SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


自信をもって湯山先生と

【10月20日(土)】
何ということでしょうか。素晴らしい時間でした。
休憩を除いて2時間20分、140分で、湯山先生の曲を25曲歌い切ることができました。それも、ただ歌うだけではなく、かなりレベルの高い要求をこなしながらのリハーサルとなりました。メンバーの意気込みを感じました。本当にありがとう。
まずは発声練習(と言うと大中先生に怒られそうですが)を兼ねて「うたにつばさがあれば」の確認です。全員でソプラノパートを歌った後、ハーモニーを作りました。とても美しいハーモニーが響きます。大中先生に聴いていただきたいな…と心の中で思っていました。
ここから25曲を歌ったわけですから、140分ではなく130分で…と訂正します。
「向日葵の歌」からスタート。「ふしぎ」は何度も書きますが「発見」と「驚き」気持ちがクレシェンドとなっていくように。
「蜂と神さま」は全てを歌い終わった後、浜田先生に冒頭のピアノに戻ってもらいました。その響きは、全く新しい気持ちになって「蜂と神さま」を歌い直すことを可能とするものでした。もちろん本番では楽譜どおりに歌うのですが、やろうと思えば永遠に繰り返して歌い続けることができるわけです。それを音楽が許容している(受け入れている)。すごい音楽です。終結がない。私は不思議でたまらない。
「風」はフワッと歌い出しましょう。あまり強くならないように。「山羊」とは「雲」、「追い」とは吹き飛ばすもの、つまり「山羊追い」とは雲を吹き飛ばす「風」を意味します。その「風」は目に見えるものではなく、しかし私たち人間に「爽やかな気持ち」を与えてくれます。だから「ルーラルラルラ」は生き生きとした喜びの気持ちを爽やかな声で。
「空の鯉」の1番はむしろ怒った声で男性的に。「こいのぼり」のような見かけだけの大きさに惑わされてはいけない…というメッセージを声にしましょう。2番は逆にウンと優しく、お母さんの優しさで。命を持っている素晴らしさを声にしましょう。「お前も雲の上を行く」の終結部は世界中の人に希望を与えるような励ましのメッセージを声にしましょう。
「つもった雪」も「蜂と神さま」と同じく無限の繰り返しです。全てを歌い終わった後、もう一度「上の雪 寒かろな」と歌い出すことを音楽が許容しています。永遠に繰り返すことができる終わりのない音楽です。やってみましょうか。100回くらい繰り返して、「蜂と神さま」と「つもった雪」だけで終わるコンサートを。お客様は帰ってしまうでしょうから現実的には不可能です。しかし、本当はそのように歌うべきだ…という音楽であることを、理解し感じ取った上で楽譜どおりに歌いましょう。
「海とかもめ」も「空の鯉」と同じく「見かけの姿だけに惑わされるな」というメッセージを声にしましょう。あの子はハンサムだ、あの子は金持ちだ、ということが「だからあの子は良い子だ」ということとイコールにはならないでしょう?一番大切なのは「心がどうあるか」ということです。お金持ちでも貧乏でも、みんな同じ人間です。光が無くなれば青い服でも白い服でもみんな「ねずみ色」の服に見えます。ハッとする発見です。人間の本質を捉えています。
「大漁」は手拍子が暗かったですよ。もっと明るい音が出せませんかね?手拍子って立派な楽器なんですよ。あと、2番です。ソプラノとアルトでクレシェンドとデクレシェンドの位置がズレています。この面白さを出しましょう。立体感です。
「向日葵の歌」は根源的にはカワイク歌います。怒られても叱られても、そして捨てられてしまっても、お日様のことが大好きな向日葵。愛するとは何か、その人のことを思うとはどういうことかを教えてくれます。「愛するとは自分の全てを与えることだ」とはチャールズ・チャップリンの名言であり、聖書にも同様の記述があります。
「木」は主語を大切に。「お花」「実」「葉」「芽」そして「花が咲く」にもどる、その「何が」をハッキリと伝えましょう。
「砂の王国」も歌詞が大切だとは前回も書きました。その精神は「お山」や「川」を自分で変えるのではなく、「どの高校に行くか」「何を専門とするか」「誰と結婚するか」という人生の節目を自分自身の力で決定する、自分の未来は自分で変える…という力強さです。そこを感じ取って歌いましょう。
「矢車草」はフワッと優しく。温かい声で歌ってください。傍らを通る、みんなを見つめている優しさです。
「おはよう太陽」と「歌の広場」は元気よく。とにかくワクワク感が必要です。そのためには、自分が太陽に向かって「おはよう」と言えるような、豊かな人間になる必要がありますけどね。嶋田先生を含めて。

休憩後は「ねむれないおおかみ」です。全ての曲でメロディーラインがどのパートにあるのかを意識しましょう。童謡曲集はもともと独唱つまりメロディーラインが最初に作られているので、メロディーが浮き上がって聴こえなければ話になりません。あっ、ここは自分がメロディーを歌う部分だな…と思ったら、そこで十分な響きを出せるように用意しておいてください。

来週27日(土)、湯山先生は11時50分に名古屋駅に到着され、午後からの練習に参加されます。翌日28日(日)は朝からの練習です。
湯山先生は好奇心が旺盛なので(好奇心は作曲家の生命線です)、「文部省唱歌集」や「サウンド・オヴ・ミュージック」を聴かせてほしい…と仰る可能性は十分にあります。
なので楽譜は全て持ってきてくださいね。
来週は「空」の総力戦。力を貸してください。よろしくお願いいたします。

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