SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


4月13日(土)は空けておいてください。特別な時間にします。

【平成31年2月2日(土)】
インフルエンザも一段落かな?受験メンバーも少しずつ復活し、春の兆しが見える合唱団「空」です。
結論から記せば、今日は「海と祭りと花の歌」から「相模磯づたい」と「雪はりんりん」、新実徳英先生の「鳥が」を歌いました。
湯山先生の音楽は、歌うメンバーの力を高めるための要素が散りばめられています。そのことを金山の駅からフェールマミに向かうあの横断歩道を歩きながら、湯山先生にお聞きしたことがあります。
「先生の曲は、歌う子供たちの力が伸びるように作曲されているような気がしますが…?」と。
「当然、それは計算して作曲しています」とのお答え。続けて
「どんな調性を選ぶかが大切ですね。ハ長調なら読譜(楽譜を読むこと)も簡単ですが、子供たちの声が一番伸びるように調性を決めています」
今となっては懐かしい会話ですが、その後の10数年で、そのことをますます実感している嶋田先生です。ソプラノの高音の伸び、メゾソプラノのハーモニーを作るテクニック、アルトが支える低音の安定。これらが全て、「歌う子供たちの力が伸びますように」と計算して作られているのです。歌って楽しい音楽は湯山先生の他にも山ほどありますが、曲の練習をしているのに同時に発声や音感も伸びてくる音楽という音楽は湯山先生が一番です。稀有な才能です。
これを例によって、ソプラノもメゾソプラノもアルトも全部歌ってからハーモニーを作るという作業をしているのですから、みんなの「合唱力」は間違いなくアップしていくはずです。今は曲の表現を工夫し練り上げるのではなく、表現を工夫できるようにする力を高める時期であることは、何度でも繰り返して記すつもりです。
「相模磯づたい」の終結部に「心なき 身にも哀れは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ」という西行法師の歌の一節が出てきます。小田原からJRで東京方面へ4つ目の駅が大磯で、大磯駅から歩いて5分くらいのところに、西行法師が歌を詠んだ鴫立庵(しぎたつあん)が今も残っています。30年以上も前になりますが、その庵に立って西行法師を偲んだことが懐かしい思い出です。
新実先生の「鳥が」も同じ。ステキなメロディーを歌いながら、テンポを合わせる、他のパートをよく聴く、よく聴いて他のパートにタイミングを合わせるなどの「合唱力」が自然に身に付きます。と言うか、それをしないと歌えない音楽になっていて、歌うことが即、力を高めます。
いやあ、それにしてもよく歌えましたね。鍵盤ハーモニカの助けがあったとは言え、聴いた音をすぐに声に出して再現する力が本当に高まっていることを感じます。

さて、今日は東京からお客様がありました。ICEC国際文化センターの代表の渡邉さんです。リトアニア少年合唱団のヴァルぺリスの来日公演をプロデュースされている方です。
そのヴァルぺリスが、リトアニア文化省の経済的な事情から、渡航費用の目途が立たず、止む無く来日を中止せざるを得ない状況に追い込まれたとのこと。
渡邉さんは日本各所のヴァルぺリスと共演を予定していた合唱団に説明に回っておられ、今日は「空」に説明するためだけに東京からお見えになったとのこと。頭が下がります。
結論は、4月13日(土)に南文化小劇場で予定されていたリトアニアコンサートは中止…ということになりました。残念ですが仕方がありません。
で、その4月13日(土)をどうするかですが、今から練習会場を確保するのは至難のワザなので、南文化小劇場で練習を行いたいと思います。南文化小劇場を借りる費用はICEC国際文化センターが全て出してくださるということなので、
①スプリングコンサートを「空」単独で開催するか
②「空」の公開リハーサルをお客さんに自由に聴きにきてもらうか
③ホールを使ってしかできない特別練習をするか
現在思案中です。
いずれにしても、かなり贅沢な選択肢を与えられましたので、有効に活用するつもりです。
みなさんは予定通り、4月13日(土)は午前午後を空けておいてくださいませ。

今日も良い練習ができました。いつも変わらぬメンバーの集中力に感謝です。楽しかったよ。ありがとう。

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