SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


みんな、浜田先生、恒川さん、
高倉さんの言うことを良~く聞くんだよ

来週は、いよいよ定期演奏会です。本番前日の12日(土)は自分の学校の学芸会で、みなさんには本当に申し訳なく思いますが、それだけに自分が使える最後の練習を、どのように組み立てるか、ずっと考えていました。

9時30分、集まったメンバーに、11月19日(土)の音楽プラザでの練習に大中恩先生が来てくださることになったことを伝えます。そのため、団歌「うたにつばさがあれば」の練習からスタートしました。

ですが早朝のこともあり、音程が安定しません。安定しないといっても、それは極めて僅かな問題です。小学校や中学校の音楽の授業では全く問題にならないでしょう。しかし、今の「空」のレベルでは非常に重要な問題です。1/100音の違いでも気になるということは、そのようなレベルに「空」がなったということであり、これまでの20年間にそのような練習をした記憶があまりないことを思うと、今年のメンバーの水準の高さを誇りに思います。

この音程の問題は、ピアノや鍵盤ハーモニカで音を補助すれば解決するというものではなく、団員の子たちの耳の問題であり、集中力の問題であり、声を出す楽器(つまり身体)のフォームをいかに作るかという問題です。

だから、そのトレーニングは直接的にプログラムにある曲目でなくても可能であり、大中先生に「うたにつばさがあれば」を聴いていただくことを考えても、有効な30分であったと思います。

そして、「名旋律集」を始めました。音程の問題から離れて、歌詞の表現について先生の集中力は移ります。「夢をえがいて」のリフレイン「歌っていればー、歌っていればー」が「歌って入れ歯ー、歌って入れ歯ー」と聞こえないように指示をしました。そのための方法も伝えましたが、このあたりで、集まったメンバーだけにそのような細かいことを言って表現を練り上げても、あまり意味がないことに思い至りました。

現在の「空」のレベルと段階で、表現についての練習を一部のメンバーに施しても、全員になったら全く別物になってしまいます。いつものことですが「集まったメンバーにいかに得をして帰ってもらうか」に頭を切り替えました。そこで、

○ここからはゲームである
○いかに失敗しても良い
○先生も参加する
○全員が楽譜を持たずに立って歌う
○歌詞を間違えたと思ったら座る
○間違ったかどうかは自分で判定する
○間違って座った人を、先生は怒りもしないし指導もしない。むしろ自分の間違いに自分で気付くことは必要な力である

そして「夢をえがいて」を歌いました。最初に座ったのは誰でしょう?恥ずかしながら嶋田先生でした。指揮をしながら頭から歌詞が飛んでしまったのです。くそ~っ、悔しい。

しかし、その後、バラバラと座っていきます。歌の最後まで立っていたのは9人でした。22人いましたから13人がどこかで間違えたということになります。以下の楽曲で最後まで生き残った人数は、

「赤い風船とんだ」      17人
「矢車草」          7人
「プレゼントマイラブ」    7人
「夕やけのうた」       16人
「いま生きる子どもマーチ」  4人
「さかみちのてじな」     19人
「ちっちゃな手」       22人全員

このような結果になりました。けっこう楽しく、スリリングな展開で、面白い取り組みだったと思います。

この日に学校行事や体調不良で欠席せざるを得なかった子たちは、やってみてくださいね。「名旋律集」だけで良いですから。小さな声で良いから実際に歌ってみて、嶋田先生のように歌詞が飛ぶ部分を見付けてください。必ず、絶対に役に立つ練習です。

後半は「いちごたちよ」を使って、ハーモニーの訓練です。ピアノ伴奏なし、テンポはゆっくり。つまり表現の練習を完全に度外視して、ひたすらハーモニーの中に自分の声が溶け合うということを目指します。

ホンのちょっとした音程の違いでも妥協せず、正確な響きを求めるのはいつもの通りです。これは全員での響きを整えるというよりも、そこにいる一人一人の力を高めることになりますから、最善の練習であったと思います。

次回、12日(土)は、湯山先生からの最終的な表現の練習の後、サイン会を開いていただいて、余った時間は「とにかく音程」「とにかくハーモニー」をやってください。そのように浜田先生、恒川さん、高倉さんにお願いをしておきました。

みんな、浜田先生、恒川さん、高倉さんの言うことを良~く聞くんだよ。何だか死ぬ寸前のお父さんのような言葉ですね。

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