SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


湯山先生のリハーサル みんなのガンバリに感謝

【10月29日(日)】
台風22号が近づく中、湯山先生をお迎えしてのリハーサルが決行されました。
昨夜の夕食の折、「ドミソの歌」から練習を開始したい…と言われた湯山先生は、合わせて「ソロにはマイクが必要でしょう」と心配しておられました。ということは、翌日の(つまり今日の)練習でソロを入れて歌う必要があります。以前からお願いしてあったとは言え、恒川さんと高倉さんが見事なソロを歌ってくれました。大拍手、大感謝です。
もし、この「ドミソの歌」のソロを「やりた~い!」なんて思う子がいたら、嶋田先生に個人的に声を掛けてください。
「ドミソの歌」は入念なリハーサルでした。全曲を4回通したと記憶しています。まず、「トニカ(つまりドミソ)」と「サブドミナンテ(つまりファラド)」と「ドミナンテ(つまりソシレ)」についての説明をしてくださいました。
その説明によると、ドミソの和音は「安定」、ファラドの和音は「広がり」、ソシレの和音は「力強いパワー」がそれぞれに感じられるとのことで、ソシレは常にドミソに行こう行こうとするとのこと。確かに「ドミソの歌」のフィナーレは聴衆パートを見ればすぐに分かるとおり、「ソシレーレ」と歌ってから「ド」を基本としたドミソの和音になっています。
みなさんが本番で身に付けるスカーフ(他の物になるかも知れませんが)はソプラノが白、メゾソプラノは緑、アルトは赤が良いというのが、前日の湯山先生のアイデアです。湯山先生は、白は「安定」、緑は「草原の広がり」、赤は「情熱的な炎」をそれぞれイメージできるというお話でした。
これに対して嶋田先生が「子どもたちは白いブラウスやシャツを着ています。ですから白いスカーフは白のブラウスと重なって、効果が薄いのでは?」と確認し、ソプラノの白が「薄い黄色」になったということは、昨日の空ノートに書いたとおりです。
この4回の通し練習は、湯山先生の表現構成を「空」の子が理解する上では必要なもの、かつ貴重な経験となりました。具体的には174小節目にある「espr.」の記号で、これは「エスプレス」と言って「思いをこめてタップリと」という意味であり、早い話が「天を巡れ」からユックリになります。そのユックリになったテンポで177小節目に入るので、ここは絶対に指揮を見る必要があります。「絶対に…」と言っても、この部分の歌詞は「天を巡れ ララララ ラー ラー ラー」だけですから、もしこの歌詞を「覚えられないよ~」などと言う子がいたとしたら、その子はクルクルパーであるとしか言えないこととなり(笑)、みんなのプライドに賭けて指揮を見てくださいね(笑)。
4回目の通しは「父母会合唱団」が「仮想客席の聴衆コーラス」となり、分厚いハーモニーが響きました。
4回を通して湯山先生が繰り返されたポイントは「歌詞をハッキリと発音する」ということでした。

続いて「駿河のうた」。「さくらえびの海」の47小節目からはリズムに乗って歌詞をハッキリと歌うこと。やはり歌詞を客席に伝える話です。
「みかんの花はかおり」も59小節目でやはり「歌詞をハッキリと」という指摘をいただきました。
「ちゃっちゃちゃ畑」は問題なし。
「うなぎの子守唄」も全体を通して「歌詞をハッキリと」と繰り返されました。
思い返してみれば、9月3日にも大中恩先生が「歌、そして合唱だけがコトバを持っている音楽なんだよ。歌詞を伝えることが大切なんだよ」と言っておられましたね。大中先生と湯山先生、この二人は親友なのですが、奇しくも日本を代表する作曲家が同じことをおっしゃることは、これは偶然ではありません。私たち「歌を愛する人間」が心しておかなくてはならないことです。
「空と樹海と湖と」も「歌詞をハッキリと」でした。62小節目からの「死んでいる」の「し」の発音です。心がけておきましょうね。
しかし、いただいた指摘が歌詞に関することになったということは、逆に言えば「音程」や「ハーモニー」は問題なしの100点だったということで、そこは自信を持って良いと思います。

昼食をはさんで「新選童謡歌曲集」です。「全ての曲に強弱をハッキリとつけましょうね」という指摘の他は、指摘らしい指摘はほとんどなく、1回で合格が出された曲が多くて良かったと思います。あとは歌詞をどれだけ覚えられるか…ということに尽きるというのが嶋田先生の印象です。とにかく長い。嶋田先生的には「ぞうのこ」と「12の月のうた」に自信がありません。この歌詞を50才を超えて覚えることは大変です。みなさんの「自信のない曲」は何ですか?

最後に「北陸の子ども歌」です。何度「素晴らしい!」という言葉をくださったことでしょう。「今、この「北陸の子ども歌」をこれだけ歌える合唱団は、全国でも「空」だけですね」という言葉をくださいました。「これほど子どもたちが歌ってくださるとは想像もしていませんでした」とも。
嶋田先生はタコみたいにクニャクニャと手を動かしていただけです。湯山先生が認めてくださったのは、みんなの身体から出てきた声と表現なのですよ。良かったね。みなさんにとって、最高に幸せな時間となりました。

湯山先生のリハーサルはあと1回。この素晴らしい時間は、もう一度11月12日(日)にやってきます。もっと素晴らしい、黄金のリハーサルにするために、次回と前日の11日(土)は全力を尽くします。
みなさん、力を貸してください。今日は本当にありがとうございました。

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