SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


インフルエンザに気を付けて(無理かもしれないけど)

【2月3日(土)】
今日は新入団員が来てくれる予定でしたがインフルエンザにかかってしまったと連絡があったそうです。まだ紹介もしていない初練習の欠席を連絡してくださるのですから、その子の「やる気」は相当なものでしょう。早く治ると良いですね。
メンバーからも体調不良だインフルエンザだとメールが入っていました。みなさん、お大事に。うがい、手洗いを励行して、インフルエンザに気を付けましょう。でないと、好きな合唱もできなくなります。それは損な話です(笑)。
かく言う嶋田先生も1月中旬には38℃の熱があり、インフルエンザではなかったものの医者に行って点滴を打ってもらいました。一時良くなったのですが月曜日から再び微熱が続き、学校を休むまでには至りませんでしたが、この一週間は本当に苦しかった。
その苦しみも「空」の歌声を聴くと吹っ飛びます。生きた歌声で先生を力づけてくれるメンバーに本当に感謝です。
さて、今日は、できるだけ多くの曲を歌おうと思っていました。一週間に一度しかない練習なのですから、全ての曲が全てのメンバーにとって「一週間ぶり」となります。と言うことは、一度歌わなかったら全てのメンバーにとって「二週間ぶり」となってしまい、三回歌わなかったら「一か月ぶり」になってしまいます。天才ぞろいの「空」にとっても(笑)、そいつは苦しいことでしょう。
「世界の約束」「歌の広場」「あすという日が」「マイバラード」の順に歌っていきます。この選曲、なかなかのものですね。嶋田先生は「ハウルの動く城」というアニメについては全く知るところが無いのですが、「世界の約束」をだんだん好きになってきました。その「ハウルの動く城」のストーリーを全く知らないのですが(ネットで調べて分かったようなフリをして書くことが嶋田先生は最もキライです)、何か若い男女の「恋」が歌われていて、おそらくは男性が「死」に至り、その男性の魂が残された女性のもとに漂っている…そんなイメージを抱きます。戦争でもあったのでしょうか。
何だか「花は咲く」に通じるようなイメージを、みんなの歌声を聴いて膨らませていました。残りの曲の歌詞は実直で、その言葉がそのままイメージにつながります。みなさん一人一人が抱くイメージが重なり合えば、豊かな表現に直結することでしょう。
次は「愛唱曲集」。「エーデルワイス」から「禁じられた遊び」まで歌い、「空がこんなに青いとは」と「未知と言う名の船に乗り」は時間が無くて歌いませんでした。
「花は咲く」は最後のリフレインが3回繰り返されることと、その2回目がユニゾンになることと、それぞれビミョーに音が異なることを確認しました。先生の方もミスタッチだらけで逆に混乱させてしまったかな(涙)。申し訳ありません。

休憩の後は「文部省唱歌集」です。全部やる時間はなかったので、あやしい曲を確認しました。あやしい…と言っても、みんなの力があやしいのではなく、楽譜に書いていない「特別な歌い方をする」曲のことです。
それはまず「さくら」。楽譜にあるとおり(4年生の授業で歌うとおり)に歌います。その後、教科書のイ短調からニ短調に転調するのです。手書きで書いてあるメモがそれです。その転調の際、「ミ」の音から「高いレ」に跳ぶわけなのですが、これは減7度という特別な跳び方です。まあ、そんな名前はどうでもよろしい。問題は、理論的にはムズカシイ名前の付く音の跳躍を、メンバーが頭で理解し身体で表現できるかどうかです。
頭で理解したかどうかは分かりませんが、身体ではキッチリと表現できました。その減7度の跳躍は、教科書楽譜の中にもあるからです。「みわたすかぎり」の「り」の音は「低いシ」です。そこから「かすみかくもか」の「か」に跳ぶわけなのですが、その「か」は「ラ」の音です。つまり「低いシ」から「ラ」に跳んでいる。この跳躍こそ減7度であり、つまり教科書は日本全国全ての小学生に減7度の跳躍音を歌わせている。これが歌えないということは「さくら」の歌唱が成立しないことになるわけです。
教科書も、けっこうムズカシイことを小学生にやらせているんです。ですが、自然に歌い込んでいれば理論上ムズカシイことも自然にクリアできる…その見本のような部分です。
で、少し説明すれば、この転調をスラっと理解しアッサリと表現することができる「空」のメンバーです。
この文章を読んでいるインフルエンザの人は相当ムズカシイ練習をやった印象を受けるでしょうが、な~に、カンタンなことです。1回練習すればアッと言う間にクリアできる話です。
「とんび」と「スキーの歌」は1回歌って確認終了。「ふるさと」は無伴奏で歌いますから指揮をよく見てください。音はよく入っています。1番と2番と3番で、それぞれ歌い方が大きく違いますから、あとは表現しようとする気持ちの高まりと指揮を見る集中力です。

おっと、「さくら」について大事なことを書き忘れるところでした。4年生の教科書どおりに歌う1回目ですが、楽譜のV(ブレス・息継ぎ)の場所を確認してください。全てのV記号のあるところでフェルマータがかかると理解してください。つまり、「さくらー、さくらー」ではなく「さくらーーーーーー、さくらーーーーーーーーー」となるわけです。
教科書には「日本古謡」とありますが、謡曲というものは、そういうものなんです。
分かりやすく言えば相撲の行司の口上です。結びの一番の口上は「番数も取り済みましたるところ、かたや白鵬、白鵬、こなた鶴竜、鶴竜、この相撲一番にて本日の打ち止め」というものです。この口上がどのように歌われるか、相撲のテレビを見たことはありませんか?
「ばんかずもーーー、とりすみましたるところーーーーーーー」ときて、「かたやーー、はくほうーーーはくほうーーーー」となります。拍子の音楽でもなければリズムの世界でもありません。謡曲というものは、そういうものなんです。
なので、「さくら」については、みなさんが授業で歌ったであろうテンポや表現からは、およそ懸け離れた表現になるものと思ってください。

長々と書きました。受験生がんばれ。インフルエンザの人は早い快復を祈ります。

Comments are closed.