感じで「無名」「盲導犬S」を歌い、今日は「薔薇のゆくえ」を全パート歌えたことが嬉しかったです。中間部P16~P17はチャンと練習しないと歌えません。今日はその基本的な音取りができたことが大きな成果でした。
続けて「あしたうまれる」「小さな法螺」まで一通り歌ってしまったわけですから全部で7曲。あいかわらずスゴイ効率でした。歌ってくれたメンバーに感謝します。ありがとう。

4月13日(土)の練習ですが先週お伝えしたとおり、南文化小劇場ホールでの特別練習としたいと思います。午前午後です。
ホールでの練習ってのはナカナカできませんので贅沢な時間になります。
眼目は、ホームページ用の音源を録音しようということになります。現在のホームページにある「うたにつばさがあれば」「ドレミの歌」などの音源は定期演奏会や愛知県合唱連盟合唱祭でのライブ録音で、それなりに美しくはありますが、観客の咳払いは拍手、細かく言えば移動の音や話し声などのノイズが入っています。
これを、スタジオ録音、すなわち拍手も咳払いも入らない完全に清麗な音で録音して、今後のホームページや情宣に活用しよう…という訳です。
参加してくれたメンバーには、全ての録音をCDにして無料配布します。
曲目は「うたにつばさがあれば」が絶対。あとは嶋田先生的には「夕やけこやけ」と「ふるさと」は録っておきたいところですが、これは集まったメンバーのバランスによります。
できることなら「白いうた青いうた」から数曲、「イルカの翼」から数曲を、第23回定期演奏会の情宣用に録っておきたいところです。
曲目の詳細は今後の練習の進行状況を見て考えていきます。皆さん、協力をお願いします。

なお、スタジオ録音といっても、父母会の方々を初めとして、メンバーの友達や聴きたい方々に対しては、公開録音・公開リハーサルとして開放したいと思います。
そのあたりのところも最善の方法を考えていきたいと思っています。
とにかく4月13日(土)は練習と録音のダブルで、面白い時間にしていきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

Comments are closed.