SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「ねむれないおおかみ」と「すべての山に登れ」

【7月14日(土)】
今日は暑かったですね。集合した9時すぎはまだ何とかって感じでしたけど、帰りの時間の暑さはコレいかにって感じで、聞けば38℃超え?とか。みなさん、熱中症対策には十分な配慮を。
先週と先々週で「向日葵の歌」を全曲通したことは既述したとおりです。ここで今週、もう一度手を入れて十分な整理をしておくことは賢明な選択肢だと思います。もう一つの選択肢として、さらに基本を押さえた領域を広げておく…というものがありました。具体的には「ねむれないおおかみ」で、今のメンバーは何となくザックリと分かっているけれども細かい部分は取り組んでいない…という状態です。それに、ここ数カ月歌っていません。
集まったメンバーの顔触れを見て選んだのは後者、「ねむれないおおかみ」を固めておく…というものでした。
しかし、細かく入念に歌おうという考えはなく、12曲全部をひととおり通そうと思いました。深く追及する練習はもう少し先。今は浅く広く、できるだけ多くのメンバーができるだけ多くの曲を(まがりなりにも)知っているという状態にしておくのがベストです。
結論から書くと、2時間で本当に12曲全部をひととおり通してしまいました。もちろん「ひととおり通そう」と思って始めたことですが、それは予定です。先生が「全部やろう」と思っても、歌声に力がなければ「やりなおし」「もう一度」が多くなり、予定通りにはいきませんし、予定通りにいかないことはモチロン想定内でした。

ですが通ってしまった。「ねむれないおおかみ」に対するメンバーの強い意気込みを感じました。また、一度歌った曲は忘れない…という力も相当なものであることが分かりました。

曲集のタイトルともなっている1曲目の「ねむれないおおかみ」から12曲目の「いま生きる子どもマーチ」までの一連の流れはステキですね。嶋田先生的には「夏の日」や「赤い風船とんだ」の抒情的な歌が好きです。この間に「コンコンクシャンのうた」とか「おはなしゆびさん」というユーモアたっぷりの曲が配置され、「地球はひまわり」や「いま生きる子どもマーチ」などパワーでぐいぐい引っ張る曲が全体を締めています。

全曲を通してみて、あらためて「ねむれないおおかみ」という曲集の魅力を感じましたし、湯山先生に「12曲全部を歌いたいです」と少々強引に進言して良かったと思いました。実は湯山先生は12曲全部をステージに乗せることには積極的ではなく、これまでの合唱団「空」の演奏会でも必ず抜粋(何曲か抜き出して取り上げること)して歌ってきたわけなんです。今回は1冊の曲集をオリジナルの順番で全曲歌うという形が初めて実現するわけです。

休憩をはさんで、さすがに残った時間は20分ほどでした。「サウンド・オヴ・ミュージック」から「すべての山に登れ」を練習することにしました。

残り時間との相談はモチロンありましたが、この20分はハーモニーを作ることから離れて、徹底的にメロディーラインを歌うことに投入しようと決めました。

「すべての山に登れ」。古今東西ベートーヴェンからシューベルトを含めて無限に存在する「歌」の中でもトップクラスの美しさを持つ名曲です(と嶋田先生は思います)。「サウンド・オヴ・ミュージック」というミュージカルが好きだという人々に「では、1曲だけ選んでください」と問いかければ、「ドレミの歌」や「エーデルワイス」よりも上位にランクするかも知れません。少なくとも嶋田先生は、「サウンド・オヴ・ミュージック」というミュージカルは「サウンド・オヴ・ミュージック」から始まって「すべての山に登れ」で締めくくる曲集だと感じています。少々強引な表現を使えば「ドレミの歌」も「エーデルワイス」も、その中間を彩る脇役に過ぎません。まぁ、脇役が充実しているから主人公がさらに引き立つという意味もありますけれども。

とにかく「すべての山に登れ」はメロディーを歌ってほしい。メロディーを歌えない人がハーモニーパートを練習したってチャンチャラオカシイっていうことになります。しかも、ただメロディーを歌うだけではなく、一人一人のメンバーがそれぞれの思いと共感を膨らませて、「自分ならこう歌う」という表現を確立させている必要があると思います。

Climb(登れ) every(全ての) mountain(山に),

Search(訪ねる) high(高いところ) and(そして) low(低いところ).

Follow(たどれ) every(全ての) by-way(脇道を),

Every(全てを) path(パスしろ・乗り越えろ) you know(君が知っている全てを).

Climb every mountain(全ての山に登れ),

Ford(渡れ・超えろ) every(全ての) streams(流れを).
Follow(追いかけろ) every(全ての) rainbow(虹を),

Till(~まで) you(君が) find(見つける) your(君自身の) dream(夢を).

A dream(夢は) that will need(必要とするだろう),

All the love(全ての愛を) you can give(君が捧げることのできる).

Everyday(毎日毎日) of your(君の) life(生涯・一生・命),

For as long as(すごく長い・初めから終わりまで) you live(君の人生の).

Climb every mountain(すべての山に登り),

Ford every streams(すべての流れを渡り).
Follow every rainbow(すべての虹を追え),

Till you find(君が見つけるまで) your dream(君自身の夢を) !

直訳するとこんな感じになりますかね。で、この直訳から日本語として整えると以下のようになります。

 

Climb every mountain, すべての山を登りなさい
Search high and low, 高い山も低い山もあらゆる山を求め
Follow every byway, あなたが知る限りのすべての脇道と
every path you know. すべての小道を進みなさい

Climb every mountain, すべての山を登りなさい
Ford every stream,  あらゆる流れを渡りなさい
Follow every rainbow, すべての虹を追いかけるのです
till you find your dream. あなたの夢を見つけるまで

A dream that will need all the love you can give, 夢をかなえるために必要なことは   あなたが与えることのできる全ての愛を与えることです
Every day of your life for as long as you live. あなたが生きている限りの人生すべての時間を使って

Climb every mountain, すべての山に登り
Ford every stream, あらゆる流れを渡りなさい
Follow every rainbow, すべての虹を追いかけるのです
till you find your dream あなたの夢を見つけるまで

 

ちょっとやそっとで歌える内容ではありませんね。少なくとも音符の下に印刷されているヒラガナを声にしているだけでは、聴く人に何も伝わりません。どんな表現でも良いですから、「ボクならこう歌いたいな」「ワタシならこんな感じで歌うよ」という表現を見つけてほしいです。

では、また来週。楽しい時間をありがとう。

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