SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


転調すると曲想が変化します
声が、歌う気分が、心の色合いが、表情が変わり
それらが複雑に重なり合って出てきます

この日は女声合唱団「青」の皆さんとの合同練習でした。先週は「チコタン」「フォスター」「童謡」を一通り歌い込み、今週は「東北の讃歌」全曲を通すことができたのですから、かなりのハイスピードです。広く浅く…と言ってしまえばそのとおりなのですが、全ての曲を振り返っておくことは意味のあることです。

CDを聴いて振り返ることはもちろん非常に効果的ですが、実際に自分の身体で、声に出して歌って振り返ることは数倍の値打ちがあります。CDはクシャミをしようが席を立とうが関係なく音楽が進んでいきますが、実際に歌う場では微妙なテンポの動きはあるし、相手の歌い方によって自分の歌い方を調整しなければなりません。これは全て相手があるから起きる現象です。そのような「対応力」は友達や仲間と何かをしようとする時には絶対に必要なものです。

音楽的には「調性の変化に対応する」ことを重点に進めました。ホ長調ならその響き、ヘ長調に転調したらその響き。これは、口で説明すること以上に文章で説明することが難しいことです。さらに難しいことは、合唱団をそのように歌えるように成長させることで、嶋田先生の指導力不足が露呈した時間となってしまいました。十分な成果が上がったとは言えなかったと思います。

特に「うみねこの島」において転調の回数が多いのですが「転調するたびに曲想がだんだん明るくなるように」と指示することが精一杯でした。ですが、転調すると曲想が変化することは確かなことで、声が変わる・歌う気分が変わる・歌っている時の心の色合いが変わる・表情が変わるなどのことが、複雑に重なり合って出てきます。そのことを共通理解できたことは大きな成果でした。

「東北の讃歌」の歌い方や解釈については以前に記したとおりですので、そちらを参照してください。

帰宅したら、作曲家の大中恩先生からメッセージが届いていました。15日には新実徳英先生からのメッセージが届いていることを報告しておきます。

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