SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「アホー」に血が通い、共感の高まりを感じます
最高の演奏になるかもという期待が出てきました

 11月1日(日)は「空」だけで素晴らしい「東北の讃歌」を聴くことができました。
その前の「童謡」も、東海メールクワイアーとの「フォスター」も充実した響き・表現でしたので、今日は「チコタン」です。そして、本番前日のゲネプロを除けば演奏会に向けての最後の練習…ということになります。

まずは発声練習も兼ねて団歌「うたにつばさがあれば」。
各パートを1回ずつ音程確認して、4回目で合わせます。よい響きだったと思います。何よりも指揮なしで歌うことが前提ですから、表現の主体性が育っていくことが嬉しいです。
一点、注意しておきました。2番冒頭のハミングです。楽譜に書いてあるとおりの表現をしましょう。すなわち、ソロが終わった後のクレシェンドをしっかり…ということです。
このクレシェンドは、ソロが「あの子に伝えたい」と歌っているうちに始めると、ソロの歌詞が聞こえなくなってしまいます。あくまでも、ソロが「伝えたい」と言い終わった後で響かせて「雲で作った…」に持っていってください。これが成功すると、感動的な表現になります。

さて、「チコタン」です。
「なんでかな」は「どないしょう」が弱い。メゾとアルトが強く出てからソプラノがさらに強く追いかける形になります。そして、「ぼくはあなたを」と「食べてもたろか」は、出るタイミングを合わせるために、必ず指揮を見てください。
「プロポーズ」は1年間、温めていた一言を言い放ちました。
「チチチチチチチ…」「ぼぼぼぼぼぼぼ…」「およおよおよおよおよおよおよ…」なんか、どうだって良い! ということです。
これらは緊張して「どもっている」わけであって、大切な言葉ではありません。大切な言葉とは「チエコさん」「ぼくぼくの」「およめさんに」「なってください」です。この言葉をエネルギッシュに、強い表現で歌うことができればよいのです。都合で練習に参加できなかった人は、頭の中で歌ってみてください。「どもり」の部分を無視して下線部だけをしっかり歌うのです。どうですか?納得できるでしょう?
では、どうして、その「どうだって良い」部分の練習を、あれほどやったのか?という疑問がでてくることと思います。いったい何回「はっきりと」「みんなで揃えて」「ちゃんと7回言うんだ」などと言ったことでしょうね。しかも、一人ずつ歌ったこともありましたね。
それは、これらの練習が必ず他の部分に生きてくるからです。どの曲の、どの部分に生きてきたか…ということをハッキリと示すことはできません。ですが少なくとも、みんなは力を付けました。どんな力かというと、
①決められたテンポにのって単純な発音を繰り返すことの難しさを知る
②単純な発音でも、しっかりと7回繰り返すことの難しさを知る
③それを実行するためには、前奏をよく聞き、呼吸を整えて、スタートを狙わなければ歌えないことを知る
④これら①②③に実際に取り組んでできるようになる
ということです。楽しくもあり苦しくもあり、なんでできないんだろうという落胆もあれば、失敗の繰り返しで爆笑ということもありました。
でも、あの練習で培った力は、絶対に「東北の讃歌」や「フォスター」に生きています。
本番では気楽にやりましょう。ただし、前に書いた下線部だけはハッキリと歌ってください。
「ほっといてんか」は「母ちゃんのあほたれ」の次の「何で僕一人だけ産んだんや」は激しく、「父ちゃんのあほたれ」の次の「何で魚屋なんかしたんや」は絞り出すように、ということです。理由は、ピアノの伴奏を見ればすぐに分かります。
「プロポーズ」は中間部、3声に分かれて「チコタンチコタン、ニッコリわろた」と歌う部分の音程に問題があります。何回か繰り返し、パートごとに鍵盤ハーモニカで確認し、いろいろ手を尽くしました。鼻腔共鳴の話もしましたが、これは文章化は難しいので14日に言います。そして、かなり正確になってはきましたが、これはすぐに元に戻る可能性があります。また、何よりも、参加できていないメンバーが同じ病気(?)にかかっているかもしれず、だとしたら、集まったメンバーだけに時間を投入するのはロスが大きい。だから、「かなり正確になってきた」段階で切り上げました。14日に確認します。
「だれや」は良くなりました。「アホー」は血の通った表現になってきました。みんなの「ぼく」に対する共感の高まりを感じます。最高の演奏になるかもしれない…という期待が出てきました。

時間が10分余りました。そこで「地球はメリーゴーランド」「ヨット」「サスケとともだち」「おはよう太陽」を歌いました。パーティー用の歌です。暗い暗い「メリーゴーランド」でした。爆笑です。「だれや」の後に歌うと、こんなに暗くなるのだ。これは、みんなの歌った「だれや」が本物だったという証拠です。
ですが、ちょっと待てよ。ということは、本番で「だれや」の後に歌う曲は「夢見る人」です。暗い暗い「夢見る人」になる危険性が…???

プログラムが完成したので配布しました。美しいプログラムです。湯山先生をはじめとして、大中先生・池辺先生・新実先生と、4人の作曲家のメッセージが乗っているプログラムなんて見たことがありません。「空」は幸せな合唱団になりました。
ご尽力いただいた父母会担当の方々に、心から感謝を申し上げます。

14日(土)はフィオリーレに12時50分集合。湯山先生、女声コーラス青、東海メールクワイアーと全てのキャストがそろいます。楽譜は全て、持ってきてください。
よろしくお願いいたします。

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