SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


「人間は一人では生きることはできない」と「みんなが作った時間」

【平成31年4月20日(土)】
今日は新入団員を二人も迎えることができて幸せがいっぱいに膨らみました。
明日、東海メールクワイアーの練習があり、3時間指導するのですが、そこで言おうと思っているのが
「自分がどれだけ努力してレベルアップしても、相手がレベルアップしてくれなかったら自分(の努力)は生きません。
でも、相手がどれだけ努力してレベルアップしても、自分がレベルアップしなかったら相手(の努力)は生きないのです。
自分がいてこその友達、友達がいてこその自分。互いが互いを生かし合う。これこそが合唱の本質であり魅力です。
(東海メールクワイアーの)みなさん、そのことを思い出しましょう」という内容です。
「空」でも全く同じことが言えます。大人も子供も関係ない。あるのは自分自身がどういう思いで人生に立ち向かうか…ということで、年齢には関係ありません。
その意味で、一緒に歌ってくれる仲間が増えることは、自分の命が増えると言い換えても良いくらい幸せなことです。だって、互いを生かし合うことができる仲間が増えることは、自分が生きるチャンスが増えることであり、自分の命が増えると言い換えても良い。
学校では「友達を大切にしましょう」などと教えられていることと思いますが、なぜ大切にするのかという理由まで明らかにされることは少ないと思います。合唱は「人間は一人では生きることはできない」という真実を体験させてくれる稀有な活動なのです。
さて、今日はパートを決めました。いつまでも「好きなパートで」という訳にはいきません。担当するパートを決めることは避けられない必要事項です。ただ、今日の時点で全員が揃っていたわけではないので、来てくれた日に確認を取り、順次決定していきます。
決まったパートに座り直して「雪はりんりん」。6月の愛知県合唱連盟合唱祭で歌う曲です。これまでに数回、練習に取り上げたことがありますが、嶋田先生の記憶では12月の最後の練習だったと思います。だから3ヶ月以上誰も歌っていないことになり、新しいメンバーを加えて1からのスタートと思っていました。いましたが、CDを聴いてくれているのでしょうか、ドンドン音がハマります。パートが決まったからと言っても、全員で全部のパートを歌えるようにするという、これまでの姿勢は不動のものですから、そのように練習しました。「どんなに複雑なメロディーでも聴いて1分以内なら正確に再現できる…そういう聴き方をしましょう」という(いつもの)セリフも言いました。そのような聴き方を「音感」と言うのだと嶋田先生は思います。その「音感」を自在に実現していくメンバーでした。「雪はりんりん」は約1時間で相当な響きにまで高まり、通して歌うことができたことを報告しておきます。
「雪はりんりん」は合唱祭の時点で暗譜できるといいなぁ…と思っています。中間に謡曲が入りますから、謡曲の姿勢を作りたいと思うのです。ムズカシイ姿勢ではありません。こぶしを握ってホンの少し前傾姿勢になるだけのことなのですが、合唱の姿勢とは明らかに異なります。この時に楽譜を持っていては、その姿勢が作れません。暗譜の必要があります。
ですが、たとえば合唱祭直前に入団してくれた子がいたとして、その子にも暗譜を強要するような頭の固い嶋田先生ではありません。。当日まで最大限の努力をして、それでも楽譜を持つ必要があるのなら持てば良いのです。ですが今日の練習に集まったメンバーは暗譜まで漕ぎつけることができる可能性があります。そういう努力をしていきましょう。その努力は貴方自身を高めるために必要な努力です。合唱祭本番は、嶋田先生は暗譜で指揮することを宣言しておきます。
とにかく今日の「雪はりんりん」は、嶋田先生の予想以上の響きを作り出すことができる素晴らしいものでした。

だから休憩後に「イルカの翼」を歌うことができました。今日は「雪はりんりん」1曲だけで練習を終わろうと予定していたのです。それが「イルカの翼」を歌うことができた。だけではありません。「夕やけのうた」も歌いました。しかも2曲とも、全員で全部のパートを歌うという方法を使ってです。これはウレシイ計算違いでした。
さらに「誰も知らない曲を歌いましょう」と言って「ありありきえた」を歌いました。これまでに何度も「イルカの翼」という曲集に取り組んできた「空」と嶋田先生ですが、「ありありきえた」は今日初めて歌いました。嶋田先生も含めて正真正銘の全員初見です。これが「全員で全部のパートを歌う」で歌えてしまった。これは驚きでした。と言うよりも本当に嬉しかったです。
この時点で残り5分。「ゆりがさいてる」のソプラノつまりメロディーを歌いました。最初から最後まで通してメロディーを歌うことができました。驚くべき効率でした。
休憩後の「イルカの翼」「夕やけのうた」「ありありきえた」のハーモニーと「ゆりがさいてる」のメロディーは、みなさんが作った時間です。繰り返しますが嶋田先生は「雪はりんりん」1曲に今日の練習を投入する予定だったのです。
合唱団「空」は今、嶋田先生が把握しているレベルよりも、少し高い次元にあるのではないか…と思って帰路につきました。
来週はゴールデンウイークに突入しますが練習は行います。旅行の予定もあるでしょう。ドンドン出かけてください。その代わり遠隔地団員が来てくれる可能性もあります。みんなとの楽しい時間を共有できることを楽しみにしています。

Comments are closed.