SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


響きのフルパワー

【4月28日(土)】
先週はスプリングコンサート、ご苦労様でした。イベントが終わった後は気が抜けてしまうことが東海メールクワイアーでもあるのですが、「空」には6月に老人ホーム慰問コンサートと愛知県合唱連盟合唱祭、そして11月の第22回定期演奏会と、大きな目標があります。だから今日も多くのメンバーが「やる気満々」で集まってくれました。
練習会場はフェールマミですから、グランドピアノを使って発声練習を行いました。「空」の発声練習は「♪いぬのおなかがハハハハハ~」とか「♪あくびが出るよ~」とかのバカバカしいことはやりません。狙う音と狙う場所(ピアノ)を明確にして、意味のある発声練習をします。だって時間がないからね。
今日も全員がピアノの弦を鳴らすことができました。これは年齢や体の大きさには関係がない。関係あるのは「響く声」であるかないか、その一点に尽きます。今日も指摘しましたが、小さい声でも小さい口でも「響き」さえあればピアノは鳴ります。
鳴りますが、やっぱり嶋田先生と同じくらい鳴らせる子は少ないですねぇ。「ちくしょ~、今に見ていろ。いつか嶋田先生を超えてやる」と思ってください。そのために、少なくとも「空」の練習ではいろいろと試行錯誤してくださいね。師匠を超えようとする気持ちがある弟子は、必ず伸びます。藤井6段が見本です。

さて、曲の練習は久し振りの湯山作品から「こわれたすいどう」です。なぜこの曲を選んだかというと、全員が知らない曲だったからです。今日は嬉しいことに見学者もありましたし、全員が同じ土俵に立って練習に立ち向かってほしかったのです。
しかし「こわれたすいどう」は非常に自然に音楽が作られていて、すごくムズカシイという部分もありませんから、あっと言う間に音を取り、ハーモニーを作ることができました。続けて「地球はひまわり」も練習しましたが、2曲とも全員が上下のパートをキッチリ理解して、それで口が一つしかなくて仕方がないから好きな方を歌うという練習ができました。口が二つあったら自分一人でハモれて楽しいでしょうけどね。
口が一つしかない人間は、自分だけでは一つの音しか出せません。ハーモニーを作るためには仲間が必要です。その仲間が出す音を(自分とは違う音を)自分の音と同じレベルで理解していなくては、本当に心が通い合ったハーモニーを作ることはできないのです。
そして「ねむれないおおかみ」。これは知ってる子もいましたが初見の子が多いので基本練習ができました。基本練習とは何かと言うと、繰り返しになりますが、全部のパートを知ってから自分の歌うという方法です。「ねむれないおおかみ」は3パートありますから、①全員でソプラノ ②全員でメゾソプラノ ③全員でアルト ④好きなパートを歌ってハーモニー という方法を4小節ごとに区切って歌います。こういうことをやるとですね、自分がどのパートに向いているか、ある程度考えることができる子になるんです。それは音の高さはモチロンですが、各パートが固有に持っている役割みたいなことを少しずつ実感することができる。それが大きい。
来週以降、希望のパートを聞きますから、各自考えておいてくださいね。

後半は「サウンド・オヴ・ミュージック」から「全ての山に登れ」を歌いました。まず報告しておきますが、冒頭の「のぼりゆけ みんなで」から「みねをこえ」までは英語で歌いたい。つまり日本語で歌うのは「見つけよう 虹のかなた 夢に見てた 永遠の愛」という部分だけになるということです。まだ決定ではありませんが、そのように練習を進めました。でもね、大変だったかと言うとゼンゼン大変なことはなく、カタカナの楽譜を配ったわけでもなく、ただ嶋田先生の英語での歌い方を真似して歌っただけです。それで上手くいきました(まぁ小学生の低学年は大変だったかも)。
でも小学生の低学年でも知っているはずです。マウンテン(mountain)が「山」であり、ユー(you)が「あなたの」であり、レインボー(rainbow)が「虹」であり、ドリーム(dream)が「夢」であることを。これだけでも半分くらいはカバーしていて、ちょっとした「やる気」と「集中力」があればクリアできるはずです。
ハーモニーの方は後ろから練習をしていって、P78下の段から最後までハモらせることに成功しました。ハモらせたと言っても、細かいことはすっ飛ばしての「ガンガン歌い」ですが、それを要求したのです。所見の時から細かいことをウルサク言って神経質になるよりも、全員が全部のパートを体験しながらガンガン行った方がヨッポド面白い。でも音程が正確ですから、なかなかのハーモニーを作ることができましたね。
終結部のP82~83はすごく分厚いハーモニーで音域も高く、全力を振り絞ったフルパワーが必要だということが分かりました。
そのフルパワーは、あくまでも響きのフルパワーであり、大きな声のフルパワーではないのですけれども、あせらずに練習していきましょう。時間はタップリあります。

6月の老人ホーム慰問コンサートは「文部省唱歌集」でいきます。愛知県合唱連盟合唱祭は「エーデルワイス」と「ドレミの歌」を歌います。準備をお願いします。
今日、見学に来てくださった子が来週も来てくれるといいな。心の底から祈っています。

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