SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


ひとりひとりの力を伸ばしてあげられる練習を
これからも組んでいきたい

名古屋ビジュアルアーツ専門学校からCD録音の依頼があったとのこと。曲はディズニーの「小さな世界」のみ。2月24日(水)18時に録音ということです。
その時点では、5~6人いれば良いということだったので、断ろうと思いました。もし、10人が「やりたい」と言った時、半分の子を選び、残りの半分の子にNoを出すことは、嶋田先生には逆立ちしたってできないことです。
その後の確認で、録音スタジオには10人は入れる、それ以上の人数なら交代で録音することが可能ということを確認したのでGoを出しました。
詳細は総務から連絡があると思います。参加の検討はそちらからの情報でお願いします。

というわけで、最初の発声練習に、FAXで送られてきた「小さな世界」の楽譜を使います。何のことはないト長調の楽譜で、ユニゾンのみの合唱なし。湯山先生の数々の曲を日常的に練習している今の「空」の子にとって、練習などしなくても歌える曲です。
ですが、その発声練習(?)に40分もかけてしまいました。1人ずつ歌うことを2回やったこともありますが、その時間の投入の原因は、英語の歌詞に作曲されたメロディーに安易に付けられた日本語の歌い方の難しさです。
「小学校の音楽の授業なら、こんなことは言わないよ」と前置きしておきながら、まず言ったことは促音の処理です。「世界中だれだあて」「世界中どこだあて」と聞こえないように、「だれだって」「どこだって」と歌うようにすることですが、「小さな世界」の場合、この促音が二分音符になっているので話は簡単ではありません。ですが、「空」の子は促音処理は得意ですから短い時間でクリア。
次に言ったことは、言葉の頭が何拍目に来るかです。「小さな世界」の場合、基本的に言葉の頭は4拍子の3拍目になっています。「せかい」「どこ」「わらい」「なみだ」「みんな」「それぞれ」と、ここまでは全て3拍目から始まっています。次の「助け合う」だけが4拍目から始まる。そのことを知らずに3拍目に重点を置く歌い方を続けていると、「それぞれ」の「れ」と「助け」の「たす」がプラスされて、「レタス」という野菜の名前が飛び出します。
これは、この曲が持っている最大の弱点です。英語で歌うのなら問題はないのですけれども、無理矢理はめ込まれた日本語で歌う時、原語での歌唱では起こり得ない弱点が露呈するのです。
歌う人は、その弱点をカバーして歌わなくてはならない…ということを、実際の歌声を聴きながら繰り返して述べました。同時に、湯山先生の曲を歌う時にも、ここで学んだことを生かすようにとも。もっとも湯山作品の場合、そんな「弱点」などありませんけどね。

休憩を挟んで、「四国の子ども歌」から「田植歌」を譜読みしました。以前にこの曲を歌ったことがあるメンバーが3人いたとは言え、約1時間で最初から最後まで通すことができました。しかも、全員が全てのパートを歌うという方法を使ってです。
この「田植歌」は、かつてNHKコンクールで多くの学校が取り組みました。ある学校は、音取りだけで1か月(毎日練習して)かかったという話を、その学校の先生から聞いたことがあります。
小学校の部活と比べてはいけないかもしれませんが、1時間で全員が全部のパートをさらってハーモニーを作ることができる今の「空」は、普通の合唱部の50倍の効率で音を取ることができるということです。どんどん先に進むことができるので、先生にとっても楽しく、幸せな時間でした。ありがとう。

さて、先週から始めている無記名アンケートです。もう一度、設問を載せておきます。

・今日の練習は楽しかったですか?
・今日、「自分は上手になった」と思ったり「すこし進歩した」と感じたりしたことがありましたか?

 これを「とても」「すこし」「あまり」「ぜんぜん」のいずれかに○を付けてもらいます。
「とても」を4点、「すこし」を3点、「あまり」を2点、「ぜんぜん」を1点として、平均点3.5を目指します。毎回、嶋田先生の通知表をつけよう…というわけです。

結果は、
・今日の練習は楽しかった          3.9ポイント
・「上手になった」「進歩した」と感じた    3.2ポイント
ということになりました。

「空」の子は、自分に不足するものは何か、自分が伸ばしたい点は何か、などということを良く分かっているようですから、そこを満足させることは先生にとっても難しいことです。
次回も、1人1人の力を伸ばしてあげられる練習を組んでいきたいと思います。

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